「ぼく」こと「戯言遣い・いーちゃん」の眼前に広げられる戦慄の情景は、「終わり」なんかではなくて、さらなる「始まり」の前触れに過ぎなかった…。

人目を避けて暮らしていた男は桐の箱を残して消えた。熊本・八代海に見えるという「不知火」の話をしていたモデルの女も失踪。

いまだかつて、これほど哀しいホラーはなかった。これほど恐ろしいファンタジーはなかった。

九歳の少年にかけられた母親殺しの容疑。児童精神科医の伊緒は、少年の無罪を信じ、事件の解明に乗り出す。

和戸君一家に降って湧いた騒動を見事収拾、保住君の新学期は好調な滑り出し。

「終の住みかは、本物の森の中にしませんか?」終身介護施設の営業マンの言葉に乗り、自然に囲まれた家に向かう老夫婦。

宍道湖の湖畔に建つホテルで、横浜の会社員・落合和彦が「殺される!」という悲鳴とともに転落死した。

視聴率30%を誇るNBTテレビの「ザ・リクエストタイム」のレギュラー五人が、ビデオ撮りのスタジオから忽然と消えた。

毎年、九月末になると「白河庭園」で行われる、虫聞きの会。

太平洋戦争勃発直前の昭和十六年の夏、日本・中国・アメリカの五人の若者が、槍ヶ岳頂上に立った。

昭和二十年六月、アメリカ人のヘンリーは、沖縄で洞窟に立てこもった残兵と住人に投降を呼びかけていた。

署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。

「こうなったら夫を殺すしかないわ」薬品会社社長夫人・華江と社員の北浦は、禁断の不倫関係にあった。

二転三転、これぞリーガル・サスペンス！

二転三転、これぞリーガル・サスペンス！

お屋敷付き運転手のP・モーランは通信教育の探偵講座を受講中。

鈴野屋伊兵衛が、料理屋での懇親会の帰途、何者かにかどわかされた。

“軽井沢のセンセ”の策略で、浅見光彦は、俳優・絵樹卓夫の依頼を受けるはめに。

天才ともてはやされた気鋭の面打ち師・京野英之は、同じく異端の面打ち師・高井峰山の作品に出合い、打ちのめされる。

非業の最期を遂げた聆雲は、魔童児として甦った。小野篁は、怨魔となり村に火を放つ。

徳川家康、斬首!天下無双の忍者服部半蔵に導かれ、泰平の世から時空を越えてやってきた隠密鶉平太郎を待ち受けていたのは、思いもよらぬ魔天の世界だった。

ニューヨークの踊り子が連続殺人鬼に立ち向かう表題作など名篇5作のほか、本邦初訳3篇を新訳で贈る決定版短篇集。

術後わずか60日あまりでコンビニ強盗殺人犯を追いはじめたマッケイレブ。

連続殺人犯を追い、数々の難事件を解決してきたFBI捜査官テリー・マッケイレブ。

「あたしがやるようにやってごらん、割れ足さん!」少女の声に応えてすばやく答えが返ってきた。トン…トン…トン…。

留年寸前の僕が担当教授から命じられたのは、不登校の女子学生・穂瑞沙羅華をゼミに参加させるようにとの無理難題だった。

ジョージア州の海岸の島で、絶滅危惧種に指定されたアカウミガメの産卵期に、大麻栽培防止の監視用飛行機が墜落した。

クラスでいじめられていた女子高校生・津田楓に、毎日繰り返し、アドレスを変えても送られてくる携帯電話のメール。

最凶のドラッグ、偽地域通貨、連続ホームレス襲撃…壊れゆくストリートを抜群の切れで駆け抜ける、新世代青春ミステリー。

怪奇と推理と空想科学の三位一体を企図し実行した偉大な作家海野十三…。

冷戦終結とともに「情報通」達は燃え尽きてしまったのか。米国防省の情報機関「会社」のメールマンを勤める仲上。

応仁の乱以降、室町幕府は力を失い、群雄が割拠し、世は乱れた。

将軍・足利義輝の挙兵は、三好長慶との和議という妥協に終わり、永禄元年(一五五八)、義輝は帰洛を果たした。

若衆髷をときほぐし、裸身を湯槽に沈めた佐々木三冬に、突然襲いかかる無頼の浪人たち。

音もなく小兵衛の前に現れ、「秋山先生に勝つために」、八年ぶりに帰ってきたとうそぶく役者のような若侍の正体は? 次々と道場を襲い相手を一撃のもとに殺していく魔性の天才剣士と秋山父子との死闘を描く表題作。

我が家に猟銃を持った殺人犯が立てこもり、妻・友貴子が人質にされた。

ミステリ作家・綾辻行人に持ち込まれる一筋縄では解けない難事件の数々。

東京の大学へ入って一人暮しがしたい―。

2025年―。ネットワーク上の仮想都市“ピット”は殺人や強盗が氾濫している無法地帯。

フィリップ・マーロウに憧れ、マーロウのようにいつも他人より損をする道を選ぶことに決めた「私」と、ダイナマイト・ボディ(?)の秘書が巻き込まれた殺人事件。

不本意な異動、でも辞められない。痛快、切なさ、会社員物語。

フィリップ・マーロウに憧れ、マーロウのようにいつも他人より損をする道を選ぶことに決めた「私」と、ダイナマイト・ボディ(?)の秘書が巻き込まれた殺人事件。

育児サークルへの嫌がらせの犯人は?連続殺猫事件の真相は?花泥棒の正体は?ささやかだけど説明できない謎でお困りなら、どうぞ仁木探偵事務所へ!『アリス』と猫とお茶を愛する名探偵。

鎌倉で起きた女子大生誘拐事件。それに続く江ノ島の殺人劇―。

黒鷲―不良債務者を地の果てまでも追いつめる凄腕ぶりから、誰もが黒木をそう呼んだ。

黒木が突き止めたレイプ犯は何者かに惨殺されていた。

栗谷村の村おこしマラソン大会の最中、忽然とランナー十三人が消えた!戦国時代の山城・十三曲坂を使った十キロのコースは、途中で抜け出ることのできない、いわば大密室…。

京友禅絵師・浅川万葉が自宅で自殺した。偶然、彼の反物を展示会で見たキャサリンは、そこに文字のような不思議な模様を発見。

「お守りをやるよ。カリユシ(幸多き)で行っておいで」ライバルに見守られながら、井戸に飛び込むシングルマザーの津奈美。

三宝荒神の力を頼み、姿無き神霊・精霊と交感する。時を超え、異界と現を行き来する青年琵琶法師・十六夜清玄の物語。

母・雪江が旅先で交通事故に遭い、記憶喪失になってしまった。

浅見光彦に豪華客船「飛鳥」での世界一周クルーズ取材の依頼が舞い込んだ。

無人島―それはまさに「絶海の密室」である。

昭和初頭、越中富山の薬売り・辻村が遭遇する難事件の数々!宴会のさなか、青年が毒殺された!嫌疑をかけられる辻村は、やがて、ある女中の報われぬ思いを知る…(「毒の行方」)。

〈母さん、帰らぬ、さびしいな。金魚を一匹突き殺す まだまだ、帰らぬ、くやしいな。

セクシーでタフな連邦執行官キャレンは、偶然脱獄現場に鉢合わせる。

その夜、「僕」は、奇妙な名前の強烈なカクテルを飲んだ。

病院で医師から、ウィルを助けられなかったと告げられた。助けられなかった。

行方不明の娘を探して欲しいという依頼を受けた私立探偵ゼルプ。だが関係者達は非協力的で、彼女の行方は杳としてしれず…。

「ある女性を守って欲しいのです」三年前に医大を辞めた「僕」に、脳神経学の教授が切り出した、突然の頼み。

昭和11年、ヒマラヤ処女峰ナンダ・コート初登頂に夢を賭けた日本人がいた…。

父さんが、弟が、次々と消えていく。だれかが私の記憶を消そうとしている…。

かつて古代ローマ帝国は、人工衛星を打ち上げるほどの高度な科学文明を享受していた。

あらゆる楽器に通じ異国の血を引く少年楽士・秦真比呂が、若き日の藤原道長と、平安京を騒がせる物の怪たちに挑む。

サイパンの心地よい生活、そして霊的な体験。親しんだバイトとの別れ。

冴えない新人作家の津村は、ある殺人事件がきっかけで、一躍売れっ子になる。

小兵衛と大治郎の親子が、ばっさばっさと悪を斬る。女武芸者・三冬も登場――。

四谷伝馬町の御用聞き・弥七、下っ引きの「傘徳」こと傘屋の徳次郎、 亀沢町の町医者・小川宗哲、そして居酒屋「鬼熊」の亭主・熊五郎……。

新宿に戒厳令。中国人マフィアと暴力団の全面戦争が始まった!殺された組長の子供は喉に携帯電話を押しこまれていた。

東京・新宿の公園で若い男の変死体が発見された。そしてまた不可解な変死事件が…。

高齢者用ケア付きマンションで働く爽香は、親会社が計画する新プロジェクトの準備に参加して多忙な日々を送っていた。

「一本の木に三人の首吊り死体!」。東京・国立市で発見された奇妙な事件現場。

二階堂日美子に友人・今日子から占いの依頼が…。今日子の愛人・大月英一が何者かの脅迫電話に悩んでいるという。

四人の若者が廃工場に瀕死の男を運び込んできた。その男を“始末”するために。

“あたしは装填された銃だ。持てる力を行使し、無軌道に殺人を続ける若者たちを処刑する”青木淳子の「戦闘」は続く。

丹波大介に身内を殺された恨みを持つ伊賀忍者たちは、妻をおとりにつかい、とうとう大介を呼び出すことに成功する。

深夜、マンションの駐車場で発見された死体は、全身を真っ赤に塗装されていた。

“当節怪談事情”と銘打った赤川次郎氏傑作ホラー、待望の文庫化。

若年性の痴呆症を患い、ほとんどすべての記憶を失いつつある母・千鶴。

甲子園に届かなかった夏、中学時代のクラスメートに次々事件が降りかかる。切なすぎる結末。

和子が住む世界と、沙羅が住む世界。二つの異なる世界が交錯する時、何かが起こる──。

外国人娼婦が共同で住んでいるホテル。そこから、イタリア人の少年が誘拐されたという。

時代は激しく動いた。徳川慶喜は朝廷に大政を返上。

四条西洞院通りで、血を流して倒れた男を、女子大生が目撃。翌日、大原で殺人死体発見。

公安と新興宗教のはざまで生み落とされ、首都を暴走する未曾有の恐怖。

目の前でカネが倍になる―。

ロンドン近郊の町ウィッチフォードで発生した毒殺事件に興味をもったシェリンガムは、早速現地へ乗り込んだ。

やり残したことが多すぎる。このまま“成仏”するわけにはいかない。

モスクワ近郊の軍事基地に潜入したアメリカの諜報員が、ステルス機の秘密を握り脱出をはかる。

カナダで療養を終え20年ぶりにロンドンに戻った私に忌わしい事件の記憶が甦る。

現世から冥界へ下っていく道を、古事記では“黄泉比良坂”と呼ぶ―。なだらかな坂を行く私に、登山姿の青年が声をかけてきた。

長野県中野市の小内八幡神社、その名に惹かれて立ち寄ったフリーカメラマンの小内美由紀は、全国の八幡神社を巡礼している飯島という老人に出会う。

殺された飯島が八幡神社を巡った理由はなんだったのか?事件を追う浅見光彦は老人の閉ざされた半生と癒えることのない戦争の傷痕に胸を痛める。

『病気、至急連絡されたし』手を替え品を替え、毎夜届けられる不審な電報、花見の場所取りを命じられた孤独な新入社員を襲う数々の理不尽な試練、商店街起死回生の大イベントに忍びよる妨害工作の影…。

スパンドレルを誘惑する美しき未亡人。英国政府の代理人、軍人―。

満月の夜に連続して起きた一家惨殺事件は全米を震撼させた。

ウィリアム・ブレイクの描く「大いなる赤き竜」に自らを重ねて残忍な犯行に及ぶ男、ダラハイド。

ある夏の日の朝、レイトン・コートの主人スタンワース氏の額を撃ち抜かれた死体が、書斎で発見された。

嘘、いじめ、そして孤独―悪意うずまくキャバクラ『ベイビーキッス』を舞台に哀しいまでの狂気を描いた戦慄のエンタテインメント。