大店のお嬢さんが、お仕着せの人生を捨て、真に愛する人と共に生きようとする姿が清清しい「下駄屋おけい」。

江戸時代、なかば。仙台を出航した伊勢丸は突風に流される。

自白した被疑者がなぜ無罪に!?救済されるべき被害者に法はいったい何ができるのだろうか。

警察官射殺事件。

地蔵坊先生お気に入りのカクテル『さすらい人の夢』の二杯目が空く頃、物語は始まる。

ぼくは、死体が見てみたい…

アトムくんこと滝沢稔とのラブシーンが描かれた“ヤオイ本”が送られてきて、うめく伊集院大介。

編集者の美緒は幼馴染の美由樹から相談を受けた。叔母の悦子が何かに怯えていると―。

アンブローズ・ビアスの失踪という米文学史上最大の謎を題材に、不気味なファンタジーを創造し、MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞を受賞した名作「壜の中の手記」をはじめ、無人島で発見された白骨に秘められた哀しくも恐ろしい愛の物語「豚の島の女王」、贈られた者に災厄

人の世の「不思議」は心の闇に潜んでいる-。

番屋に連れ込まれ、十日間だんまりを続ける田舎侍。浅葱裏だが顔は公家風。

「君を置いて行きたくないよ」。青年は背後から娘を抱きしめ、甘く囁いた。

北アルプス槍ケ岳付近に落雷があり、登山者が行方不明になった。

さあさ、寄席「泡亭」の、お披露目でございます―。

未来は、明るく開けているはずだった…お見合い相手の女性との楽しい食事の席、突然の乱入者により、最愛の息子が惨殺される。

夏樹ミステリーの円熟を示す傑作中篇集 夫殺しの嫌疑をかけられた妻のアリバイの鍵をにぎる「幻の男」とは誰か。

結婚式の最中に新郎が刺殺された。しかし被害者の新郎と加害者の間には何のつながりもない。

女陰をのぞいておのれの一瞬先の運命を知る「忍法破倭兵状」。斬った首を他人の胴につないで生きかえらせる「忍法小塚ッ原」。

昭和二十二年、自ら作り出した花にとり憑かれ密室で変死した鬼才、塘松流先代家元・芦田挿花。

地底渓谷のキモだめし、親友の裏切り、百物語、夜のお風呂、こっくりさん、学校の恐怖…等々、吉村達也が超人気ギャル雑誌『ポップティーン』に毎号連載をはじめたビジュアル・ホラー『オール』は、真夜中の恐怖をテーマにした連作短編小説。

ある日、偶然に見つけた思い出の少女の写真。

ぼく、ノエル・ウェルズはソルトマーシュ村の副牧師をつとめている。

一見単純な事件だった。

’60年代モスクワ。ソ連高官の裏金づくり・亡命に巻き込まれた日本人商社マンの逮捕。

栄華を極めたヴェルサイユ宮殿は、退廃の極致にあった。

舞台はデンマーク。物語の主人公たちは、少年院や孤児院から送られてきた少年たち。

国立公園の保安パトロール役・パークレンジャーのアンナが出動したのは、北カリフォルニアの国立公園の山火事の鎮火の仕事だった。

ああ、かっぽんしてぇ… 15歳。頭にあることといったらただひとつ――。

「買いなさい。損はさせないから」話題騒然の表題作「ペルシャ猫の謎」。

密かに日本に持ち込まれた南米産の猛毒クラーレ。巨人対阪神戦に沸く東京ドームで、この毒を塗った矢による殺人事件が発生した。

主婦ら四人の結束は、友情からだけではなく、負の力によるものだった。その結びつきは容易に解け、バランスを欠いていく。

レイプ・スキャンダルで引退したお笑い芸人・笠原雄二。今は孤独に生きる彼を、元相方の立川誠が五年ぶりに訪ねてくる。

聖創学院大付属高校で一人の少女が自殺した。死んだ彼女の名は雪村月子。

実直と評判の男・新兵衛が奉公先の息子を人質に御堂に立て篭った。

メーン州の閑静な別荘地クレストヴュー。避暑のため別荘を訪れたキャロル・スペンサーは、身元不明の女性の焼死体を発見する。

日美子のもとに新潟に住む旧友・瑠衣が訪れ、結婚を目前に控えた従兄弟が自殺しそうなので、タロット占いの力で助けて欲しいとの依頼が舞い込む。

水の都として知られるオランダの首都アムステルダムの運河に、首のない男の死体が浮かんだ。

兄へのコンプレックス、大学受験、恋愛。進学校に通う下石貴樹にとって、人生の大問題とは、そういうことだった。

カメラマンの木下孝は、寝台特急「サンライズエクスプレス」取材のため、東京から高松まで乗車することになった。

私立探偵・橋本が受けたある依頼―。それは、2年前に突然引退した女優・白石由加里を捜すこと。

排気量2000ccの改造バイクを愛する売れない物書きのジョー。

女子大生・麻知子の父親が、大金とともに失踪した。不審な電話、謎めいた家政婦の行動に、麻知子は怯える。

19世紀末ロンドン。

肺の病を得て海辺の村に保養にやって来た学生アランは、滞在先の医師の妻イヴリンと親しくなり、ついに関係を結んでしまう。

美貌、抜群のプロポーション、トップ・セールスを誇り、エリート医師の恋人を持つ完璧な女の裏に潜む驚愕の真実。

野尻湖の発掘現場から、死後数年の人骨が発見された同じ日、良寛ゆかりの五合庵で研究家が殺害される。

殺人事件の被害者が残した「=Y」の文字は果たして何を意味する!?あのクイーンの『Yの悲劇』への愛あるリスペクトに満ちたダイイング・メッセージものの白眉、『イコールYの悲劇』他、ロジカルかつアクロバットな推理が冴えわたる傑作ミステリ全5編を収録。

「これはひどい」凄惨な光景に、熟練の鑑識が目を背けた。

平和な夏休みを求めて、いつものようにムースヴィルの別荘にやってきたもと新聞記者のクィラランとシャム猫ココ。

1835年9月、英国の軍艦ビーグル号がガラパゴス諸島を訪れた。

愛称マルコ、マタイ、ルカの、それぞれ専門の異なる若く個性的な歴史学者と元刑事が、ともに暮らすパリのボロ館。

ジャンボ機から爆弾が発見された。

エドガー賞（MWA最優秀長編賞）受賞 怒濤の傑作サスペンス！ 連続殺人犯とともに遺体捜索隊に同行した女性記者ケリー。

連続殺人鬼VS.女性記者 ’00年度エドガー賞（MWA最優秀長編賞）受賞作 捜索犬ビングルに助けられながら逃げ惑うケリー。

「地蔵さまがわしに声を出して笑いかけはったんどす。

突然、知能を獲得した牛たち。「牛権」を主張し、人間たちに「我々を食べるな!」と迫り…。

昭和五十年、洋上にいる息子へ宛てられた母・晴子の長大な手紙。そこにはみずみずしい十五歳の少女がおり、未来の母がいた。

戦前から戦後へと続く母・晴子の回顧と独白は、彰之自身の記憶の呼び声となって波のごとく重なり、うねり合う。

通称タックこと匠千暁、ボアン先輩こと辺見祐輔、タカチこと高瀬千帆、ウサコこと羽迫由起子、ご存じキャンパス四人組。

24歳のOLが、アパートで殺された。猟奇的犯行に世間は震えあがる。

マレー半島を訪れた推理作家・有栖川有栖と臨床犯罪学者・火村英生を待ち受ける「目張り密室」殺人事件!外部へと通じるあらゆる隙間をテープで封印されたトレーラーハウス内の死体。

鴉の濡れ羽島で起こった密室殺人事件から二週間。京都、私立鹿鳴館大学。

土井超音波研究所の地下、出入りが絶対に不可能な完全密室で、奇妙な状態の死体が発見される。

だから、どの亀取二郎が犯人なんだ!?―その亀取二郎は、二年前の犯罪をネタに恐喝されていた。

北多摩警察署のウマさんこと相馬美之刑事といえば、食欲からナニからウマ並みで知られる快男児。本書が初主役作品だ。

読めない名前の子どもたちが殺される!?被害者の名前は「五百旗」に「計徳」。掌には謎のメッセージ「1+1=」。

パリで美術品修復家をしている加納由梨子の母が東京で死に、貸金庫にドイツ語で書かれたリストが遺された。

自宅に盗聴器が仕掛けられ、由梨子はホテルに避難していた。元恋人・由梨子を案じて、塔馬双太郎は、パリへ向かう。

日本を代表するシャーロッキアンによる新訳全集最終回配本。圧倒的人気No.1作品。

自分が誰なのか確認するために、まわりのすべてを数え続ける少年・ヒロキ。

北朝鮮から米国への亡命者を乗せたボーイング747‐400は数時間遅れの出発ながら、順調な夜間飛行になるはずだった。

横浜テレビの看板レポーター山名めぐみが殺された。

「死」と題する萩原朔太郎の詩の内容そのままの死体が東京都下の桑畑で発見された。

過保護な両親から逃れてきた青年・亮司に、謎の男・サーシャは囁く。「革命を起こさないか、この国に」と―。

「あの年の夏祭りの夜、浜から来た少年カムロミと恋に落ちたわたしは、1年後の再会という儚い約束を交わしました。

二日たて続けに、東海道新幹線上り列車内で毒殺事件が発生した。

「殺害方法を入力してください」。新登場!リストラ探偵。

僕は坂木司。外資系の保険会社に勤務している。

医学的には脳死と診断されながら、月明かりの夜に限り、特殊な装置を使って言葉を話すことのできる少女・葉月。

戦前、ナチ政権下で検事だったゼルプは、1945年に総てのキャリアを失った。

はじまりはN国・T地方・Y県の通学列車。

火星に憧れる高校生だったぼくは、現在は新聞社の科学部担当記者。

長年の趣味が昂じてジグソーパズル連盟の日本支部長を務めるまでになった興津華子。

ニューヨークに住む女性編集者ケイティと、詩人のマット。彼らは心底愛し合っていたはずだった。

ケイティ・ウィルキンソンはある日突然、ボーイフレンドのマットに振られてしまう。

ミステリ好きの医師フェニモア先生は、実物の屋敷を模し、一族の一人一人に似せた人形を収めたドールハウスで有名なパンコースト家を往診した。

1966年、ギャンブルが熱病のように流行し、学生運動の嵐が吹き荒れる大学時代が幕を明け、新入生ビートはひとりの少女に出会う。

若さだけが取り柄、さして特技もないのに“何でもやる商会”を始めた4人の男女。

幸せ一杯の結婚式場に突然死体が降ってきた。空には巨大な翼と人間の顔をもつ異形の影が。

騙し騙され、一攫千金を狙っては燻り続ける男たち。

「灰色の木を金色に戻す薬を下さい」―人知外れた妖の、悪業に見舞われし迷い子が、救いを求めて囁く呪文。

大物画家の私設美術館の開館日。展示室のドアを開けると、そこは…死体の山だった。

福井県の西端にある、海市(=蜃気楼の意味)という、いささかロマンチックな名前を与えられた新興の港湾都市。

時は1875(明治8)年。