十津川は妻直子の大学後輩笠原由紀から、画家の兄・笠原功が焼身自殺した事件の真相を調べてほしいという依頼を受けた。

銀行の現金輸送を襲え。目標金額は一億円―。

警視庁内には、捜査課が表立って動けない事件を処理する特殊チームが存在した。

十七年間勤めた警察を辞めた大道寺圭は、最後に手がけた事件で出会った幼なじみの編集者・彦坂夏見の強引な勧めで、本を出版する事になった。

「探偵」は、創刊号(昭和6年)こそ、甲賀三郎、横溝正史、浜尾四郎といった豪華メンバーだったが、しだいに犯罪実話が増えていく。

家を焼かれたお文は芸者をやめ、伊三次の宿に転がり込んだ。

ご存じ大貫警部の名推理が冴える!?テレビ出演中に殺人事件発生の連絡を受けて、N学園に乗り込む大貫。

雨の夜、長野県警豊科署の刑事・道原伝吉の自宅をひとりの少女が訪れた。少女の名は草刈晴花。

185センチ・柔道部出身の「ウラ」、小柄ながら空手有段者の「イケ」。凸凹刑事コンビの共通点はキレやすく凶暴なこと。

人口わずか千三百、三方を尾根に囲まれ、未だ古い因習と同衾する外場村。猛暑に襲われた夏、悲劇は唐突に幕を開けた。

「尋常でない何かが起こっている」。死者の数は留まるところを知らず、村は恐怖の連鎖に陥っていた。

人生に満ち満ちる、面妖な、ユーモラスな、不可解な、謎、謎、謎。

バイオ企業を率いる父によって、成長型の人工臓器を埋めこまれた幼い葉那子には、臓器スペアとして四体のクローンが用意されていた。

一九六八年、橋本響一は左目だけが色弱という特異な障害をもって生まれた。

悪徳岡っ引・梅三郎の罠にかかって、“破牢”の重罪を負った甲州無宿の源次。

ふたたび入牢した源次は、恋仲のお蝶が入水自殺したと知り、破牢。お蝶の復讐を誓い、素姓を隠して悪人一味の本拠へ。

妻の不貞が原因で離婚し、三十数年勤めた会社も辞めた北尾俊也は旅に出た。

よりによって私が殺されるなんて！ 極秘指令を受けて、不正の巣窟に単身乗り込んだ銀行員に迫る危機 本店から地方支店へ突然の異動を命じられた銀行マン。

妻と一人娘を愛し、幸せな暮らしを送っていた会社部長の梨田進の前に突然現れた若き美女。

仕事にでかける千吉は、髭剃りあとに化粧水のオイデルミンをつける。きつく褌を巻くと、最後の仕上げに、女の腰巻をつける。

気鋭の長編サスペンス!札幌を離れて十七年経った今、再びここで暮らすことを決意して戻ってきた。雪が深い。

結婚5年目の冷めきった夫婦の「噂」、赤い手袋をはめて街に現れる娼婦の「噂」、不幸な事件で夫を亡くした美女の「噂」、奇妙な癖を持つデパート店員の「噂」…。

超優良企業の総合職としてバリバリだった中野貴奈子は上司のひと言に魂を抜かれ、辞表を提出。

マイラインの営業に力の入らぬ青柳敏郎は、町おこしのアイディア募集を見て「お化け屋敷のテーマパーク」を思いつき、応募すると見事採用に。

5人の若者の奇妙な2LDK共同生活を描いた青春小説。いつの時代も現実は厳しい。

とある晩、安倍晴明の師・賀茂忠行の息子保憲が訪れ、晴明に厄介な一件を頼み込んだ。それは―。

二月最後の日曜日の午後、五歳の少女が、バレエスクールに向かう途中、頭にボウガンを撃ち込まれ、意識不明の重体になった。

殺害されたトラベルライターが遺した箱根の観光地図には「一つ二つで、人殺し/三つ四つで、仇討ち…」という奇妙な文句が記されていた。

香港に向かう豪華客船上でショーの最中、奇術師がバラバラになって空中から落下。

守山小学校5年の香葉子と歩は、巷を騒がす通り魔を探し出すため、仲間とともに探偵団を結成した。

ひょんなことから明治時代にタイムスリップしてしまった、拓哉・亮平・香里の3人組。

年老いた俳人・片岡草魚が、自分の部屋でひっそりと死んだ。

弁護士・菊間武郎夫妻の子供が誘拐された。犯人は身代金三千万円を要求し、手にする。

“いが茄子男”を探しているつもりが、岡山藩のお家騒動に利用されていた岡っ引半次。

棟梁に褒められ有頂天になる大工、盗賊としての過去を隠した扇職人、対人恐怖症で五千石を棒に振った旗本の次男坊、玉の輿に乗る娘など、この江戸下町の長屋にはさまざまな人たちが暮らす。

目の前に、こんなにも雄大な森がひろがっているというのに、あたしは見えない森のことを考えていたのだ。

織田信長、浅井長政らの屋敷に身分を偽って仕え、機をうかがう於蝶。

織田信長、浅井長政らの屋敷に身分を偽って仕え、機をうかがう於蝶。

尾張、清洲城下のはずれで、二十の於蝶は五月晴れのもとにのびやかな肢体をなげだしていた。

織田信長、浅井長政らの屋敷に侍して、機をうかがう於蝶の、六年前、どことなく少女めいた硬いふくらみに引きしまっていた肉体は、どこも成熟しつくしている。

青春は美しくない。私の場合もそうだった。

龍臥亭で出会った里美と石岡に新たな事件が。

大店の娘にしびれ薬を飲ませ、貞操を奪った「いが茄子男」を見つけ出せ――御奉行からの密命を受けた岡っ引半次は、岡山松平様お付きの足軽が犯人らしいとの情報から参勤交代に加わって、東海道を抜け備前岡山まで殿の荷を担ぐことに。

マリ―見かけは普通の少女だが、実は天国から地上へ「研修」にやってきた落ちこぼれ天使。

ちんぴらに袋叩きにされて、“俺”は入院した。

本格推理の魅力に充ちた傑作長編。

「ぼくの鼻は、イヌの鼻!?」殺人者の襲撃に遭い、頭部を強打された後遺症で“匂い”を失った「ぼく」こと片桐稔は、その代わりに凄まじい“嗅覚”の世界を獲得する。

極上の悪夢のための指定席 ホラーミステリー・アンソロジーから魔像（ファンタスマゴリア）が浮かび上がる！ 技巧の限りを尽くした鬼才の真骨頂。

自衛隊機とともに消えた軍事機密。男たちは夢のために泥を被る覚悟を決めた!気鋭の著者が放つ長編小説。

宇佐美俊は海上保安庁出身のプロダイバーだった。今は、太平洋のトラック環礁でダイビング・ツアーのガイドとして働いている。

鎌倉に建つ梵貝荘は法螺貝を意味する歪な館。主な魔王と呼ばれる異端の仏文学者。

刑事を辞めた田辺は、大阪で私立探偵を開業するが、なかなか客がこない。そこへ、娘と佐世保に行ってほしいとの母親からの依頼。

東京の宝石店外商員・北野敬の死体が、城崎温泉を通る円山川で発見された。

お台場の海で見つかった、助けを求める「ナオミ」からの手紙。

西湖の近く、青木ケ原樹海のそばにある旅館「巴屋」には自殺希望者が多く訪れる。そこで自殺に見せかけた殺人が発生し…。

敏腕編集者・佐倉詠一郎と会社を経営する・あい。ふたりは、愛情に満ちた夫婦だった。

東京・奥多摩山中に忽然と出現した白亜の六角形の建造物。

タバコ屋の榎木康之が神人に選ばれた。

京都・太秦の古風な洋館『蛇姫荘』に滞在していた美人女優の妻と会社経営者の夫。

世界秩序の歪みが招いた災禍。

「こいつはすこぶる興味深い」小説の中から甦った浪漫探偵・朱月宵三郎は予想外の事態を前にそう呟いた。

突如、地球への侵攻を開始した未知の異星体ジャム。

突如、地球への侵攻を開始した未知の異星体ジャム。

この巻では、「探偵クラブ」(新潮社版「新作探偵小説全集」付録)を中心に、「探偵趣味」(平凡社版「江戸川乱歩全集」付録)からも名作を収録した。

魔が差して掛け取りの金に手を付けてしまった莨問屋の手代・繁吉の苦悩。(「いも虫」)。

警視庁の片山刑事は、夜の盛り場で女子高生・立石千恵と出会った。

友人と愛犬ドン・ファンとともに遊園地で遊んでいた塚川亜由美は、拳銃をもった女と外国人の男に連れ去られてしまう。

目の不自由な母親をかばった少女が諏訪市内で轢き逃げされた。

緑豊かなニュータウンを騒然とさせた九歳の少女の殺人事件。

井伊家に嫁いだ琉球王家最後の姫君が主催したのが始まりという彦根の名物行事「ブクブク茶会」。

著者綺堂が、長く病に臥せっていたとき『江戸名所図絵』を通読、これが『半七捕物帳』を書くきっかけになったという。

『半七捕物帳』は、著者綺堂が江戸末期の切絵図をはじめ、古今東西にわたる広汎な史料を渉猟する中から生まれた。

欧米の探偵小説に造詣の深かった著者綺堂は、作品の舞台を江戸時代に置き、四十五歳から六十五歳まで、二十年間を費やして本作品を書き上げた。

本所三笠町で若い女の死体が見つかった。死後硬直の解け具合から死後二、三日と判断された。

日本を底辺で支えてきた男たちの怨念、―そして最後の挑戦。渾身の問題作、書下ろし文芸ミステリー。

名前・正太郎(雄猫)、毛色・八割黒に二割白(長めの毛足)、飼い主・桜川ひとみ(ミステリー作家)、住まい・琵琶湖近郊、友犬・サスケ、特技・推理―。

夫の陰湿な暴力に耐え切れず由布子は家を出た。偶然に手に入れた拳銃が御守りだった。

待望久しい直木賞受賞第一長編がついに刊行される。物語は1986年アフガニスタン東部のパンジシール渓谷にはじまる。

待望久しい直木賞受賞第一長編がついに刊行される。物語は1986年アフガニスタン東部のパンジシール渓谷にはじまる。

聖遷暦1213年、偽りの平穏に満ちたカイロ。訪れる者を幻惑するイスラムの地に、迫りくるナポレオン艦隊。

事件は四年前、新潟県・水道町の日和山海水浴場に近い砂浜で起こった。忽然と消えた少女。

天性のプレイボーイである大学生真木浩一は、翌年に就職を控え、巨大企業グループの令嬢、勢家美那子に接近した。

元スター女優・二条ゆり子が首吊り自殺した。死亡広告を見た検視官・江夏冬子は、その死に疑問を抱く。

祖母が遺した古い家に女が四人、私たちは共同生活を始めた。糸を染め、機を織り、庭に生い茂る草が食卓にのる。

整体院を営む私に、私立探偵の能代が患者を紹介してくれた。黒岩豪。

人と犯罪の溢れる街、渋谷。その街を管轄とする警視庁神南署に張り込む新聞記者たちの間で、信じられない噂が流れた。

売れない女優のともえと売れないイラストレーターの勝雄はラブラブの新婚カップル。

江戸の大店の若だんな一太郎は17歳。一粒種で両親から溺愛されているが身体が弱くすぐ寝込んでしまう。

精神病院を退院して三日後に出会った男に、贅沢な旅を約束され、パリにやって来たマチコ。

妊娠22週目の胎児の卵巣に存在する700万個の卵子。この生物学上の事実が、巨額の金をもたらすプロジェクトを生んだ。

一週間後に文化祭を控えた夜見月高校。早宮功も展示の準備を終え帰宅しようとした時、校舎を大地震が襲った。

広告代理店に勤める坂巻里加。仕事のオニといわれているけれど、本当は見知らぬ男とホテルに行ったりもしている。

義母の富江は心の底から喜んだ。孝之介が文壇最高の権威「日本文芸大賞」の候補になったというのだ。

乱歩の未発表作品が発見された!?『白骨記』というタイトルで雑誌に掲載されるや大反響を呼ぶ―南紀・白浜で女装の学生が首吊り自殺を遂げる。

日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵と友人・牧野洋子、反町愛。

私は誰？円柱形のボディに特殊ラ

在野の妖怪研究家、「黒衣の男」に出会う。 河童に噛み殺された男。