自白の風景



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初公開日(参考)2001年02月
分類

長編小説

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自白の風景 (トクマ・ノベルズ)

2001年02月01日 自白の風景 (トクマ・ノベルズ)

菊山事件―妹をレイプした男を刺殺したとして起訴された矢代昌宣は、警察での自供を翻し、終始無実を訴え続けながら、控訴審中に獄死した。それから十八年。弁護団は、現在も冤罪事件として再審請求に向け活動を続けている。そんななか、事件の裁判長だった滝川実が、ひき逃げされて死亡した。容疑者として逮捕されたのは、現場近くに住む元警部で、かつて矢代を自供に追い込んだ堀内利勝だった。堀内は苛酷な取り調べの末、自供するが…。菊山事件の復讐のために誰かが仕掛けた罠なのか?傑作長篇ミステリー。(「BOOK」データベースより)




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No.4:
(5pt)

社会派ミステリーの傑作

元暴力団員畑村順次を刺殺したとして逮捕された矢代昌宣は、一旦は犯行を自供しますが、裁判では一転して犯行を否認、無罪を主張します。堀内利勝警部が発見した物証、血のついたシャツには決定的証拠とするには疑わしい点がありましたが、結局、滝川実を裁判長とする裁判官らは、矢代に有罪判決を下します。矢代は服役中も無罪を訴え続けますが、結局獄中で病死します。菊山事件と呼ばれるこの事件は、近しい関係者以外には忘れられていきますが、この事件を決して忘れない、矢代が犯人でないことを知っている人間がいました。それは真犯人です。
 何年も後、遠く離れた場所でひき逃げ死亡事件が発生します。被害者は、菊山事件を裁いた元裁判長滝川実、加害者として拘留されたのは、同じ事件で捜査の中心だった元警部堀内利勝でした。堀内は一旦は犯行を自供するものの、後に無罪を主張、そうする中で、自分は計略に嵌り、自らの強引な捜査で有罪とされた菊山事件の矢代と同じ立場に立たされていることを知ります。
 この本のテーマは冤罪です。自白を後に翻す容疑者に対し、やってもいないことを自供するはずがない、あれは最後のあがきだなどと私たちは思いがちですが、作者は本の題名の通り、虚偽の自白に導かれる風景を説得力を持って描いていきます。証拠を捏造したり、自白を強要したりする捜査官に、罪の意識はほとんどありません。それは彼らが非人間的だからではなく、彼らは状況から被疑者の有罪を確信していて、運悪く決定的証拠がないだけだと考えているからです。自分たちの行為が正義だと思っている以上、彼らの良心が暴走を止めることは期待できないでしょう。
 この本はミステリーなのですが、作者にはまず描きたかった題材として冤罪の構造があり、ミステリー作家である以上、それをミステリーを通して表現した、私にはそんな風に感じられました。だからといって娯楽性が低いわけでは決してなく、人間の挫折、偶然事件に巻き込まれる理不尽さ等を考えながら、最初から最後まで飽きることなく一気に読めます。結末も、先を読むのが得意でない私には意外でした。社会派のミステリーの傑作であり、お勧めの本です。
自白の風景 (トクマ・ノベルズ)Amazon書評・レビュー:自白の風景 (トクマ・ノベルズ)より
4198505217
No.3:
(4pt)

TVドラマの原作でした

水谷豊主演「法律事務所(1)自白の風景」で楽しみました。
ダブル冤罪事件・・・過去の事件が冤罪だと自白したが果たして本当の真犯人は?

最近では村木厚子さんの冤罪事件で大坪元特捜副部長が有罪の判決が想起されました。
追記2018.11.19の再放送でもやはり名演技のまた最後まで見てしまいました。よく出来たシナリオですね。
自白の風景 (トクマ・ノベルズ)Amazon書評・レビュー:自白の風景 (トクマ・ノベルズ)より
4198505217
No.2:
(5pt)

恐ろしい

冤罪がテーマの作品です。昔警察官だった頃一人の青年を殺人犯と決め付け無理やり自白させた後、証拠をでっち上げた男が、今度は自分が起こしていない交通事故でつかまってしまい、無理やり自白させられ、犯人にされてしまう話です。一番印象的なところは「誰でも条件さえそろえば一瞬のうちに犯罪者にされてしまう」と。恐ろしい作品です。
自白の風景 (トクマ・ノベルズ)Amazon書評・レビュー:自白の風景 (トクマ・ノベルズ)より
4198505217
No.1:
(5pt)

無実なのに何故自白するの?って思っている人たちへ

日本の社会では、何故冤罪事件が多いのか?これを正面から扱った長編推理小説です。
 今や、推理小説のトレンドはいわゆる新本格派が花盛りで、こう言う社会問題を真剣に題材にする人は、余りいません。
 それだけに、貴重な作品と言えます。半ば、ドキュメンタリータッチで、実際にあった事件と錯覚させるような、巧みな物語です。また、警察や検察庁と裁判所や弁護士との関係も判り易く、刑法や刑事訴訟法の勉強にもなります。
 真犯人の動機に今一納得できないものがあるが、作者の冤罪事件にかける情熱に敬意を払って、星五つです。
自白の風景 (トクマ・ノベルズ)Amazon書評・レビュー:自白の風景 (トクマ・ノベルズ)より
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