人は、幸福せになれるのですか?野に咲く花は幸福せであろうか?―螺旋蒐集家と岩手の詩人、ふたつの孤独な魂から成る人間、アシュヴィンは、いくつもの問を胸に、果てしなく高い山を登りつづけていた。

あらゆるものを螺旋として捉え、それを集め求める螺旋蒐集家は、新宿のとあるビルに、現実には存在しない螺旋階段を幻視した。

祭の島、竹富島では、女は踊り男は狂言を舞う。最南端の波照間島では、さらに南にあるという、伝説の楽園を目指す娘がいた。

地球のジャーナリスト、リン・ジャクスンに届いた手紙は、ジャムと結託してFAFを支配したというロンバート大佐からの、人類に対する宣戦布告だった。

生まれてから一度も感情を露わにしたことのない少年、本海宥現。

晴れて番方若同心となった不破龍之進は、伊三次や朋輩達とともに江戸の町を奔走する。

金欠、妄想、愛憎、暴力。救いようもない最底辺男の壮絶な魂の彷徨は、悲惨を通り越し爆笑を誘う。

カメラマンの星井裕は、雑誌の“京の器さんぽ”という特集取材で京都を訪れた。移動中、警察の検問にかかる。

衆人環視の地下室に閉じこもった霊能力者が己の霊体を使い、自分を詐欺師扱いした30マイル遠方の老人を刺殺。

取材のため太宰府を訪れた竜之介と時を同じくして湯島天神を参拝した貴湖。

元英語講師の梨花、結婚後、子供ができずに悩む美雪、絵画講師の紗月。３人の女性の人生に影を落とす謎の男「Ｋ」。

財政破綻にあえぐ極北市。

財政難の極北市民病院で孤軍奮闘する非常勤外科医・今中。

明治十年に来日した若き英国人建築家ジョサイア・コンドル。

実生女学院に通う、中学二年生のあけびの家に、脅迫状が届いた。「言うとおりにしなければ、不幸が襲いかかる」。

新幹線の車中で男が死亡した。ポケットからはアカベと呼ばれる真っ赤な花と湯山仁三郎という弁護士の名刺が。

官僚襲撃の裏に、航空機事故隠蔽の陰謀が！？ 官僚の合田が襲われ、意識不明の重体に。

興信所の調査員・高倉圭介は中国地方の山奥にある赤猿温泉郷に赴いた。

デカは畳の上で死ねなくても、正義の上で死ぬのだ…先輩の教えを体するように警視庁捜査一課の若手刑事が殉職した。

男には闘わなくてはいけない時がある―人気作家・今野敏の原点がこの一冊に!ドライブ中、暴走族に囲まれた一組の男女。

第二次大戦末期の福島県の温泉地、東京からやってきた少年・本庄究は、同じく戦火を逃れてこの地に暮らしていた画家の娘・小仏朋音に強い恋心を抱く。

一九九四年。東北の地方都市・岩館で絶大な影響を誇る川戸建設会長・川戸英太郎は、特別背任容疑の渦中にいた。

「ゴールデン・エレファント賞」第１回〈大賞〉受賞作！壮大なスケールでおくる、超弩級エンタテインメント・ストーリー!! 時は幕末。

北島先生とともに臨んだホーム・コンサートを期に、距離感を縮めた津島と南。高校二年生となり、さらに音楽漬けの日々が続く。

三年生になろうとしているある日、伊藤は言った。「津島、大丈夫か? チェロが、おとなしくなってる」。

東野圭吾作家生活２５周年特別刊行、第１弾ここから夢に羽ばたいていく、はずだった。大切な人を守りたい、それだけだった。

京から江戸の将軍家へ嫁がされた悲劇の皇女和宮。

私を殺したのは誰?何のために殺されたの?殺されたはずなのに“東京湾の人魚”として蘇った詩歩のもとに、復讐屋を名乗る吸血鬼コンビが現れる。

選手、球団、マスコミ…。すべてを操る全能の代理人、善場圭一登場。

内閣情報局次長として『東京新聞』の創刊に関わり、「竹槍事件」での東条による『毎日新聞』廃刊要求を取り下げさせる五郎。

リストラされた係長、夫の暴力に悩む主婦、駆け落ちした高校生カップル、心中の相手を探す女優、愛人を殺して逃走中の男…。

授業にも出ないで昼間から酒を飲み、思い通りにならない現実に悩みながらも、また酒を飲む。

ぼくは何者なのか―。15歳の少年が人生最大の謎に足を踏み入れ、「点線の道」を歩んでいく。

死の直前まで綴られたブログ原稿の抜粋を中心に同人短篇、エッセイ、コミックまでを集成。

一世一代のたくらみを胸に秘める美人双子姉妹、クレーマー新婦に振り回されっぱなしのウェディングプランナー、大好きな叔母の結婚にフクザツな心境の男子小学生、誰にも言えない重大な秘密を抱えたまま当日を迎えてしまった新郎。

舞踏家の父と暮らす朔は、物語を書くのが好きな十二歳。

女子高生・古賀葉月は誘拐され、何かを触らされた。犯人は、知っているのだ。

お江戸深川にゃんにゃん横丁。長屋が並ぶこの場所は、その名のとおり近所の猫の通り道。

大目付本庄伊豆守家の神君家康公下賜の家宝が忽然と消えた。相談を受けた総兵衛は、伊豆守失脚を狙った陰謀と見抜く。

名優団十郎が殺された。この日、総兵衛は彼の相談を受けるはずだったのだ。

満開の桜の中に埋まるように建つ洋館―桜館。

原点であり新境地。馳星周版『フランダースの犬』 共に悲劇的な運命を背負った青年と少女が、函館・大沼の地で出会う。

波照間島から凛田莉子に届いた突然の手紙。そこには「水不足問題は解消。

伊沢吾郎、82歳。

小さなプレス工場での単調な作業と上司の嫌がらせに鬱屈していた29歳の一郎は、偶然再会した友人・牛木の会社で、高級犬の販売を手伝うことに。

イタリアの小村の教会から申告された『奇跡』の調査に赴いた美貌の天才科学者・平賀と、古文書・暗号解読のエキスパート、ロベルト。

ヘタレサラリーマン男子・山本くんが飛ばされたのは、元上司のバリキャリ鉄拳女部長・経塚さんの想い出の地である、地霊が息づく土地・北陸福井。

安房里見家から送られてきた人質・青蓮尼の姿に、俊英と謳われた玉縄北条家の若き当主・北条氏舜は息をのんだ。

演劇サークルの活動費を捻出するため、心理学部の教授が行う奇妙な実験に参加した大学サークルのメンバーたち。

首を吊った警官、河原で殺された風俗ライター。

実家の道具屋を継ぐため、太一郎は曰くつきの品が集まる「皆塵堂」で修業することになった。

女だてらに武の道を選んだ毛利玄達は、男装し諸国をめぐっている。

中学生の望は、元芸者の祖母・お蔦さんと神楽坂に暮らしている。

ある商店街の雑貨店主が撃ち殺された。

開店して2年。店員は2人。

巨大歓楽街、福岡・中州。

土御門家は、全国の占い師を統括する安倍晴明を祖とする陰陽師の一族。

冬山で遭難死した友人の遺品を調べていると、所持品の中から書籍のコピーが見つかった。山の紀行文らしい。

引きこもっていた息子が、突然元気になった。息子を苛めていた子が、転校するというのだが…「カラス、なぜ鳴く」。

ぼく(大介)の妻は、清掃作業員として働くキリコだ。ある日キリコは見知らぬ女性から「夫の浮気を調べてほしい」と頼まれる。

機動捜査隊・浅草日本堤分駐所のベテラン辰見は相勤者の新米刑事小沼を残し、管轄外の火葬場にいた。

殺人犯が現場から逃走するときに目撃したのは、県警幹部が犯した轢き逃げだった。

姉を殺した男に復讐する―手紙を残し、十和田湖へ向かった井関ゆき。

九州新幹線「つばめ」車中で幼児が誘拐された。犯人の要求は、父親が勤める製薬会社で開発中のエイズ新薬の化学式とサンプル。

フリーライターの舞は不妊が原因で離婚し、アパートに引っ越してきた。

若い母親が死んだ真相と赤子の行方、フィルムに記録されていた驚くべき殺人手口、遅れて配達された年賀状に隠された犯罪…日本ミステリー界の至宝・幻の名コンビ岡嶋二人による傑作短編集。

大正時代に東北に芸術家たちが創ったユートピア「唯腕村」。 １９９７年３月、村の後継者・東一は美少女マヤと出会った。

大正時代に東北に芸術家たちが創ったユートピア「唯腕村」。 １９９７年３月、村の後継者・東一は美少女マヤと出会った。

「…島」と意味不明の言葉を遺して、東京で初老の男女が相次いで死んだ。男は交通事故死、女は溺死。

周囲の人間に不審な死をもたらす「死神体質」の兄・美樹と、発生した事件を解決する「探偵体質」の弟・真樹。

伝説再び――まさに極上のエンタメ小説誕生 日本中を震撼させたテレビドラマ『傷だらけの天使』が復活! 最終回から約三十年、ホームレスになっていた木暮修は新宿に戻るが、世界中からのお訪ね者に――。

気がついたとき男は閉ざされた施設の中にいた。そこは、無数の時計が配置された不思議な回廊だった。

とある代議士夫人の影が盗まれた。にわかには信じ難い事件の調査を頼まれた高広と礼は……。

父の再婚相手の子で、荒野の初恋の人・悠也は、複雑な思いを抱えたまま、アメリカへと旅立った。

オリンピックで4つの金メダルを獲得した天才女性スウィマーが30年後、リスボンで拳銃自殺を遂げた同じ夜、彼女を破滅に追い込んだ医師が射殺された。

50年まえの町を再現した「レトロシティ」に名探偵夢水清志郎がやってきた!そこには、秘宝をねらってシティをさわがす謎の怪人幻影師の存在が―。

芝田未知男は会社のトラブルを処理する部署にいたが、社長の息子が起こした交通事故の身代わりとなり、会社を辞める羽目に。

「強さは力」の香織と「お気楽不動心」の早苗。

昭和五十八年。雛見沢の連続怪死事件に終わりはなかった。

いっぺんしか願いを叶えない神様を探す少年とその友人の奇跡を描く感動の表題作「いっぺんさん」、田舎に帰った作家が海岸で出会った女の因縁話「磯幽霊」とその後日譚「磯幽霊・それから」、山奥の村で、ほのかに思いを寄せた女の子に起きた出来事「八十八姫」など、じんわり

高校の文化祭が押し迫る晩秋、ラーメンはなまるにやってきたのは、チャイナマフィアの後継者兄妹。

大地震の被害を乗り越えた信太郎。しかし、美濃屋の総領として乗り越えなければならぬ大きな問題を抱えていた。

荒ぶる神の祟りか、冥府に迷う死者の怨念か。

「ドブネズミ」 陰でそう呼ばれていることを自分は知っている…。復讐代行屋・幸福企画。

数十年ぶりに再会した幼馴染み三人組―定年退職した昌二、現役の探偵・三郎、そして陰のある誠一郎が還暦を迎えて探し求めたものとは?友情?冒険?最後の恋?直木賞作家のノスタルジック・ミステリー。

復讐のための警察組織に入った南條は、警視庁池袋警察署の盗犯系で刑事になるための研修を受けていた。

日本のミステリーの始祖として、厖大な作品と偉大な業績を遺し、いまなお燦然と輝きつづける巨星・江戸川乱歩。

豊後森藩下屋敷の厩番・赤目小籐次は、大酒会で一斗五升の酒をあおって藩主・久留島通嘉の参勤下番の見送りを欠き、奉公を解かれる。

四藩の御鑓を強奪し、主君の意趣返しを果たした赤目小籐次は、芝口新町の新兵衛長屋で浪々の身を送っていたが、ある日、見知らぬ男たちに襲われる。

追腹組との死闘が続く赤目小籐次は、文化十五年元旦、初日の出を遙拝していた江己湾で流人を救う。

新兵衛長屋に落ち着いた赤目小籐次は、久慈屋の大番頭・観右衛門から御用の手助けを頼まれる。

自ら考案した行灯作りを指南する水戸行を目前に、小籐次はならず者に絡まれていた久慈屋の女中・お花を助ける。

赤目小籐次は、水戸藩の騒動を治めた矢先、子連れの刺客・須藤平八郎を討ち果たす。

赤目小籐次が思いを寄せるおりょうに縁談話が舞い込んだ。

ほの明かり久慈行灯の製作指南と、久慈屋の跡取り娘と手代の結婚報告のため、水戸へ出立した小籐次ら一行。

竹薮蕎麦の倅・縞太郎とおきょうの窮地を救った縁から、二人の祝言の媒酌人を務めることになった小籐次は、その矢先、百姓舟を営むうづが、しばらく商いに来ないことを案じ始める。

町年寄の突然の自害、米会所の急なお取り潰しー。

大店の幼女を狙った連続誘拐事件には、どのような裏があるのか。

野分の到来を予見して、長屋の面々と芝神明社へ避難した小籐次は、そこで知り合った若い女の飼い猫探しに同道し、千枚通しで殺された彼女の旦那を発見する。

想い人・おりょうの芽柳一派旗揚げ新春歌会を控えた師走。慌ただしい日々を送る小籐次は、永代橋から落下した職人を救う。