秋月記
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●藩内抗争をベースにした青年藩士群像物語。起伏が少なく情景描写を多用し武家社会の理不尽さを 活写している。主人公の成長記とともに武士としての苦悩や義憤が滲み出ている力作です。 | ||||
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『秋月記』を読み進めてゆくと、別の作家の作品を思い浮かべてしまう。描かれる時代や風土が異なるのに、何だか妙に懐かしく感じた。 家老宮﨑織部の専横を許せば御家が危ういと、主人公小四郎ら秋月藩の若侍たちが君側の奸排斥を藩主に直訴しようとする場面では、黒澤映画「椿三十郎」での加山雄三、田中邦衛らの勇姿が瞼に浮かんだ。 映画は山本周五郎『日々平安』を原作とするが、本作品には三船敏郎扮する素浪人役は出て来ない。代わりに、石橋完成を機に奪われた恋人を返してくれと迫る長崎の石工が、家老供廻りの姫野三弥に斬殺される。 この二天流剣士は醜聞の噂さが絶えない得体の知れぬ新参者で、藤沢周平『蝉しぐれ』に登場した犬飼兵馬を彷彿させる。小四郎が三弥との決闘を制し、織部処分が流罪に決すると郡奉行に抜擢され、まさに牧文四郎の出世をなぞらえる。 福岡本藩の隠密(忍び)「伏影」は仕物(暗殺)で黒田家に仕える者らしいから、『秘太刀 馬の骨』に似てなくもない。主人公を慕う男装の令嬢、猷(みち)が登場するに至っては、池波正太郎『剣客商売』の女剣士佐々木三冬を想起するが、藩校教授の娘で漢詩に秀でた論客で酒豪という猷の似て非なる点が面白い。 ところで、柔術の達人海賀藤蔵が二度も「辻投げ」を仕掛け敗れた居合の遣い手で、謡曲を口遊むカタバミ紋の中年武士は一体誰か? 小四郎の上役の差配役となった井出勘七なのか、それとも通り縋りの秋山小兵衛(『剣客商売』の無外流の達人)か、とても気になる。 山仕事の合間に寒根蔓を晒す葛作りに精を出し、換金作物として役立てたいと、労咳に侵されながらも気高く生きた亡き石工の恋人いと。評論家の縄田一男をしてその「心の高潔さ」に「何度落涙したことか」と解説に書かしめた薄幸の登場人物は、「作品の陰の主人公ともいうべき」清涼な存在感を醸し出す。 藩政を掌握した織部に倣い、吉田小四郎改め間(あいだ)余楽斎が悪名厭わぬ武士の系譜に連なったのも、「逃げない男」となる決意に殉じた証。藩の独立を護るために藩政の中枢にあって手練手管を駆使した男の覚悟が町に漂う「静謐さ」で報われたと信じられぬ者たちは、権力に近づかぬが一番良さそうだ。 | ||||
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黒田藩の流れをくむ支藩の運営に絡む人間模様が描かれていました。人が営む組織運営は、江戸時代も今もあまり変わらなく、学べる所がありました。山間の小さな城下町の情景描写も楽しめ、爽やかさを感じる読み物でした。 | ||||
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その時代に引き込まれ、黒田藩秋月を舞台にしたところは身近に感じました。 | ||||
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大変楽しく読みました。葉室麟さんの小説はとても良く、これからも葉室さんの小説は読んでいきたいと思っています。 | ||||
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