望月のあと
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出来上がった「源氏物語」には、いろいろな「謎」が含まれており、いろいろと論議を呼んでいます。 そうした「謎」に果敢に挑んだ「源氏物語」ミステリー三部作の三冊目が、ついに出版されました。 早速、手にし読み上げました。 扱っているのは、「玉鬘十帖」と「若菜」です。「玉鬘十帖」は非常に面白く、「若菜」は「源氏物語」の中核であり、これこそが紫式部が書きたかったことの様に思えます。 この三冊目は、光源氏と道長の対比を非常に上手く書いており、道長の一喜一憂が「源氏物語」の一帖毎の物語と連動し、楽しく読むことが出来ました。 ミステリーとしての面白さよりも、権力者道長の孤独具合が、良く表現されています。 タイトルにもある「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」の歌が、この本の主題であり、「若菜」の主題でもあると思います。 作者は、三部作と公言して書いてきた作品群ですが、どの巻も楽しいものでした。 ここまで来たら「宇治十帖」も書いて欲しいなと思います。 | ||||
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「源氏関連モノ」が目に入ったらとりあえず読んでます。たまたま目に入ったんで、前2作未読です。 玉葛十帖まではとても面白く読めました。個人的にそこまでは☆4ですねー。 その後は何となく「源氏」からは遠ざかってしまった感じで、あまり気を入れて読めませんでした。 | ||||
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三作目ですか。著者のアプローチは独特です。本文中ではそれなりに解説されますが、このシリーズを楽しむためには源氏物語や平安時代についての相当な知識が前提とされます。それがなければこのシリーズの肝である大きなストーリー(メイキング・オブ・源氏物語)が楽しめないのです。 本文で展開される「事件」自体は謎といえるほどの魅力を持って読者をひきつけるものではありません。ワトソン役として事件に直接的にかかわるのは、式部(香子)の周りの人物たちで、これらはフィクションとして造型された人物ですが、その間の会話や話の展開も陳腐なものです。むしろ魅力は、著者が描く、道長に代表される歴史上実在の人物の様々な動きとその交錯なのです。その動きと源氏物語の執筆の動機の関連付けこそがこの作品の肝なのです。 この人物たちの関係は複雑ですが(人物相関図や系図が必須)、そこでは著者の時代と人物への鋭い解釈が広げられ、この時代と源氏物語自体への理解を深めさせてくれます。式部を中心としてその周りに架空の人物を配置し、その人物たちが現代人にもわかりやすい役回りを演じるというフォーマットはとっつきやすいなのですが、どうも重厚感に欠け、著者の狙いとはうまくフィットしないようです。別な「叙述」の形式が必要なのかもしれません。 | ||||
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副題に「覚書源氏物語『若菜』」とあるが、 むしろ本文第二章「玉葛十帖」の方がインパクトがあったような…。 ――などという野暮な愚痴はさておき。 紫式部を探偵役とした源氏物語シリーズもとうとう三作目。 前作の発売から9ヶ月で続編の刊行という早さには、大いに喜んだ。 第一作目にあったようなミステリー要素はなりを潜めているが、 それでも、彼女の描く式部やその女房・阿手木達のなんと魅力的なこと。 源氏物語という歴史的大著を作り手の側から紐解いていく森谷氏の力量は相変わらず健在だ。 さて、今回はタイトルに『望月の〜』とあるように、 「この世をば 我が世と思う 望月の」の歌で有名な藤原道長の視点がメインとなっている。 これまで不遜な態度で式部達を蹂躙してきた道長だが、 本書では今までの意趣返しとばかりに彼女達に翻弄されていて、 読者側としてはようやく胸のつかえが取れた、というのが読了後の感想だ。 しかも『千年の黙』で描かれていた「雲隠」のエピソードを式部の視点でも補足してくれていて、 第一作目からファンを続けている身としては、この上ないご馳走である。 源氏の盛衰を描いた物語はこれにて一応の完結を迎えるが、 あとがきによると、まだ宇治十帖を題材にした構想があるとのこと。 また早いうちに式部や阿手木達に会いたいものだ。 | ||||
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前作から9ヵ月で第3弾の発表です。 前作で登場の少なかった左大臣が、今回は出ずっぱりです。 玉葛十帖と若菜上下に紫式部が忍ばせたものとは…。 ご本人は、あとがきで「紫式部の源氏物語やっちまった話」を書きたくて書いたといっています。 読んでみると、少年たちの成長が心に残りました。 次回作は発行がいつになるのか? 今から楽しみです。 | ||||
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