花野に眠る(秋葉図書館の四季)
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秋日和の一日に、止まらなくなって、一気に読んでしまった。日常の小さな蟠りが、図書館員と言う第三者の介入で、解けて行く過程が、秋の青空にぴったりで、美味しい味覚を堪能した気分です。 今年は、秋はミステリー小説を読もう!と決意して本を選んだのですが、自分の目に狂いはなかったと大満足です。作中に紹介された本も、知らない物が多かったので、これからの読書プランに入れたいと思いました! | ||||
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野原に建てられた秋葉図書館を舞台にした作品で、『れんげ野原のまんなかで』の続編です。いずれも5話ずつ収録されていますが、前作は各話がおおむね独立した内容であったのに対して、本書はいろいろな出来事を描きつつも、地元の旧家にまつわる話が中心となって、それがずっと続いているという感じです。 構成はとても緻密にできていますし、重い問題も投げかけられていて、そうした点では良い作品と言えるかもしれません。 ですが、私の率直な感じでは、細部にこだわりすぎていてどうもすっきりしないように思いましたし、謎を見事に解いていく能勢さんという司書は天才的ですが、図書館とは直接関係のない、人の家のことに対して、そこまで踏み込むのは不自然のようにも思いました。私はむしろ、子供が昔読んだ本を見つけたものの、なんとなく当時の印象とは違っていると言ったのに対して、同じ本の(画家などが違っている)別の版を探し出してあげるという、余談的に出てくる2つの話の方が面白かったです。 とは言え、本格的な推理ものがお好きな方々には、本筋の話もとても面白いかもしれません。 図書館を舞台にしたミステリーということでしたら、むしろ前作の『れんげ野原のまんなかで』の方が、読みやすいですしテーマとも合っていますので、おすすめします。 | ||||
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秋葉図書館シリーズの2冊目です。1冊目がとても気に入り続きを楽しみにしていました。最初の作品が軽妙な印象があったのに比べて、今回は内容の密度がぐっと高くなったと思います。ただ、1冊目はどこかヨーロッパの児童文学のようなおもむきがあり、ほんのりと秘密めいて、そして無垢なのに聡明で、というかうまく言えませんが、そういう透明感みたいなものがあったのですが、今回は思わず引き込まれるようなわくわくドキドキ感があまりなく、深刻な話や人生の悲しさみたいなものがテーマになっていて、その分、重く感じてしまいました。 親の離婚問題に悩む子供、戦前のまだ閉鎖的、封建的だった時代に遡る話、2次大戦中の兵役忌避と、当時まだ理解してもらえず厄介者扱いだった発達障害の子供、過って妊娠してしまった未婚女性と死産などなど、忍耐を重ねた日々とそれを静かに振り返る人々のもの悲しい話が多く、個人的には悲劇も全然嫌いではないのですが、最初の作品と同様のものを心のどこかで期待していたのでしょうか、ちょっとしんどくなってしまいました。 日常の謎を解く、殺人もない安心して読める軽いミステリと言えますが、どちらかというとむしろ一般小説の域に入るのではないかと思います。秋葉図書館のゆったりしたたたずまいは相変わらず魅力的です。 まったく私見なのですが、都会で生まれ育った自分は、地方から出ずに一生を終わる人の気持ちがかつては理解できませんでした。文化施設も少なく、美術展の企画もこない、コンサートもこない、見たければわざわざ都会へ出かけないといけない、大きな繁華街もなく、せいぜいイオンかドンキくらい、へたをすると都市銀行の支店すらない、海外へ出るにはいくつも空港を乗り継がないといけない、どうしてそんなところに一生住めるのだ?と思っていましたが・・・この作品に登場するある老婦人、人生の終わりにさしかかり、子供の頃から知っているこの景色をずっと見て暮らしたいと思った彼女、同じ風景を見て、同じ人たちに囲まれて、草花を育て、毎日同じ平穏な暮らしを送る、そんな穏やかな様子を見て、「こんな暮らしも悪くない、もし、こんな図書館がそばにあれば・・」とふと思ってしまいました。 登場人物たちにまた会いたいです。さらに続編を期待します。 | ||||
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2014年に出た単行本の文庫化。 『れんげ野原のまんなかで』の続編。 「穀雨」「芒種」「小暑」「白露」「寒露」の5話から構成されている。 前作で新米職員だった主人公が、2年目を迎えたあたりから始まっている。ほかの登場人物たちも健在。 絵本/児童文学が次々ととりあげられ、懐かしい。しかも、思いもかけない「秘密」があかされ、驚く。図書館ならではの物語だ。 ミステリとしては、まあ、それなり。 | ||||
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10年振りに刊行されたものの、話は連作という構成で、正直前作を詳細に記憶していませんでしたが、図書館という空間と、仕事に誇りを持っている司書魂は今回も健在で嬉しくなります。 版や出版社が変わると、作品が微妙に変化してしまうのを、具体例が出てくるのも、1人でも多くの人に本に対して多面的に見てもらいたい森谷さんの元・司書魂を感じた。 | ||||
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