残された傷痕は、美人の売れっ子作家ベリル・マディソンが必死で抗い、命乞いをしながら死んでいったことを物語っていた。

神戸の異人館に住む日本人の若い女の元へ英国の大富豪ジョン・ポール・ゴッティの使いだという男が現われた。

エノケンがエノケンを殺した?昭和12年、浅草の人気劇団で起きた不可解な連続殺人。

伊豆の海に白いポルシェごと転落死した中年男。

新進タレントの南ユカが、青森県の十二湖で誘拐された。続いて大杉物産の社長夫婦も誘拐された。

白昼のテニス・クラブで、女性の焼死事件が発生。死者として18年前に忽然と姿を消した女子大生が浮上する。

石田桃子は、同じ会社の同僚ら5人と、四国の平家伝説の地を旅することになった。

藤谷建設の会長綾子は、夫の死後堅実に社業を担ってきた。

潮風の薫る美しい港町。失踪した父親を探す娘が巻き込まれた惨劇は、この町の、不気味なもう一つの顔を発いた。

「あなたは私の主、お迎えにまいりました」学校に、ケイキと名のる男が突然、現われて、陽子を連れ去った。

安禄山、史思明の乱による唐の疲弊ははなはだしかった。一応の命脈は保っていたが、黄巣の乱を経て、ついに梁にかわられる。

スケッチ旅行といつわって親友の夫と逢う瀬を重ねる女流画家・安津子。

満月の夜、白いマンションに住む美人が次々に殺される。

27年前、天才脚本家とうたわれた男が、奇妙な自殺をした。

仮装大会と見まがうほどに着飾った乙女たちが集う名門女子大の謝恩会。会場はもちろん都内の一流ホテル。

キャサリンの家に、彼女が前日買い求めたブラックオパールを狙った泥棒が入った。

慢性腎不全を患うみずえに不審な生体腎移植の話が持ちあがった。

隋の煬帝とは従兄弟、北朝の名門・李淵が挙兵し次男李世民の活躍で無血の政権獲得に成功。唐王朝がうぶ声をあげた。

令嬢探偵キャサリンは恋人の浜口とシンガポールに行く。そのツアーは新婚や不倫のカップルでいっぱい。

死体の傍にあったゲーテの詩は犯人を告発するダイイング・メッセージなのか?タロット占いをしていた二階堂日美子は彼女自身が死者になって驚く。

東京に着いた寝台特急「さくら」に男女の射殺体、しかもスーツケースには5000万円の札束が残されていた。

令嬢探偵キャサリンは恋人の浜口とシンガポールに行く。そのツアーは新婚や不倫のカップルでいっぱい。

連環する兇悪犯罪。学生時代の女神と二十数年ぶりに再会した現実の重さ、青春の幻影は確認しないがゆえに美しい。

自分が何者なのかを調べてほしい。記憶を失った老人の依頼が推理作家鹿谷門実のもとに舞い込んだ。

次女夕里子の恋人国友刑事がやむなく少年を射殺。ところが少年の父親は獄中にいた大物。

三国志時代、それは中国史上でもっとも波乱に富み、もっとも興味深い時代である。

美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。

スナックのママが店に血痕を残して失跡。この店の最後の客が、なんと釣部渓三郎であった。

愛する人のためなら、どんなことだって耐えられる。

アイドル歌手・畠中有里奈にいったい何が起こったのか。刺されたはずの自分が生きていて、刺した男が死体で発見されたのだ。

お十夜の晩に千住の在、西新井の石碑の前で全裸のまま眠っていた美男子は、名づけて碑夜十郎で剣の達人。

己れの名も過去も知らぬ謎の美剣士碑夜十郎だが、人情あつく正義感は人1倍。

それは一発の銃声から始まった。15年前、大阪の町工場で母を撃った男はどこに?吉田一彰はその男・趙文礼をさがしていた。

会津人の魂が宿る会津塗りの職人が仕事中に毒殺された!ちょうど同じ頃、東京で歯科技工士の息子まで失踪しており、“東京”からやって来た第一発見者の浅見光彦に嫌疑が…。

名君武帝を得て、空前の黄金期を迎えた前漢にも、やがて衰退の風が吹き始める。西暦8年、帝位を簒奪した王莽は新を樹てた。

誇り高い美女からの招待で信州の山荘に出かけた法月警視だが、招待客が一堂に会したその夜、美女が殺される。

45の密室トリックを発表、日本のディクスン・カーと呼ばれる真壁聖一が殺された。

“8の字形の屋敷”ゆえに案出された、不可解極まる連続殺人。

古城を思わせる異形の建物「水車館」の主人は、過去の事故で顔面を傷つけ、常に仮面をかぶる。そして妻は幽閉同然の美少女。

秩父の山荘に7人の芸術大学生が滞在した日から、次々発生する恐怖の殺人劇。

完壁の「密室」と「アリバイ」のもとで発生する、学生バンド“メイプル・リーフ”殺人劇―。

無人のはずの青函トンネル・吉岡海底駅に若い女性の刺殺体が!犯人はどうやって殺し、脱出したのか。

アメリカ合衆国国立防疫センターで不審火による火災事故が発生した。消火作業は迅速で、死傷者ゼロ。

早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは、オーディションに合格した若き男女七名。これから舞台稽古が始まるのだ。

刑事が追う、女が逃げる。過去のある男と女が出会ったのは、殺人事件の疑惑の中だった。

札幌の実業家系赤渡雄造のバラバラ死体が2つのトランクに詰められて、自宅に届けられた。

新直木賞作家の好評シリーズ最新刊。冥界の王・総門は新たに半人半獣の悪鬼を生み出した。

始皇帝死後、陣勝、呉広の乱に端を発し、中国大陸はふたたび戦乱の渦にまきこまれた。項羽、劉邦の相次ぐ挙兵。

ぼくはピエロの人形だ。人形だから動けない。

その蒸気機関車に引かれた三輛連結の列車は、線路もない雪の原野を走り続け、今まさに空に飛び上ろうとしてかなわず、巨木の上に引っ掛かってしまったかのような姿で発現された。

彼は、保険金のために妻を殺そうと思っていた。もちろん、彼に疑いがかからず、事故死したように見せかけるつもりである。

吹雪の能登半島。やっとの思いで旅館にたどりついた青山大学ミステリー研トリオを待つのは、またまた不思議な事件。

井の頭公園で刺殺体で発見されたホステス―原田みゆきのハンドバッグに、十津川警部の名刺と、浅草発東武特急「スペーシア」の切符が入っていた。

新菜(ニーナ)は15歳。少女でもないが、女性でもない微妙な年ごろである。

江田島の主峰・古鷹山が炎上し、短剣を腹部に突きたてた不審な焼死体が発見された。そして10年―。

夏に先だつ幾千年、中国中原に君臨した神々。時代は下り、やがて殷へ。

襲われた女性たちは皆、残虐な姿で辱められ、締め殺されていた。

焚火と酒と木彫に生きる男、商社マンとして駆けめぐった戦場で人の死を見てしまった男、世捨人として山小屋で暮らす男。

謎の失踪をしたヤミ金融の経営者は、横浜の暗い運河で他殺体として浮いた。そして金庫から、秋田の富豪の土地権利証が消える。

京都の同じ大学を卒業した友達数人と、山陽路を旅することになった中川美帆。

オーストラリアに新婚旅行中の田川は、とんでもない光景を目撃した。

女は出雲の日御碕で殺されていた。同時刻、容疑者は寝台特急「出雲」に乗っていた。

高校生の麻里子の学生カバンに、知らぬ間に1つの鍵が押しこめられていた。折しも、彼女の家の近所では通り魔事件が多発。

花々が咲きそろった明るい春のニューヨーク。

日美子自身が誘拐され、夫の二階堂警部に身代金要求が。

失われた過去の記憶が浮かび上がるにつれ、男はその断片的“事実”に戦慄する。

家族を崩壊させ、心の恋人を凌辱したうえ殺害した暴力団黒門組。復讐の炎を燃やす元軍人・旗本良介の許に集結した強者6名。

新宿へいってしまった真ちゃん、いつのまにか大人びてきたテツ、そして、高校受験をひかえ、ゆれるさゆき。

美人で独身、バイタリティあふれるしのぶセンセと子供達が2人の刑事と一緒に大阪を舞台に大活躍!明るくユーモラスでちょっと切ない物語―。

連也斎・十兵衛・宗冬・友矩らの鮮やかな生死。奔放な発想とゆるぎない筆致で迫まる奥深い人間のドラマ。

内政外交の両面で新井白石は難題に挑んでいく。綱吉時代に乱れた経済立て直しのための通貨改革、朝鮮使節との交渉。

ベルリンの壁が崩壊した日、取り残されたスパイたちの運命は?歓喜と憎悪の交錯するベルリンに巨大な陰謀が渦巻く…。

名コンビ活躍の連作短篇集。

冷血―冷酷とも残酷ともちがう。

秩父の郊外にある鬼島家の屋敷跡で、切断された首を右手にさげた不気味な死体が発見された。

長らくの間絶版状態で、一部のマニア以外には知られることのない、まさに“幻の名作”だったこの作品が、このたび新たな装いで“復活”した。

京都名刹の国宝梵鐘と6つの鐘。連続殺人の秘密を知るのは何処の鐘か。

「あたしが殺る!」ニュースキャスター松平みどりは、縄で縛られ、下肢を開かれた女の写真を目のあたりにしたとき決意した。

寝台特急のガラス窓を破って墜死した男は、なぜか石の鉢を抱かされていた。

ナルが、ついにやられた。日本海を臨む断崖の上に建つ吉見家は、代替わりのときに必ず怪異が起こり、多くの人が死ぬ。

浪花のデカは今日も行く。フグの猛毒(テトロドトキシン)で客が中毒死、真相を究明するおなじみナニワの刑事の物語。

京都府警捜査一課の橋口警部補の妹―舞子が、北海道で結婚式を挙げることになった。

影の金庫番・黒金計のラブホテル腹上死。現場から消えた女と政界の命運を握る黒金メモはどこへ(「暗黒星団」)。

影の金庫番・黒金計のラブホテル腹上死。現場から消えた女と政界の命運を握る黒金メモはどこへ(「暗黒星団」)。

失踪したシャンソン歌手を追って軽井沢の別荘で私立探偵真木の見つけたものは?依頼された仕事は終わっても事件の背後に潜む真相を真木は追及し続ける。

乱歩賞史上初の航空サスペンス。本年度江戸川乱歩賞受賞作。

“あたしに触れたら、死ぬわ”。女の呟きも知らず、男は彼女を抱きしめた。

半年前、凄惨な四重殺人の起きた九州の孤島に、大学ミステリ研究会の七人が訪れる。

酒船石、亀石、鬼の雪隠に、石舞台。奈良の飛鳥地方って、ミステリアスな遺跡がいっぱい。

乱歩賞史上初の本格ハードボイルド。本年度江戸川乱歩賞受賞作。

脅迫状は「お前を殺してやる」に始まり過激化、「26日に死ぬんだ」と殺人予告に到達した。

早朝の教室で、高校生中町圭介は死んでいた。コピーの遺書が残り、窓もドアも閉ざしてある。

真紅の着物を着たおかっぱ頭の人形が空中をさまよい、しかもケケケと笑って振り向いたその顔は髑髏。

ホテルの隣室で女が殺され、あわや殺人犯にされかかった脱サラ作家の津村は、誌上で真相を追及。(「捜査線上のアリア」)。