母は結婚をほのめかし、アクセルを思い切り踏み込んだ。

東京駅に着いた寝台特急「さくら」の個室から、男女の射殺死体が見つかった。さらに所持品から五千万円の札束が。

天下に向けて歩を進めていた武田軍団が突如として兵を引いた。

エリート商社マンの人生を捨て、世捨人として山小屋で暮らすことを選んだ男、森田。だが一本の電話が、彼を引き戻した。

女王陛下が使用人の死体を発見した!―メイドのわたしは事件の真相を密かに探るよう命じられ、被害者がつい先日も女王陛下の居室近くで目撃されていたという事実を知る。

弁護士の水野は小さな自殺記事に目を留めた。彼にとっては忘れられない名前だった。

二五〇年の伝統と華やかな美しさを誇る西陣織り。その織元である小林家の当主・総左衛門の妾、祇園の舞妓・市花が殺された。

瀬戸物屋の見沢屋が襲われた。この二ケ月間で九軒の大店が同じと思われる盗賊に入られているのだ。

宝石店の女社長・小田冴子が失踪した。

なぜ、充たされないの？ 恋愛、仕事、家庭心に隙間を抱える女たちが一歩踏み出したとき・・・ 「私の幸せって何？」かつて同じアイドルの追っかけをしていた三人もはや三十八歳。

ローマへやって来た小説家は、ある料理店にかけあい、店を舞台に新作を書くかわりに、ただで食事をさせてもらう話をつけた。

藍染橋の袂に診療所を開いている千鶴のもとに、身元の分からない白骨が持ち込まれた。

―ロマノフ王家の大ダイヤモンドを、近日中にちょうだいに参上する 二十面相―ゆくえ不明だった壮一君の、うれしい帰国のしらせとともに、羽柴家に舞いこんだ予告状。

ついに文庫化 感動の半村巨編 関ヶ原以後、豊臣方は壮大にして大胆な作戦を一人の男に託した 時は慶長、徳川との雌雄を決する大坂の陣が迫る中、豊臣方の起死回生策が密かに進行していた。

一家四人惨殺―。突然の惨劇が小学校の女性教諭を襲う。

歌舞伎町。流氓。

もしも、世界が滅びてしまったら？　もしも、家族が偽りのものだったら？　もしも、自分が世界で最後の人間だったら――？　その少女は、五人の家族と老犬トッピーと一緒に“箱庭”で暮らしていました。

燃料が底をつき、エンジンが一基ずつ停止を始めた航空機のコクピット。

フレッド・フィッチは詐欺にあっていつも騙されてばかり。うだつもあがらず、女性にももてない。

ピカックスに新しい住人セルマがやってきた。

夫はいつも彼女を「天使の顔」と呼んでいた。彼女を誰より愛していたのだ。

名作 『脱獄山脈』の感動、再び！ 元刑事の一刀猛（いつとうたけし）、雪山での完全犯罪に挑む！ 白銀に埋もれる厳冬の北アルプスにて、私立探偵・一刀猛（いつとうたけし）は巨大な雪崩（なだれ）に遭遇。

パーカーたちが狙いをつけた標的はIT業界の大物が秘蔵している名画コレクションだった。

姉さんより大切なモノなんて何一つなかった。ずっと一緒に。

神話伝説研究会に籍を置く女子大生、京子・圭子・雅江は、秩父の山深くに独居する古代異族の末裔という老女、土門りんの家を訪ねて一泊した。

29歳。恋も仕事も行き先不明！？　新感覚ミステリー。

ジャック・ダニエルズ、46歳。女だてらにシカゴ警察で暴力犯罪を担当する警部補。

同僚を窃盗犯に射殺され、追跡中に犯人を誤って殺してしまった井川刑事。彼のなかで何かが弾けた。

謎の死を遂げた少女―棚原美緒は、“王国”を憑依する最強の“式神”使い、四条雄一郎の巫護だった!能力を封じられた四条を倒して学園都市「大神西区」の覇権を握ろうと、ひそかに動き出す大神大付属高校の“式神”使いたち。

子ども虐待。犯罪被害者…。

シマはかつて小さな組織を束ねていたが、抗争で妻子を惨殺され、自らも瀕死の重傷を負う。

今度こそ幸せになりたい−−著者初めての恋愛小説!! 泉は、田舎の温泉町で生まれ育った女の子。

復讐に燃えていたはずだった。そして、再挑戦するはずのでかいヤマ。

不動産会社が盗難に遭った。が、盗まれたのは賃貸契約書のファイルのみ。

宅配業者を装い、若い女性を狙った猟奇的な殺人事件が発生した。

二十世紀最後の怪奇小説作家H・P・ラヴクラフト。その全貌を明らかにする待望の全集は、ここに完結する。

1981年、一組の夫婦が火星へ出発した。

第2回『このミス』大賞においてダントツで賞賛を受けた大賞受賞作がついに文庫化!代理母として生計を立てている良江は、かつて出産した息子を救うため、ある“犯罪”を企てる。

昭和二十年、日本が滅亡に瀕していた夏。

川端にひっそりとある赤提灯で、互いに話すこともなく黙々と盃を重ねる4人の常連。30過ぎの浪人と危険なにおいの遊び人。

昭和十七年の奥多摩。青年久世圭介の恋人が強姦惨殺された。

冬本番を迎えた年の瀬。大学生の耕平と美少女・来夢は一面の雪景色の中にいた。

楯経介には不思議な能力があった。眠りに就く前に絵を見ると、夢でその世界に入り込めるのだ。

元警察官・大道寺圭は、一冊の本を書いた。

地方都市・K市の市民センターで開かれている外国人労働者向けの日本語教室。講師を務めるのは「ボランティア」の日本人たち。

ゴシップ誌に誹謗記事を書かれた人気作家・三上周司が突然、失踪。その後、半ば白骨化した三上の遺体が京都奥嵯峨で見つかった。

―資産家の未亡人ジュディス・パールが夫の死後、門前通りの屋敷を修道院に寄贈したのは四年前のことだった。

どこか頼りない、でも、やっぱりすごい！ 博覧強記の超天才推理 〈鳥の羽ばたき音とともに、女の幽霊が現われる〉 旅を続ける天地龍之介（あまちりゅうのすけ）が乗り込んだ貨物船で、怪談話を聞かされた。

日々是好日？　骨董品をめぐって今日も事件が…。 いつも開店休業状態の下北沢の骨董屋・雅蘭堂。

美人プロテニス選手・中野美代子の死体が伊豆下賀茂で発見された。

ジョン・レノンが死んだあの日、私は人を殺した…。

執拗に命を狙ってくる見覚えのない浪人が、十六年前に関わった事件に絡んでいることを悟った丈右衛門。

雪に閉ざされたニューヨーク州スパータの町は、殺人鬼HOGの凶行に震え上がった。彼は被害者を選ばない。

その死体には黒々と蟻が群れていた。縁結び信仰の京都濡れ髪明神で発見された画商の絞殺体。

名家の生まれだが貧乏暮らしのミス・メルヴィルは突然、収入源である美術教師の職を失ってしまった。

日本海側で大演習を展開していた自衛隊を、突如“時震”が襲った。

タイムスリップした私は、父を救えるか！ 23年前の夏、父は殺された。犯人は不明。

東京・井の頭公園で、射殺死体が発見された。被害者は盲目の画家・木下。

乗り合わせた地下鉄車内で銃を乱射しはじめた殺人狂を手持ちの銃で制し、その場を立ち去ったことから「幻のヒーロー」として、新聞記者に追われる身となった、われらが“始末屋ジャック”。

始末屋ジャック…。

倒幕軍と徹底抗戦を誓った八丁堀同心・夢裡庵は大砲隊の前に仁王立ちーー。

美人局のはずだった。だが、頭の弱い女が誘い込んだのはヤクザで、相棒の男が凄んでも脅しが効かない。

少年時代、父の後妻が連れてきた弘。私は弟を、血の繋がりを超えて愛した。

2.26事件、戦争、召集、労働運動、差別、左翼文学、東欧民主化、フェミニズム、エイズ……。

ふと入ったカレー屋で音道は、男が店主に「こいつは俺の女房を殺した」と怒鳴る場面に遭遇する―男同士の絆が無惨に引き裂かれてゆく様子を描いた表題作。

「仕事辞めちゃったのよ」―夫の姉・久里子がまた転がり込んできた。

ラブホテルの一室で殺人事件が起きた。殺人現場で犯人として名乗り出たのは、まだあどけなさの残る女子高生。

中伊豆の森で、眼球を反転させた奇怪な三人の死体が見つかった。

バイオ企業を率いる父によって、成長型の人工臓器を埋め込まれた葉那子には、臓器スペアとして4体のクローンが用意されていた。

「落ち穂拾い班に入ったぞ」久しぶりに早く帰宅した夫が言った。時効間近の事件を再捜査する“落ち穂拾い”。

第一次大戦前夜、天賦の“感覚”を持つジェルジュは、オーストリアの諜報活動を指揮する“顧問官”に拾われ、その配下となる。

「短編の名手」と文芸評論家・細谷正充氏絶賛 切なくて、心ゆさぶられる はぐれ者たち… 「おまえ、“泣き丸”だよな」少年時代の渾名（あだな）で呼ばれ、銀行支店長の丸太滋雄はぎょっとした。

ビジネスマンのマシューは妻のジェニファーと軽度の痴呆がある母親エマを連れて日本の企業に赴任してくる。

京都五条大橋で女性を轢き殺した久世山朝子は、「幽霊が牙を剥き、私を襲ってきたのでアクセルを踏んだ。

葵祭りに賑わう京都で女子大生が殴殺された。握り締めた手には「ジュウニヒトエの男」という謎の文言が(表題作)。

「ピピネラ」。不可思議な言葉を残し、夫が姿を消した。

時は享保年間、信州松本城で秘伝の忍法を披露した筑摩組の忍びの者二人。

夏の息吹が満ち始める山間の学園の奥の奥。高い塔の上も、濃い緑に覆われていた。

君と、死にたいな大学生の立夏子は、不倫相手の朝永にそう言われ、思わずうなずいた。

レジスタンスの英雄だった老富豪が、北フランスの館に親族を呼び寄せた矢先に不慮の死を遂げた。

「出撃なんて、実力試験みたいなもんじゃない?」敵弾が体を貫いた瞬間、キリヤ・ケイジは出撃前日に戻っていた。

小鳩君と小佐内さんは、恋愛関係にも依存関係にもないが互恵関係にある高校一年生。

検屍官シリーズ、驚愕の新展開で登場！フロリダに落ち着いたスカーペッタに古巣バージニア州検屍局からの依頼が届いた。

郷愁と恐怖、挫折と希望がこの世界を覆う。スカーペッタが慣れ親しんだ検屍局が取り壊されることになる。

腕利きの救命外科医・奈津川四郎に凶報が届く。

正直な話、読み返すたびに驚かされる。

氷に閉ざされた極地の洋上を舞台にした怪異譚「北極星号の船長」を表題に、高空飛行の限界に挑むパイロットが目撃した怪物たちの世界「大空の恐怖」や、アンティークが呼びさます古の出来事「革の漏斗」「銀の斧」、ファム・ファタルに翻弄されてゆく男の曲折をつぶさに描く「

「桜の樹の下には屍体が埋まっている!」横浜と奈良で見つかった二つの刺殺体。

江戸城の天守番・工藤小賢太は、城内に潜入した曲者を撃退した。

一流会社に就職が内定し、身辺を整理しておくようにと告げられた隅野は、ガールフレンドと別れることにした。

1970年、ビートルズが死んだ年の聖夜、物語は始まった。その夜を共に過ごした二十歳を迎える四人の男女。

名前・正太郎(雄猫)、毛色・八割黒に二割白(長めの毛足)、飼い主・桜川ひとみ(ミステリー作家)、住まい・琵琶湖近郊、友犬・サスケ(チャウチャウ系の雑種)、特技・推理―。

週末の軽井沢。

“警告、秋田には魔物が棲んでいる。