読字障害というハンディキャップを抱えながらもアメリカ留学の後、作家・評論家として活躍する三条公彦。

終戦後、荒廃から立ち直る日本において、「食」から家庭を応援する女性がいた。

ある出来事を機に十年間続けた探偵を辞め、サラリーマンに転職した御倉学は、筋力トレーニングと酒でなんとか精神の均衡を保っていた。

「定年になったら、一緒にこの曲を合奏しよう」妻と交わした約束だった。そのために、ピアノを習った。

五つの島々をまわって数人ずつ客を拾い、合計二十五人を輸送してほしい、但し目的地は全員が乗船するまで秘密―奇妙な依頼の目的は?潮見島と風見島、瀬戸内海に浮かぶ二つの島の対立に心ならずも巻き込まれた海上タクシー船長・寺田の前に、さらに不審死の謎が立ち塞がる。

危険を孕まぬ人生は、生きるに値しない。

元M新聞サイゴン特派員の矢沢建彦のもとへ、シエーというベトナム人から1通の手紙が届いた。

若き乱歩賞作家が挑むスリル満点の伝奇SF。“D”とはドッペルゲンガー、分身のことである。

メイ探偵・片目珍作君、乗り出す!関西探偵作家クラブの重鎮にしてユーモア・ミステリの系譜を埋める作家の初作品集!

さらば、愛しの座敷童子。

愛妻を殺され、傷心のボンドをMは日本へ送りこんだ。

保健室の先生・マリアの失踪とサッカー部の親友・枡田洋介の死。

指が愛おしそうに鍵盤を撫で、暖かく快い音がピアノからこぼれだす。

「ゴールデン・エレファント賞」第２回〈大賞〉受賞作！ 一大復讐劇に冒険ミステリー性が加味された新たなエンタテインメント小説！ 宝石店で働く佐久間遼太郎は、店長や同僚からのイジメに耐えかねて自殺を決意する。

結婚1周年を祝って間もない加奈子に、突然の訃報が届いた。

ワトスン博士が名推理をみせるホームズ譚。息子オーエンの所属する少年野球チームの活躍をいきいきと描くノンフィクション。

轢き逃げの通報を受け、臨場した北海道警察本部大通署機動捜査隊の津久井卓は、事故ではなく事件の可能性があることを知る。

行方不明の父親を捜すため、倉西美波はアルバイトに励んでいる。今回は、「立っているだけで一日二万円」の仕事。

妊娠させられた女と、彼女を守ろうとする男――不気味な事件にFBIが挑むシリーズ第18弾 ! 妊婦を人質にした立てこもり事件。

抑える度に溢れていく想い 今日よりもっと明日の君が好き ――なんてきれいに空を跳ぶんだろう。

十五世紀のキエフの地で天才的なイコン描きと称えられた、美しくも信仰篤い若者がいた。

両親の離婚で別れて暮らす元家族が年に一度、集う夏休み。

家庭では暮らせない子どもたちの養護施設「七海学園」で起きるささやかな事件――繊細な短編群が大きな物語を創り上げる、第18回鮎川哲也賞受賞作。

20世紀初頭独逸、急速な文明の発展の陰で居場所をなくしつつある人ならざるものたちと人族の共存を目指し、オルデンベルグ探偵事務所は設立された。

外科医のリシャールは、愛人を眺める。他の男に鞭うたれ、激しく犯される姿を。

なんと自分が、60歳で定年退職するなんて!これからの人生どうする? 関東近郊。

渋神中学の代表として絶体絶命ゲーム中学生大会に出場!?宿命の戦いが!? 「あなたたち2人、渋神中学の代表として、絶体絶命ゲームの中学生大会に出場しなさい」 生徒会長の雅先輩に命令された春馬と未奈。

強引な魂葬屋の亜緒に押しきられ、欠片探しを手伝っていたが故に、ユキの失われた過去をたぐる手がかりをなくしてしまった深波。

慈善家の老婦人が殺され、評判の悪い養子のジャッコが逮捕された。彼はアリバイを主張したものの有罪となり、獄中で死んだ。

無残に踏み殺された聆雲の仇を討つべく、総門谷のある早池峰山に向かった和気諒たち。

トンネルの作業員が「幽霊を見た」と証言。直後、作業員の一人が失踪する。

目を覚ませば、身体は別人。

旧天城峠の崖下で老人の死体が発見された。男は「下司」と書かれた千社札を携え、毎年百の寺社巡りをしていたという。

“中国人夫婦の失踪”“郊外の連続殺人” 俊足と勝気な性格で刑事課に抜擢された、梓凪子巡査。

旅と食と笑いの人気エッセイシリーズ最新刊 大物作家が遭遇した海外、国内での抱腹絶倒の出来事から身辺に起こるドラマチックな出来事を絶妙の筆致で描く。

生徒から人気の高い男性教諭が、校舎から投身自殺した。

いちばんの快感は、他人の意思、あるいは意志をねじ曲げることである。

イギリス大財閥の総帥ジョン・ヴォドワが飛行機事故で命を落とした。

横溝正史生誕120年記念復刊! 横溝正史の異色傑作! 金田一耕助の行く所、必ず事件あり。

天才的な泥棒マイクルは、結婚を契機に泥棒稼業から足を洗う決意をした。

将軍家斉の四男敬之助が急逝し、尾張徳川家は後継を失う。

香港でわかれた女性レイニー・ラウに主人公が二十五年ぶりに再会を果たす表題作をはじめ、借金とりたてに訪れたやくざと主婦の危険な関係を描いた「花におう日曜日」、美しい背中の女性と知り合い、著者自身の小説観まで投影される「ここから遠く離れて」など、静かに心を打つ

経済成長は行き詰まり、列強が資源と市場を奪い合う高度植民地時代。

軍隊の常識、戦場の生活、敵との戦闘、生と死。

1841年、本格推理の祖といわれるE・A・ポーの「モルグ街の殺人」が生まれた。

今この時代だからこそ読みたい、美味しくて癒やされる物語! 芦屋の定食屋「ばんめし屋」の看板店員、五十嵐海里のもとに 後輩で俳優の李英がやってきた。

都市とそこで生きるものたちの喪失と再生を、鮮やかにきりとった青春群像小説 なんとも新鮮で、神話的で、「すべて」がある世界なんだ。

元青春映画スター結城圭輔が殺された。局部と耳を削がれるという惨い殺され方だった。

「内臓を洗浄したい」と訴える女性が体験した壮絶な実話「都会の遭難」収録。

名家・森笠家で監禁されていた男が逃走する。

ある春の夕暮、曲角に奇妙な印を書き残す老人が向う先には一軒の洋館。そこに捕らわれていたのは、手足を縛られた美少女だった。

匿名の手紙による告発をきっかけに、ある一軒家の浴室から死体を溶かして流した痕跡が発見される。

姉が壊れはじめたのは、幼い息子を亡くしてからだった。

わたしは中国の女スパイ―― ノンキャリア公務員の並木は、恋人から告白される。

見えないけれど、どこにでもいる 植物の妖怪とも称されるウツログサ。

夏の朝、突然救急車が妻を連れ去った。妻を求めて辿り着いた病院の盗聴マイクが明かす絶望的な愛と快楽。

科学を信じることは、人を信じることじゃないかな？ 元科捜研トップの鑑定技術力と知識から「彼に鑑定できない証拠物はない」と称された土門誠。

ある日、レオナは“殺された”。彼女は、現実には存在しない架空のキャラクターだった。

著者の傑作ショートショート14話+巻末に読みごたえ◎の短編1話を収録。どれからよんでもおもしろい。

雪のように白い肌と鋭い目、びっしり生やした髭面―それが総美学園中等部三年A組の担任として赴任してきた北薗雪夫先生だった。

「制限時間は10分。

鎌倉時代の男女が織り成す壮大な物語 自由な生を謳歌する傀儡女。復讐のために鎌倉を目指す武者。

本格ミステリの華・密室トリック。国内・海外の巨匠が執筆した、意外な謎と解決が冴える傑作短編。

一風変わった友人と祇園祭に出かけた「俺」は“宵山法度違反”を犯し、屈強な男たちに捕らわれてしまう。

雪の桜田門外が鮮血で染まる。大老井伊直弼の急死で外交の行方は。

上海の租界に暮らしていたクリストファー・バンクスは十歳で孤児となった。

諸藩の財政が危機的状況にあった江戸時代天保期―。松枝近忠は、自分が府内藩当主である大給近訓の実子であることを告げられる。

1937年の冬、日中戦争勃発の前夜、北京の公使館区付近で元英国領事の令嬢が惨殺された。

夏の暑さも和らぎ出した9月1日。

千葉県・太陽台団地の斎場建設計画で、促進派の市議・雨宮が狙撃され、続いて斎場予定地の地主が殺された。

発端は、図書館に届いた短篇コンクールの応募原稿だった。

第二次大戦初期、エドワーディック号は英国の某港へ軍需品を輸送すべくニューヨークの埠頭に碇泊していた。

別格の恐怖。封印された三角屋敷の恐怖を再び――。

川崎、上野、大阪、呉、六本木…日本各地の旧軍都に発生する「裂け目」。

探偵である「私」は、長崎のはるか沖合に浮かぶ波手島を訪れる。

5年前まで、凄腕の宝石泥棒だったエンジェル。

大阪府警薬物対策課の桐尾と上坂は覚醒剤密売捜査の最中、容疑者宅で想定外のブツを発見した。

東京に住む保阪宗佑は、娘を暴漢に殺された。妊娠中だった娘を含む四人を惨殺し、死刑判決に「サンキュー」と高笑いした犯人。

東京からカラフトへ向かう「紅緑丸」の船上で発見された変死体(「人喰い船」)、山中を走るバスから消えた五人の乗客の謎(「人喰いバス」)、谷底から消えた墜落死体(「人喰い谷」)、密室から消えた凶器の謎(「人喰い倉」)―。

原宿のマンションで雑誌「トラベル日本」の記者、広川克樹と旅行社の会社員、中村かおりが殺された。

警視庁捜査一課の西本刑事の父親が、岐阜の下呂・高山の間で交通事故死。

幕末、名高い道場主の息子でありながら次男であるが故にその才を隠し生きてきた伊織。

親友が、シリアルキラーになった フリーライターの世良未散のもとに「女子中学生墜落死事件」の執筆依頼が入った。

南太平洋の上空で小型旅客機が遭難、流されたのは…無人島！？生存者は出張中のサラリーマンと取引先の御曹司、成田離婚直前の新婚夫婦、ボケかけたお祖父ちゃんと孫の少年、そして身元不明な外国人。

駿河小島藩に仕える倉橋寿平には、もう一つの顔がある。「恋川春町」の名前で滑稽本を執筆する江戸で人気の戯作者だったのだ。

女性の体に嫌悪感を覚える元恋人の冠くん。冠くんと別れ、半ばやけでつき合った遊び人の藤井。

医師の父、美しい母、高貴なまでの美貌を振りまく双子・梨花と結花。

CIAの『伝書鳩』とともに、父の仇である『リヴィエラ』を追っていたジャック。複雑怪奇な諜報機関の合従連衡。

公孫樹の枯葉がふりそそぐ十二月、中学時代の同級生・竹田寛子が、ラブホテルで殺害された。

“絶対に負けられない戦い”を経てついに掴んだJ1昇格。とはいえ、相変わらず、妙な事件はスパイク保管室に持ちこまれる。