スリープウォーカー: マンチェスター市警 エイダン・ウェイツ
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マンチェスター市警エイダン・ウェイツシリーズの第3作。エイダンが警備中に病院で殺害された殺人犯を巡る謎に、エイダン自身の過去が絡んできて先が見えないサスペンスが続く警察小説であり、権力と暴力の醜悪な関係を映したノワールである。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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とんでもない凄い作品だ!作品に熱中すること間違いなし。 | ||||
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ジョセフ・ノックスのエイダン・ウェイツ・シリーズ第三作目『スリープウォーカー』が気になり読むことにした。 評者は、前二作を読んだが、本作でも著者の筆力には衰はなく読ませてくれた作品であった。 主人公のエイダンは、コナリーのハリー・ボッシュの生い立ちに似たところもあるがボッシュのように毅然とした行動をする性格ではない。 が、優柔不断のように見えても打たれ強く悩みながらすぐ立ち直る性格である。 そんなエイダンの性格作りに著者が成功していることがこの作品の肝となっている。 もちろんストーリーの骨格も苦心して構成していることも著者の才能であることは間違いない。 少しネタバレになるが、22年も会っていなかった妹アンを訪れて二人が遭遇する危機から脱したあと姿を消したエイダン。 エイダンの部屋の整理をしにきたアンが本棚でアルファベット順でチャールズ・ディケンズとジェフ・ダイヤ―のあいだの一カ所だけ、煉瓦ほどの厚みの本が抜き取られたように空いていたことを見たアンの顔が輝くような笑みがはじけたというエンディング。 この件を読んだ評者は、エイダン・ウェイツ・シリーズが三作で終える?、と思い、違った姿のエイダンが読者の前に現れるのを期待した。 | ||||
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いままでのエイダンシリーズで初めて直球が来た気がする。いや、襲撃者は誰かみたいな謎解きのことではなく、シンプルにどうやって逃げ出せるかと考えるエイダンがへたな考えで動かずに、逃げることに集中した結果、うまく転んだなということで。素直になれないエイダンが素直なアンと一緒の時間を過ごせたことが、よかったなあと感じさせるってことは、著者の腕ですよ。ラストのアンの様子が、なんとなく、映画のジェイソン・ボーンシリーズの「ボーン・アルティメイタム」のラストでニッキーがニュースを見てほほ笑むシーンを思い出させてくれた。そうだよ、エイダンは帰ってくるのさ、きっと。 | ||||
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警察小説でありながら組織臭を全く感じさせない一匹狼の刑事エイダン・ウェイツ三部作の掉尾を飾る作品である。一作目を書くのに八年を費やして作家デビューとなったジョセフ・ノックスは英国作家でありながら、相当にパルプ・フィクションのサイドに位置する作家であるように思う。ノワールの系列。 交代制ではない夜間勤務刑事というエイダンの所属する警察の職制にも驚かされる。ずっと、ずっと夜勤なの? という設定が英国では普通なのだろうか? 待てよ、そういえば、マイクル・コナリーのボッシュの最近のシリーズ・ヒロインであるレネイ・バラードはレイトショーと言われるLA市警の夜勤専門刑事であるから、英国のみならず世界では警察組織での夜間専門勤務は当たり前なのだろう。とすると日本はどうなのか? などなど警察組織や、刑事を職業とする人の人事制度はどうなっているのか、疑問としたいところは多々出てくる。 本書でのエイダンの夜勤は制裁のイメージが強いように思う。ろくでもない悪徳刑事、あるいは独断専横のやりたい放題の不良刑事ってことだろう。だからこそ本シリーズはノワール色が強い。本書では、存在感の大きかった夜勤の先輩刑事サティが、重傷を負ってしまいほぼ不在である。寄ってエイダンはいつもに増して孤独な捜査に終始する。そればかりか新しい人生への脱出の準備すらしているという現状況への絶望ぶり。 そんな中で、起きた奇妙でド派手な殺人事件が本書のテーマである。余命あと数日という十二年前の一家斬殺事件の犯人。彼が入院する病院が襲撃を受け殺害される。襲撃者は謎の女。過去の事件の真の殺人者は誰なのか? なぜ後数日を待てなかったのか? これまでの相棒サティは警備に当たっていたため本作では重体に追い込まれ意識不明。新たな相棒は切れのいい女刑事ナオミ・ブラック。理由不明の殺人という難事件に当たりつつも、エイダン自身の行動も、周囲との関係性もさらに複雑化してゆく。孤独。危険。駆け引き。いずれもノワールの王道である。 壮大なる国外脱出と第二の人生の計画。具体的にその準備をしていたエイダンのリスク管理にも驚くが、その計画がほころびを見せてゆくプロセスと、彼の秘密を脅かす女との駆け引きもスリリング極まりない。周到なサバイバル計画と、なかなかそれを許さない粘性のトラップのような状況劇が、凝りに凝った警察ノワールの王道を思わせる。ジェイムズ・エルロイやアンドリュー・ヴァクスを思わせるデリケートな駆け引きと、周到な準備。失敗や喪失への恐怖。 迷路に入り込んだ一警察官の状況脱出劇が第一作から止まらぬまま、ここに至って説明の足らない断裂感たっぷりのラストを迎える。本シリーズは三部作だが、もしかして奇跡の続編が有り得るのだろうか? 終始、仕掛けに満ちたミステリー作品の謎は深いまま読者は最終ページに導かれる。語られないもの。断裁された時間。ナオミとエイダンの妹アンのステージ。 物語はまったく終わっていない。そう感じられるのは、ぼくだけだろうか? | ||||
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オビの煽りが凄かったので半信半疑で読んでみたが、読了してなるほどと納得。とんでもないアイデアがあるとかではないのに、先が読めない展開にどんどん引き込まれる。細かいパーツを上手く組み合わせて、巧みな構成で見せるので、ミスリーディングされてしまう。終盤になるまで真相の見当もつかなかった。キャラの書き分けも上手い。これは年間ベスト級。 | ||||
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