ここから出て生きていける可能性があるなら、それが藁だとわかっていても、俺はすがるしかないんだ。

1930年1月、霧深きロンドン。米英仏伊、そして日本の五大海軍国によるロンドン海軍軍縮会議が始まろうとしていた。

西暦2023年、東京。犯罪組織は多国籍化し、凶悪を極めていた。

看護学校の苦学生として看護婦を目指す「わたし」は、自分を支援してくれる“足長おじさん”に想いを抱き始める。

時は16世紀。スコットランドに生まれたアランは、17歳で戦士集団に加わり、アイルランドに渡る。

女王エリザベスが統治するイングランドはアイルランドへの属国支配を強める。

新米刑事の三田村豪気が配属されたのは、警視庁捜査二課美術犯罪捜査班。そこは、美術品犯罪に対応する警視庁唯一の部署。

女暴走族チームの総長だった三田村利香は敵対チームとの抗争で父親が殺害されると、荒れた生活を改め、大学へ進学、やがて警視庁の刑事となった。

冴えない大学生の南里遼太郎は、合コンで出会った夕紀の眩しいまでの美貌が忘れられなかった。

犯行を事前に予告したうえで狙ったものを次々と見事に奪い去る「怪人二十面相」が、今度は国立博物館所蔵の美術品を盗むと知らせてきた!何しろ二十の顔を持つ変装の天才で、どんな人物にもなりすまして相手をだます恐るべき盗賊だ。

将軍吉宗の寵姫、竹姫を謀略から守りきった御広敷用人・水城聡四郎は、竹姫を御台所にと望む吉宗の命で京へ向かう。

俺は作家だっけ? 主人公の探偵だっけ? 異色のハードボイルド妄想系。 六呂田録郎は、娘と犬と暮らす推理作家。

『ビブリア古書堂の事件手帖』の著者が描く、少しビターな青春ミステリ! 百年間営業を続けた「江ノ島西浦写真館」は、館主の死により幕を閉じた。

母から娘へ。脈々と伝えられる、理不尽な呪いめいた「決まり事」とは――。

「また買ってしまった」。何かに導かれたかのように古書店に入り、毎回、本を手にして店を出てしまう「私」。

同僚の真由美のひと言から、社長の金城と玲子に因縁めいた過去があることを知る雅也。

一年前、サンタ姿の若者が殺された。

太平洋戦争勃発直前の昭和十六年の夏、日本・中国・アメリカの五人の若者が槍ヶ岳の頂上に立った。

日本の敗戦が決定的となった昭和二十年六月。槍ヶ岳での再会を誓った五人はそれぞれが懸命に時代と闘っていた。

男が真夜中の駐車場を全力疾走し、そのままビルの壁に激突して重傷を負った。

(サル)猿田(コ)骨崎(リ)リサコ、三人のメンバーによる「便利屋」には、「便利屋」の範疇を超えた依頼が舞い込む。

御広敷添番として四代将軍家綱の側室を刺客から守った無住心剣術の達人、工藤小賢太。

無役の小普請から念願のお役に就いた御天守番の工藤小賢太は、見回りに出た天守台で何者かに襲われる。

はじめて逮捕した犯人は、巧妙に仕組まれた冤罪だった──。傑作警察小説! 将来に不安を抱く、交番の新人巡査。

この苛立ち、この焦燥、この憎悪、この執着。

浅見光彦の親友・松田将明は、お見合いのために山口県へ。

「グランドマンション一番館」には、元「名ばかり管理職」の男、元公務員、三世代同居の女所帯から独居老人、謎の若者、はてはかなり変わった管理人までと、アクの強い人たちが住んでいる。

雅江と英理佳は、小学四年生の頃、まるで双子のように仲良しだった。

大島理事長と事務員・秋山千鶴子の関係を訴える投書を腹心の鈴木事務局長に偽造させ、新学長招聘も画策する謙一。

東京近郊に広大な敷地と白亜の近代校舎をもつ私立女子大学・若葉学園。

国際刑事警察機構に出向していた警察官・高木史朗はアルプスの名峰で出会った謎めいた女性・陽子と故郷で再会、恋に落ちた。

いまや真朱の街は、妖怪“濁”が持つ無数の腕によって完全に包囲されていた。人々の憎悪を糧に強大化し続ける“濁”。

県警捜査四課のエースだった片桐誠一は、情報漏洩の疑いで左遷された。

ひとり、入ったら、ひとり、消える―。年金生活の貧困シニアが入居する「加賀美荘」は「殺人アパート」だと囁かれていた―。

山で遭難、救助された女が、帰宅後に刺殺された! 運命の悪戯か、あるいは――? 蝶ヶ岳で遭難した女が無事救助された。

どこか抜けていてにくめない極道たちに囲まれて、今日も探偵稼業は綱渡り。

署内で発砲。定年退職直前に無銭飲食。

作家の心の叫びに耳を傾ける――半世紀を超えるミステリー批評の集大成! 日本ミステリーの過去、現在、未来を一望。

ラテン語で書かれた日記に手がかりが!?ベテラン警部の入江は、少女と出会い、失踪した彼女の父の行方探しに乗り出した。

楡井和樹は恩師の仇である江藤を殺した。

病院荒らしの疑いのかかる山森に職務質問の最中、岩沼は、殴る蹴るの暴行を働いた。

水尾市の市会議員である鐘崎義介は酒造会社と市政に批判的な新聞社を経営するやり手。

“K岳山頂から灯火を愛の信号にして送る”山麓で待つ恋人・湯浅貴久子にそう約束して山頂を目指した影山隼人だったが、送られてきたのは遭難信号だった!翌朝、山仲間の真柄慎二と救援隊により影山の遺体が発見された。

正岡周平は、自然エネルギーとして注目される潮流発電の研究者だ。

始業前の教室。何者かに眠らされていた小林少年が目覚めると、そこにあったのは変わり果てた担任教師の姿だった。

二〇一五年八月、札幌駅を旅立った「北斗星」の姿を最後に、半世紀以上にもわたるブルートレインの歴史に幕が降りた。

今度の舞台は浜松&那覇! 音楽隊が奏でる至福の日常ミステリ! 陸海空自衛隊合同コンサートに出演するため浜松へやって来た佳音たちは、ある物をバスに隠してリハーサルへ向かう。

豪華客船で起きる連続殺人!! 大胆不敵なトリックを暴けるか!? 豪華客船「海妖丸」に乗って上海に向かうことになった月輪たち。

日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作家が、人間の存在理由に迫る! 突然失踪した父。

社長から休暇取得を厳命された爽香は、部下のあやめたちと温泉旅行の計画を立てる。そんな折、恩師・河村布子から相談が。

国内外の観光客で賑わう浅草に聳える高層ホテル。その警備室に、不審な男から“殺人予告”の電話があった。

東京の大学病院に勤めていた内科医の望月美並は、長野県大町市で祖父のあとを継いで警察嘱託医を務めることとなった。

福栄銀行の預金係・安川信吾は、現金五百万円を横領、ホステスの啓子と逃亡する。

北アルプス・槍ケ岳の観光開発をめぐり、鎬を削る若きエリート―国井、村越、弓場。

航空自衛隊航空中央音楽隊でアルトサックスを担当する鳴瀬佳音は、ちょっぴりドジだけど憎めない女性隊員。

不審死や迷宮入りした事件、事故などを科学的に解明すべく設けられた警視庁行動科学課。

雪のクリスマス・イヴ、霞が関。3人のテロリストが、内務省本省庁舎を占拠する!脱出も救出も、絶対に不可能。

気鋭のミステリ作家が「伝えたい大切なもの」をテーマに季節の花とともに贈る、癒やしのワンダー・ストーリー。

愛媛に署長として赴任してきた若き警察キャリア。やる気ナシ。

1年以上前に起きた老夫婦の連続変死は、架空の司法解剖、目撃証言の封殺といった、いくつもの嘘や怠慢で塗り固められたものだった。

炎の密室で愛が生む残虐なトリック!三つ子の巫女が揃い、秘祭が復活するとき、残虐で奇怪な事件がふたたび―伝奇本格ミステリの邪道にして王道!

中野税務署の残業税調査官・矢島顕央はコンビを組んでいる労働基準監督官・西川宗太郎から居酒屋「まさひろの蔵」の案件を持ちかけられた。

奈良時代―国家の威信をかけた大事業、東大寺大仏建立。そこで働く名も残さぬ多くの若者たち。

ダムの底から、有名カメラマンと元ミス・郡上八幡の死体が発見された。

代議士の八木沢がホテルで絞殺された。

利一が小学生だった頃、仲間といれば毎日が冒険だった。真っ赤に染まった川の謎と、湖の人魚伝説。

警視庁刑事部長の直属で「密命警部」を勤める真崎航は、海水浴に行った先で迷子の女の子と出会う。

夕刻の池袋。一人の男がビルの屋上から突き落とされて死んだ。

神奈川県の強豪校・湘大藤沢の四番打者だった島野は、今はスポーツライターとして活躍している。

雨の夜、市議会議長が殺害された。

あのオルゴールは呪われている。命が惜しければ手を出すな。

昼間は常に眠そうで機嫌の悪いピカレスク・ヒーロー、袋井准教授あらわる！ 学長選挙の迫る地方国立大学に新たに赴任してきた袋井准教授。

黒猫の死神と地縛霊のコンビが贈る、手に汗握るファンタジックミステリー！ 成仏できない魂の未練を解消するため、不本意ながら黒猫の体を借りて地上に降りた“死神”の僕は、生前の記憶を失った地縛霊のレディと出会う。

奇想爆発!七つの“ことば”から生まれた、まったく読み味の違う七つの奇妙な物語。著者ならではの怪作集。

“ヴァンピール”事件はまだ終わっていない。今度はルーマニアから亡命した元女子体操選手が全身から血を抜かれ殺された。

パリ市内のアパルトマンでルーマニアからの亡命将校が射殺され、床には“DRAC”の血文字が残されていた。

友人の藤堂純に会うため京都へ向かうとき、美緒は純の叔母・熊谷由季子を見かけた。

被害者の眼球をくり抜き、三人を殺害したシリアルキラー「眼喰鬼」が京都を震撼させていた。

石工会社の社長が、採石場で岩の下敷きになり亡くなった。調査を頼まれたケンジは、現場に残されていた黒い粉に気づく。

港町で居酒屋を営む蔵田悟郎は、元高校教師。十五年前、蔵田は教え子を守るため、あやまって人を殺した。

大学の非常勤講師でありジャーナリストの田島は、生活保護も受けずに餓死した母娘の事件を調べていた。

八代将軍・吉宗の寵姫である竹姫が大奥女中の雑用を引き受ける男衆の五菜に襲われた。竹姫の操を奪おうとした行為に吉宗は激怒。

十七年の投稿生活を経て、『邪馬台国はどこですか?』でデビューした伊留香総一郎。

母親孝行がしたくて、九州の名所を巡る超人気豪華列車「ななつ星」ツアーに悪知恵を働かせ紛れ込んだ小悪党・賀谷大三郎。

名家・森笠家で監禁されていた男が逃走する。

金ナシ職ナシ家族ナシ。

「ねぇ、じいじ、事件のお話して」かわいい孫のおねだりに、難事件、怪事件を語るのは元刑事・君原の至福の時間。

この社（やしろ）と町は、私たちが守る。よそものも、しょうがないから守ってあげる。

正式に探偵社に入社した井上雅也。だが、地味な仕事続きで不満気味。

かつて学生運動に身を投じ、いまはキャリア警察官として埼玉中央署に勤務する二条実房。

フリーライターの真以が書斎がわりに使う、東京郊外の寂れたファミリーレストラン。

池袋の繁華街。雑居ビルの空き室で、全身二十カ所近くを骨折した暴力団組長の死体が見つかった。

やはり、このお邸は普通じゃない――。 大日本帝国憲法発布前夜の伊藤博文邸。

神戸の住宅街に住む古畑夫妻と娘の香が、生きたまま焼かれるという猟奇的殺人事件が起こった。

夜の町で女子中学生・有田文江が殺された。 彼女は生前、ＴＶ局のプロデューサーらしき人物に声をかけられていた。

激動の人生を歩んだ若者たちの姿を通して、戦争の悲惨さと無意味さを訴える渾身作!! 太平洋戦争開戦前夜、持永大志は満州に渡った。

会社の在りかたと愛社精神を問う、骨太の企業ミステリー！ 闇改修、性能偽造、リベート疑惑、社員の不審な自殺――。

口と態度は悪いが遣り手の美人弁護士、沖縄の空の下で大奮闘！ 沖縄本島北部の法テラスに派遣されてきた弁護士・阿礼沙英子。

なぜ男は、１０人を殺害し、６人の女とともに集団自殺を遂げたのか。 一九八四年七月四日。