光の庭
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母が読みたいからと注文しました。 配送がスムーズで早くに読むことができたようで大変喜んでいました☆ | ||||
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軽い気持ちで読み始めた『光の庭』(吉川トリコ著、光文社)の世界に、たちまちのめり込んでしまいました。 地方の高校の仲良し5人組の志津、三千花、麻里奈、理恵、法子は、卒業と同時に各々の道を歩んでいきます。18年後の彼女たちは、それぞれに変貌を遂げています。東京の私大卒業後、ライターになったものの、挫折して地元に戻ってきた志津。短大を出て、母の勧めるままに地元の市役所で働いている麻里奈。県内の大学を卒業して社長夫人に収まりながら、匿名で不倫の日々をブログに綴る理恵。20歳でできちゃった結婚し、今や3児の母でありながら、ネット中毒に陥っている法子。 5人のうち、三千花は18年後を迎えることができませんでした。成人式の数日後、少年グループに暴行された三千花がバラバラ死体で発見されたからです。 志津は、「三千花に何が起こったのか」をテーマにしたルポルタージュを書こうと、口を閉ざしていた麻里奈、理恵、法子に取材を敢行します。その結果、明らかになっていく彼女たちを巡る深い闇とは・・・。 彼女たちの高校時代はポケベルとカセット・テープの時代でした。そして、18年後の現在はSNS全盛時代です。この変遷が物語の背景として生かされています。 麻里奈の志津に対する言葉。「どうして私に会いに来たの?」。 「突き詰めて考えるのは恐ろしいことだったが、逃れようもなくわかっていることが一つだけあった。三千花が死んだのは女だからだ」。 志津のiPhone、法子のスマホ、麻里奈のFacebookの画面。「大石三千花さんから友達リクエストが届いています」。 「私たちはそれぞれのやり方で16年を生きのびた」。 「『大石三千花』からイベントの招待状が届いたのはその翌日だった」。 「やはりこれは、開けてはならないパンドラの箱だったのだ」。 久しぶりに、本当に面白い小説に出会うことができ、得した気分です。 | ||||
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女たちのグロテスクな内面を、これでもか、これでもかと、えぐりだした新種のホラー小説、として読み進んでいきました。 東京でライターをしていたが、たいした芽も出ず、都落ちして、故郷へ帰ってきた志津。 高校時代、つるんでいた仲間のうち、ひとりは、男たちに凌辱され、殺されていた。 彼女のことを調べて、本にするべく、旧友たちとコンタクトをとるが……。 旧友たちは、みな、不幸にさいなまれていた。 セレブと結婚し、一番幸せなはずの理恵さえも、例外ではない。 かつての、仲間のきずなは消え、みな、グロテスクでおぞましい自我をぶつけてくる。 おぞけをふるうような前半のホラー的な雰囲気が、クライマックスのどんでん返しから、がらりと変化します。 そして、最後は、とってつけたような、未来志向の明るい結末となります。 うーん、なんでこうしたんだろう。 どんでん返しの内容なんて、本の初めのほうで、出してしまえばいいのに。 そうして、女たちの内面を、もっともっと戯画化して、えげつなく描けばよかったのに。 もしそうしていたら、「そこそこの出来のミステリー」ではなく、「新種のホラーの佳作」という評価が得られたんじゃないか。 そんな気がします。 吉川トリコのファン以外には、ちとお勧めしにくい作品でした。 | ||||
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