殺意の構図 探偵の依頼人
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探偵榊原聡三部作の完結編。事件そのものは全て別物だが、順を追って手に取るのがオススメ。一作目の『鬼畜の家』から徐々にギアを上げてきている感のある深木氏。一作目を執筆している時からこの構想があったのだろうか? 巻末の解説で、作家の法月綸太郎氏がこう述べている。「事件との関わりを通じて榊原という探偵の孤独なシルエットがくっきり浮かび上がる三部作の完結編」と。読後、その表現がピッタリ当てはまった。前二作ではまだおぼろげだった彼のシルエット。本作ではその輪郭だけでなく、内側にある人間性の本質までもが浮き彫りにされたように思えた。二作目「衣更月家の一族」のある会話の中で、「榊原の声は夕凪の海のように重く穏やかだ」とあったが、本作ではどうだったのだろうか? この「構図」を構築し得た深木氏の手腕に拍手を送りたい(「ある重要な部分」を予想させていなかったら、星五つ)。人生経験を積んだ元弁護士さんだからこそ描けるリアルな人物描写、人間の業、心の闇。まさに熟練技のミステリー。そこには事件を超えた「事実」がある。 | ||||
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完成度は高いです。人間描写も鋭いです。読後思い出す回数は異例に高く、それだけのポテンシャルを持っています。ただしプロの作家しての経験が不足しているためか、人間に対する内面描写が優れている割に、外観の描写が弱いです。また風景等の描写力も低いです。わざとそうなさっている可能性はありますが、ハードボイルドを志向するにはアイデアがあり過ぎると申しますか、その方向性では勿体ないと考えます。おそらく上映3時間の映画にしたなら素晴らしいものになると存じます。それは弱点が補強されるからですが、作者自体がリメイクなさっても良いかとも考えます。 | ||||
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「鬼畜の家」が面白く、すらすらっと読めたので結構こちらの作品も期待していたのですが、なんとも読みにくく…。 読み切るのに時間がかかりました。 特に難しい話であるとか登場人物が多すぎて複雑だとかいうことではなく、です。 とにかく内容的にあまり引き込まれない。 ぐいぐいと読ませる面白さがあまりない作品でした。 | ||||
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構成は3章からなる単純なものであるが、様相はわりと複雑に絡み合っている。 タイトル「殺意の構図」が示す通り、殺人が一次元的ではなく二次元的、 各辺の意義づけたっぷり、その平面内で事件が錯綜する一筋縄ではいかないミステリである。 巌雄・朱美殺しを一次とすれば、諒一・美土里殺しは二次ということになる。 さらに病死・事故死(自殺)・殺人未遂も付帯し、各登場人物の思惑が飛び交うから 事態はより混迷する。 諒一に無罪判決が下った時点で大きなターニングポイントを迎える。 この分水嶺がストーリーをきわめて流動的なものにし、飽きのこない展開を見せる。 榊原の推理は、 やや強引で飛躍した部分も見受けられるが、蜘蛛の巣を丹念に解体する作業に感心した。 決着をみると、平面上の蜘蛛の巣は幻影で、一本の糸でしかないことを思い知らされる。 ひとりの悪辣な人物の操る狂った糸が事件を二元化してしまったとも云える。 カバーイラストが内容を象徴してますね。 | ||||
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事件の重要素である一つの鍵も元弁護士らしい題材で、またタイトルがしっくりくる本格的ミステリーです。 第一章は弁護士、第二章は事件関係者の二人の女性の視点から語られる物語の構成が、何となくこのタイプの小説としては新鮮な感じがしました。 また、冒頭から立て続けに事件の関係者が死んでいく展開は、相当に真相に対する興味がそそられます。若干、個人的には無理があるような気がしましたが、真相は期待に違わぬ出来栄えだと思います。 サブタイトルの意味もしっかり語られます。 | ||||
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