秋田県雄勝町で催される「小町まつり」の最中、小町娘に選ばれた松島珠里にすがり付くように、一人の老人が「オニコウベデアッタ」と呟き絶命した。

世界的テロリストの策謀に翻弄される船長・柚木。懸命に父を追う海上保安官・夏海―。

灼熱のマラッカで老朽貨物船パシフィックローズを襲った恐るべき陥穽―。

20年前の新生児誘拐事件で封印された真実が、いま明らかに。第49回江戸川乱歩賞受賞作。

剥き出しの「人間」どもの営みと、苛烈を生き抜いた少年の軌跡―。比類なき感動の結末が待ち受ける、現代の黙示録。

死ぬまで自分を慕い続けた女への愛と、それを汚した者たちへの怨念が、大蛇となって復讐のとぐろを巻く。

人の心の中にはどれだけの宝が眠っているのだろうか――。

さっきまで乳母車にいた娘、珠代が誰かに連れ去られた!未婚の母で元刑事の羽根栄枝は、うろたえた。

虹北学園の修学旅行先が決まった。目的地はO県T市。

俺は神崎達也。職業、刑事。

不器用な男が高嶺の花に恋をした。関八州の悪事を追って東奔西走しつつ、女への切ない思いは募るばかり。

私とそっくり同じ顔をした人形が、

学長の私的なコレクションを収めた第三閲覧室で死体が発見される。

亡き妻に謝罪したい―引退した不動産業者・方城兵馬の願いを叶えるため、長男の直嗣が連れてきたのは霊媒だった。

大分県国東半島の先に浮かぶ姫島。謎と伝説に彩られたこの小島で、島の長の息子が惨殺された。

殺人罪で多摩刑務所に服役中の元警察官・一刀猛のもとに、妹が殺されたという報せが入る。

切断された首を腹部に埋め込まれた女性の全裸死体が発見された。

一九九三年から約三年間、激しい腰痛のため、死まで考えた作家の衝撃の闘病記。

妻の日頃の性格が激変した。日によって車の運転や、食べ物の好みが、まったく違った人のようになる。

煉獄の現世を生き抜くための＜人間の条件＞とは何か？　21世紀の悪魔が降臨した空前絶後の劇場型犯罪。

煉獄の現世を生き抜くための＜人間の条件＞とは何か？　21世紀の悪魔が降臨した空前絶後の劇場型犯罪。

30年前、松子24歳。一人の男との出会いが松子を出口の見えない闇へと落としていく。

自白した被告人へ無罪判決を下した元裁判官に、今、火の粉が降りかかる。

時は八世紀末。東北には、大和朝廷に服従しない誇り高い人々がいた。

十二年前の月の夜、源博雅に芍薬の枝を差しだし去って行った謎の姫…安倍晴明は人の心にすまう鬼をいかにおさめるのか。

一夜にして森が消え、周囲が海になってしまった伝説の島イル・サン・ジャック。

目を覚ますと、そこは一九四五年、第二次世界大戦下の東京だった―日下良治は大学教授で、政府の教育改革審議会の委員も務めている。

「わたしは腕に犬を飼っている―」ちょっとした気まぐれから、謎の中国人彫師に彫ってもらった犬の刺青。

暴力はどこまで許されるのか?PKOで派遣されたカンボジアの地で現地除隊した元自衛隊員。彼がそこで夢見た“正義”とは…。

曾我佳城。若くして引退した美貌の奇術師。

泡坂妻夫。奇術師にして紋章上絵師そして推理作家。

喪失感、タイムスリップ、疾走するボンネットトラック…現在と昭和30年代をクロスオーヴァーする壮大なエンターテインメントついに刊行。

怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。

旅行代理店に勤務する長瀬は、得意先の中西社長に孫の慎一郎のベトナム行きに付き添ってほしいという依頼を受ける。

土佐の山に囲まれた盆地に、ひっそり佇む嬉才野村。村の家々では、かつて盛大な「神祭」が行われていた。

とびっきりクールな青春小説！！ 大工の大輔は子連れの美女と同棲し、結婚を目指すのだが、微妙なすれ違いが生じて……。

亀井町に店を構える、大和屋の奉公人おさよが何者かによって惨殺された。

天才庭師・銕蔵と運命的に出会った少年・重松。銕蔵に憧れ、彼の元で庭師を目指すことを決意した重松の修業の日々、そして恋。

夫殺しの罪で起訴された弓丘奈緒子は、事実関係を全面的に認めた。だが、弁護人の原島は無実を頑強に主張する。

血塗れ死体で資本家の画家が発見された。疑惑は画家と男女の仲だった家政婦に…。

南米左翼革命運動の闘士、鍛治志朗が麻薬密売組織から強奪した2000万ドルの隠し場所こそ、エリゾンド家の涸れた油田だった。

ベネズエラの名門エリゾンド家が所有する涸れた油田地帯から希土類と呼ばれる超伝導物質が発見された。

主要メディアがジャックされ、声明が流れる。「…賽は投げられた。

このビタミンは心に効きます。疲れた時にどうぞ。

町辻に立てられた盗っ人一味の頭「大沼の蔵六」の似顔絵。しかし蔵六ら一味は似顔絵を見てほくそ笑んでいた。

舞台は、伝統ある男子校の寮「松籟館」。冬休みを迎え多くが帰省していく中、事情を抱えた4人の少年が居残りを決めた。

大手薬品メーカー社長宅の庭で、お手伝いが強姦・絞殺された。容疑者として医大教授・久保伸也の名が挙がり、犯行を自供する。

越後、新発田の剣客・神谷弥十郎の道場で下女として働いていたお福は、主人が暗殺されたため、下男の五平と一緒に江戸へ出る。

羽間村の某が家の養ひ児、入らずの山に入りて帰らず。神隠しに遭ひたりと聞く。

祖父の代から目黒に道場を構えていた小野派一刀流の剣客・波切八郎は、御前試合の決勝で敗れた秋山小兵衛に真剣勝負を挑み、小兵衛は二年後の勝負を約した。

真剣勝負のその日、波切八郎はついに姿を現わさなかった。しかし秋山小兵衛はなぜか八郎を憎めない。

犯人逮捕は事件の終わりではない。そこから始まるもうひとつのドラマがある。

日本橋大店の若だんな・一太郎は、めっぽう身体が弱く、くしゃみひとつとしただけで布団にくるみ込まれてしまう始末で、放蕩なんてことは、夢のまた夢。

ひょんなことから跋丸への復讐をすることになった「自分」と帆一。

宝くじが当たった!?運良く分け前にありついた片山は、その賞金で夕食会を催そうと計画する。

僕、坂木司とひきこもりの友人、鳥井真一との間にも、変化の兆しはゆっくりと、だが確実に訪れていた。

母親を殺害された娘の叫び。あの忌まわしい事件から七年、心に癒しがたい傷を負った人々の物語。

殺人犯の父親を持った少年。運命が変わったあの日から七年、心に癒しがたい傷を負った人々の物語。

企業ヤクザの顧問を務める弁護士・小早川の事務所に、あらたな事務員として紀籐ひろこが採用される。

不幸のどん底で喘ぐ中年主婦・明日美としのぶ。気が弱い半端なヤクザ・史郎。

維新の立役者たちを巻き込んで、飛騨忍法が炸裂する大歴史ロマンが蘇る!その影に、忍者が抱いた美しい女への一途な愛があった。

驚愕の結末!単行本の『カリスマ』のあの先を大幅に全面加筆。

「この先、何が起ころうと、それはわっちが決めたこと、後悔はしませんのさ」―誤解とすれ違いを乗り越えて、伊三次と縒りを戻した深川芸者のお文。

運命の歯車が回り始めた。あの遠い夏の日と同じように…。

今夜も《香菜里屋》で、ひとつ謎が明かされた。 旨いビールに、しゃれた酒肴。

襲撃された楽園。暗転の休日。

売れない作家の袴田勇二は、同居していた母の民子が死んで以来、急に暴力的になった息子の浩に翻弄され続けていた。

袴田は編集者の芝野から息子の浩の悪行と家庭崩壊のすべてを暴露するノンフィクション『鬼子』の執筆を迫られていた。

走った。ひたすらに走りつづけた。

押して不義(強姦)されて身篭った女、夫の隠居を期に離縁をほのめかす老妻、火事の夜に突然十四郎の前に現れた夫の暗い過去に気づいてしまった女、大身旗本の慰み者にされかけた女―。

橋を作るために苦労してためた金を盗まれた僧・普照。周囲の人々は彼のために橋を掛けようと智恵を寄せあう。

用心棒の里村半九郎は、秋葉屋という商家の押しこみを撃退し、許嫁の奈津と穏やかな時間を過ごしたのもつかの間、再び秋葉屋本人の警護についていた。

鮎川哲也が最後に描いた名探偵、氏名年齢不詳のバーテンの名推理。三番館シリーズ最終巻。

伊井直弼のはかりごとにより、51人の津和野藩士と姫・美雪が脱出不可能な山頂に幽閉された。男たちは誇りをかけて立ち上がる。

始まりは、深夜不気味に鳴り渡った鐘の音だった―。

二十一年前、岐阜県美濃加茂地方で、運送会社を経営する一家が襲われた。

嵌められた男の出所から、新たなる惨劇が幕を開ける―。二十一年前の事件の加害者たちが、何者かによって次々と惨殺された。

アルバイト先の助産院を解雇された陽奈は、急場を凌ぐために“ハローベイビー研究所”に就職するが、そこでは価値のないものばかりが消え失せる目的不明の盗難が続き、さらには十八年前を再現したかのような赤ちゃん置き去り騒ぎが起きた。

故郷とは、人に何をもたらす場所なのか?「読む者をリングに立たせる」と言われた迫力満点のボクシング小説でありながら、人と風土との関わりを深く見つめた傑作―故・江藤淳氏が選後評で「いつの間にか引き込まれていた」と語った、第25回文芸賞受賞作『汝ふたたび故郷へ帰

第28回川端康成文学賞を受賞した「権現の踊り子」ほか「鶴の壺」「矢細君のストーン」「工夫の減さん」「ふくみ笑い」「逆水戸」の全6編からなる短編集。

待てど暮らせど花婿は来ない…。傷心の結婚式を気に病み、自殺をはかったしのぶは記憶喪失に陥ってしまう。

大人の男と女が綾なす、恋愛小説アンソロジー。

小説の面白さが凝縮!超ベストセラー作家の神髄、ショートショート27編。

暴力、ドラッグ、幼女売春…。ジャズバーのバーテンの顔をもちながら、闇の世界に生きる夏彦。

M女子学園に転校したての芝奈々子は、知らぬ間に生徒会長に立候補させられていた。すべては学園の女王、矢神貴子の罠と圧力。

本格推理界の新しい旗手となり得るか?いつにも増して優秀な書き手が勢揃いした本書。

1950年代前半のミステリー界は同人誌の活動が盛んだった。

ひょんなことから霊感商法事件に巻き込まれた“何でもやってやろう屋”探偵・成瀬将虎。

倒産寸前の零細代理店・ユニバーサル広告社に大仕事が舞いこんだ。

容疑者は美人双子姉妹!事件を追う刑事・半下石は鉄壁のアリバイを崩せるか。

「次の月曜日に、Aを爆破する K」謎に満ちた予告状が警視庁に送りつけられた直後、予告どおり空港で爆破事件が起きた。

兄は強盗殺人で服役中。その時、弟は…。

一碗に宇宙を感じ、一編に真理を見る。

著者の長編・エッセイから傑作を精選した全4巻シリーズの第3巻。

著者の長編・エッセイから傑作を精選した全4巻シリーズの第3巻。