本邦初訳の表題作をはじめ初期の珠玉作9篇を収録。

生きているから怖いのか。江戸の闇に蹲る男。

ニューハンプシャーの夏のある月夜、22歳のブレットは恋人と出かけた湖畔でマリファナとワインに悪酔いし、気がつくと恋人の刺殺体を目の前にしていた。

大手印刷会社の秘書課に勤めるリツ子は、異母姉の麻生が雑誌のグラビア撮影で沖縄に行ったまま帰ってこないことが気になっていた。

美しくも荒ぶる自然を抱く東北の地。戦後の昭和をしたたかに生き抜く男たちがいた。

1945年4月30日、アドルフ・ヒトラーは総統官邸の地下室で自殺した。

ついにジェイクはレーナと再会した。だが、戦争の爪痕はレーナを傷つけていた。

引退した老マジシャン、グレート天野のつくった『ミステリーの館』。

唯一の肉親イアン叔父さんが、交通事故死にみせかけて殺された。

最後に一つだけ、必ず願いごとを叶えてくれる人物がいる。そんな不思議な噂が、患者たちの間で囁かれていた。

もしあなたに他人の感情や未来が見えるとしたら。

大学の男子寮で殺人事件が発生。

『13階段』の衝撃、再び！ 疾走するノンストップ・スリラー！ 都内全域で、一夜のうちに起こる無差別大量殺人。

僧正殺人事件は終わっていなかった―。

新宿駅前に“空飛ぶメリーゴーラウンド”が現れた。

岩手県盛岡市の奥座敷と呼ばれる繋温泉の繋大橋に、三十歳くらいの美女の幽霊が出て、橋を通りかかる男に声をかけるという噂が広まった。

十津川警部の初恋の女性・夕子が亡くなり、その遺言を彼にもたらした偽弁護士が絞殺された。

地質学者エイホン・ヴァフターはいまラタナキリ国にいる。とうとうぼくは、麻薬入りのトランクをもって、ここまで来てしまった。

宇宙暦794年最初の会戦のさなか、衛星ヴァンフリート4=2に駐留していた同盟軍に、帝国軍進駐の報が入る。

朝顔、金木犀、ヘリオトロープ、夾竹桃。四つの花が彩る珠玉の連作ミステリー。

金のためなら財産どころか命も狙う闇金融を営む富樫組若頭の桐生は膨大な借金を抱えたエステサロンのトップセールスマンの玉城をカモにしようとする。

桐生は自分の座を脅かす若頭補佐の鬼塚の暗殺を密かに決意した。

異端にして孤高の民俗学者・蓮丈那智の元に「『特殊な形状の神』を調査して欲しい」との手紙が届いた。

「…島」と意味不明の言葉を遺して、東京で初老の男女が相次いで死んだ。男は交通事故死、女は溺死。

マイルズの留守に乗じて傭兵艦隊に潜入した、彼そっくりの偽物―クローンのマーク。

蘇生への一縷の望みを託して低温保管器に収められたマイルズの遺体が行方不明に。

テレビのクイズ番組に出たことがきっかけで、嵯峨秋子、明石夏子、伊勢次郎、志摩信一の四人は、京都・神戸旅行に出かけた。

徳川の治世が始まった頃。青年・平蔵は恋人のお登勢に支えられ、新しい美濃茶陶を生み出そうと修業を積んでいた。

後に数々の国宝をつくり出す名陶工・野々村仁清の下で頭角を現していく平蔵。

極秘「企業選別リスト」の売買事件、美人女子行員「AV出演」で明るみに出た銀行員の淫靡な欲望、ストーカー事件の陰に隠された陰謀、人事vs.総務の熾烈な暗闘、破綻銀行のペイオフ発動に仕掛けられた罠…。

細胞の老化は防げるのか?世界各地に驚異的に長命の人々が点在するという。

「家には偽者の俺がいて、ママは俺を追い出しやがった!」―大手コンビニチェーンの警備員兼警察官、通称「コンビニCOP」の活躍を描く近未来小説。

二〇〇九年。あるアメリカ連邦施設から十二人の少年少女が脱走した。

爽快感200％、とってもキュートな青春小説！！ オカマと同棲して気楽な日々を過ごす「ぼく」のビデオ日記に残された映像とは……。

ある朝、殺人容疑をかけられた友人が飛び込んできて目が覚めた白戸君―「ツール&ストール」別の日は、怪我をした友人から突然頼まれた、怪しげな深夜のバイトに出掛け―「サインペインター」それなのにいつでも金欠君、預金残高51円の通帳を握りしめた横で銃声が!?―「セ

朝野さつきは高校1年生。中学時代、目の前で親友を亡くして以来、記憶を失っている。

“死のゲーム”の開始後十八時間、混乱のうちに既にクラスメイトの半数が死亡していた。

遺された田舎の屋敷に十年間住み続けること。それが大伯父の莫大な遺産を相続する条件だった。

ホテルの一室で、著名な陶芸評論家が刺殺された。

来日中の米副大統領、ジョン・グレイが日本人夫婦を射殺し、その住居に立てこもった?前代未聞の事態の対応に苦慮した日本政府は、その「現場」をアメリカ領土にすべく、「アメリカ大使館別館」を作ってしまう。

十五世紀のキエフの地で天才的なイコン描きと称えられた、美しくも信仰篤い若者がいた。

ヴァンパイアとなったアルマンと生涯の師マリウスを結びつけたのは、互いに対する強い愛だった。

真の力を見せつける準備を始めた爆弾魔ミスター・レッド。

白昼のLA。爆発物処理員が作業中に爆死した。

体育の日に川に落ち、一度死んで「あの世」から生き返った16歳の高校生・笹倉里加。

最愛の姉の、突然の訃報。

北奥の都市で郷土料理の店を展開する実業家の夫に愛人がいることを知った妻は自分の財産と地位を守るため愛人の殺害を計画する。

キャサリンと浜口は、資産家の未亡人・水尾マユから夕食に招待された。

上海、一九四〇年。最下層の娼婦の娘・季乃の、炎精のように揺らめく生。

NYに住む早乙女隼と緒方真紀の元に届いた不気味な封書には、和歌の血書されたタロットカードが入っていた。

失業し失意の底にあった北沢勝平は顔見知りの赤松に誘われ、石山という男と強盗殺人に加担してしまう。

「折木さん、わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス製作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。

まどかの学校で、怪事件発生。なんと、夜のあいだに校庭に巨大な円が描かれたのだ。

事故か、自殺か、他殺か―。

大店のお嬢さんが、お仕着せの人生を捨て、真に愛する人と共に生きようとする姿が清清しい「下駄屋おけい」。

名探偵・法月綸太郎が帰ってきた!著者会心の傑作鉄道ミステリー「背信の交点」、オカルトじたての怪事件「世界の神秘を解く男」、法月綸太郎本人が登場しない異色作「身投げ女のブルース」など、テーマと構成にこだわりぬいた中編を収録。

自白した被疑者がなぜ無罪に!?救済されるべき被害者に法はいったい何ができるのだろうか。

本書は、モームが世界の十大小説の一つに選び、ディケンズ(一八一二‐一八七〇)自身も「自分の全著作の中で、一番気に入っている」と語っている自伝的作品である。

「走れ、もっと早く走るんだ!」謎の声に導かれ、憑かれたように走って死を迎える男。

警察官射殺事件。

解体された神様、鉢合わせの泥棒、歩き出した轢死体、拳銃を拾った失業者、拝金主義の富豪―。

番屋に連れ込まれ、十日間だんまりを続ける田舎侍。浅葱裏だが顔は公家風。

ぐうたら男にも意地がある！ 池袋のバー「まりえ」に集う客は男も女もとんでもない奴ばかり。

悪質なカルト集団を取り締まる特殊法人・寺社捜査局に勤める魚間岳士は、豪凡寺という寺の六地蔵の首が持ち去られた事件を追っていた。

ぼくは、死体が見てみたい…

1979年、浅草。時を超えた奇跡の物語 男は父親になっていく。

地蔵坊先生お気に入りのカクテル『さすらい人の夢』の二杯目が空く頃、物語は始まる。

人の世の「不思議」は心の闇に潜んでいる-。

アンブローズ・ビアスの失踪という米文学史上最大の謎を題材に、不気味なファンタジーを創造し、MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞を受賞した名作「壜の中の手記」をはじめ、無人島で発見された白骨に秘められた哀しくも恐ろしい愛の物語「豚の島の女王」、贈られた者に災厄

あざやかな赤い髪、黒と銀の軍服に包まれた長身。

副知事として秋田県に赴任する文部省キャリアの望月世津子に届いた不吉な警告文―「警告、秋田には魔物が棲んでいる。

「いない…ミチルちゃんがいないんです」路地から飛び出してきた女はそう言った。誘拐した犯人は身代金を要求。

ムガール帝国の重臣が衆人環視のなかで殺された。誰も逃げ出せないはずのエリアにいたのは王位継承者の王子。

“文化三年の大火”の江戸を舞台に描く。

家族旅行でウィーンに来た吸血鬼父娘のクロロックとエリカ。カタコンベの発見に居合わせたことから、奇怪な事件に巻き込まれる。

北海道を走る「白糠線」が廃止となった日、サヨナラ列車が終着駅・北進まで運行された。

汗も流さず、涙も見せず、おまけに根性もなくて、スポーツ無責任観戦。

日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞受賞作、待望の文庫化！ 岡山の遊郭で醜い女郎が客に自分の身の上を語り始める。

昭和二十二年、自ら作り出した花にとり憑かれ密室で変死した鬼才、塘松流先代家元・芦田挿花。

2月10日午前5時、JR関東の運転士の時計が、ケーブルテレビの放送が、そして精密機械工場の時間が15秒遅れて、2人が死んだ。

アパートの一室で若い女性の絞殺死体が発見された。一方、新興宗教の元本部跡にも同様の手口で殺害された女性の死体が…。

さあさ、寄席「泡亭」の、お披露目でございます―。

一流の経営コンサルタントだった私は、突如解雇され失業者へと転落した。が、人生は苦もあれば楽もある。

夏樹ミステリーの円熟を示す傑作中篇集 夫殺しの嫌疑をかけられた妻のアリバイの鍵をにぎる「幻の男」とは誰か。

わたしの名前はマデリン。ハリウッドてパーティの企画や料理のケータリングをしている。

四十二歳。円熟の十手さばき 将軍様の鷹が殺された──。

ぼく、ノエル・ウェルズはソルトマーシュ村の副牧師をつとめている。

’60年代モスクワ。ソ連高官の裏金づくり・亡命に巻き込まれた日本人商社マンの逮捕。

岩手の洋館・アルファベット荘は、庭や屋敷内に奇怪なアルファベット形のオブジェが並ぶ奇妙な屋敷だ。

一見単純な事件だった。

奇妙な童謡どおりに探偵ばかり次々襲う殺人鬼“猫”による残忍で狡猾な事件。

日本有数の難所・後立山連峰「不帰ノ嶮」で、一人のニュージーランド人登山家が転落事故を起こした。

女陰をのぞいておのれの一瞬先の運命を知る「忍法破倭兵状」。斬った首を他人の胴につないで生きかえらせる「忍法小塚ッ原」。

楽園の島はよき月夜、双子の若者と親しくしたし、聞くにぞ憎き美人カメラマンの妻や待つ、たれ惚れたと殺意に満ちた凶暴な夫がいざ島へ。

ある日、偶然に見つけた思い出の少女の写真。

地底渓谷のキモだめし、親友の裏切り、百物語、夜のお風呂、こっくりさん、学校の恐怖…等々、吉村達也が超人気ギャル雑誌『ポップティーン』に毎号連載をはじめたビジュアル・ホラー『オール』は、真夜中の恐怖をテーマにした連作短編小説。

「君を置いて行きたくないよ」。青年は背後から娘を抱きしめ、甘く囁いた。

結婚式の最中に新郎が刺殺された。しかし被害者の新郎と加害者の間には何のつながりもない。