(短編集)
標的走路
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幻といわれた、佐久間シリーズの最初の作品。 | ||||
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新聞に広告が載っていたようで、家族から購入を頼まれました。黙々と読んでいるので、面白いのだと思います。 | ||||
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ワクワクしながら読める所が最高 | ||||
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何十年かぶりの再読。行間から佐久間公の若さと感傷がにじみ出てくる文体が当時もこんなに魅力的だったっけ。 一人称ハードボイルドが活劇でもなく謎解きでもない、文体と「語り」で読ませる小説だということがよく分かる秀作。 作品としては星4つだが昔の友だちに会えた気分で1つおまけ。 | ||||
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紙の本は、ほぼ全て処分してしまいましたので、この本もまたその中の一冊でした。今回、電子書籍版がリリースされたと聞いて、再読することにしました。失踪人調査人・佐久間公シリーズ、第一作。1980年。 いきなり車を吹き飛ばされる佐久間公。公の車は"BMW"ではありませんでしたが、嫌でも車と爆弾と言えばエイドリアン・マッキンティのショーン・ダフィ・シリーズを想起してしまいます。1980年代の東京は、北アイルランドに繋がっていたのか?まあ、少し無理があります(笑)。 そして、公は早川法律事務所から依頼された失踪事件と個人的に請け負った失踪事件の二つを調査しながら<東京>を駆け巡り、その二つの事件と吹き飛ばされた車の事件が絡まり合いながら舞台は、<軽井沢>へと向かうことになります。 インターネットもスマホも無かった時代の<若書き>のハードボイルド。しかし、舞台が<軽井沢>へと移行してからは、意外に正統派の冒険小説のようだなと認識を新たにしました。当時の風俗を事細かに描写していたような記憶は失せ、佐久間公は<鮫>に似て多くを語らず、戦い続け、満身創痍のまま尚その戦いを止めることはありません。美しい。戦いは叙情だ。 (但し、若書きであるが故にオイル・マネーと内閣調査室の扱いがいささか薄口でした。) 加えて、この時代を映す「自惚れ鏡」は、佐久間公とその友人、沢辺、恋人の悠紀との<会話>の中にある”スカした”関係性にあるのでしょう。私もまたその時代を生きていましたので、彼らの思考、彼らの行動の源をよく理解することができます。そういう意味では、この小説は決して古びてはいなかった。あの頃も今もこんな男でいたかったと私は率直に思います。 慎太郎の湘南に憧れ、矢作俊彦の横浜に没頭し、大沢在昌の描く六本木に憂愁を思います。 そう、この国を憂いて何年も経つ(笑)。 ◻︎「標的走路〈新装版〉 失踪人調査人・佐久間公 : 1」(大沢在昌 双葉文庫) 2024/7/14。 | ||||
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とても良かったです | ||||
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