短編ミステリの名手スレッサー。初邦訳の怪盗ルビイものを含む21編。

肺を病む小柄な青年が、田舎町に現われた。寄宿した家のあるじは、被告として裁判をひかえ、暗黒街からの影におびえる毎日だ。

作家水戸宗衛の助手をする井上昭が偶然に出会った謎の美女ユミは、戸隠に祀られた古代の神につらなる家系の娘だった。

下り酒問屋『丹波屋』のおかみ・お喜和は夫の死後、その美貌を武器に大店を切り盛りしていた。

凶賊・土蜘蛛の儀平一味が江戸市中を荒し回っていた。月番の北町奉行所同心たちは何故か裏をかかれ、捕らえることができない。

美術品を専門に狙う、怪盗チェシャ猫が現れた。大胆不敵な犯行はたちまち話題に…。

MBA取得の才色兼備銀行ウーマン。町工場相手に良心的融資を実践する銀行支店長。

わたしこと、桑山ミラは、陸上競技にマジメに打ち込む文学少女。

ルポライター浅見光彦の母・雪江が巣鴨で殺人事件に遭遇した。被害者は山陰の小京都・津和野の旧家、朱鷺一族の長老・勝蔵。

1920年代の英国領シンガポール。

伊豆で一人の少女が入水自殺した。死の直前、少女から救いを求める手紙を受け取った弁護士・中原は伊豆へ向かう。

ある土曜の朝、アル中のバーテン・島村は、新宿の公園で一日の最初のウイスキーを口にしていた。

沢山の命が、最後だけ、ほんの一瞬だけ、光ってから散っていくみたいだった―戦闘機を駆り、空に生き、地上での濁った生よりも輝くものを知っている「僕」たちの物語。

反抗的な性格ゆえに、アルプスの麓にある不登校生徒のリハビリ学園に入れられた17歳の少女・渚は、ある日いきなり失神し、他人の心に入り込む。

スコットランドの辺疆に越してきたインド帰りの陸軍少将が、クルンバー館に高塀を繞らし食糧を買い込んで篭城の構えを見せる。

X字形の木材に縛られた死体がモスクワ市内の川に浮かんでいた。

成立目前の世界三大マフィア同盟。ロシアを拠点に欧米へ流れる麻薬、偽造通貨、古美術、女。

サリー・ロックハート、十六歳。海運会社の経営者だった父を船の事故で失い、天涯孤独の身になったばかり。

都会から小さな村に移り住んだ、元コピーライターのパウル・ブレーマー。周辺で頻発する馬殺しと放火。

貧乏学生の晴也のもとに持ち込まれたのは、自分を付け回す不審者を捕まえてほしいという女子大生の頼み。

これって恋or愛?いえ、これこそ恋愛そのもの。世間の注目も原稿の注文も「恋愛」のことばかり。

「死にかけてるのってどんなものかって?もう生きてないんだ。

警視総監と警察庁長官に呼び出された、腐れ縁刑事“荒鷲”コンビ。今回の超法規捜査の対象は、人権派弁護士射殺事件だ。

修学旅行に行くはずだった高橋進一が目を覚ましたとき、そこは密室で、しかもクラス全員が同じ場所に閉じこめられていた。

大日本新聞初のMBA取得者として鳴り物入社した麻倉智子。

こんなことをしたら、もっと大勢の人を嘆き悲しませることができるぞ―。

北米東海岸メイン州、海岸沿いのリゾート地。ある夜、残忍な殺人が起こり、女性二人が殺され、赤ん坊が行方不明になった。

ついに現れる“魔術師の大敵”第三室長フィラメル・スピノーヴァ。彼もクロウリーの影を追い事件へと介入していく。

世界を二分して終わりなくつづく核戦争。

宵の明星が夜空に姿を見せる頃。

文芸部部長、天野遠子。

梁山泊炎上より三年、敗れし好漢、各地に健たり。渇求するはただ一人あの男、青面獣・楊令。

不慮の死を遂げた夫のポケットベルへ、ひたすらメッセージを送信し続ける女。

時は幕末、処は江戸。貧乏御家人の別所彦四郎は、文武に秀でながら出世の道をしくじり、夜鳴き蕎麦一杯の小遣いもままならない。

出世なし。女もなけりゃ、金もなし。

御手洗潔 VS.後動悟!? これぞミステリの愉悦 名探偵・後動悟が密室の列車内で華麗なアリバイ崩しを披露する「手首を持ち歩く男」。

婚約者を事故で亡くした弓子は、上司の薦めで見合いをした。羽室裕也は好青年で、羽室家も完璧な円満家庭にみえた。

幕末の長崎を駈ける快男児・座光寺藤之助(ざこうじとうのすけ)。 友との約定、果たすべし。

事件は教室から始まった!杵谷淳子は恋人の悠一と卒業論文に取り組んでいた。帰宅直前、悠一が何者かに刺され…。

奇術師・旭日斎天馬一座の目玉の出し物は「トランク抜け」だが、抜け出すはずの一員が死体となっていた。

新雪に包まれた山中湖畔。

心の奥底に封印した過去、口にできなかった一言、それが解き放たれるとき、普段の風景は恐怖の色に塗り替えられる…。

血の入ったバケツ、黒焦げの骨…「ウィステリア荘」でホームズは『グロテスクなものから恐怖へは、ほんの一歩なんだよ』と言う。

ファッション誌『JoJo』で働く藍は、とあるきっかけでゴールデンリトリーバーのリラを飼うことにした。

桜宮市にある東城大学医学部付属病院に、伝説の歌姫が大量吐血で緊急入院した頃、不定愁訴外来の万年講師・田口公平の元には、一枚の怪文書が届いていた。

真夜中の殺人現場から走り去った口裂け女、爆破殺人のあった学校で目撃された人面犬。

新聞に連載小説を発表している私のもとに一通の手紙が届く。

ロシアの対テロ極秘プロジェクトの重要な鍵となる犬“ブルー”。不登校の少年・亘はブルーと出会い、姿を消してしまう。

ひとつのペンネームで小説を共同執筆する4人の男たち。元新聞記者で取材専門の景山。

腕力、資力ともに平均以下だが、詐欺師よりも口達者。追及されてもどこ吹く風。

都下郊外の大型商業施設において重大死傷事故が発生した。

女子高生の愛子は、ある日ひとりの少年・透と出会う。次第にひかれあう2人。

鬼田山家の先々代当主・俊春が撲殺した、一つ目の子山羊。

南紀・新宮で若い女性の死体が発見された。額には無残な×印の切り込みがあった。

群馬県の温泉地で、三人の若い女性が行方不明に。

東京で女子大生連続射殺事件が発生、手際からプロの殺し屋の犯行と思われた。

十七歳の暑く単調な夏休み、広田悦至は元恋人の由実果が、千葉の海で自殺したことを知る。

麻布の名家に生まれながら、それぞれに異なる生き方を選んだ敷島四兄弟。

フルート演奏家・作曲家でもある椿英輔子爵が謎の失踪。一ヵ月半後、信州で死体となって発見される。

“ダンテ・クラブ”の懸命の捜査を嘲笑するように、犯人は第三の犠牲者を惨殺する。

私は、三浦凪、17歳。好きなものは、カカオ80%のチョコレートとミステリー。

自由惑星同盟でクーデター勃発。

玄界灘の荒波が初冬の気配を漂わす頃、豊後関前を発った坂崎磐音とおこんは筑前博多に辿り着く。

新婚旅行から帰ったばかりの山瀬翔太・燎夫妻の元に届いた荷物の中には風雪にさらされた石の地蔵が入っていて胸当てには二人の名前と結婚記念日が墨で書かれていた。

W大教授・神代宗の自宅に、ひとつの贈り物が届けられる。

エンターテインメント・ミステリーのカタルシス棟居刑事シリーズ最新刊!他人のミスの尻拭いを天職とする男が「スリット」という会社を立ち上げた。

「遺言状を書きかえたい」というセスリー氏に呼ばれた弁護士がウォンドルズ・パーヴァ村に赴くと、セスリー氏はアメリカに行ったという。

ひょんなことから、英語の先生の家で書生として暮らすことになった探偵小説好きの少年。癇癪もちで、世間知らず。

混乱する現場で対立する捜査一課特殊班とSAT。現場で指揮する竜崎の決断は。

うむ、これによって、地平線は目に見えて明るさを増したと言わねばならない。

大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。

城翠大学学園祭、最終日。その日の朝、城翠祭実行委員会本部に『魔術師からの挑戦状』が届けられた。

女性記者が漏らした不可思議な言葉“ブラック・キャット”。

テヴェレ川沿いの泥炭の中から、ほぼ死亡当時のままの状態の、美しい少女の死体が発見された。

『ディオニュソスと秘儀の館』―古代カルトの儀式は、現代でも続いていた。

「それはどこにでもある、ありふれた酸素のようなものだ。

2004年、アメリカ・フロリダ州。養父にレイプされ続けた少女を救うため、殺人を犯した日本人少年。

腕の良い自動車整備工・大道寺勉は3年半前からQ県にある湖畔の借家で、一回り近く年下の片岡菜津と穏やかに暮らしていた。

夜な夜な江戸市中に出没する辻斬り「かまいたち」。町医者の娘おようは、夜おそく父を迎えに出て、かまいたちに出会ってしまう。

ジュニアス関連の資料は奪われ、かつて事件を担当したシャープはジャージー島に向かう途中で麻薬密輸の容疑で逮捕された。

別れた妻サリーを失意のうちに亡くしプラハに隠れ住むアンバーの前に、18世紀の謎の投書家ジュニアスの名を騙る手紙を携えた男が現れた。

謎の失踪を遂げた夫・貴之のあとを継ぎ、探偵となった下澤唯。

文久三年八月。「みぶろ」と呼ばれる壬生浪士組は、近藤勇ら試衛館派と、芹沢鴨の水戸派の対立を深めていた。

芹沢鴨の愛人お梅、平山五郎の恋人吉栄、新選組の屯所、八木・前川両家の女房たちは、それぞれの立場から、新選組内部で深まる対立と陰諜を感じ取っていた。

「死んでもらおう」人混みの中で突如、特捜刑事香月功は“蛇の指輪”をはめた黒屋組幹部に拳銃を突きつけられた。

それは奇妙なマンションだった。女性専用で、セキュリティは万全、一見何の問題も無いように見える。

環境破壊と貧窮のうちにゆっくりと滅びつつある近未来の日本。老夫婦が辿りついた理想の“終の棲家”とは(表題作)。

六本木にそびえる東京ミッドタウン。

三百八十余年前、尼子の落武者たちを財宝目当ての村人達が惨殺。二十数年前、村人三十二人を田治見家の当主・要蔵が無差別殺戮。

とあるイギリスの田舎町。狂った時計が溢れかえった部屋で有名な家具デザイナーが射殺される。

ロンドンのハーレー街にある診療所で医師の変死体が見つかった。死因はストリキニーネによる毒死。

美貌のインテリア・デザイナー、スザンヌのもとに現われた警備会社社長のジョンは、危険な香りのする男だった。

凄まじい怨念。仕返しのクモの巣は張られた。

烈風が吹き抜ける初冬、芝から起きた火事騒ぎに紛れて2人の悪党が押し込み強盗を働いた。

武士を捨て喜三次が照降町自身番書役になってから４年近くが経つ。

浪華の夜を不可解な装束の集団が練り歩き、それを目撃した五瓶は何者かに襲われる。

巨大スーパー・一風堂を襲った連続爆破事件。

新署長赴任の朝、署の正面玄関前で衝撃的事件が起きた。刑事と、連行中の容疑者が雑居ビルから狙撃されたのだ。

大関大龍が横綱推挙を辞退!前代未聞の事態に世間は騒然となった。酒癖が悪く品位を保つ自信がないとは上辺の弁明に過ぎない。