新アラビア夜話
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本当は.アラビアンナイトを読もうと思って検索していたら,最初に出てきて,何だろうと思って.サンプルを読んでみたら,面白そうだと思って,KINDLE版を購入して,昨日,読み終わった.1つの物語になんとなく登場した人物が,その事件に巻き込まれ,絡め取られ,その次の話の主人公になって,連鎖でいくつかの物語が続いていく.人の命をおもちゃにしてはいけないこと,高価な宝は,実は人間社会に不幸をもたらす災悪(ロードオフリングの愛しいものと呼ばれた指輪を思い出す)であるなど,大人が読んで,そうだよねえと思わせる物語. | ||||
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コンラッドとスティーヴンスンは翻訳で印象がすごく変わる。それは単語の選び方や言葉のセンスが秀逸だからだと言われたことを思い出した。もちろんストーリーテリングもうまいが、雰囲気がよい。訳者の南條氏のセンスもあっていたのだと思う。もっとミステリよりだと期待していたのでそこは残念だったが、上手な小説は旨い酒みたいなものでそれはそれでうれしい。 | ||||
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かたい英訳の好きな人。ユーモアのある品のある英訳本です。文章で印象は随分と変わります。若い人はちょっと物足りないか、わからないかもしれません。私は好きです。 | ||||
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マッケンの『三人の詐欺師』(創元推理文庫の『怪奇クラブ』等に収録)が影響を受けた作品と云うのと、省略の無い新訳であると云うことに惹かれて読んでみたが、これは当たり。魔都ロンドンを舞台に、「自殺クラブ」なる秘密クラブや「ラージャのダイヤモンド」なる宝石を巡る冒険が、各章で主人公を変えると云う手法で語られていて、二転三転するストーリーテリングの妙が存分に味わえる。それぞれ不詳のアラビア人の語り手が語る、と云う形式になっていて、全体を通しての主人公はシェイクスピアの『冬物語』の登場人物から取った「ボヘミヤのフロリゼル王子」。欧州の王族が何故かイギリスの裏社会で八面六臂の活躍をすると云う、本家『千一夜物語』のハルーン・アル・ラシッド閣下のお忍びの冒険を19世紀に置き換えた様な設定。過去には映像化・舞台化も度々為されていたらしいが、確かに映画にでもしたらさぞ面白かろうと思う。文体もこなれていて、擬古的になり過ぎることが無い。昔の物語に抵抗が無い読者であれば、娯楽作品として今でも十分に楽しめるだろう。 個人的には、マッケンの『三人の詐欺師』の方が更に複雑に語り手を次々と変えて、読んでいる内に一体何が現実で何が嘘なのか判らなくなって来る様な魔力を秘めていて、何より怪奇趣味が遺憾無く発揮されていて読み応えが有るのだが、冒険(当時の意味での)やミステリの仕立て方はスティーヴンスンの方が地に足が着いていて、その意味では安心して読める。まぁ、どちらもお薦めなので、興味の有る方は是非一読されたし。因みに『新アラビア夜話』は現在岩波文庫でも手に入るが、古い上に前半しか訳していないので、光文社版の方がお薦めである。 | ||||
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モームの小説『人間の絆』に、この本が出てきたので読みました。 医者になるべく勉強をしている同書の主人公・フィリップが、ついにお金がなくなり、何かの職につかなければならなくなったとき、ふと、図書館へ行って借りた本が、この『新アラビア夜話』(1882年)。でも、フィリップには「どうにもこれは、読めなかった」。追いつめられた人には、こんな小説読めるわけない。なるほど、でした。 さて、『新アラビア夜話』。 本書は、二つの物語からなっています。「自殺クラブ」(3話)と「ラージャのダイヤモンド」(4話)。 「自殺クラブ」は、自殺志願の人が集まる異様な雰囲気の中で、志願者を殺していく、その会長を懲らしめるまでのお話。そして「ラージャのダイヤモンド」は、呪われた宝石のお話。両話とも、舞台は19世紀のロンドンとパリ。 これらの事件では、ボヘミアのフロリゼル王子とジェラルディーン大佐(「自殺クラブ」で活躍)が、水戸黄門と助さん(または格さん)のように問題を解決します。本当は、訳者の南条さんの解説にあるように、『千夜一夜物語』のハル・アル・ラシッドと大宰相のようにですが…。 なお各話では、語られる人物を変えて、主題が展開されます。あまり緻密ではありませんが、まあ、それなりというところでしょうか。同著者の「壜の小鬼」ほどではありません。 都市綺譚としては、当時のロンドンやパリの様子が思ったより描かれていない印象を受けました。これは、読者のわたしの勉強不足なのかもしれませんが…。 最後に、この小説には、全体の落ちがあります。それは主人公・フロリゼル王子の行く末。な〜るほど、と。でも、これは読まれる方のために伏せておきましょう。 やさしい日本語で訳され、南条さんの解説もおもしろく読める新訳。でも、本書は、スティーブンソンの小説としては、やはり物足りないものがありました。 | ||||
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