シャーロック・ホームズとヴィクトリア朝の怪人たち1
- シャーロック・ホームズ (70)
- パスティーシュ (27)
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「アーサー・コナン・ドイルの作風を厳密に踏襲したというよりも、想像力の翼を羽ばたかせた作品ばかりが集められている」と、解説で北原尚彦氏が書いている。これはかなり好意的な書き方で、ぶっちゃけていえば「ドイルに寄せる気がまったくない作品ばかり」ということだと思う。 ホームズがフランケンシュタインの怪物と競演したり、完全にスチームパンクもののストーリーだったり、まあヒマつぶしで読む分にはそれなりに面白いけれど、ホームズもののパスティーシュを期待して読むと、ちょっとビミョーかな、というのが正直な感想だ。 残念ながら、翻訳もイマイチだった。概して近年の翻訳はクオリティが高くて驚くけれど、本作は、まだこんなレベルの翻訳があったのか…という意味で驚いた。さらに、これは版元が悪いと思うが、誤字脱字も多いし、中には完全に意味不明な箇所もある。 また日本語の一人称について、ホームズが「わたし」で、ワトソンが「ぼく」なのも、なんだかしっくりこなかった。むしろ多くの読者のイメージとしては、ホームズが「ぼく」で、ワトソンが「わたし」なのではないだろうか。個人的な好みの問題かもしれないけれど。 | ||||
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ヴィクトリア朝の怪人たちが本から立ち上がってこない。 何故なら、話を進めるワトソン博士が自身を「ぼく」と連呼するのが文章を軽薄にしてしまい、時代 の雰囲気にそぐわず、ストーリーに入っていけずに興醒め。 例えれば、幕末・維新の頃の半七捕物帳や三浦老人の聞き語りを書く時に「ぼく」を多用するような もので、現代物ならともかく、ビクトリア時代の持つ一面の暗さ、おどろおどろしい雰囲気を消して しまっている。 翻訳者が得意とするらしい怪獣やSF系の話とホームズ物は全く別種のもので、長年にわたって研究 や考察が行われ、ジョージ・マンが編集したこの本のように、ホームズを蘇らせる数多くのパロディ ・ストーリーが一世紀に亘って書かれてきているわけで、ワトソン博士の口ぶり等も、それなりに 作り上げられた型というものがあり、それを理解した上でのホームズ・ファンへの翻訳・提示でない と読者(私)へ訴えてこない。1と2が揃って古書店に並んでいたので手に取ったが失望。 創元社なら、以前訳者に押田由起さんがいたんだが…。 | ||||
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いろいろな作家が、趣向を凝らしてホームズの「世に知られていないエピソード」を作り出しています。それぞれに「さもありなん」という話に出来上がっており、ヴィクトリア朝ロンドンの怪しい雰囲気もよく出ていてなかなかに楽しめます。が、残念なことにあまりに誤植が多い。 手元にあるのは、2015.9.10発行の初版本ですが、ひどいところでは1ページに2か所も、「手足を垂たしていた」「きみがすわっているが見えて」レベルの誤植が。初めのうちは頭の中で正しく変換して読んでいましたが、次第に誤植が気になって、内容に集中できなくなってきました。 原著者、翻訳者等皆の労力の集大成としてせっかく世に出る本ですから、もっとしっかり校正してください。内容はよかったがその分★を減らしました。 | ||||
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英国のクセモノ作家が集まったホームズ・パスティーシュ集。収録作品の題名に面白そうなものが多くて購入。 「失われた第二十一章」★★★ ◎大英帝国蒸気奇譚のシリーズの番外編。史実を再現して、その事件にホームズが噛んでいたという部分だけがフィクションという変わり種。 「シャーロック・ホームズと品の悪い未亡人」★★★ ◎葬式用の特別列車にまつわる謎の解明を依頼されたホームズ&ワトソン。正統謎解きもの。 「セヴン・シスターズの切り裂き魔」★★★★ ◎ばね足ジャックもどきの切り裂き魔を追うホームズ&ワトソン! 彼らと組む新聞記者カップルが可愛いぞ。 「シャーロック・ホームズ対フランケンシュタインの怪物」★★★★★ ◎題名通りの怪物が登場するが、それを上回る馬鹿展開に悶絶しなさい! 「クリスマス・ホテルのハドソン夫人」★★★★★ ◎いつもは添え物扱いのハドソン夫人が休暇先のホテルで奇想天外な事件とキャラに遭遇。オヤジギャグ度も高し。 「地を這う巨大生物事件」★★★★★★★★★ ◎題名がすべてを物語る、トンデモSFホラー中編。これだけでも値段分の価値ありの傑作。 表紙もオシャレで、北原尚彦氏の解説も楽しい。早く2巻目を出してくれ(ラッフルズやウェルズの火星人が登場するって本当か!?) 英国でドクター・フーの脚本や小説に関わっている作家が5~6人参加しているだけのことはある、他のホームズ・パスティーシュと一線を画した内容で、ホームズ・ファンはもとより、スチパンSFファンも読んだほうがいい。 | ||||
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