QED ~ventus~ 鎌倉の闇
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あいかわらず「目からウロコ」が落ちた方が多いことに驚く。こういった方はSF小説を読んだらタイムトラベルやワープ航法が実在すると信じてしまうのだろうか。 QEDシリーズはあくまでエンターテインメントであって、歴史の真実を書いている訳では無い。嘘っぱちは言いすぎだが、面白くするために書いてないことや誤魔化していることがいくらでもある。 今回の話で言えば頼朝の墓について、それが1779年までなかったと書いてあり、頼朝が傀儡であった証拠だと言っている。これ自体は事実かもしれないが、さてでは「目からウロコ」が落ちた人は、同時代の北条義時や泰時の墓はどうだったのか気にならないのだろうか。さぞ立派な墓が建っているだろうと思わないのだろうか。 実は大河ドラマの主人公となった北条義時の墓も2005年になるまで見つかっていなかった。吾妻鏡に「頼朝の墓の近く」に埋葬されたとあるが、その遺構が発見(と言うか推定)されたのが2005年。それまで墓らしい墓はなかったのである。現在は頼朝の墓と併せて国指定史跡になっている。 1779年に島津に再建された頼朝より酷い扱いである。 つぎに義時の息子、泰時はどうだったかと言うと、こちらは情勢が落ち着いたのか墓は確認されている。だが調べて見ればわかるが、ただの古い墓石で近頃の霊園のお墓の方がよっぽど大きい。 このことからどう言ったことが考えられるか。 泰時の墓の隣には臨済宗僧侶の墓がならんでおり、はっきりとはしないが臨済宗の影響はあったと思われる。浄土宗や浄土真宗では「死後は阿弥陀様のもとで極楽浄土にいる」と説くが、禅宗は基本的に「死後はどうなのか考えても仕方ないから、生きているうちに悟りに近づこう」と言うのが考えである。死は避けられないものであるのでもちろん墓はあるが、死後を大事に扱う浄土宗とは大きく違う。 源頼朝だけでなく、北条氏もそうだったとすれば、当時の鎌倉では墓というものに重きを置いてなかったと考える方が正しくはないだろうか。 作者が言うように頼朝の墓がなかったのが冷遇されたためであれば、北条氏の権力を確立させた義時・泰時の墓がこんな状態なのはなぜか。平等院鳳凰堂なみの寺でも立てていれば作者の説も成り立つが、頼朝と同じような扱いであれば全く説得力がない。 当然作者も北条義時の墓のことは知っていたはずである。頼朝の墓を知っていて義時の墓を知らないなどありえない。同じ場所にあるおなじ史跡なのだから。 しかしエンターテインメントであるのだから書く必要はない。歴史書ではないのでそれが正しいかどうかは問題じゃない。作者はそういうスタンスでQEDシリーズを書いていると思う。 QEDは好きなシリーズだが、読者に「これが真実」だと思わせるところは気になる。エンターテインメントであって真実では無いのだけど。 タタルが言うことを全て真実だと思って調べもしないし疑問にも思わないのであれば、歴史の真実は遠のくばかりだと思う。 | ||||
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この作品は、いつもの作品よりもライトなものとなっております。 それもそうでしょう。肝心のミステリー部分が 正直に言ってしまえばペラいのですから。 それよりも鎌倉に関しての歴史がメインとなります。 意外な事実が結構知ることができてためになることは間違いないです。 それと源氏の有名なあの方の思わぬ見え方も してきますからね。 一応最後の方に事件の真相は出てきます。 おそらくある人をかぶせている感じなのかな 恐ろしさすら覚えました。 通常のシリーズとは毛色が違うので、そこのところ注意。 | ||||
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推理とかミステリーとかで読むと本当につまらない。歴史は好きだが正直どうでもいい感じ話。作者うんんちく御披露目的な。思っていたのと違ったので評価は低いですが、細かい歴史が好きな人には面白いのかも。 | ||||
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QEDシリーズ、本作の舞台は鎌倉です。 鎌倉には土地勘があるのでいろいろ楽しめました。 一方で知らない話も多く、勉強になりました。 鎌倉の名水は鎌倉の水がまずかったから評価された、というのは 目から鱗が落ちた気がしましたね。 砂金はあまりなさそうですが (だからこそ、奥州の金に目をつけたのでしょうし)、 稲村ヶ崎の砂鉄は有名ですね。 洗って金は得られなくても、 少なくとも鉄(くろがね)得られそうです。 それが”かね”沢だったり”かね”川だったりしたのかもしれません。 頼朝が立場が弱かったのは分かっていたつもりですが、 そこまでいくと哀れを催してきました。 自分勝手な弟を粛正したのは身を守るためだったのですね。 その歴史の新解釈は非常に興味深く楽しめましたが、 事件の謎解きの方は…、 狂気の人が病的な思考で無茶な事件を起こすよりは ずっとマシな展開ではありましたが、 背景を頼朝と北條一族になぞらえたといわれても あまり歴史解説との結びつきにピンと来るものがなく、 その点は残念でした。 ただ、鎌倉の歴史に新たな視点が得られることだけは受け合いです。 | ||||
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QED御一行の鎌倉案内であります。鎌倉観光の予習に再読。 逆転の視点と語呂合わせから読み解く鎌倉史の裏側は、胡散臭くもあり、もっともらしくもあり、よく調べたものだと感心はするんですが、結局、何でもかんでも北条家のせいだったというようなありがちな陰謀史観に収めてしまったのが安直で残念。 今回、事件はほんのおまけあつかいで、物語はあってなきがごとし。タタルと沙織による歴史解説がほぼ全編にわたって続きます。歴史の解説を読んで勉強した気分になれたら満足、という方でもないならお勧めしかねる内容。 | ||||
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