平成5年初夏―京都で残虐な事件が発生した。被害者はあおぞら合唱団に所属する長尾靖之と沢井恵美。

冬の朝、渋谷ハチ公前、僕は生首を置きにゆく。彼女の願いを叶えるために。

ロンドン、グローブ座。

日本から人がいなくなる!元日の午前零時、全国の初詣客が大量に消失し、同時に警視庁や県警本部が謎の集団に占拠された。

病死した戦友の息子・野本精一から金の無心をする電話がかかってきた。

彼は、小説に命を懸ける、と何度も言った。小説は悪魔ですか。

元特攻隊員の木島を中心に、戦友だった七人は、無人島での戦闘訓練を終え、ついに暴力団大門組と黒幕政治家に戦いを挑んだ。

元特攻隊員の老人・木島を突然の不幸が襲った。暴力団大門組の餌食となり、娘一家が心中。

風俗店と消費者金融が入居する東京・池袋の雑居ビルで火災が発生。19名の死傷者を出す大惨事となった。

『あれ』と呼んでいる謎の存在と闘い続けてきた拝島時子。『裏返さ』なければ、『裏返され』てしまう。

テリーは腕のいい大工だったが、ちょっと人生につまずいてしまった。暴力沙汰で刑務所入り。

小川の自動車修理工場に大破したポルシェを持ち込んだのは、お喋りでどこか憎めない男、矢部だった。新車同然に直してやった。

「私は保険金をかけて姉を殺した古木保男に必ず復讐する」との手紙を残し、井関ゆきは十和田へ向かった。

被害者は寝間着姿のまま、背後から10ヶ所以上刺されて殺されていた。現場の状況から犯人は女性ではないかとも思われた。

ゲーセンで若い女性が転倒して死んだ。

31歳になった。遠距離恋愛中、年下の彼は何も言ってくれない。

動きだした計画。巨額のブラックマネーにも、あと少しで手が届く。

やくざの奴隷に成り果てた、かつてのIT長者。本家からフロント企業へと放逐されたチンピラ。

黒船来航で江戸中が物情騒然とするなか、本所吉田町の小屋で、旗本の道楽三男坊が夜鷹とともに変死体で発見された。

葉崎半島の先、三十人ほどの人間と百匹以上の猫がのんきに暮らす通称・猫島。

私立鯉ケ窪学園に転校した赤坂通は、文芸部に入るつもりが、何故か探偵部に入部してしまう。

長距離列車に乗り込んだが、煙草も無く手持ちに五銭しかない愛煙家の男の話、列車に乗ったとたん、自分ばかりに視線を送られた男の話、バルコニーから、首を吊った黒い影がある船を目撃する話…。

「―ずっとそばにいればいいのよ」平穏な生活は唐突に終わりを告げる。

スタイリスト日本一を決める全日本美容技術選手権大会。

光彦は、飯島老人殺害事件を調べるうちに、八幡神社と特攻隊を巡る因縁に辿りつく。

小田原に住み、湘南ライナーで新橋の経済研究所に通勤する武藤の前に現れた美女・小早川恵。

戦後、一代で財閥を築いた鉄鋼王・菅沼丑平の死をきっかけに暴かれていく、政財界を巻き込んだ巨額の不正。

菅沼の死後、融資の代償として建設会社と銀座のテナントビルを手に入れた井戸原は、愛人の新進女優を利用して通産政務次官への接近を図る。

「脳が溶けている!」…。その衝撃的な事例の調査に乗り出した副作用解析・古閑志保梨は、ある研究所にたどり着く。

紀元前の中国から、源平合戦、戦国時代と乱世を経て、文化爛熟の上方へ…前世巡りに出た王子の旅の結末は?ブンゴー渾身の大作、感動の完結。

ここはペニーフット・ホテル。海辺の田舎町にひっそりと建つ、上流階級に人気の快適な宿だ。

背中から銃撃され、ホークが瀕死の重傷を負った。彼が護衛していた賭け屋一家も殺され、ホークは静かに復讐を誓う。

キャバクラ、居酒屋、マッサージ、あらゆる仕事をたくましくこなすリツ。

湘南・葉山マリーナから沖縄を目指す豪華クルーザーのインディアナ号が出港した。

人は、やむにやまれぬ犯罪に対し、どこまで償いを負わねばならないのだろう。そして今、未曾有の台風が二組の家族を襲う。

赤かぶ検事が追及するのは、夫殺しの嫌疑をかけられた資産家夫人とその愛人、決定的な証拠も揃い、普通ならば単純な裁判になるはずだったのだが…。

非実体主義とは、そこに存在しないものに価値を見出す。

非実体主義とは、そこに存在しないものに価値を見出す。

成田空港に一人のアメリカ人が降り立った。

いじめに遭っている中学2年の太刀川照音は、その苦しみ、両親への不満を「絶望ノート」と名づけた日記帳に書き連ねていた。

大学入学早々に、廃部寸前の落研(落語研究会)に、無理やり入部させられた越智健一。

京都博物館所蔵の国宝級の仏像が、盗まれる事件が発生した。

広告代理店で働くシングルマザーの種本千晶は、社内でも将来を有望視されているディレクターだった。

あなたの街の不思議を取材します!人間界には摩訶不思議な事件がおこるんだにゃ~。

中原に君臨する華王朝の都は、紫京と呼ばれている―。その宮城で皇帝の側近が殺された。

聖条学園に入学した日坂菜乃は、ひとりの上級生と出会う。文芸部部長、井上心葉。

ギリシャ神話の英雄ヘラクレスは、愛する妖精の死を悲しみ、世界で最も美しい地にその亡骸を埋めて街を作った。

マーティが帰ってきた。母と妹のもとへ。

十代の頃から、大切な時間を共有してきた女友達、千波、牧子、美々。人生の苛酷な試練のなかで、千波は思う。

比陀理神社では、巫女のアルバイトをしていた短大生が怪死し、ジョギング中の男が突然死する事件が相次いだ。

安ホテルでヤク中が殺された。傍らにチェス盤。

マフィアが巣食い、宗教指導者が影響力を揮うシトカの街を、深い傷を負った刑事の魂が彷徨う。

精神科医の「私」は、患者の不可解な自殺衝動が気に掛かっていた。

ときは近未来、ところは日本領土内、鎖国状態の「江戸国」。上質の阿片が海外に出回り、江戸国は麻薬製造の嫌疑をかけられる。

「一緒に日本を買い叩きませんか」1兆5000億ドルの外貨準備高を元手に、中国が立ち上げた国家ファンド。

若き買収王・賀一華を先鋒に、仕掛けられるTOB。次々と繰り出される揺さぶり。

W大教授・神代宗が同僚に伴われて訪れた、古めかしい洋館、「桜館」。

W大教授・神代宗が同僚に伴われて訪れた、古めかしい洋館、「桜館」。

金物問屋「十八屋」の隠居・お蕗は、定期的に野菜を売りにくるお杉の姿が、ここ七日余り見えないことを案じていた。

柏木夏美は、デビューを目前に控えたミュージシャン。フェイスプロモーション期待の新人だ。

牧村伸郎、43歳。元銀行員にして現在、タクシー運転手。

ミステリ作家にして名探偵エラリー・クイーンが出版社の招きで来日、公式日程をこなすかたわら、東京に発生していた幼児連続殺害事件に関心を持つ。

警部補に昇進したデッカーだったが、忙しさは相変わらずで、リナや子供たちともすれ違いの日が続いていた。

被害者の長男ブラムは、リナの亡き夫の親友だった。恩人と夫への忠誠の板ばさみになり苦しむリナ。

あたし、夏美。19歳、んでギタリ̋

権威ある小説新人賞を受賞した川名純子は、専業主婦から一転、華やかな人気作家に。

東京、下町の老舗古本屋「東京バンドワゴン」。営む堀田家は今は珍しき8人の大家族。

東京、下町の老舗古本屋「東京バンドワゴン」。営む堀田家は今は珍しき8人の大家族。

アメリカの地方都市ミネアポリス。この街を護る刑事コンビのマゴッツィとロルセスは偶然、雪だるまにされた男の死体を発見する。

江戸深川、永代寺門前の花柳街を仕切る、女郎屋女主人のおらん。町で逆らえる者はいなかったが、敵対する新興勢力が現れた。

刑務所から出所したばかりの大男、へら鹿(ムース)マロイは、八年前に別れた恋人ヴェルマを探しに黒人街の酒場にやってきた。

警視庁公安部の二人の捜査員が品川埠頭で射殺された。それが事件の発端だった。

ホームレスになってしまった「ボク」は、食料を探していた神社で、小学生の麻由から弁当を手渡される。

安政三年、肥前長崎。出島で働く父から英語や仏語を習う十歳のお柳。

危急の用あり。 藤之助どの、下田に参られたし。

「夢の中でおっかさんに会ったんだ」幼い頃、母親に捨てられた少年僧・珍念が橋廻り同心立花平七郎に嬉しそうに話した。

伯父・黒崎の金で放蕩三昧の努と、金のために努と付き合うしたたかな女・ちづる。

才能豊かなパティシエの気まぐれに奔走させられたり、犬のボランティアのために水商売のバイトをしたり、難民を保護し支援する国連機関で夫婦の愛のあり方に苦しんだり…。

生涯、二万に及ぶ発句。稀代の俳諧師、小林一茶。

「スーパーあずさ11号」の車中で、腹部を刺されて、男が殺された。男の名は、浦和公康。

新たな任地・蘭坊へ赴任するディー判事。到着寸前に追いはぎの襲撃を受けたのは、多難な前途を予告していたのか。

大学二年の夏、サキは母親の計略に引っかかり、大っ嫌いな歯医者で受付のアルバイトをすることになってしまう。

柏木夏美19歳。ロックバンド「ペルソナ・パラノイア」のギタリスト。

猪丸家に突然、謎の女が現れる。その名は、葦子。

恐るべし公安!端緒は中国政府関係者が仕掛けたハニートラップだった。

首都高速の大惨事で男が倒れていた。傍らには女の右足だけが。

ええ、はい。あの事件のことでしょ?―幸せを絵に描いたような家族に、突如として訪れた悲劇。

『このミステリーがすごい!』大賞受賞作家による文庫化最新作! 零と純は、腐乱した死体の片付けなどを行なう特殊清掃屋。

武器商人戸崎は、盟友の娘ジャンヌに突然銃口を向けられた。

沖縄北部の安佐次川で発見された、無人のボート。行方不明の米兵が残した、一枚の不可思議な写真。

老中阿部豊後守、甲府宰相綱重、館林宰相綱吉―はからずも、次代将軍継嗣を巡る三つ巴の暗闘に巻き込まれた緋之介は、剣への覚悟もできず腕も未熟なまま、家光十三回忌のため日光へ下向する将軍家綱の警護を命ぜられた。

軽井沢フィルを率いる美貌の指揮者・火渡樹理と難病を患う新進画家の緑川弦が出会ったとき、三代にわたり二家を縛る不思議な因縁が露になる。

T省課長補佐が、公共事業の受注先である大手商社のビルから墜落死した。

お江戸長崎屋の離れでは、若だんな一太郎が昼ごはん。