ペルソナ探偵
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
ペルソナ探偵の総合評価:
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全1件 1~1 1/1ページ
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作家を志す6人の男女が作る同人誌。そこに掲載された短編が並んでいるという構成で、最終章まで読めばすべて伏線が繋がって、一つの事件の真相が明らかになるというお話です。 | ||||
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黒田氏のメフィスト賞受賞2作目で、ネットのチャットに集まる匿名の男女の小説が3本紹介されていき、最後のオフ会で匿名男女の絡んだ事件の真相が明かされるという、凝った仕掛けの作品である。 匿名のチャットという時点で叙述トリック系の匂いがぷんぷんしてくるが、実際デビュー作のウエディングドレスもそっち系だったので期待を裏切らない。 全く関係ない小説の内容が後で伏線になる仕掛けだが、ちょっと技巧に走り過ぎで話のメインの事件の印象が弱くなってしまっている感もあるが、十分に楽しめる一作になっている。 | ||||
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クローズなチャットルームで知り合った6人の男女。それぞれ星の名をハンドルネームにする彼らが、お互いの本名も日常を全く知らないまま、一人称ミステリの原稿を出し合い、主宰者カストルがまとめて紙媒体の同人誌を出しつづける、というのが大筋です。 女子高生、学生、主婦、三人の作品が並べられて、あいまに、チャットルームでの感想の述べあいが入り、一見、現実とフィクション(これも実体験をもとにしたものではあるのですが)はきれいに見分けがつくかのように思われますが、三作目あたりから、作中にチャットルームでの語りが入りこみ、どこからどこまでが作品で、どこからが外の現実なのかが分かりにくくなり、「語り」がまさに「騙り」の迷宮に入ってゆきます。 「最終話」では、6人がついにオフ会をして、顔を合わせる段取りになりますが、会員のひとりと目される若い女性の自殺をめぐって、これまでの作品のあちこちの断片がパズルのように合わさり、その謎の真相が、そしてこれまでの読者の思い込みが、映画のセットがバタバタと倒れ、たたまれてゆくように、崩され、だれがだれだったのか、めくるめく混乱の中に立たされたまま、事件はせつない余韻とともに閉じてゆきます。 現実と、メタ現実であるネットの小説の世界を、作者のテクニックはみごとに入れ替え、反転させる力わざを見せてくれました。 登場人物たちの得た感慨を共有するだけでなく、読者としては、この現実の複雑な構造と心理の迷宮に立ちすくむ思いです。 彼らが現実を知り、現実にもどったあとで、読者はフィクションである彼らの物語を閉じ、さらに自分の現実にもどってゆきます。 叙述ミステリの妙味をかるやかな筆致の中に感得させる意欲作です。 | ||||
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作家を目指す男女が、プライベートを秘密にするという約束の上で、同人誌やチャットでのやりとりをしていく…というストーリー。はじめ短編集かなぁ?と読み進めていたのですが、段々とあれ?となっていき…ラスト見事に繋がりました。全てが分かった上でもう一度読み返したくなりました。 | ||||
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2000年に講談社ノベルスとして出たものの文庫化。 ネット上でしかお互いを知らないという文芸創作サークルと、そこで起こる奇妙な事件を描いたミステリ。 途中までは、投稿された作品に秘められた「謎」を解くという趣向。この部分がちょっと物足りない。3つの謎が「管理人」によって解決されるのだが、どれもいまいち切れに欠けるのだ。 そして、「小説」が現実の事件に結びつき、参加メンバーたちの意外な正体や人間関係が明らかになっていく。この部分は良くできていて、なかなか楽しかった。 黒田作品としては、あまり「あく」がない一冊。 | ||||
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作家を志す6人が集うネット上のチャットルーム。彼らが作る同人誌上の短編の中の3篇という形で第3話まで進み、最終話で、全体が繋がって結末へ。お見事です!氏の作品は初めて読みましたが、一遍に気に入りました。 | ||||
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