午前一時。夕子と宇野警部は、山間の小さな町の病院に身を潜めていた。

警視庁OBの岡田は、山陰への旅の途中で宝石店に勤める北野という青年に出会う。翌日、北野の死体が城崎で発見された。

これほど深い愛情に、これまで出会ったことがなかった。いやそもそも、この世に存在することさえ知らなかった。

猫(!)をめぐるトラブルがきっかけで、ストリートギャングの“ヒーツ”と“マングース”が抗戦状態に突入。

金田一耕助の探偵事務所で殺人事件が起きた。被害者は、その日電話をしてきた依頼人だった。

医学的に脳死と診断されながら、月明かりの夜に限り、特殊な装置を使って言葉を話すことのできる少女・葉月。

みんなと仲良くしたかった。いじめられたくなかった。

今日もシルクのパンティが心地好いの―ランジェリー収集家のニコーラは、勤務中、下着の感触を楽しんでいた。

父を殺した憎い男がアメリカにやってくる。しかもその人物は、悪逆無道で知られる南米某国の独裁者。

何も知らなかったのは、おれのほうなのか。あの眼、あの動き――殺られる……。

忘れてしまってはいませんか?あの日、あの場所、あの人の、かけがえのない思い出を。東京・下町にあるアカシア商店街。

摩訶不思議な妖怪に守られながら、今日も元気に(?)寝込んでいる日本橋大店の若だんな・一太郎に持ち込まれるは、訳ありの頼み事やらお江戸を騒がす難事件。

ある日、マコトたち電子探偵団員にメールが届いた。それは謎の国際的謀略組織、ビネガー6からの挑戦状だった。

帝都銀行で唯一、不祥事担当の特命を受けている指宿修平。

銀婚式を迎えた野々村夫妻は、新婚旅行の想い出を辿るように、能登半島へと旅立った。だが夫は殺され、妻は行方をくらました。

「あなたの夢こそ鍵になるでしょうね」。京極堂は刑事・木場とともに店の敷居を跨いだ降旗にそう言った。

「妾は人を殺したことがあるんでございますよ」。湘南の保養地、逗子で遊民・伊佐間は朱美と名のる女と出会う。

「実に、見事な左道であった」。謎の寺院、聖宝院文殊寺に乗り込んだ京極堂。

夏の終わりの土曜日、捜査一課の志垣警部は、部下の和久井とともに富士登山に挑んだ。

同心だった夫・高岡靫負はなぜ斬られたのか?蟠る疑問を胸に妻の琴は、侍を捨てて浮世絵師となった息子・賀太郎と日本橋通油町で同居を始める。

「何だって小生までそのパーティとやらに出席することが決定してるンだい!?」唖然・呆然・驚愕の河上君の声が、辺り一体に響き渡った、師走の帝都―。

殺してやりたかった。でも殺したのは俺じゃない。

暴力団詐欺グループに復讐しようとする役者志望の若者たちに加勢することになったST黒崎。

新しい時代の家族を描く新鋭登場 突然、父親が失踪。没頭していた陸上をやめ、14歳のケイは新聞を配り始めるが──。

暴力団組長の子供ばかりを狙った猟奇殺人が発生。警察庁の上層部は内部犯行説を疑い、極秘に犯人を葬ろうとした。

新宿に戒厳令。中国人マフィアと暴力団の全面戦争が始まった!殺された組長の子供は喉に携帯電話を押しこまれていた。

豪凡寺の六地蔵の首が何者かに持ち去られた。

江戸川乱歩と松本清張。日本ミステリー界の二大巨頭が編者を務めた伝説的な名著を約半世紀ぶりに復刊。

東京・井の頭公園で発見された男の刺殺死体。ポケットには善光寺の“凶”のおみくじが入っていた。

借金をかかえた青年・文哉の前に現れた無頼な風体の男。

「従妹のアンが行方不明になった。財産狙いで夫が殺して逃げたにちがいない」。

来日中のアメリカ副大統領が日本人夫婦を射殺し、その住居に立てこもった。

捕鯨問題の取材で南紀・太地を訪れた浅見光彦は「くじらの博物館」で、背に銛が突き刺さった漁師人形を目にする。

表層に囚われては、未知を射抜くことはできない。理性に拘泥しては、あり得べき真実に至ることはできない。

“たっぷり”がうれしい。新鮮なアイデア、完全なプロット、意外な結末―三要素そろったショートショートの傑作。

再び修道院に雇われることになり、シマは半年振りに少女ナツと再会する。

上司に嫌気がさし一流企業の総合職を捨てた貴奈子は、叔父が主宰する鳶集団「有限会社日本晴れ」を手伝い始めた。

お母さんが家出した。あっさりとわたしたちを捨てた―。

ヨーロッパを横断する、オリエント急行。それは、赤い夢をあざやかに彩る、かずかずの大事件の舞台となってきた。

「わが村には特殊な道祖神が祀られている。」美貌の民俗学者・蓮丈那智のもとに届いた手紙。

「じつに簡単な仕事でな、坊主」養父にして朋友会の雇われ探偵グレアムがニールに伝えた任務、それは健全さが売りの人気TV番組ホストのレイプ疑惑事件で、被害女性ポリーを裁判できちんと証言できるよう磨き上げることだった。

ある春の日、離婚して自由になった正幸の前に、二人の魅力的な女性が現れた。

10年前の「あの事件」を背景に、哄笑と衝撃をはらみつつ、描き切られた「この国の闇」。

横浜医科大学の処理室から一体の屍体が消えた。

おれは売れない作家―アルバイトで糊口を凌ぐ毎日や、妻との冷え切った関係にはいいかげんうんざりだった。

元SAS隊員マット・ブラウニングは、株取引で多額の負債を抱えていた。

終戦間近のフィリピン戦線。

写真家・荒木経彦から贈られた一冊の写真歌集『乳房、花なり。』が、作家・山吉雅樹の心を激しく揺さぶった。

消えた肖像画、失踪した令嬢、石像の右腕だけが後に残され、遺言書を入れた風変わりな箱は持ち去られた―異能の師匠レオナルド・ダ・ヴィンチが、ミラノの宰相ルドヴィコ・スフォルツァ、才媛チェチリアとともに、不可解な謎、奇妙な事件に挑む。

十津川警部は、下田の蓮台寺温泉に逗留していた友人から、1通の手紙を受け取った。

「なにわより/じゅうさんまいり/じゅうさんり/もらいにのぼる/ちえもさまざま」八戸の蕪島でお遍路の女性とすれ違った時、女子大生・神尾容子は奇妙な唄を耳にした。

三十年前、顔を切り裂き、謎の自殺を遂げた天才画家・鷲沢絖。

「あなたは…ぼくのお兄さんです、朝比奈さん」―ある雨の朝、突然かかってきた一本の電話は、伊豆七島最南端の青ヶ島で生まれ、『鳥啼村の惨劇』で事件の中核にいた鳥神翼。

土井超音波研究所の地下に隠された謎の施設。絶対に出入り不可能な地下密室で奇妙な状態の死体が発見された。

薬師様の門前で、町娘の尻をさわったとして番屋に連れ込まれた田舎侍。

安政地震の報に、旗本座光寺家(ざこうじけ)の江戸屋敷へ信州伊那から駆けつけた若者本宮藤之助(ほんぐうとうのすけ)。

聖ウィニフレッド移送祭を三日後に控えた修道院の広場に巡礼先で亡くなった羊毛商の柩を徒弟が運んできた。

サザビーズにも比すべき日本初のオークションハウスのオープンを前に、謎の名画が一枚、また一枚…。

見た目は愛らしいぬいぐるみだが、中身は心優しき中年男・山崎ぶたぶた。彼が作る料理は、どこか懐かしく切ない思い出の味だ。

昭和十四年五月、満蒙国境で始まった小競り合いは、関東軍、ソ蒙軍間の四ヵ月に亘る凄絶な戦闘に発展した。

西欧の小国ソヴュール、聖マルグリット学園に東洋からの留学生がやってきた。

妖美と機知に満ちた中国奇想小説集!第三回松本清張賞受賞作。

家族のことが、好きですか?郊外のダンチで暮らす京橋家のモットーは「何ごともつつみかくさず」。

一八三〇年、冬、パリからライン河へ謎と冒険の旅がはじまる。

ロスアンゼルス生まれ、母は日本人、父はドイツ系アメリカ人の私立探偵・左文字進。

混乱のつづくイラクでまたしても発生した日本人人質事件。四名の人質のPTSDを考慮した政府は現地に臨床心理士を派遣。

イラクの武装勢力に囚われた岬美由紀。

ネックレス・メーカーのPRで「ミス・吸血鬼」コンテストが開催されることとなった。

仄暗い湖で同時に発見された3つの死体。「心中」と「絞殺」を結ぶ線とは?4億円着服事件が浮上した直後、新たな殺人が。

警視庁捜査一課のベテラン刑事、木村は定年を機に故郷の小樽へ帰郷するという。

元首相の邸宅から、私信とフィルムが盗み出された。

民放キー局のPTB(プライムテレビ放送)は、人気キャスター・福森の激しい政府批判で知られる「プライム・ニュース」が看板番組。

高校生たちの自宅に届けられた謎のお札。それには「世直しだええじゃないか」の一文があった。

やっぱり地球は青かった。落ちこぼれのオレと引きこもりのアイツが今年、町工場発宇宙行きの手づくり衛星を飛ばします。

「あの事件をやったのはね、もしかしたら、兄さんかもしれない…」祖父の二三回忌の席で、大叔母が呟いた一言がすべての発端だった。

とにかく金がない!―贅沢を望んでいるわけでも、湯水のごとく金を使ったわけでもないのに、とうとうバリーはにっちもさっちもいかなくなってしまった。

新進ファッションデザイナー・三上連は、少年の頃、ある人間を殺して青函トンネルの内壁に塗り込めて隠した。

「俺が仕事をするといつも降るんだ」 クールでちょっとズレてる死神が出会った6つの物語。

元ヤクザの木常は、神保町にある呑み屋のオヤジだ。ある日、現役の徳光からアタッシェ・ケースを預かる。

森野夜が拾った一冊の手帳。そこには女性がさらわれ、山奥で切り刻まれていく過程が克明に記されていた。

この世には殺す人間と殺される人間がいる。自分は前者だ―そう自覚する少年、「僕」。

ピアノ教室に突然現れた奇妙なフランス人のおじさんをめぐる表題作の他、少年たちだけで過ごす海辺の別荘でのひと夏を封じ込めた「子供は眠る」、行事を抜け出して潜り込んだ旧校舎で偶然出会った不眠症の少年と虚言癖のある少女との淡い恋を綴った「彼女のアリア」。

凄腕の御用聞・風車の浜吉が、懐かしい根津の地に戻った。

恋は不思議なもの。ある時は人生に歓びを与え、ある時は苦難をもたらす…。

涙なくしては読めない宮部ワールドの感動巨編！ 讃岐国、丸海藩――。この地に幕府の罪人・加賀殿が流されてきた。

その男は“悪霊”と恐れられた!涸滝の幽閉屋敷に下女として住み込むことになった少女ほう―。

西部へ急ぐ幌馬車隊に、人々を震撼させる殺人事件が起きた。リディアを救ってくれた兄弟のひとりが森で殺されたのだ。

雨の荒野で出産した若い女は、西部へ向かう幌馬車隊に助けられた。女はリディアとだけ名のり、夫はいないと言う。

「武勇伝なんぞするやつァ、戦をしたうちにへえるものか」二百三高地の激戦を生きのびた男はそうつぶやいた…。

ぼくの名前はアキラ。青陽小学校の5年生。

「加菜子を―死なせはしません」。被害者の姉は決然と言った。

「私は、嘘吐きなのです」。かつての銀幕の美女・美波絹子こと柚木陽子は謎めいた言葉を口にした。

「あなたは、何でも善くご存じですのね―」。その女は京極堂に向かって、赤い唇だけで笑った。

殺人事件の被害者が残した「=Y」の文字は、はたして何を意味するのか!?エラリイ・クイーンへのオマージュである、ダイイング・メッセージものの傑作「イコールYの悲劇」、第55回日本推理作家協会賞受賞作「都市伝説パズル」など、ロジカルな推理が堪能できる本格ミステ

改心した悪党・八神は、骨髄ドナーとなって他人の命を救おうとしていた。

希望を失い、にわか地上げ屋となった中年男。

京都・北山の奥深く、“地図にない村”へやって来たミステリ作家・浅間寺竜之介と愛犬・サスケ。

京都・北山の奥深く、“地図にない村”へやって来たミステリ作家・浅間寺竜之介と愛犬・サスケ。