ひたむきにテニスにうちこむ青春の群像―新設大学のテニス部員たちをとおして若さのもつ苦渋と輝きを定着した瑞々しい青春小説。

母親・雪江のお伴で城崎温泉を訪れたルポライターの浅見光彦は、かつて金の先物取引の詐欺事件で悪名高い保全投資協会の幽霊ビルで死体が発見されたところに行きあたる。

横浜でTVレポーターの女性と、会社員の男性が殺された。事件を探る横浜テレビの藤本紅子と被害者の遺児浜路智子。

「花咲村」での凄惨な事件は一応の収束をみたが、父、耕之介の残したメッセージは、次なる事件の到来を予言していた。

石造りで表面を蔦が覆った古い建物、それが『野々宮図書館』だった。

都内有数の高級住宅地柿の木坂で、サラリーマン北野友哉の変死体が発見された。

警視庁捜査一課の大谷努は、二枚目の敏腕警部だが強度のマザコン。

キャサリンの家に、彼女が前日買い求めたブラックオパールを狙った泥棒が入った。

看護婦・戸田鮎子の勤務する病院で中絶手術をした患者が、数日数宇治の天ヶ瀬ダムで水死体となって発見された。

卓抜な文学としての推理小説。

ミステリーの尾根に新たな高峰。

四月初旬、まだ雪深い北アルプス山中に指名手配中の殺人犯が逃げ込んだ。

「市ケ谷左内坂に鬼を見た!」江戸の吹きだまりに降ってわいた怪事件。

慢性腎不全を患うみずえに不審な生体腎移植の話が持ちあがった。

令嬢探偵キャサリンは恋人の浜口とシンガポールに行く。そのツアーは新婚や不倫のカップルでいっぱい。

隋の煬帝とは従兄弟、北朝の名門・李淵が挙兵し次男李世民の活躍で無血の政権獲得に成功。唐王朝がうぶ声をあげた。

パーティ・コンパニオン小田香子は恐怖のあまり声も出なかった。

死体の傍にあったゲーテの詩は犯人を告発するダイイング・メッセージなのか?タロット占いをしていた二階堂日美子は彼女自身が死者になって驚く。

東京に着いた寝台特急「さくら」に男女の射殺体、しかもスーツケースには5000万円の札束が残されていた。

兇器、アリバイ、動機―完璧な条件で行なわれる完全殺人。しかし、やがて訪れる時効の向う側には…。

ふり返るな―、ふり返るから殺される。ハードボイルドはこんなにも心あたたかい。

令嬢探偵キャサリンは恋人の浜口とシンガポールに行く。そのツアーは新婚や不倫のカップルでいっぱい。

絆に結ばれた家族から旅立つ、幾つもの生命―。いさかいもあり、笑いもあり、そして愛に満ちた家族。

ヴェトナムの戦場を肌で感じ生と死の異相を鋭く凝視した『輝ける闇』。

斎藤月岑は神田雉子町に居をかまえる、草創名主24家のひとつ、斎藤家の9代目である。

浅見光彦の母・雪江が四国霊場巡りの途中で、交通事故に遭い、記憶を喪失した。

村久紘道は、大手広告代理店の社員。同僚の清楚な美人、恵津子とは恋仲にあった。

青い眼の牧師が行き交い、香港の絹商人が闊歩する表通りを一歩外れると、そこは阿片の漂う犯罪エリア。

13歳の天才少年棋士に敗れ、ひとりの男が奨励会を去った。八神香介、26歳の誕生日のことであった…。

法律事務所に所属する失踪人調査人・佐久間公。

「4つの村から神が来る花咲、鳥啼、風吹、月影『四神』たちの崇りなり我、秘密を知り過ぎたり」。

大金持ちの中年・前川のフィアンセ・佐千子が殺されかけた。齢の差のある二人の結婚に大反対の人物がいるのだ。

「電脳筒井線-朝のガスパール・セッション」のPart1をすでにご覧になった読者諸君はご存知。

〈この大会中に、あいつを殺してやる〉ビッグなゴルフトーナメント開催2日前に届いた脅迫状―。

金色のネックチェーンをつけた女が、新宿中央公園で殺された。被害者は、かつて歌手として一世を風靡した蓼科由里―。

公園で襲われた不幸な夜から7年。そのショックで眠り続けた秋川裕果は突然めざめた。

美貌のバレリーナが男を殺したのは、ほんとうに正当防衛だったのか?完璧な踊りを求めて一途にけいこに励む高柳バレエ団のプリマたち。

次女夕里子の恋人国友刑事がやむなく少年を射殺。ところが少年の父親は獄中にいた大物。

三国志時代、それは中国史上でもっとも波乱に富み、もっとも興味深い時代である。

アイドル歌手・畠中有里奈にいったい何が起こったのか。刺されたはずの自分が生きていて、刺した男が死体で発見されたのだ。

幻の名作「あわせ鏡に飛び込んで」をはじめ、瞬間接着剤で男をつなぎとめようとする女が出てくる「あなたをはなさない」、全篇、悩み相談の手紙だけで構成されたクライムミステリー「書かれなかった手紙」など、選りすぐりの10篇を収録。

博多行き寝台特急「あさかぜ1号」二人用個室で、現金一千万円をもつ本田徳一郎が毒殺された。

遠い過去の薄明の彼方からよみがえる、恐ろしくもどこか甘美な記憶の断章。

一度めは暗い船底に詰め込まれ、半死半生で連行された。二度めは日本人の女と夜陰に紛れて密航した。

いまや国際都市になった新宿の片隅で20年近く続いたスナックが店を畳む事になった日に、その女はやって来た。

一枚の巨額なルノワールの贋作。男と男の愛、女と男の死、美の真贋の境界線をさまよう大型国際ラブサスペンス。

泥の河・蛍川・道頓堀川。幼年期、思春期、青年期―三様の眼差しで生の哀歓を三筋の川面に映す〈川三部作〉。

お十夜の晩に千住の在、西新井の石碑の前で全裸のまま眠っていた美男子は、名づけて碑夜十郎で剣の達人。

己れの名も過去も知らぬ謎の美剣士碑夜十郎だが、人情あつく正義感は人1倍。

泥の河・蛍川・道頓堀川。幼年期、思春期、青年期―三様の眼差しで生の哀歓を三筋の川面に映す〈川三部作〉。

「小説は事実よりもなお真実である」という思いを捨てきれないと語る著者が、45年にわたるミステリー作家生活の中で得た経験から、推理小説の発想法、メモの活用、ストーリーの練り方など、推理小説の作法ともいうべきものを綴る。

関東電工のエリート折原章一は、元上司から新会社設立への参加を求められた。

〈声楽コンクール〉の前夜、優勝候補ナンバーワンの井田貴子が何者かに狙われた。

大学を卒業後慌しく縁談が調い、智美は十歳ちがいの会社経営者神保公司と結婚したが、穏かな新生活は半年も続かなかった。

鍋島鉄平と網代潤一は、高校以来の親友であった。

15年前、わずか一年で結婚生活に失敗して以来、ずっと独り身を続けてきた47歳の女性弁護士撩子。

〈国土庁長官の愛人が、国有地に豪邸を建てて住んでいる〉―警視庁に届いた匿名の投書に興味を抱いた捜査二課の中津刑事は、内偵を進めるうちに国有地払い下げにからむ政財界の汚職に気づいた。

名高い駆込寺東慶寺の住持は、高辻中納言家の姫で、まだうら若い尼君であった。

本書は、戦後最高の幻想作家、日影丈吉の最晩年の作品を中心に編んだもの。

東京の大学で修士課程を終え、研究所に招かれて札幌にやってきた青年。

それは一発の銃声から始まった。15年前、大阪の町工場で母を撃った男はどこに?吉田一彰はその男・趙文礼をさがしていた。

不伝流の俊才剣士・片桐敬助は藩中随一とうたわれる剣の遣い手・弓削新次郎と、奇しき宿縁にむすばれ対峙する。

会津人の魂が宿る会津塗りの職人が仕事中に毒殺された!ちょうど同じ頃、東京で歯科技工士の息子まで失踪しており、“東京”からやって来た第一発見者の浅見光彦に嫌疑が…。

名君武帝を得て、空前の黄金期を迎えた前漢にも、やがて衰退の風が吹き始める。西暦8年、帝位を簒奪した王莽は新を樹てた。

45の密室トリックを発表、日本のディクスン・カーと呼ばれる真壁聖一が殺された。

古城を思わせる異形の建物「水車館」の主人は、過去の事故で顔面を傷つけ、常に仮面をかぶる。そして妻は幽閉同然の美少女。

旗本良教は怒りに燃えた。二年前、家族を崩壊させ、今また旗本の心の恋人・降矢美雪を凌辱したうえ殺害した暴力団黒門組。

旗本たちの「美雪復讐作戦」に翻弄された黒門組は、最新兵器を集め、銀の戦士たちを急襲。

秩父の山荘に7人の芸術大学生が滞在した日から、次々発生する恐怖の殺人劇。

時代祭の夜に、祇園の芸妓が殺された。

早春の乗鞍高原のペンションに集まったのは、オーディションに合格した若き男女七名。これから舞台稽古が始まるのだ。

アメリカ合衆国国立防疫センターで不審火による火災事故が発生した。消火作業は迅速で、死傷者ゼロ。

業界紙「流通新報」の記者・佐伯健二は、経営者・柏木を裏切って金儲けをしたのが原因で、ヒューマン・ドキュメント製作の名目で仕事をする破目になる。

1986年10月ベルリン。欧亜交易の社員神崎哲夫は、とつぜん窮地におちいった。

ゼロ戦が甦えった!密命は核施設爆撃。

何もかもが面白くなくてグレてた17歳の須藤ユキの目の前に、突然異常なカッコをした男たちが現れた。

今日も、元気いっぱい、しなやかにカルチャーセンターを渡り歩くのは、“フルコース夫人”こと本名・中沢なつき。

京都祇園の一流クラブ「ダツラ」。

病弱で生意気な美少女つぐみ。

砂糖菓子のように崩れていく―。女はそう形容した。

札幌の実業家系赤渡雄造のバラバラ死体が2つのトランクに詰められて、自宅に届けられた。

スリの天才老人の不覚『名人』、無実を訴えつづける平凡な主婦を通じて日本の特殊な裁判制度を描く初の新聞連載長編『片隅の迷路』ほか。

結婚相談所〈Kブライダルセンター〉に届いた一通の脅迫状、そしてその直後、センターのOLが射殺され、死体の上には花束が。

単身赴任の平凡なサラリーマン北岡吾郎は、ボーナス袋をチンピラ二人組に強奪されて“男にめざめ”相手を叩きのめしてドロップアウト。

先輩の夫である上司の新田と親友の貴世美が不倫。景子はそれを知らされた瞬間、奇妙な不安を覚えた。

それで?どこで、誰が?ごまかしちゃいけないよ!―とっくに刑事を退職した父だが、現職の刑事である息子の私をつかまえては、いま扱っている事件のことを聞きたがる。

旅は、パリから始まった。姦淫、交霊、殺人、愛…、マチコは経験していく。

上野署の鹿角圀刑事は、自宅で2カ月前、旅行先の十和田湖で急死した妻の容子の事件を思い出していた。

事故処理屋・星名五郎の許に、ある日自分自身をできるだけむごく静かに殺して欲しいという男が現われる。

新入社員の何気ない言葉に不安を募らせ自ら破滅の道をたどる男の心理を克明に追う「薮の狼」、人生の縮図“終電車”を舞台に複雑に揺れ動く男女の内面を鮮かに描き出す「殺意」「新たな絆」、偶然スナップに写っていた女のわずかな表情の陰りから事件の真相が明らかになって行

中学3年小山のクラスでは、まず文房具がなくなり、次に成績のいい5人に殺人予告の脅迫状が舞い込んだ。

四国西条藩主の家系でありながら双子の弟に生まれた英三郎は、７歳で浅草の寺に預けられる。

ぼくはピエロの人形だ。人形だから動けない。

始皇帝死後、陣勝、呉広の乱に端を発し、中国大陸はふたたび戦乱の渦にまきこまれた。項羽、劉邦の相次ぐ挙兵。

「もう、これきりにしなければ…」名古屋地検の検事千鳥朱子は、秘めた関係にある服飾MD・郷原の誘いに負け、飛騨へ旅に出かけた。

東京地下鉄の構内で起こる連続殺人事件。現場ではかならず謎の美女が目撃された。

神田明神の祭礼があと10日後に迫った日、山車の人形が盗まれた。牛若丸が退治した熊坂長範を象った人形で安価な代物ではない。