どんなに上手に隠れても



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初公開日(参考)1993年07月
分類

長編小説

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どんなに上手に隠れても (講談社文庫)

1993年07月06日 どんなに上手に隠れても (講談社文庫)

多くの人が出入りするテレビ局から、白昼、売り出し中の歌手が誘拐された。しかもその直前、この誘拐を暗示する奇妙な匿名電話が警察に入っていた。芸能プロやCMのスポンサーたちの対応、駆け引き、警察の地道かつ執拗な捜査、そして事件の驚嘆すべきトリックまで、リアルに描ききった傑作長編推理。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点7.50pt

どんなに上手に隠れてもの総合評価:7.94/10点レビュー 16件。Bランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

安定の出来栄え

『99%の殺人』ではITを使った殺人、『クラインの壷』ではVRなど、時代を先取りする作品を出してきた岡嶋二人だけに今回は何か?と期待して読んだ一冊。得意の誘拐事件を軸に、今回は広告や報道がテーマ。あまり誰が犯人かというより、トリックに主眼を置いているように思いました。相変わらず読みやすく、また今回は抜群とまではいきませんが、安定の出来栄えでした。

タッキー
KURC2DIQ
No.1:4人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(8pt)

どんなに上手に隠れてもの感想

売り出し中の新人歌手・結城ちひろ。
彼女はゼネラル・フィルムの新商品『パチリコ』のイメージキャラクター。
その日はテレビ局でCM曲を唄う予定だった。
同日、警察に結城ちひろ誘拐の匿名電話がかかった。
多くの人が出入りするテレビ局で、人目をひくタレントの誘拐などありえない。
そう思った矢先、結城ちひろが誘拐された。
彼女を心配する両親やマネージャー。
被害者保護と犯人確保を狙う警察。
しかし、被害者がタレント故に、関係者はそれだけではすまなかった。
芸能プロ・広告業界・スポンサーそれぞれの思惑と駆け引き。
そしてそれに踊らされる大衆によって捜査は混乱した。
はたして犯人はどうやって白昼堂々、タレントを誘拐し身代金を得たのか。
そのトリックは、そして犯人は―・・・

あらすじにある通り、誘拐ミステリです。
今回の舞台はコンピュータでも競馬でもなく、テレビ・広告業界。
本作は誘拐トリックだけが主軸ではないと思います。
「何故」犯人は人目をひくタレントを誘拐したのか。
「何故」犯人はこのようなトリックを用いたのか。
それも勿論重要なポイントです。
しかし、それと同じくらい、テレビ・広告業界の危うさやえげつなさがえがかれています。
関係者はなかなかに下種で、人命・人権より宣伝・視聴率が重要な様子も結構本作の幅を占めています。
関係者の思惑に邪魔され、警察はストレートに犯人追跡が出来ません。
しかし、そういった駆け引き・思惑は犯人・トリック推理の目くらましだけではなく、鍵にもなっています。
ただ、二点ほど気になることがあります。
まず、犯人の動機が弱い気がします。
次に、犯人の狙いやトリックは緻密なのに、狙い通りに人が動くかは運であり、その運の要素がかなり重要な点です。
緻密な割に運要素が強いというのは矛盾している気がします。
とはいえ、関係者の思惑により事件は二転三転し、非常に面白いです。
トリックの面白さは勿論、テレビ・広告業界の裏側も緻密にえがかれています。
さすが「人さらいの岡嶋」だと思える作品です。

▼以下、ネタバレ感想

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あんみつ
QVSFG7MB
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.14:
(5pt)

論理的な破綻がない

今さらのレビューで恐縮ですが名作だと思います。作品中に登場するポケベルは
時代の愛嬌として。序盤の掴みがウマい。読み進める間の興味を途絶えさせない。
犯行の方法、推理の過程に論理的な破綻がない。最後までワクワクさせてくれる。
そして、他の作品も読んでみたくなる。お見事です
どんなに上手に隠れても (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:どんなに上手に隠れても (講談社文庫)より
4061854348
No.13:
(4pt)

隙らしい隙のない誘拐ミステリー

岡嶋二人の誘拐ミステリー。かなり古い刊行ですが今でも違和感なく読めます。奇抜な展開も叙述トリックもない正統派ミステリー。途中から脱線しがちな誘拐という題材を扱いながら最後まで誘拐一本でやりきったのはすごいです。岡嶋二人に基本ハズレはないですが、これもアタリの中の一つ。今風な派手さはないものの確かな面白さで一気読みさせてくれます。
控え室で女優が誘拐され、犯人から要求されたのは身代金1億円。誘拐事件自体は中盤で一区切りつくものの、一般人ではなく有名人が誘拐されたことにより業界人の思惑が入り乱れ、むしろ事件が一段落したあとのほうが面白かった。後半何度もどんでん返しがあるので犯人の目的や正体については明かされるまでわかず、なるほどー!と思わされました。岡嶋二人はミスリードもうまい。気持ちよく騙されました。
ストーリー的にあまり関係ないのは理解できますが、誘拐事件の人質となった女優の影はかなり薄いです。マネージャーのほうが目立っていましたね(笑)まあ、本当に女優のキャラクター性は本作にとって重要な部分ではないのでここはマイナス点になりません。ほかに突っ込む部分もなく、ラストの余韻もいいですね。未読の方は是非どうぞ。☆4。
どんなに上手に隠れても (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:どんなに上手に隠れても (講談社文庫)より
4061854348
No.12:
(5pt)

「誘拐ミステリー」の最高傑作

人気上昇中の女性アイドル・結城ちひろが、白昼堂々、テレビ局から誘拐される。彼女がCMソングを歌う新製品カメラの発売直前、身代金は1億円。事件は、プロダクション、カメラ会社宣伝部、警察、それぞれの思惑を巻き込んで、ノンストップで疾走する。

 この小説は、私にとっては、誘拐を扱ったミステリー小説の最高傑作である。洒落っ気のある非常に良いタイトルだと思うが、これだけ見ると、人質が自分で隠れたようにも解釈できるけれど、タイトルの真意はそこではなくて、ストーリーは犯人が人質を誘拐し、身代金を要求する、完全に正統派の誘拐小説(変なほめ言葉だが)。人質が芸能人だから、周囲の人々の思惑が入り乱れ、事態がさらに複雑になる展開も見事と言うほかない。

 「人さらいの岡嶋」と言われた岡嶋二人の作品群の中でも、誘拐事件とその解決の部分に関しては、これ以上の作品はないと思う。『99%の誘拐』も名作だが、あれは、犯人の心情に焦点を当てた、一種の青春小説としての魅力の方が大きいのではないか。

 以下、ややネタバレになるけれど、「誘拐もの」で身代金の受け渡しが成功する場合、大抵は、身代金を現金から別の物に換えるアイデアが多い。岡嶋二人自身でも、『あした天気にしておくれ』や『99%の誘拐』はそうだし、作者がアイデアを自画自賛している、『悪党たちは千里を走る』(貫井徳郎)もそうだ。
 しかし、本作は1億円の現金が現金のまま、警察の目を掠めて、堂々と奪われる。岡嶋二人はそこにこだわって、アイデアを練りに練ったはずで、奇想天外なトリックには爽快感さえ漂う。
 「身代金を現金のまま奪う」方法としては、『超・誘拐入門』(清水義範)の人を食ったアイデアと双璧か。

 誘拐小説として傑作すぎるため、身代金が奪われ、人質が解放された後の展開は、面白さが減るのはやむを得ないところか。人質の結城ちひろ自身の内面を、もう少し丁寧に描けば満点だったかも。
どんなに上手に隠れても (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:どんなに上手に隠れても (講談社文庫)より
4061854348
No.11:
(5pt)

劇場型犯罪推理

岡嶋二人の誘拐ものの初期作。岡嶋氏の誘拐ものは傑作揃いだが本作も当然傑作だ。
84年発表ということで、グリコ森永事件を彷彿とさせる劇場型犯罪誘拐を扱っている。事件に広告代理店が絡んでくるのも、いかにも80年代前半らしい。
身代金消失の大胆なトリックも素晴らしいが、事件の真相もかなりこの当時としては大胆。
岡嶋氏の後期の誘拐傑作が99%の誘拐なら初期の誘拐傑作はこのどんなに上手に隠れてもである。
どんなに上手に隠れても (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:どんなに上手に隠れても (講談社文庫)より
4061854348
No.10:
(4pt)

敗者の美学

「人さらいの岡嶋」の作品としては、どうしても下の方にランク付けされてしまうんでしょうが、それでも名作。

どの作品にも通じて思うのは、岡嶋作品って、「敗者」にもきちんと最後には見せ場…というか、結末を用意してあげてるところが好きです。
それはとりもなおさず、作者の作品愛…キャラクターへの愛情からきてるもんと思うし、それが良好な読後感に繋がってると思います。

ただ一点、何で長谷川は土倉にリークしたの!?って理由付けが弱かったと感じたので-★1。そこにもう少し必然性(リークした事による世論の盛り上がりの描写等)があればなぁ…。
あの辺りがやけにあっさりと描かれてると感じたので残念(・_・;)
どんなに上手に隠れても (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:どんなに上手に隠れても (講談社文庫)より
4061854348



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