年の瀬、ピーター卿は沼沢地方の雪深い小村に迷い込んだ。

雪嵐の中、オスロ発ベルゲン行きの列車が脱線、トンネルの壁に激突した。運転手は死亡、乗客は近くの古いホテルに避難した。

リンダ・ヴァランダー、まもなく30歳。

眠るようにベッドに横たわる母と二人の幼い子ども。だが喉の傷と大量の血が、彼らが殺されたことを物語っていた。

飛び降り自殺に偽装された女性の死。その背後にはさまざまな事件と、二重三重に塗りかためられた嘘があった。

至急ご一報ください。貴殿の大伯父様の遺言について、貴殿に益となるお知らせがございます―。

オスロ中心部の銀行に、白昼強盗が押し入り、銀行員一人を射殺、金を奪って逃走した。

コーンウォール沖に浮かぶカム島。

幼子を預けたまま、妻が蒸発した。行方を探す弁護士の夫も姿を消し、後日、他殺体で発見された。

釣師と画家の楽園たるスコットランドの長閑な田舎町で、嫌われ者の画家の死体が発見された。

アガサ・クリスティと並び称される、英国ミステリ界の女王アリンガム。その名作・傑作を日本オリジナル編集で贈る短編集第二弾。

サンディタウンの町は生まれ変わろうとしていた。

実直な建築家が住むフラットの浴室に、ある朝見知らぬ男の死体が出現した。

実直さが評判の離婚専門の弁護士が殺害された。現場の壁にはペンキで乱暴に描かれた数字“182"。

ヘレンは恐ろしくなって、台から電話を払い落とした。友人だというその女の声は、はじめ静かで、ほほえんでいた。

ヨークヴィル大学構内でフォイル次長警視正が拾った紙片には“殺人計画"が書かれていた。決行は今夜八時。

メロディーは休暇で訪れたある村で、たまたま競売に出ていた家をアダムという男性と競り合った末に獲得した。

雇い主の車で初めての南仏を目指した女が巻き込まれた事件。

スコットランドの地方都市で、帰宅途中の女性教師が何者かに襲われ、殺されかけた。

ピーター・ウィムジイ卿の兄ジェラルドが殺人容疑で逮捕された。しかも、被害者は妹メアリの婚約者だという。

英国の田舎に住む紳士ポッターマック氏。彼の生活は執拗なゆすりに耐える日々だった。

現代ミステリ界の女王、二十世紀最後の力業。

外海に流されようとしていた死体は地元出身の若い新聞記者だった。

騒々しかった休戦記念日の晩、ピーター卿はベローナ・クラブを訪れた。

医師のノートンは、海岸の遊歩道で見かけた美貌の娘に、一瞬にして心を奪われた。その名はダイアナ、あだ名は“コマドリ”。

ペレス警部が参列したささやかな葬儀の最中、大きな地滑りが発生。

事故か、自殺か、他殺か―。

クリスティ、セイヤーズらと並び、四大女流ミステリ作家のひとりに数えられるアリンガム。

〈黒後家蜘蛛の会〉のお楽しみ――それは知性あふれる6名の会員たちによる丁々発止の会話、毎回のゲストが提供する謎かけの数々、そしてその難問を見事に解決する給仕ヘンリーの名推理である。

大資産家の妻を目指して、知性と打算の見事な結晶の手紙を送ったドイツ人女性ヒルデガルト。

夫の急死で悲しみに暮れる未亡人とその関係者たち。だが、その中の誰かが夫を毒殺したことが明らかにされる。

裁判官による説示。被告人ハリエット・ヴェインは恋人の態度に激昂、袂を分かった。

二百年前の不気味な伝説が残る孤島コーシイ島。

わたし、ミは、火事で大火傷を負い、顔を焼かれ皮膚移植をし一命をとりとめたが、一緒にいたドは焼死。

高名な探偵小説家の邸宅で行われた推理劇。だが被害者役の人物は二発の銃声ののちに本物の死体となって発見された。

キャロラス・ディーンはゴリンジャー校長 から直々に事件捜査の依頼を受ける。

暗号法に取り組んでいた伯父の死をきっかけに、ヒロインの周囲で不可解な出来事が次々と起こる。マクロイ円熟期の暗号ミステリ。

不穏な空気をはらんだ夏の午後、医師シャーロットの診療所にやって来た若い女。

【ロマンス小説の古典『高慢と偏見』の続篇に、ミステリの巨匠P・D・ジェイムズが挑む! 】 紆余曲折の末にエリザベスとダーシーが結婚してから六年。

劇的な出会いを果たしたハリエットとピーター卿はようやく結婚にこぎつけた。

第二次大戦初期、エドワーディック号は英国の某港へ軍需品を輸送すべくニューヨークの埠頭に碇泊していた。

探偵稼業は女には向かない。ましてや、22歳の世間知らずの娘には―誰もが言ったけれど、コーデリアの決意はかたかった。

博物館から消えた古書、ペントハウスの密室殺人、古の詩どおりに現われては消える竪琴……いずれ劣らぬ怪事件に理知の光を当て真相をあばくのは、日本人執事を従えた謎の紳士タラント氏である。

ある夏の夜、青年ウォールター・ハートライトは、ロンドンからの帰路、一人の美しい女性に呼びとめられる。

毎週金曜の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。

エジプト学者ベリンガムが不可解な状況で忽然と姿を消してから二年が経った。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

クリスマスが迫るウィーンで、オペラ界の歌姫を看取った人々。

流感が猛威をふるう町に中傷の手紙がばらまかれ、切り裂き犯も老女を襲う。

十年前に起きた二重殺人事件は、きわめて単純な事件だったと誰もが信じていました。

小さな町の菓子店で、何者かが商品に毒入りチョコレート・ボンボンを混入させ、死者が出るという惨事が発生した。