証拠は眠る
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非常に評価が難しい作品。抜群に面白いことは間違い無いのだが、現代のミステリー好きが読めば、140ページまでには、トリックはともかくとして、犯人と動機は容易に見当がつくだろう。気が早い読者は、そこで読むのをやめてしまうかもしれない。だが、それは勿体ない。犯人当てとは思わずに、作者の得意な倒叙物の変形として捉えれば良い。そうすれば最後まで飽きることなく読めることを保証する。とてもリーダビリティの高い作品なのだ。まあ、登場人物の特定の一人にとっては地獄のような結末だが、別の角度から見れば、ある意味羨ましい立ち位置とも言えるので、もしかしたら、読者から反感を持たれないように、あえて作者さんが確信犯的に、ぼこぼこにしたのかも。 | ||||
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『オシリスの眼』が良かったので2作目。作者のフリーマンも探偵役のソーンダイク博士も知らなかったけれど『オシリス』でシャーロック・ホームズと人気を競ったと知り、俄然興味が出たので。 ソーンダイク博士は「法医学の分野では誰もが認める第一人者」で、病理学はもちろん医学全般に通じ、化学・物理学・生物学、さらには歴史学にまで造詣が深いという超人的人物。その上、容姿はギリシャ彫刻のようで人格も申し分ない。 ちょっと信じがたいような・・・。悪く言えば面白みがない?そこがホームズや有名になった他の探偵役との違いか? 『オシリス』同様、語り部の主人公がいて、捜査依頼を受けたソーンダイク博士は途中までちょこちょこっと登場する程度。そして、事件の記録や関係者の話(又聞き)などから論理的に犯人を割り出し、最後にその犯行方法を科学的に証明する(本作では表やグラフまで登場)。この徹底した事件への科学的アプローチがソーンダイク博士の圧倒的優位性で、発表当時は、現代の私たちが最先端の科学捜査による謎解明に胸躍らす感じだったのでしょうね。 登場する人物に極端な悪人もあまりいず(犯人もそこまで極悪非道ではない)常識的な人がほとんど、殺害方法もさほど残酷でなく、探偵役も非の打ちどころのない人物で間違いを犯さないという安定感に加え、文章も読みやすく全体のまとまりも良い、非常に端正で好感の持てる作品。ただその一方、ミスリードなどあまりなく犯人や犯行方法も気づきやすいので、謎解きのスリルを味わうには少々物足りないところも。 でも、読後の満足度が高いので、またすぐ他の作品も読みたくなりました。 | ||||
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ソーンダイク博士シリーズで高名なフリーマンですが現在読める物の数は多くなく自分も長編は近年翻訳された 「ポッターマック氏の失策」と「猿の肖像」と今作しか読んでいません。 そんな少ないサンプルですが、それでもこの作品は世評通り著者の中でも最高傑作の一つであり、同時代の傑作群と比べてもそん色ないと思います。 提示される事件は単純で、しかも容疑者の数も非常に少ないので犯人自体はすぐに分かる人も多いと思います。 しかしこの作品の白眉は犯人が分かってからの終盤です。トリックはやや時代性を感じますが科学探偵たるソーンダイク博士が手掛けるのにふさわしい真相です。 ですが本当にすごいのはそのトリックを暴く証拠となった物の存在と、そこから浮かび上がるさらなる真相。 主人公メイフィールドが受ける衝撃はそのまま読者が受ける衝撃です。フリーマンの筆致は淡々としていますが、それがむしろこの真相を予想だにしないものにする要因の一つになっています。 また好感を持ったのは探偵役のソーンダイク博士の態度です。この事件に関わるにおいて博士は主人公に「本当に真相を暴いていいのか」と念を押します。 他の作品であればもったいぶった態度と思うかもしれませんが「他人の秘密を暴くことは本人のみならず周囲にとっても幸福とは限らない」というこの誠実さがソーンダイク博士、ひいてはフリーマン作品の魅力だと思います。 | ||||
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原題AS A THIEF OF THE NIGHT (1928年刊) 当時の最新の法医学知識や科学トリックに頼った短編に比べ、巧妙なプロットと過不足なく書き込まれた登場人物の心理が融合した作品で、全く古びていないのに驚く。 毒殺トリックの着想と真犯人の造形は特に素晴らしく代表作の名に恥じない。 結末に於ける主人公の悲哀に対してソーンダイク博士が見せる誠実さには心打たれるものがあり、無味乾燥な推理パズルにとどまらない見事な幕切れである。 | ||||
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科学者探偵ソーンダイク博士は著名な割には 地味な印象が先立って翻訳された作品が少ない状況です。 その中で、堅実な良作と評判の高い本作が翻訳されました。 急死した主人を前に突然起きる 殺害の疑い。 ほとんど証拠の無い状況をソーンダイクが理詰めで解決していきます | ||||
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