ハードゲート大学の数学講師ピーターは、横領容疑で免職の危機にある亡父の友人ハクストンに助力を乞われた。

事務所で兄の射殺死体を発見した弁護士サイモン。兄は恐喝者であったが故に殺されたのか。

スコットランドの地方都市で、帰宅途中の女性教師が何者かに襲われ、殺されかけた。

人気作家ジョフリーの邸宅“ガーストン館”に招かれた幼馴染のモーリス。

根っからの怠け者で、現在ではジゴロ稼業で糊口を凌いでいるネヴィル・リチャードソンは、一攫千金の儲け話に乗り、婚約者に捨てられた美人令嬢のアルマに近づく。

共同経営者ハクストンの死は、他殺だった。

ルースは父を知らずに育った。憎き母の死をきっかけに、彼女は「計画」を携えスコットランドの小都市を訪れる。

議員の娘だが周囲から軽んじられるタイピストのルース・エルダーは、職場で拾った奇妙なメモのことを警察に話すと同僚たちに吹聴した。

「おまえの助けが要る。たった今、きわめて重大と思われるあることがわかった。

アメリカ随一の女流本格作家マクロイによる、趣向と技巧を凝らす短篇集が文庫化。

父親は大金持ち、本人は大学の講師と交際している札つきの問題児――そんな学生バーバラの誘拐計画が進行中だという怪しげな話が、大学当局に飛びこんでくる。

ウェールズ地方の牧歌的な農園で勃発した、奇怪な事件。二転三転する謎に挑む、チャッキー警部。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

法廷でひとりの男がまさに始まらんとする裁判の審理を見守っていた。

医師のノートンは、海岸の遊歩道で見かけた美貌の娘に、一瞬にして心を奪われた。その名はダイアナ、あだ名は“コマドリ”。

イギリスの田舎町を豪雨が襲った夜、舞踏会からの帰途にあった二人の男は、急カーブの続く難所で自動車事故に遭遇した。

飛び降り自殺に偽装された女性の死。その背後にはさまざまな事件と、二重三重に塗りかためられた嘘があった。

隠退した名探偵リングローズはイギリス海峡に面した旧領主邸ホテルに招待された。

外海に流されようとしていた死体は地元出身の若い新聞記者だった。

テレビのドキュメンタリー制作者のキャサリン。彼女は順風満帆の生活を送っていた。

閑静な住宅街、四階建てフラットの最上階で高齢女性の絞殺死体が発見されたとの報を受け、モーズビー首席警部率いる捜査班は現場に急行した。

六月半ばの日暮れどき、ダートムアの採石場で、スコットランド・ヤードの敏腕刑事ブレンドンは、絶世の美女とすれ違った。

ダレハムの海岸で男の溺死体が発見された。その六週間前、自殺すると言って姿を消した一人の旅芸人がいた。

十一月の深夜、歴史教師のキャロラスはミンコット荘のレディー・マーガレット・ピップフォードから電話を受ける。

山中で交通手段を無くした青年クインは、〈塔〉と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めた。

眠るようにベッドに横たわる母と二人の幼い子ども。だが喉の傷と大量の血が、彼らが殺されたことを物語っていた。

ピーター・ウィムジイ卿の兄ジェラルドが殺人容疑で逮捕された。しかも、被害者は妹メアリの婚約者だという。

遺産を相続し、不慮の事故から回復したのを契機に、職を辞して亡母の故郷クリアウォーターへと移住したハリー・ディーン。

西インド諸島を発つ日、わたしは存在しない庭師から手紙の代筆を頼まれた。

ミステリ作家の卵であるアニーは、大叔母の住む村に招かれた。

精神分析学者ベイジル・ウィリングは魅惑的な主演女優から公演初日に招かれた。だが劇場周辺では奇妙な出来事が相次ぐ。

年の瀬、ピーター卿は沼沢地方の雪深い小村に迷い込んだ。

目撃者の前で、少年が開けた荒野から忽然と消えた人間消失事件と、密室殺人――スコットランドを舞台に、名探偵ウィリング博士が不可能犯罪に挑む謎解きの傑作。

女の子は座席で眠っていた。途中駅での停車時間にホームに降りた母親を置いて、列車は出発してしまう。

殺人の疑いのある死に際会した場合、検視審問を要求するべきか否か。

ブレアトン女子学院に勤めて五週間の女性教師フォスティーナは、突然理由も告げられずに解雇される。

出版社社長の邸宅で開かれたパーティーで、人気作家エイモス・コットルが、余興のゲーム“幽霊の2/3”の最中に毒物を飲んで絶命してしまう。

ロンドン近郊の小さな港町フラックスボローの名士、新聞社社主グウィル氏が十二月のある夜感電死する。

売春婦殺害の疑いがある男に拉致監禁されてしまったコニー。

一月四日の夕刻、ジェームズ・アンズウェルは結婚の許しを乞うため恋人メアリの父親エイヴォリー・ヒュームを訪ね、書斎に通された。

夫を事故で喪ったアリスは、亡夫の書斎でミス・ラッシュという知らない女性の名が書かれた封筒を見つける。

ママはどこ? 置き去りにされた三歳の幼女、公園で発見された赤ん坊、ひき逃げされた女性。

数学の教授だったアレックは六十、年の離れた妻リタと村はずれで平穏に暮らしていたが、バリーという若造の出現で状況は一変する。

オスロ中心部の銀行に、白昼強盗が押し入り、銀行員一人を射殺、金を奪って逃走した。

カリブの島国に流れついたスターク青年は、死んだ通信社の記者が遺した手がかりを追いかけるうち、さらなる死体と遭遇する──マクロイが創造した二大探偵が共演する異色の快作。

雨交じりの風が吹く、十月のレイキャヴィク。北の湿地にあるアパートで、老人の死体が発見された。

毎週金曜の夜、刑事のデイビッドは妻を連れ、ブロンクスの実家へママを訪れる。

裁判官による説示。被告人ハリエット・ヴェインは恋人の態度に激昂、袂を分かった。

ある夜、自宅近くのたばこ屋でウィリングが見かけた男は、「私はベイジル・ウィリング博士だ」と名乗ると、タクシーで走り去った。

奇抜な言動と悪趣味ないたずらで、周囲に騒動をもたらす美女クローディア。

暗号法に取り組んでいた伯父の死をきっかけに、ヒロインの周囲で不可解な出来事が次々と起こる。マクロイ円熟期の暗号ミステリ。

1955年7月、パイ屋敷の家政婦の葬儀がしめやかにおこなわれた。

ロジャー・シェリンガムが創設した「犯罪研究会」の面面は、迷宮入り寸前の難事件に挑むことになった。

空港のバーで離陸までの時間をつぶしていたテッドは、見知らぬ美女リリーに出会う。

クリスマスが迫るウィーンで、オペラ界の歌姫を看取った人々。

雪嵐の中、オスロ発ベルゲン行きの列車が脱線、トンネルの壁に激突した。運転手は死亡、乗客は近くの古いホテルに避難した。