強すぎる超能力を持って生まれた霧原直人・直也兄弟。

夢遊病者の彦太郎は、知らず知らずに盗みを繰り返し、奉行先を首になる。

何者かに誘われるように晩秋の京都に出かけた、女子大生の有沙、融、菜つみは偶然、新幹線の中で知り合い、すっかり意気投合する。

北海道、井戸無村。そこでは生物農薬として使っていたてんとう虫が異常繁殖を始め、川魚を集団で襲うという怪現象が起きていた。

魔性の科学者が生み出した怪物たちの地獄図…古都ウィーンに跳梁するヴァンパイアの妖影…甦った幽鬼をめぐる豪華客船上の惨劇…。

原子炉の爆発がきっかけで、双子の姉妹・華織と紗織は別々の家に預けられた。

一本のビデオテープが日本中を恐怖のどん底に陥れた。あの事件から遡ること30年、劇団飛翔の看板女優が稽古中に突然死亡した。

新橋の老舗蕎麦屋の若女将、倉橋

金沢市郊外、銀鱗荘ホテルに眠っていた今は亡き女優・曾根繭子にまつわるコレクション。

病院で、豪華なカタログをかかえてやってきた葬儀社を丁重に追い返して母は言った。

パッチワーク・ガール。そう。

高谷美由紀は、結婚を間近に控えた27歳。

「いたいっ!いたいよー!やだ、死にたくなーい!」16歳の高校生・関口葉月のケータイに真夜中かかってきた電話は、ナイフで刺し殺される同級生の大絶叫!女子中高生に標的を絞り、断末魔の叫び声を携帯電話越しに他人に聞かせて喜ぶ史上最悪の行為に耽る謎の連続猟奇殺人者

リングの事件発生からさかのぼること三十年あまり。小劇団・飛翔の新人女優として不思議な美しさを放つひとりの女がいた。

ボランティアで児童虐待の電話相談をしている秋生。

1999年の夏が何事もなく過ぎた途端に岡山県久米原市ではおかしなことがはじまった。九月三日未明。

その二人の男たちは皮膚の皺の寄り方すら寸分違わなかった…。双生児として宿命を授かった男が考えに考え抜いた完全犯罪。

新橋の老舗蕎麦屋の若女将、倉橋日登美が直面した信じられない現実―。父と夫と長男が、住み込みの少年に惨殺されたのだ。

昼はピエロに扮装して子供たちを喜ばせながら、夜は少年を次々に襲う青年実業家。

鬼の営業部長と恐れられる今泉謙作がハマった趣味はインターネット上でいい女を演じること!姿も声も隠したサイバー世界で23歳の美人秘書「松本リカ」になりきる快感を覚えた彼は、ホームページに集うネクラな男たちを毎日からかって楽しんでいた。

咆吼する凶獣。夜の子供たちの遊戯。

火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された…。

弟切草…その花言葉は『復讐』。ゲームデザイナーの公平は、恋人奈美とのドライブで山中、事故に遭う。

玩具修理者は何でも直してくれる。独楽でも、凧でも、ラジコンカーでも…死んだ猫だって。

妻は化け物かもしれない。

若槻慎二は、生命保険会社の京都支社で保険金の支払い査定に忙殺されていた。

駆け出しのミステリー作家・仁科美里のもとに、読者からのファンレターが二通届けられた。

遺伝子操作監視委員会に所属する深尾直樹は、ライフテック社で発生した事故調査のため、現地に急行した。

『平成日本の百名水』神社の遺跡から湧き出た水を商品化する、過疎村の村興し事業の目玉企画だった。

二一世紀初頭。イントロンに封印された悪魔は解き放たれ、世界は焦土と化した。

製薬会社テルンジャパンの埼玉県研究所・三号棟で、ウィルス漏洩事件が発生した。

原因不明の事故で沈没したクルーザーには、恋人が乗っていた。

近未来、ゴミに溢れた横浜ベイブリッジで少年の死体と一本のカセットテープが発見された。

アメリカでFBI研修を終えようとしていた警視庁専属心理分析官・加山知子に至急帰国の命令が届く。

霧の中に響く、腐れ橋を渡る妖しい足音…。

鼓作りの男が想い焦がれた女性へ、嫁ぐ時に贈った自作の鼓。その音色は尋常とは違い、皆を驚かせた。

死人のように青ざめた顔をした、その歴史ある街は、その日、死装束のような濃い霧に包まれていた―表題作の「閉じ箱」をはじめ、プロ作家としてデビュー後、初の短編である「陥穽」、不思議な少年の世界を描いた「けむりは血の色」、代表作の「恐怖」、その他、「実験」、「跫

雪子の憧れの人は、八歳年上で大学生の従兄・賢一。

幼い息子を海で亡くした監察医の安藤は、謎の死を遂げた友人・高山の解剖を担当し、冠動脈から正体不明の肉腫を発見した。

大都市の欲望を呑みつくす東京湾。ゴミ、汚物、夢、憎悪…あらゆる残骸が堆積する埋立地。

―人間って、本当に馬鹿だわ。見当外れのことでわざわざ、私たちを駆り立てて…。

雪に埋もれた別荘で、ひとりひっそりと暮らす作家・伊波伸二。彼のところに、記憶をなくしたという美少女が迷い込んできた。

事業に失敗して莫大な借金を抱え、一家心中を決意した白浜家の人々の前に、見知らぬ男から奇妙な申し出があった。

津田は小さな雑貨の卸売会社に勤める28歳の独身男性。今日は、15人の社員のうち5人が休みで、目のまわるような忙しさだ。

粘着力を帯びた不気味な液体はしきりに瘴気を立ちのべていた…。

突如襲った激しい大地震。住民が「町」と呼んでいる新興住宅地の道路が遮断され、十五軒の家が完全に孤立した。

大学助教授、35歳の令子と、その助手を務める27歳の哲平は恋人同士。

深く密生した森のはずれに一軒の山荘があり、一人の老人がひっそりと暮らしている。

実家の床下から偶然見つかった古びた骨壷には、なぜか私の生年月日が記されていた…旧家に残る恐るべき因習と哀しいまでの親心を描いた表題作をはじめ、心理の奥底に潜む恐怖を通して人間の本質に迫る傑作ホラー短編集。

29歳独身、一人暮らしで特定の恋人は無し。満たされぬ毎日を送っていた千鶴は、ふとしたきっかけから隣人・亮子と知り合った。

…永島利明は大学の薬学部に勤務する気鋭の生化学者で、ミトコンドリアの研究で実績をあげていた。

次々と発見される女性と幼女の死体。その頭からは、脳がえぐり出され、手足からは、肉がそぎ取られていた。

何一つ不自由のない家庭に育った子供が起こした「いたずら」。そこには恐ろしい意味が隠されていた―。

人気スターの安達真児は、美貌の妻・唯季を殺した。資産家の娘に目をつけた彼は、妻が邪魔になったのだ。

賀茂由香里は、人の強い感情を読みとることができるエンパスだった。

「庭…」―それが精神科医・大崎の最期の言葉だった。

蝋人形館の妖物。夜歩く木馬。

整形美容で、新しい顔を手に入れた麗子。だが彼女を待っていたのは、以前にもまして哀しみと虚しさに満たされた日々だった。

鬼に我が子を食い殺された女。腹を裂かれ、血まみれの我が子は、まるで赤い着物を着ているようだ。

雪のように白い肌と鋭い目、びっしり生やした髭面―それが総美学園中等部三年A組の担任として赴任してきた北薗雪夫先生だった。

劇場の幽霊。屍肉を掘り出す少女。

美貌の元侯爵夫人に想いを寄せる二人の青年。その一人がある日、断崖から墜落死した。

夕闇の教会に現れた若い女。死を冒涜するかのような彼女の告白が、神父の心を乱す―。

世の中の全てに興味を失ってしまった男が見つけた、最後の楽しみ。

十六歳の女子高生片桐瑞穂が文通マニアの専門誌「月刊ペンパル」に気まぐれに出した伝言に応じてきたのは四人の男女。

めぐみは平凡な主婦として隠やかな日々を送っていた。ある夜、夫が古い石の器を持って帰宅。

結婚して二十五年、規子は夢にまでみたマイホームを手に入れた。

新築・格安、都心に位置するという抜群の条件の瀟洒なマンションに移り住んだ哲平一家。問題は何一つないはずだった。

赤かぶ検事の相棒ともいうべき行天燎子警部補が、殺人事件の容疑者として取調べを受けた。

職場結婚をし、平凡なサラリーマン生活を送っていた三宅の前に、ある日突然、中学校の同級生だった女性が現れた。

山間の小さな町に住む高校二年の布悠子は、学校からの遺跡掘りの帰りに見知らぬ男を目撃した―。

世界的登山家のグレアムは、転落事故のショックで透視力を得た。

最愛の恋人を不慮の交通事故で亡くした傷心の弓子は、数か月後、上司の薦めで見合いをし、結婚した。

一本のビデオテープを観た四人の少年少女が、同日同時刻に死亡した。