(短編集)

バースデイ



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初公開日(参考)1998年12月
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短編集

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バースデイ (角川ホラー文庫)

1999年11月30日 バースデイ (角川ホラー文庫)

リングの事件発生からさかのぼること三十年あまり。小劇団・飛翔の新人女優として不思議な美しさを放つひとりの女がいた。山村貞子―。貞子を溺愛する劇団員の遠山は、彼女のこころを掴んだかにみえたが、そこには大きな落とし穴があった…リング事件ファイル0ともいうべき「レモンハート」、シリーズ中最も清楚な女性・高野舞の秘密を描いた「空に浮かぶ棺」、『ループ』以降の礼子の意外な姿を追う「ハッピー・バースデイ」。“誕生”をモチーフに三部作以上の恐怖と感動を凝縮した、シリーズを結ぶ完結編。(「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.50pt

バースデイの総合評価:6.29/10点レビュー 24件。Dランク


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全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(7pt)

『ループ』の不満を若干解消

『リング』、『らせん』、そして『ループ』で登場した高野舞、山村貞子、杉浦礼子という3人の女性の物語を描いた連作短編集。内容的にはこれら3作で語られなかったエピソードを補完するような内容となっている。

まず冒頭の「空に浮かぶ棺」は呪いのビデオテープを見ることで、山村貞子を懐胎してしまい、不遇の死を遂げた高野舞の物語。それも内容は山村貞子再誕の“あの時”の話。
続く「レモンハート」は特に『リング』において浅川と新聞社時代の同僚吉野が探った山村貞子の劇団員時代の若き日の物語。語り手を遠山というかつての劇団員の仲間であり、また貞子の恋人でもあった男に設定し、彼を吉野が訪ね、その時の話を聞くという構成になっている。
最後の「ハッピー・バースデイ」は『ループ』の主人公二見馨の子供を宿すことになった杉浦礼子の、『ループ』以後の話。ループプロジェクトの研究員の天野から馨がどのような運命を辿り、そして現在彼がどこにいるのかを聞かされつつ、お腹に宿った新たな生命を生み出すまでの話となっている。

これらの短編は連作短編となっており、各短編の時間の流れも正にこの順番どおりとなっている。そして無論の事、それらの作品世界は本編3部作を踏襲しており、「空に浮かぶ棺」、「レモンハート」を包含するような形で「ハッピー・バースデイ」が存在する。
正直、最初の2編を読んだ時は改めて短編として描くようなエピソードだったのかという疑問が残った。ここに書かれた内容は確かに『リング』、『らせん』では明確に書かれていなかったが、特別に短編として書き出すほどの目新しさを感じなかった。

「レモンハート」も劇団員時代に貞子の周囲で起きた怪異譚を描いているが、この遠山という人物が貞子の呪縛に絡め取られ、死んでいく話もあえて必要だったのかと疑問が残る。確かに劇場の音効室に隠された神棚とそこにあった干からびた臍の緒、そしていずこともなく音響カセットに入り込む赤子の声と貞子の官能的な愛の囁きと、ホラー要素ど真ん中の作品なのだが、どうも心の底から怖く感じない。逆に当たり前のモチーフを用いて、印象が浅くなってしまった。これは逆に『ループ』を読んでしまった後だけに、貞子という存在が希薄になってしまった事によるからかもしれない。

しかし、最後の「ハッピー・バースデイ」では、この報われなさが救われた。先にも書いたように『ループ』の後日譚である本作は、どうにか消化不良だった『ループ』に最後のピースがカチッと収まった、そういう風に感じさせてくれる作品だった。
馨の子供を孕んだ礼子がその子を産むまでの話なのだが、それを仮想空間「ループ」に入った馨のその後、リングウィルスのその後、そして増殖した山村貞子という個体のその後がきちんと語られ、そして最後に新しい生命の誕生と、実に清々しい気分にさせてくれる好編だ。出産をテーマにした本作は主夫作家鈴木氏の小説テーマのど真ん中なのだが、今回はそれがいい方に働いた。それは自分も三度我が子の出産に立ち会ったという経験から来る、作者への共感によるところが大きいのかもしれないが。

いまだに『ループ』という作品の内容については納得は行かないものの、この短編を読むことで、欲求不満が若干解消されたのは確か。逆にこの1編がなかったら、この短編集は単なるリングファンの手によるファンジンぐらいの価値しかなかっただろう。
最後に馨が生まれたてのわが子に投げかける言葉。それはそのまま私が生まれた子供らに向けて投げかけた言葉に等しい。あのときの思いを思い出させてくれた。それだけでこの1編だけは他人がけなそうが私にとっては良作になっている。

Tetchy
WHOKS60S
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

バースデイの感想

「ループ」の続編ということですが、短編が3編の構成になっています。
貞子の若かりし頃の話、復活までの話、ループの後日談的な話ですが、
蛇足感もありつつも、まぁ、続きが読めて良かったかな的な気持ちです。

syuu
WGN7AOIC
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.22:
(3pt)

レモンハートが面白かった

映画版も今作も最期のところは「遠山さん
バースデイ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:バースデイ (角川ホラー文庫)より
4041880076
No.21:
(3pt)

ホラーではなくSF

数十年前に(え?そんなに経った?)、リングを読み映画は見たのだけど、今回始めて4部作を通読。

鈴木光司という人はリングで大ヒットを飛ばしてホラー作家として有名になった人なのだけど、本質はSF作家なのだろうと思った。

ホラーもSFもどちらも「人にあらざるもの・現象」を書くという点で共通点はあるのだけど、その違いは「説明するかしないか」だと思う。
お岩さんが井戸から出てきて皿を数えていたとしても、それが可能な理由に「お岩さんは実は宇宙人の血を引いていて、肉体が消滅すると粒子状の物質に変貌するのだった」となってしまうとSF。そんな原理の説明など関係なくただお岩さんが恐ろしい顔で恨みを述べるのがホラー。

まあ

個人的な見解なので同意を得られるかどうかはわからないが、理屈付をされると怖くない。幽霊が現れる科学的な説明など関係なく、自分にとって理解のできないものが身の回りにいるのが怖い。

そういった意味で、鈴木光司という人の本質はSF作家なのだろうと思う。

第1作リングはホラーだった。ビデオを見たら死ぬ。ビデオに怨念が込められている。ひょっとしたら自分もいつか見てしまうかもしれない。そう読者に思わせる恐怖があった。
残念ながらそれ以降はSF作家鈴木光司と、「リングの続編」を求められるホラー作家鈴木光司の対立であったのではないだろうか。

とくにループは他の方もレビューされているように、貞子の登場が必要だったのかと思うほど別の話になっている。「リングの続編を」と出版社から要望されて強引にリングの世界に関連付けた用に感じられる。

貞子の性格もすっかり変わってしまい、おそらくリングしか読んだことのない人に「貞子ってすげぇ美人で男を惑わすタイプなんだぜ」とか言っても信じてもらえないだろう。
個人的にはループの礼子と馨はとてもよく造形できていたし、どんどん文章はうまくなっていったと思っているだけに、強引にリングの世界に関連させたのが残念だったように思う。

とは言っても自分もリングシリーズでなければ読んでいたかどうかわからないが。

このバースデイまで読んでいる人にとっては言う必要もないだろうが、リングにあった「怖い」と思えるところはない。ホラーではない。それを良いと捉えるか、不満と捉えるか人によりけりだろうが、自分にとっては「ホラーが読みたい!」と思って読み始めたシリーズだったので不満は残る。
バースデイ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:バースデイ (角川ホラー文庫)より
4041880076
No.20:
(5pt)

ただの短編集ではなかった

第4弾。今まで出てきた女性のサイドストーリー的な短編集だと思っていたのですが、構成的にもっと凝っていて、2つの話を受けて最後の話で締めるという、今までのリング、らせん、ループをギュッと凝縮したような、なかなか面白い構成でした。
それぞれの話も面白いし文章も読みやすいし構成もいいし、単に怖がらせるだけの目的で書かれているホラーでは全然ありません。
このシリーズを読めば読むほど、映画のイメージに引っ張られて今まで読んでこなかったことが勿体なかったなあ、と何度も後悔してしまいます。
バースデイ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:バースデイ (角川ホラー文庫)より
4041880076
No.19:
(5pt)

保存用

文庫本で売ってたので、保存用に購入しました。
キレイな状態で届きました。
ありがとうございます。
バースデイ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:バースデイ (角川ホラー文庫)より
4041880076
No.18:
(4pt)

キャラが鈴木的ステロタイプ

出てくる女性が全て生欲が強い。
いらん性描写。
ヤンジャン読んでるみたい。
作者も思いのほか普通の人だった。
バースデイ (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:バースデイ (角川ホラー文庫)より
4041880076



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