光射す海
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.00pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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精神病患者をテーマにしたミステリと1、2作目とはまたガラッと変わった作風である。とはいえ、1作目の『楽園』における南海の孤島を舞台にした話といい、2作目の『リング』で超心理学をテーマにした病理学へのアプローチも見られたことから、これらがその2作を基礎にして書かれているのは間違いないだろう。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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私的にはもう少しどきどきが欲しかったが人間としてどう生きるべきかみたいなとこがメッセージとしてあるのは良かったです。 | ||||
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主要な登場人物の半生が描かれるタイミングが、やや変則的な作品。 読み手の気持ちを柔らかくあいまいに煙に巻きながら、物語はどんどん展開して行きます。 前半の、一つ間違えば退屈ににりかねない描写を積み重ねた上での 後半のスピード感がたまりません。 詳しくは書けませんが、最後まで読み終わると、なぜ作者がこのような展開の仕方を 選んだのかがわかり、はっとさせられます。 カバーイラストも、作品を読む前と読んだ後では印象が全く異なり、とてもよく 作品とリンクしていると思います。大好きな一冊になりました。 | ||||
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入水自殺しようとした妊婦とマグロ漁船に乗っていた恋人. 妊婦の抱える運命とは? 妊婦の正体を探っていくところからストーリーは始まる. やがてその家系の持つ特殊な遺伝性疾患に行き当たり, 一方,その恋人は過去を捨てるためにマグロ漁船に乗り込み, 質の悪い乗組員に目をつけられてしまう. そのプロセスでの不安や恐怖,あるいは狂気の描き方は巧みで, 最終的に恋人が苦難を乗り越える姿には圧倒されるものがある. 一方で,結末にはやや不消化感も否めないところもある. また,実在の疾患をモデルにこのような描き方をするのはちと問題があるのではなかろうか? | ||||
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精神科医の望月副院長は、主人公というよりは語り手といった位置づけです。自身の浮気話は、余計かもしれません。 ハンチントン舞踏病という具体的な病名が出てきた時点で、私個人としてはやや興味は削がれたような気がしました。あるいは架空の遺伝性疾患を設定してもよかったような気もします。 精神疾患が執筆に当たって取材された大きなトピックと思われます。限界状況に置かれた漂流者の精神状態にも通ずるものがあります。 終盤にどんでん返しが1つ入りますが、ややインパクトは弱いようです。前向きなほのぼのとした感じで終わります。著者は無名時代に育児を担っていましたが、その片鱗をうかがわせる部分もあります。 総じて、「あの『リング』の作者なのだから」という過大な期待を持ちさえしなければ、けっこう楽しめるサスペンス小説だと思います。 | ||||
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「リング」「らせん」などを書いた鈴木光司さんの作品です。 意識不明で浜辺に倒れていた女性は、目覚めても言葉も喋れず、記憶喪失に陥っていた。しかも、妊娠4ヶ月。 その頃、彼女の元恋人真木洋一は、あることをきっかけに常軌を逸した行動をとるようになった恋人から逃れるように、遠洋マグロ漁船へと乗っていた。 彼女の異常な行動の原因は、彼女の過去に隠されている。精神科医の望月は、その過去の謎を解き明かそうとするが・・・・・。 「リング」「らせん」みたいな、オカルトチックなホラーではなく、もっと現実的なテーマになっているだけに切実で、違った怖さがあるかも。でも終わり方は、題名の通り、光の射し込む海のようなゆったりと明るい気持ちにさせてくれます。 本を選ぶとき、私の中で、なんとなく海に関わるものというのがあります。海についての描写を読んでいると、海の中にいる時のゆったりとリラックスした気持ちを思い出すからでしょうか。この本に出てくる海は、荒れ狂う厳しい海ですが、根底にはどこか、深い静けさがあるように感じます。 | ||||
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