くらら 怪物船團



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    初公開日(参考)1998年11月
    分類

    長編小説

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    くらら―怪物船團 (角川ホラー文庫)

    1998年11月30日 くらら―怪物船團 (角川ホラー文庫)

    原因不明の事故で沈没したクルーザーには、恋人が乗っていた。未確認の情報を元に、結城が駆けつけた港町には、異様な現象が起こりつつあった。曲馬団の箱、獣の檻、朽ち果てた道化人形…。奇妙な漂着物を拾った者たちに怪異が憑依し、伝説の殺人鬼が臨海学園に復活する。謎の少女クララの正体とは。 (「BOOK」データベースより)




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    No.1:
    (3pt)

    ブラッドベリの「何かが道をやってくる」を思い出しました

    作者の井上雅彦氏は「異形コレクション」の編者として一番有名ではないかと思いますが、こちらは、1983年のデビューからホラー短編をメインに書いてこられた井上氏の、1998年の初期の長編小説です。

    舞台はとある海辺の漁村。村は変化の波に晒されて揺れていました。開発派である海底資源開発公団、リゾートホテルのオーナー、利権にたかる議員とやくざ組織、それらに対抗するのが漁業組合の漁師たちと深淵神社を敬い自然保護を訴える地元の人々、そしてそれを助ける正義派の弁護士。そこへからんでくるのが地元の不良高校生グループ、とはいってもホテルオーナーややくざ組長の息子や娘など権力組の子弟たちです。こんなふうに書いていると社会派小説のように見えますが、そこは井上雅彦氏ですから、そちら方向には向かいません(笑)。
    地元の古い伝承や伝説を調べに来ていた大学教授とその教え子の女子大生は、ホテルのクルーザー事故にあい行方不明になってしまいます。そして、その知らせを聞いて飛んできた女子大生の恋人、結城を中心にして物語は進みます。
    元・灯台守の息子が語る予言、海で事故にあい病院に担ぎ込まれてきた急患が半狂乱になって口々に叫ぶのは、海で異様なものを見たという訴え。そして村には象や犀、巨大な魚などありえない動物が出没しているという証言が相次ぎ、悪夢のような状態に。昔、興行していたらしいサーカス団、サイコキラー、クララの伝説とは・・・などなど、様々な要素が詰め込まれた妖しい宝石箱のようなお話で、ダークカーニバル的な雰囲気がいっぱいです。ブラッドベリの「何かが道をやってくる」を思い出しました。
    あとがきで尾之上浩司氏が、井上氏の作品は「画面が白黒」であり「水墨画のような」「モノトーンの白黒映画」だと述べておられますが、自分はまったく逆のものを感じます。今まで読んできた作品でも、その色彩の鮮やかさ、特に夜や闇の中に突然浮かび上がる色が印象的だったのですが、この作品でも、”灯台の百万カンデラの白い閃光”、”キャンパスの記念樹、伸びた梢に一葉一葉、葉脈が透けて見えるほど、輝く空気に映える緑色””一つ目の赤い着物の少女””薔薇のように赤い絢爛なノート”などなど、むしろ色彩があふれていると感じます。

    ただ、ラストの1ページは不要だったような気が・・・。サイコキラーの本質は死んでいないと言いたかったのでしょうか。また、時々、誤植があるのも残念。多少詰め込みすぎで、初期作品のためか荒削りな感じはしますが、個人的にはとても好きな雰囲気の作品でした。どちらかというと怪奇や恐怖というよりは幻想小説好みの人向きだと思います。
    くらら―怪物船團 (角川ホラー文庫)Amazon書評・レビュー:くらら―怪物船團 (角川ホラー文庫)より
    4041939038



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