人間腸詰
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この短編集の剣呑なタイトルとなる冒頭の物語の軽妙な語り口に乗せられていると一転のオチに戦慄を覚えさせる。続いて、伏線となる不可解な声と吾子を喪った状況を合わせてディケンズの『信号手』を思い起こすが怪談ではなく家族の喪失による人生の無常観を感じさす。続けて探偵不在の探偵小説が3つ…そして、髪切虫は遠く埃及のトート神の朗読を受信し女王転生は誘蛾灯に沈む。また、古本屋の親爺の悪戯心が悪魔祈祷書を産み出し…最後に舞台は戦場へ、軍医の知られざる役割、狂気の戦場をただ冴えざえとした下弦の月が見下ろす。 | ||||
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カバーの付いてないものが届きました。 もう廃版になってしまった、米倉斉加年さんの表紙の夢野久作シリーズを集めていたので…。 商品の写真はちょっと違うんじゃ…。 内容としては一緒なんだとは思いますが…(^_^;) | ||||
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テレビで紹介され、すぐに読みたいと思い、古書で購入して直ぐに手に入れて読めました。独特の文章で楽しむ事が出来ました。 | ||||
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表題作の「人間腸詰」は主人公がソーセージになりそこなった話。シャーロックホームズの某短編(贋金作りの機会を治すために幽閉される話。)と葉山嘉樹の「セメント樽の手紙」を彷彿とさせる。最後のオチが不気味。 「木魂」は或不安定な精神の持ち主の記録である。自我・自分の置かれた状況までも見失った男。近代に於いて、「見失う」物語、テーマはちょくちょく取り上げられている。そして、見失うことで何が正常で何が狂っているのか判断がつかなくなる。芥川の「河童」や、横光利一の「機械」などがそれに近い。しかし、それにしても…この作品はそれらと何かが違う。その正体が掴めそうでつかめない。主人公が自分の内面にあるブラックボックスの中身を死の瞬間まで理解できなかったように、それはやはり並大抵では到達できないものなのかもしれない。 「無系統虎列刺」はポオの「モルグ街の殺人事件」やホームズシリーズのような趣があるが、これらの作品がホームズと決定的に違うのは意図された悪意が事件の原因でないということだろう。(偶然という意味では「モルグ街」とは似ている。)偶然、人間の不手際で発生した事件をこれまた思慮の足らないーーつまり先入観にとらわれた人間の捜査を主人公が看破するという話。 「近眼芸妓と迷宮事件」 もまた、前作と同系統の物語である。運命とは全く残酷なものである。しかも、こうもかっちり組み合わさっており、すこしの隙間もない偶然の選択が悲劇を生む。 「S岬西洋婦人絞殺事件」などはホームズものに一番近い。「髪切虫」は詩篇。特に感想はない。 「悪魔祈祷書」の内容は悪魔崇拝を彷彿とさせる「悪魔の書」にまつわる話なのだが、執筆時代に、そういう悪魔主義の内容がどれほど日本国内に浸透していたのかは気になるところ。語り手は古本屋の店主で、古本にまつわるエピソードを数編挙げたあとに本題の「悪魔祈祷書」に就ての話を始める。この構造はポオの「早すぎた埋葬」に酷似しているところ。繰り返し同じようなエピソードを話して聞き手の恐怖を煽るやり方である。 最後の「戦場」という長めの短編は第一次大戦の西部戦線をテーマにした小説。戦前にこの小説が執筆されたのは大きい。 解説が批判的で夢野久作より久生十蘭の方を褒めるのは文庫の解説としてよくわからない。もっとも、気持ち悪いぐらいに褒めちぎる解説が良いというわけではないから、なんとも言えないのだが・・・。バランスの悪い解説でもう少し客観的な文章の方が・・・と思う。そもそも、「人間腸詰」において、なぜソーセージの缶詰がそこにあったのか?などという疑問を抱いていたら、小説なんて読んでいられないだろう。 ともかく、「木魂」以外は既視感を感じるような作品である。 | ||||
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この表紙、どこから引っ張ってきたのでしょう 右下に「大江十二階蔵書」なんて書いてあるのは? 出版社から発売された表紙を利用した物ではないようです ★一個はコノ不思議な事についてで 夢野の「人間腸詰」は当たり前ですが ★5個です | ||||
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