―12世紀も半ばに差しかかろうというイングランド。

名門子爵家の当主が、莫大な遺産を残し怪死した。

1948(昭和23)年、「別冊宝石」は、戦後日本のミステリー界の中心「宝石」の兄弟誌として刊行された。

カナダ・バンクーバーで日本人男女の変死体が発見された。とある理由で捜査をかってでたのが、魔女王・薬師寺涼子。

書きあげた論文が、殺意に火をつけたのか?被害は意外な人物にまで及んで…。

「僕は自分が犯人ではないことを知っている。つまり殺人鬼は他の、誰かだ。

愛人・守藤秀人から依頼されたあるものを届ける途中、上村岬は、交通事故を引き起こす。

正体不明。目的不可解。

安倍晴明を家祖とする土御門家の触頭・笠松平九郎が、京都市中で起こる様々な事件に遭遇する。

大阪の新聞社に勤める新人記者・前田淳子が失踪した。

札幌に住む坂本留実は、戸惑いを覚えていた。突然自分の口座に五百万円が振り込まれたのだ。

ソウルへ向かう機中で、29歳の野上陽介は麻里子という美しき人と知りあい、彼女のおかげで商談も成立寸前までこぎつけた。

昭和二年・帝都東京―上野の帝室博物館に、島原で発見された三百年前のエジプト様式の木乃伊が運び込まれた。

荒れ果てた洋館で、学校の女王・竹中真利子が首なし死体で発見された!同級生の奥本美奈は、死体を発見した画家・明石尚子と、事件の闇の部分へと踏み込んでゆく。

滝口正雄が翻訳しているのは、“ニンジュツ”修行に励む外国人ヒーローや秘術を繰り出す“くノ一”軍団が登場する日本を舞台にしたスパイ小説。

勤め先は倒産、泊まったホテルは火事、怪しげな新興宗教には追いかけられ…。

―四十歳以上も年下の花嫁を連れて、シュルーズベリに華燭の典を挙げに来たドンヴィル。

「エロティック・ミステリー」が独立した雑誌として創刊されたのは1960(昭和35)年。

“G興産”で新しい高齢者用ケア付きマンションの準備計画に加わり、爽香は多忙な毎日。

一人の会社員が巨大組織の陰謀に立ち向かう!ソフト開発会社員・石黒悠太は、目の前で変死を遂げた友人から、1枚のディスクを託された。

週明けに国際会議を控え、厳重な警戒下にあった那覇空港で、ハイジャック事件が発生した。

林真紅郎は三十五歳の元法医学者。妻を事故で亡くしたことがきっかけで大学を辞めてからは、「隠居」生活を送っている。

浅見光彦の母が殺人事件に遭遇! 光彦は母からの依頼で津和野へ向かうが…。

回転寿司チェーンを経営する資産家・豪徳寺豊蔵が殺された。犯行現場は自宅のビニールハウス。

非業の死を遂げた八剣巷二が蘇ったのは、王位継承をめぐって魔法使いが権勢をふるい、美女・妖婦、無敵の剣士らが入り乱れる地球外王国。

金沢のホテルから失踪した学生時代の親友を探すため、理沙は上野から寝台特集「北陸」に乗った。

“帝国陸軍でもっとも危険な男”と称された氷室中尉。20年前に欧州で消息を絶った彼が、帝都・東京に現れた。

元広域窃盗犯にして寺男の有馬次郎と、穏やかな相貌と鋭い観察眼をあわせもつ住職の二人が、みやこ新聞の自称「エース記者」折原けいや、京都府警の碇屋警部と共に、難事件の謎に迫る!京の風情と人情と、密やかな悪意と。

社会派ミステリーの名手が挑む土地家屋調査士物語。

スキーバスのダム転落事故から生還した四人が、八ヶ岳の山荘で共同生活を始めた。

近未来、荒廃した日本では“自由地帯”と呼ばれる地域にホームレスが集まっていた。

頼朝亡き後の鎌倉幕府は、嫡子・頼家と、その母・政子を中心とした北条氏とが反目、一触即発の状態になる。

念入りに顔を焼かれていた男の死体―被害者は映画業界に巣くう業界ゴロ。

春分の日の午後、僕は軽井沢のセンセから平塚亭に呼び出された。

“私はこの事件の犯人であり、探偵であり、被害者…”一人三役というアクロバティックな設定が、主人公の手記を通して変奏されながら明らかになっていく華麗なる本格推理。

兄夫婦が交通事故で死んだ。十年前、家出同然で単身ニューヨークへ渡った高森真琴は、一人残された姪と暮らすために帰国する。

殺されたはずの男から妻に電話が!?真夏の京都・貴船川で、アパレルメーカーの社長が黒焦げの惨殺死体で発見された。

シュルーズベリの人々が楽しみにしている聖ペテロ祭。ところが祭りの前日に町の若者と商人・トマスが思わぬ諍いを起こす。

その年、そしてその7年後、二つの殺人事件が起きた―。第一の事件の犠牲者は尾瀬路迂。

第二の事件の犠牲者は、枷市和友。尾瀬路迂の死後6年を経て企画された全集の担当編集者であった。

1950(昭和25)年、「探偵倶楽部」は創刊された。当初は、インテリの娯楽雑誌を目指していた。

目を覚ますと、そこは一九四五年、第二次世界大戦下の東京だった―日下良治は大学教授で、政府の教育改革審議会の委員も務めている。

被害者は密室において矢で殺され、あるいは自分の描いた絵の中で溺れ死に、さらには半人半馬の神話内生物として発見される。

並み外れた跳躍力と人間離れした怪力、そして闇を見通す暗視能力と高周波の音を聞き分ける聴力―。

“霊障相談所”を開業する勘解由小路春海の許を、“鬼”と化した兄を探してほしいという少年が訪れる。

ホテルの浴槽で発見された溺死体―男の胃からは一本の陰毛が…。背後にはゼネコンの大型収賄事件が見え隠れしていた。

1995年1月17日未明、神戸を未曽有の大震災が襲った。

「安土、約束は守ってくれよ」旧友が瀕死のベッドで繰り返したうわ言―主人公の脳裏に甦った二人だけの秘密とは?(表題作)。

戦時中に北海道のダム建設工事で亡くなった強制労働犠牲者の遺骨発掘作業に参加した神沼公一郎は、腐乱死体を発見した。

一九九七年、春の京都。九歳の少年がマンションの最上階から転落死。

人の心に悪魔を運ぶことを使命と信じ、殺人者を生み出す快感に溺れる狂気の伝道師QAZ。

―ファルコの親友、警備隊長ペトロの執念が実を結び、暗黒街のボスをローマから追放する日が来た。

いつも他人のものばかり欲しがる幼なじみに悩まされ続けたOLが、最後に打った手は…?恋にも仕事にも疲れ果てた女性が、地下鉄で見かけた華やかなビジネスウーマンの後をつけ、見てしまった“素顔”とは…?天使なんかじゃない、等身大の女性たちが、ふとしたことから事件に

「物の怪の祟りじゃぞ!　新院は呪われておるぞ」平安京、鴨河原で老婆が叫んだ。

ようこそ。おいでくださいました。

鬼子母神の祭りの夜、夏目影二郎は二名の武士が斬られるのを目撃した。

恋人の片桐三也子と訪れた恐山で、紫門一鬼は、身元不明の女性の絞殺死体と遭遇した。

「おおっ、これは不可能犯罪だ!」歓喜の雄叫びを挙げ、小躍りする熱狂的マニア・黒星光警部。

シリアルキラーJの襲撃により、意識不明に陥った刑事・胡田キョウジと、彼の婚約者でルポライターの向河原友梨。

見本の詰まった鞄を提げて、商人宿を渡り歩く外交員が、得意先で知り合った男と、銀行強盗を働いた。

明治四十四年初夏、東京。地蔵の上に生首が載ったとき、狐の顔の怪人が出現する…。

どうしてもっと、自分の生き方に自信を持って来なかったのだろう。

“すでに殺されていた男”が運転し、車ごと道路から空へジャンプした!?謎の転落事故があった有料道路では、その前日、宮城県警の桐野刑事が夜宴の舞踏に興じる魔女に遭遇し、直後、大事故に巻き込まれてもいた。

大手薬品メーカー社長宅の庭で、お手伝いが強姦・絞殺された。容疑者として医大教授・久保伸也の名が挙がり、犯行を自供する。

近道庸三と土方利夫、ふたりが顔を合わせるところ悪事あり。土方が設立した悪意銀行もそのひとつ。

遺産相続で弟妹ともめていた女が失踪した。残されたのは、「北川」と書かれた便箋と、伊豆半島と思われる走り書きの地図。

東京の浪人生・橋本真人の部屋で同級生の撲殺死体が見つかった。

恋人の壮と赤坂のホテルで食事をした美緒は、その帰り際、殺人事件に遭遇する。ホテルの一室で発見された被害者は岩手県議の男。

―自らの土地を教会に寄進することで楽隠居を考えた荘園主が、食事中に悶死する。

大正十四年夏。演奏会の夜、帝劇に覆面の怪人が出現した!二メートル近い長身、けものじみた臭気…。

1950(昭和5)年5月、出版不況のなか「探偵実話」は創刊された。

東京・幡ケ谷の路上で起きた喧嘩で、仁科芳男は、暴走族あがりのグループ・SS会のメンバーを刺し殺してしまう。

「ねえ、事件のことわたしに話してくれない。そしたら事件解決したげる。

「二〇〇〇年の一月一日になる瞬間にね、この世の終りが来るの」。久しぶりに会う旧友の桜井恵利は、晴美に突然話し始めた。

とっくに死んだはずの人物の遺伝子が、殺人事件現場から発見されたら!?遺伝子治療や体細胞移植を手がける最先端医療企業SOMONグループ。

国際的巨大ヘッジファンドの元幹部・仁科の息子が誘拐された。犯人の要求は「一億円を持ってブリュッセルへ飛べ」。

その地を二度目に訪れた者は「紫の悪魔」に命を奪われる。一滴の血も流すことなく…。

小説の面白さが凝縮!超ベストセラー作家の神髄、ショートショート27編。

ミステリアス学園ミステリ研究会、略して「ミスミス研」。

一読、脱帽せざるを得ない。最盛期を迎えつつある宋の時代を舞台に、秘密捜査官の大活躍。

暴力、ドラッグ、幼女売春…。ジャズバーのバーテンの顔をもちながら、闇の世界に生きる夏彦。

落水周吉と茨城辰二は、掘り出し物の中古品も商うレコード店を共同経営している。

評論家・真木英介が小諸駅頭から姿を消した。

平将門の娘・滝夜叉姫の祟りで伯父が殺されます―まったく働く気のない心霊探偵・物部太郎のもとへ依頼人が来た。

夫の後輩夫妻をホーム・パーティに招待したら、気付かれていないはずの…。

本格推理界の新しい旗手となり得るか?いつにも増して優秀な書き手が勢揃いした本書。

昭和五年七月、豪華客船・箱根丸は横浜港を出港、倫敦へ向かった。

――シュルーズベリは混乱の極みにあった。

――12世紀、イングランドはシュロップシャ、シュルーズベリ大修道院の修道士達は、副院長・ロバートを先頭にウェールズに向かった。

闇夜を震わせる激情。狩りの悦び。

11歳になったぼくは、きょうは絶対、日記帳を買うんだ、と決意し、境界を越えてとなり町に足を踏みいれた。

1950年代前半のミステリー界は同人誌の活動が盛んだった。