悪夢の果て
- 第二次世界大戦 (28)
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2001年に書かれた短編集。小渕首相の下、制定された国旗国歌法など、戦時中に戻るプロセスの中で、著者は危機感を感じたのでしょう。その感性と作品にした勇気は評価できます。 作品自体としては、『プロメテウスの乙女』(1984)、『教室の正義―闇からの声』(2006)、『三毛猫ホームズの遠眼鏡』(2012-4)と比べるとインパクトが弱いように感じました。 政府によるクーデターは2014年7月1日に集団自衛権閣議決定で現実になりましたし、沖縄等では白色テロも起きてます。大手メディアは御用メディアに。このままでは、国を国"家"に乗っ取られてしまうことに、人々が気付いてくれるにはどうしたらいいのでしょうか...? | ||||
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表題作は2001年に発表されたもの(当時は「悪夢のかなた」)。著者が当時の政治状況に対して感じていた危機意識が表現されている。 以前、ほかの作品についても書いたことだが、赤川次郎氏が従来持たれているイメージとは、かなり違う作品である。現代において、歯がゆい立場に置かれた主人公が、タイムスリップのなかで体験する、戦時における本当の恐怖は見事である。また、その歯がゆい立場に関わる部分は、政府の考えを答申することが予め定められている「審議会」を使った現代の政治手法に対する批判にもなっている。 少なくない作家や言論人が政府に追随し、世界的には修正主義者と見なされる発言を繰り返していることを考えると、本書のようなエンターテインメントでありながら、強いメッセージ性を持った作品を上梓する氏の創作姿勢には拍手を送りたい。発表から13年を経て、政治状況はますます悪化しているように見える現在だが、歴史を長い目で見れば、現在のような状況は、極めて一時的な“揺り戻し”であって、永続するものではない。やがて“揺り戻し”が過ぎ去った時、こういった作品を発表し続けた氏が、さらに高く評価される日がくるに違いない。 | ||||
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赤川次郎にしては珍しい社会派小説。 戦争の悲惨さを、適切に描写し、個人でできることは何かを考えさせられる。 抗しきれない力に対して,何かを考えるきっかけを与えるかもしれない。 作家が普段は売れるために書いているものと、書きたいから書く物があるという。 山村美紗が、西村京太郎に言ったといわれている言葉を思い出す。 「書きたいものは、売れてからかけばいい。」 売れてしまってから,書くのには,売れるために書く流れに抗する強い意志がいるだろう。 そんなことを感じながら読みました。 | ||||
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赤川次郎にしては珍しい社会派小説。 戦争の悲惨さを、適切に描写し、個人でできることは何かを考えさせられる。 抗しきれない力に対して,何かを考えるきっかけを与えるかもしれない。 作家が普段は売れるために書いているものと、書きたいから書く物があるという。 山村美紗が、西村京太郎に言ったといわれている言葉を思い出す。 「書きたいものは、売れてからかけばいい。」 売れてしまってから,書くのには,売れるために書く流れに抗する強い意志がいるだろう。 そんなことを感じながら読みました。 | ||||
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読みながら、心を穏やかに保つことができません。 大人になってから、すすんでこうした心情と付き合うことは滅多にありません。 ここに収められている4つの短編、それぞれに、人間の嫌な姿が描かれています。それは正しく自分のこころの中にあるものです。 現代の日本の姿に危機感を持ってこうした一連の作品を記そうとした作者の気持ちを知って読み始めましたから、最後まで読もうという気持ちを持ち続けられたのだと思います。 正直に言うと、「凶悪犯」「後ろ姿の英雄」の二作を読んでいる途中では、何度か本を閉じなければいられませんでした。 細かい描写を省いた文章で展開を早め、ぐいぐいと引っ張られていきます。叩きつけてくるような印象を持ちました。 社会に定着した一定の位置をもっているであろう著者が、こうした作品を書いたことの意味を考えないわけにはいきません。 | ||||
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