不気味な逆五芒星の中央に捧げられた二重鍵密室の首なし死体。邸内を徘徊する西洋甲胄姿の亡霊。

秋葉京介の探偵事務所には看板がない。素行調査などの退屈な依頼は引き受けない主義だからだ。

山田風太郎と高木彬光。

「探偵趣味」は、大正14(1925)年に、「探偵趣味の会」の機関誌として創刊された。

縁談が持ち込まれる度に、事件が発生するという奇妙な宿命の下に生まれた薄幸の名探偵、その名は垂里冴子。

このドーチェスターの街で、マフィアに狙われる人間の依頼を受けることは、最大の自殺行為だ。

新進デザイナーの春物コレクションのスケッチが盗まれた。次いで五万ドルの現金の要求。

北九州市の門司港で探偵業を営む御倉学に、県内有数の学校法人の理事長から依頼があった。

「息子を連れ戻してほしいの」離婚した夫から力づくでポールを連れ戻し、母親に引き渡した私立探偵スペンサーは、両親とも、この15歳の少年を心から愛したことはなく、離婚の取り引きに用いていたことを知る。

わたしの心臓のそばには銃弾がある。14年前、警官時代にローズという男に撃たれたときのものだ。

「J・Mを殺したのは誰か?」。私が読んだ患者の原稿は、その一文で結ばれていた。

姫子は十三歳。登校拒否の中学二年生。

日本アマチュア魔術協会の新作発表会で、小道具の人形の“首”が盗まれた。

私立探偵・橋本が受けたある依頼―。それは、二年前に突然引退した女優・白石由加里を捜すこと。

昭和五年七月。豪華客船・箱根丸は、横浜を出港、倫敦に向けて旅立った。

アメリカ南部の島ジェイムズ島にあるメイナード邸で、不可解な“事件”が頻発する。

大正末期から昭和初期は、探偵小説の第一次黄金時代だった。

女は毎日、まだみずみずしい花束を捨てていた―古典的探偵小説を連想させる殺人現場と、緻密な計画が意表を突く「花を捨てる女」、家出から戻った妻が別人だと親友が通報する「アイデンティティ」、次々と現れる遺言書に状況が翻る「三通の遺言」など、絶望に迷路から女たちが

家出した女房の行方を探してほしい―依頼人は二十数年ぶりに会った高校の同級生・寺島。

タフガイ探偵ハンクが活躍する小説で人気の作家ウィリーは、深刻なスランプに悩んでいた。

二十年に一度の祭りの生神役として南の孤島を訪れた律子を待ち受けていた奇怪な呪文。

崖下の変死体は大富豪夫人だった―ロサンゼルスの私立探偵エルヴィス・コールは、妻殺しの嫌疑をかけられた実業家テディ・マーティン側の辣腕弁護士ジョナサン・グリーンから依頼を受けた。

満たされないOL生活に別れを告げ、一宮探偵事務所で探偵として歩み始めた涼子は、車椅子に乗った依頼人・東山史子を訪ねた。

大物プロデューサーの後押しで晶は大舞台の主役に抜てきされる。その身辺で、次々と起こる奇怪な殺人事件。

誘拐された少女三人の死体は、血が抜かれた上に、残酷な仕掛けがなされていた。

今から25年前、学園紛争の終わった西北大ではカリスマ演出家率いる小劇団「ペガサス」が人気を集めていた。

敏腕刑事を狙撃手が襲った。犯人を追いつめる十津川警部の大胆推理とは?殺人の告発文が駅の伝言板に。

かの名探偵シャーロック・ホームズの語られざる事件簿に、イギリス・ミステリ界の名手が挑む。

名探偵はなるのではない、存在であり意志である―勤め先の二階に事務所を構えた名探偵巫弓彦に出会ったわたし・姫宮あゆみは、“真実が見えてしまう”彼の記録者を志願した…。

事件の状況は、まるで小説のようだった。現場はロンドン郊外の高級住宅地、著名な実業家が自宅の書斎で殺害されたのだ。

1969年の夏、沼の底から男子小学生の首なし死体が引き上げられた。

時は流れ、街は変わり、人々もうつろってゆく。探偵だったルー・グリフィンは教師となり、作家としても成功していた。

閉ざされた中庭（パティオ）が惨劇の始まり 一族を次々襲う奇怪な死。

兵吾少年は奇妙な枡形の屋敷に住む老婆に助けられた。その夜、少年は窓から忍び入ろうとする鬼に出くわす。

人間大砲の轟音とともに、舞台にバラバラ死体が降り注ぐ「サーカスの怪人」。

建設会社社長が死亡し、四人の息子が巨額の遺産を相続することになった。

一世を風靡していた老作家の目黒秀明は、登場人物が次々に惨殺される自分の小説のことで孫娘が友だちからいじめられていたのを知り心を痛め、十数年前に絶筆した。

バークに接触してきた女はクリスタル・ベスと名乗った。ストーカーから女たちを守るための隠れ家を経営しているという。

ロサンゼルスの私立探偵エルヴィス・コールは、人気女優ジョディ・テイラーに依頼を受けた。

八年前、卑劣な罠で新聞記者を追われた畝原は、以来探偵として一人娘の冴香を養ってきた。

「求む、バカな人」―この奇妙な求人広告に魅かれて一宮探偵事務所に飛びこんだ涼子は、満たされないOL生活に別れを告げた。

東大医学部標本室に残された百体もの刺青を施された人皮。

大晦日、京都・八坂神社。おけら詣りで賑わう境内で、晴着姿の若い女性が破魔矢で胸を突かれ殺された。

北九州市の門司港にねぐらをもつ御倉学には、不慮の事故で子を失い、妻と離婚したという過去がある。

花見客の見守るなかで予告どおりに盗みを成功させた怪盗九印の正体をつきとめ、れーちの話の謎をあっさり解いた清志郎左右衛門が、幕府軍と新政府軍の戦から江戸を守るために、すごいことを考えた。

救いようのない八方塞がりの状況も、国際的な無理難題も、判断不能な怪現象も、全てを完全粉砕男。

傑作、力作、奇作満載、有望新人輩出…推理界に話題を提供してきた本格推理シリーズも第15巻。

シーズンオフの別荘地に拳銃を片手に迷い込んだ娘と、別荘地の保安管理人として働きながら己の生き方を頑に貫く男の交流を綴った表題作をはじめ、飯倉の裏通りにあるバーを根城にする一匹狼のもめごと処理屋を描いた『ジョーカーの選択』、未来の巨大ホテルを舞台に、最悪の麻

名古屋市のホテルで奇妙な連続毒殺事件が発生。

JR大宮駅北側の陸橋から、高崎線上り列車めがけて投げ落とされた、身元不明の死体。

夏の夜、自分自身の埋葬を目撃した掛井純一は、何者かに殺され「幽霊」として蘇った。

夏休みにシャドー牧場をおとずれたナンシー。

―革服に身を包んだ寡黙な放浪者。三十年余りも流浪の旅は続いたという。

消えた宝くじ、老将軍の殺害事件、ぬすまれた青色ダイヤ。

殺人罪の時効は十五年。もうまもなく時効が成立する男が、いまお前たちの目の前にいる。

ぼくは自殺しそうな気がする。守ってほしい…ランディーと名乗る若者はバークに訴えた。

再婚したばかりの資産家の中年男が首を吊って死んだ。結婚相談所で知り合った新妻は夫の数億円の預金とともに姿を消していた―。

誰も触れるな、誰も近づくな、もう、誰も喪うな。その事件は、些細なマンションの苦情から始まった。

カリブ海に浮かぶ島で私立探偵業を営むダグのもとに、シャルロットと名乗る勝気な美女が訪れた。

本格ミステリーの名手たちの作品を集めた好評シリーズ。今回は旅をテーマにセレクトした傑作八編。

本格ミステリーの名手たちの作品を集めた好評シリーズ。今回は旅をテーマにセレクトした傑作八編。

米穀卸商の坂本義人が水死体で発見された。彼が死の直前に電話をしていた相手は、浅見光彦の母・雪江だった。

殺人。不正。

12分の1のドールハウスで行われた小さな殺人。

鎖で閉ざされた自転車置場に放置された盗難車。真っ赤なペンキが塗りつけられた「花嫁のベンチ」。

御手洗潔は幼年時代から名探偵だった。あの不思議な力は、5歳の時には既に具わっていた。

フェイスは夫のトムと息子のベンと共にフランス東部の街リヨンにやって来た。

酒への欲求は抑えられても、心の渇きは癒せない。探偵事務所を移転したロレインは将来への不安と激しい孤独感に苛まれていた。

オクスフォードのカレッジに招かれ、はるばる大西洋を渡ってやってきた元刑事で大学教授のホーマー・ケリー。

匣の中には綺麗な娘がぴったり入ってゐた。箱を祀る奇妙な霊能者。

握手をするように人を殺す男。一歩踏み出したらもう戻れない。

JDC(日本探偵倶楽部)本部ビルが爆破。それは犯罪オリンピック現象の開幕だった…。

最後の探偵作家と言われた横溝正史のデビュー作は、大正十(1921)年四月、『新青年』に発表した「恐ろしき四月馬鹿」だった。

西表の密林で発見の死体は失踪中の男?私立探偵・岩波をリーダーとする探検グループのメンバー真那津が、阪神大震災で母を亡くした少女・花をつれて神戸から帰京した。

いよいよ、キッド・ピストルズが講談社ノベルス初登場!名探偵が活躍する「パラレル英国」で起こるのは、童謡がらみの連続変死に、「靴の館」の雪の密室、死んだはずの子供の誘拐に、「最後の偉大な執事」の謎、拘束具に身を包んだ娼婦の惨殺と五つの怪事件!全編に溢れる、本

タナーの飲み友達のトムが、謎の自殺を遂げた。

堕天使!堕天使!この稀代の怪人は一挙に男女十数名を惨殺し、日本各地に花嫁衣裳の死体をバラ撤いた。

北アルプス山岳救助隊員・紫門一鬼に、奇妙な光景を目撃したとの通報があった。

パラダイン男爵家を脅かす怪現象の数々―ポルターガイスト、うろつく尼僧の亡霊、外から鍵をかけた部屋で夜ごとひとりでに曲を奏でるハープ。

依頼人は可憐な十七歳の少女、有美。

十七世紀イタリア。侯爵モンタルト家別邸の、亡き女主人が丹精込めて造った庭園で男の死体が発見される。

ライセンスを持たない私立探偵渋柿信介、六歳。

『カリブ諸島の手がかり』の名探偵ポジオリ教授が帰ってきた。

ある出来事を機に十年間続けた探偵を辞め、サラリーマンに転職した御倉学は、筋力トレーニングと酒でなんとか精神の均衡を保っていた。

かっこいいのか悪いのか、イマイチつかめない夢水名(迷)探偵。

完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。

な、なにっ!?飛鳥が電子探偵団をやめて、『紅カモメ』に入るって~!?でも、マコトたちは、この言葉からスケ番グループ名や、ピエロの赤い唇、カモメ引っ越し便と色々なことが連想されて、頭の中は混乱するばかり。

笑殺必至。含み笑いから爆笑まで「七色の笑い」が楽しめる。

アトムくんとのラブシーンを描いた“ヤオイ本”が大介の元に届いた。

探偵小説界に於ける本格派の巨星として一般から期待されていた著者の、処女作『琥珀のパイプ』から、最新の力作『ニッケルの文鎮』に至るまで、いずれも探偵小説の正道をふんだ作品を収録した創作集。

本邦探偵学界の権威である、著者の創作集。完全復刻。

わたし眠るのが恐いんです。結婚を目前に控えた市川倫子と名乗る女が、量子のカウンセリングルームを訪れた。

江戸時代から遊廓を営んでいた旧家にもたらされた殺人予告。かつて狂死した遊女の怨霊祓いの夜、果たして起きた二つの殺人事件。

公園で殺人犯を張込み中の、捜査一課刑事・片山義太郎は、イチゴの絵柄の可愛いハンカチをベンチから拾い上げた。

岩手県の清流・葛根田水系で二人の釣人が失跡した。数日後、下流では女性の扼殺死体が発見される。

「侮辱され、ナイフで刺し殺してしまった…」その電話が、明京病院関係者を次々に襲った連続殺人事件の始まりだった。

依頼を受けること。そこに、理由などはいらない…。

奇術師フーディーニは、ある貴族の屋敷を訪れた。知友のコナン・ドイル卿も招かれ、降霊会が催されるからだ。

霧笛が帝都の闇を震わせたその夜一隻の軍艦が水底に消えた。海軍の密命を受けその島に赴いた私立探偵十三郎が見たものは。

元俳優の警備員スコット・エリオットは、映画監督ドルリーから、撮影現場の警備の依頼を受けた。