当たり屋、強請りはお手のもの。あくどい仕事で生計を立てる岡田と溝口。

目と耳が不自由な美女と、何の取り柄もない男の純愛を描く表題作。

吸血鬼に人造人間、怪盗・人狼・切り裂き魔、そして名探偵。

母から娘へ。脈々と伝えられる、理不尽な呪いめいた「決まり事」とは――。

*本書は新潮文庫の書き下ろしシリーズとして刊行された『爛漫たる爛漫』『廻旋する夏空』『読み解かれるD』を加筆修正の上、「序章」(「Preludio」)と「単行本版あとがき」を書き下ろしたものです。

エレベーター事故で閉じ込められた女性の元に、その翌日、フリーライターを名乗る男が訪ねてきた。

深夜、鉄骨を振るい人を襲う亡霊「鋼人七瀬」。

初めて直系ではない将軍となる綱吉を支える老中堀田正俊。その野望に、各藩の緊張は高まる。

東日本大震災から三年の月日をかけ紡ぎ出された希望と祈りの物語。著者自らが体験した阪神・淡路大震災。

大規模な開発に揺れる戸隠・毒の平で、計画のキーマンである実業家の死体が発見された。

生涯の伴侶を得て、幸せいっぱいのシャンディ教授をあらたな騒動が襲う。

日々堂のお葉の元に山源の総元締源伍から文が届いた。だが、筆蹟があまりにも弱々しく、女ごの手になる文にみえる。

この悲劇のヒロインは誰……? きらびやかな芸能の世界に飛び込んだ女性たちは、運命の渦にまきこまれていく! ■演じられた花嫁 観劇を楽しみにきた女子大生・塚川亜由美と親友の聡子。

殺したはずの女が蘇り、のっぺらぼうが林に立つ。

英国王妃のコレクションから、貴重な「嗅ぎ煙草入れ」が盗まれた。

弁護士デクスターが休暇中に出会ったのは、瑠璃色の瞳で霊を見るエイルマー・ヴァンス。

「ムラセアズサを預かっている。

わたし、城の外に行きたいの 一家団欒に突然飛び込んできた少女は、「城」の外に出て行くと言う。

冬の気配が色濃くなってきた11月の京都。

FBI、地元の保安官補を経て民間傭兵派遣会社EE社に入ったトム・ブードロウは一月前にある動画を受け取っていた。

男が真夜中の駐車場を全力疾走し、そのままビルの壁に激突して重傷を負った。

上信電鉄千平駅。下仁田行き始発電車の運転士がホームで俯せに倒れている老人を発見した。

一年前、サンタ姿の若者が殺された。

有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、猛烈な砂嵐によりわずか6日目にして中止を余儀なくされた。

火星に一人取り残されたマーク・ワトニーは、すぐさま生きのびる手立てを考え始めた。

ナイスヴィル郊外の飛行場から飛び立った小型ジェット機は、突如現われたカラスの大群に襲われて墜落した。

不可解な消失事件から生還し、ニックとケイトの家に住むことになった少年レイニーの言動は、どことなく奇妙だった。

クリスマス商戦のさ中、デパートのおもちゃ売り場でアルバイトをする十九歳の女性テレーズは、美しい人妻と出会う。

太平洋戦争勃発直前の昭和十六年の夏、日本・中国・アメリカの五人の若者が槍ヶ岳の頂上に立った。

日本の敗戦が決定的となった昭和二十年六月。槍ヶ岳での再会を誓った五人はそれぞれが懸命に時代と闘っていた。

(サル)猿田(コ)骨崎(リ)リサコ、三人のメンバーによる「便利屋」には、「便利屋」の範疇を超えた依頼が舞い込む。

特命係の杉下右京が、 部下の甲斐享の後押しで出席した 大学時代の恩師の古希を祝う会で、 警視庁広報課課長の社美彌子とともに 監禁事件に巻き込まれる

小学校を卒業して28年。

百姓から憧れの武士へと出世した藤吉に、中小姓として俸禄と姓が与えられた。ある日、奉公先である永穂家の家宝が盗まれる。

一話完結、一作5分で読める大人気のショートショート・アンソロジー第7弾。

交通事故で妻を亡くし、自身も大けがを負った結果、音を聴くと香りを感じるという共感覚「嗅聴」を得た鳴瀬玲司は、ピアノの調律師を生業としている。

芝・日の出桟橋を静かに離れたレストランシップの船中では、各界の著名人を招待した華々しい結婚式が始まっていた。

憧れの課長から昼食に誘われ、「我が社のために重要書類を届けてくれ」と指示された新米女子社員の恭子。

和歌山県串本町のダイビングショップでインストラクターとして働く女性ダイバー高畑水輝。

気が付くと殺風景な部屋にいた高校二年生の鐘松孝平。

その花屋は海の見える街角に佇んでいる。店員の瑠璃さんは、人の名前さえ忘れるほどの天然ドジな女性だ。

高2の咲弥は、いつの間にかクラスメイト6人とともに、古びた遊園地にいた。

もし、目覚めると自分は死んでいて、どこの誰かもわからなくなっていたら!? 彼女がまさにそうだった。

百足山のトラブルシューター、颯爽登場。“枕”が主人公のハードボイルド。

イタリアン・ノワールの巨匠再び!夜間校の教室で女教師が暴行恥辱され瀕死の状態で発見された。

NYに到着後、一弥の姉・瑠璃の家に身を寄せたヴィクトリカと一弥。

95年、渋谷。時代に抗うように、街を駆け抜けた、17歳の少年たちがいた。

シャーロック・ホームズは滝壷に消え、巨悪が動き出す。モリアーティに接近する、アメリカ裏社会の支配者を追え。

この世の終わりならふたりの全てが許される。奄美の海を漂う少女の元に、隻眼の大鷲が舞い降り、語り始めたある兄妹の物語。

若だんな、そんなに頑張ってだいじょうぶ?両国を仕切る親分の提案で、大店の跡取り息子三人が盛り場での稼ぎを競うことに。

病の原因を突き止め、命をつなぐ――創薬探偵。創薬チーム、それは原因不明の難病奇病に苦しむ者の最後の望み。

昭和48年、小学校3年生の裕樹は県境に建つ虹ヶ本団地に越してきた。

死の連鎖を止めるのは熱血か冷徹か。

「俺は将来、悪徳弁護士になって金を稼ぐんだ!!」大学生と偽って蜂谷の家庭教師に現れた同級生の入江。

乙女な心を持つ美術系男子のラブコメディ! 有名政治家を父に持つ遠明寺(おんみょうじ)美智之(みちの)輔(すけ)は、子どもの頃から絵を描くことが好きな乙女な男の子。

冬がきて、烏丸家にもクリスマスの季節がやってきた。

“最初の天使”を見つけるための旅で、ベリアルのスパイだったレオポルトはクーマエの洞窟で命を落としたと思われていた。

“血の福音書”が明かした、たった一段落分の文章―聖戦を避けるために“最初の天使”を見つけねばならないという試練を終えた預言の三人だが、彼らの仕事はそこで終わったわけではなかった。

藤堂率いる国際的犯罪組織と、日本最大の暴力組織“本社”の銃撃戦に巻きこまれ、消息を絶った藤堂の娘・カスミ。

人気アイドルグループのメンバー・亜希子は、世代交代の現実に思い悩み大物俳優と不倫を続けている。

三社祭の夜。葵の笑顔に秘められた過去を、栗田は垣間見る。

水不足の村に現れた悪徳役人・伊舎堂。村人の窮状に追い打ちをかけ、強制労働の果てには、信仰や娯楽まで禁止してしまう。

かつてこのような絵画の見方があっただろうか? 絵を通して霊的世界へと誘う! 見事な手法と解釈で名画に隠されているメッセージを読み解く。

小説の書き手である「わたし」は、物語を始めるにあたり、日本語の表記の範囲を定め、登場人物となる13氏族を制定し、世界を作り出す。

高層ビルの執務室で男が死体となって見つかり直後、ニューヨークを大停電が襲う―現場にたどり着いた隻眼の探偵はさまざまな証言の中から犯人を追い詰めていく。

仕事に情熱を燃やすグレースは、ある日、上司が殺害され、お酒の瓶が転がっているのを発見する。

父の衝撃の発表から一週間。あの人がついに還ってくる。

彼女は病院にいる。館を離れ、あの家政婦から逃れ。

敵対していた小国の族長がモアン王国を訪れたそのとき、族長とモアン国王を何者かの矢が襲った。

イムラックの大修道院で大切に保管していた聖遺物が紛失。保管担当の修道士が失踪した。

アガスティアリゾート――マイン社が運営する、 サンフランシスコ沖合の特別提携地区。

シナリオ・ライター北村克彦は高利貸し股野重郎の妻あけみと通じ、股野を絞殺した。

無役の小普請から念願のお役に就いた御天守番の工藤小賢太は、見回りに出た天守台で何者かに襲われる。

美貌の元侯爵夫人に想いを寄せる二人の青年。その一人がある日、断崖から墜落死した。

野球選手としての不安と自信と孤独……東京六大学野球を舞台に、甲子園後の選手たちの人生とその選択や葛藤などを切なく、熱く、見事に描ききった連作青春小説集。

長屋の平和を守るため、悪党たちしぶしぶ大奮闘!スリに詐欺師に美人局、実は凄腕ばかりの善人長屋に迷い込んだ本物の善人・加助。

蕗屋清一郎が下宿屋をいとなむ老婆を絞殺した。老婆がためていた大金をねらって…。

ジョン・レノンが死んだ日、ラジオからはビートルズの曲がずっと流れていた……。

大好きな女の子が死んでしまった――という悪夢をみて起きた朝。 高校の教室に入った綜士は、ある違和感を覚える。

異次元との接触現象〈涯て〉に侵食される地球。

娘の小学校受験が終わったら離婚する。そう約束した仮面夫婦の二人。

この苛立ち、この焦燥、この憎悪、この執着。

男に騙され、会社も辞める羽目になってしまった元OLの神戸美菜代は、 凄腕の復讐屋がいるという噂を聞きつけ、その男、成海慶介の事務所を訪ねる。

はじめて逮捕した犯人は、巧妙に仕組まれた冤罪だった──。傑作警察小説! 将来に不安を抱く、交番の新人巡査。

古文書には暗号によってアレクサンドリア図書館の蔵書の隠し場所が記されているという。

豊島屋の隠居・清蔵が金座裏に姿を見せた。 「倅に十代目を継がせたいので、後見方をお願いしたい」という。

水道も電気も来ていないミャンマーの僻地で米国最大手のコングロマリットが極秘に行なっていた天然ガス探査。

驚くほどの出血、無数の穴が空いた歯茎、ミイラ状の全身。感染者は死に際、周囲に襲いかかる。

悪いがこの本に粗筋なんてない。これは小説ではないからだ。

下野国で、重臣による謀反の難から逃れた領主の娘・澪姫と小姓が追手に囲まれた時、黒い長羽織姿で長身痩躯の男が二人を助ける。

特殊犯捜査係に異動してきた同期の大石陽子は立てこもり事件の身代わり人質となってしまう。

中学三年生の村上咲枝は、自殺だとされている母の死をずっと信じられずにいる。

九歳の時に受けた遺伝子治療によって聴覚が異常に発達した小春は、勤めていたブラック企業の過酷さに耐えきれず辞職した。

西ブロックに稀な、春の日のような穏やかな一日。NO.6崩壊後にNO.6に留まった紫苑。

将軍世嗣の住まいである西丸の書院番に引き立てられ心浮き立つ伴鍋次郎だが、両親は喜ぶどころか狼狽し、不安すら覗かせる。

『マルタの鷹』『血の収穫』のダシール・ハメットはパルプマガジン「ブラックマスク」から登場し、ヘミングウェイやフィッツジェラルドと並ぶ二十世紀アメリカ文学の重要な小説家と見なされるまでになった。

十津川が訪れた熱海はヒガンザクラが満開だった。高校時代の友人で画家の本山に誘われ、休暇をとって訪ねてきたのだ。

25歳童貞のたけしが、脱ニートを目指し探偵見習いに。

早くに両親を亡くし十六歳で奉公にでた菜々だったが、主人の風早市之進が無実の罪を着せられてしまう。

ひっそりと鎌倉で帽子屋を営むつぐみ。妻子を不慮の事故で亡くし、自らも余命幾ばくもない編集者の洋司。