(短編集)
ランクA病院の愉悦(ガンコロリン)
- 悲喜劇 (46)
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その後の渡海、東日本大震災時の速水が登場する。海堂作品では硬派なキャラが好きなので短編ではあるが再び彼らの動向が知れて嬉しい。 | ||||
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近未来の医療現場の短編集です。作者も自覚してるみたいだけど、表現が助長で回りくどく感じることはある。けど、「ガンコロリン」と「ランクA病院の愉悦」は考えさせられた。とくに、最後の「ランクA病院の愉悦」 医療現場の話だけど、メッセージは日本や資本主義の進む先への警告。それがオモシロおかしく描かれている。資本主義では経済的に成長し続けないといけないし、資本家のために「情報」は流れるし、「ルール」も作られる。どんな業界でもお金がある人のほうが選択肢は多い。そうやって進んで行く日本の医療現場フィクション。 作者曰く、「私は愛国者なので日本にワクチンを売っておきたいと考えている。」 | ||||
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海堂尊『ランクA病院の愉悦』(新潮文庫、2016年)は医療小説の短編集である。『ガンコロリン』を改題した文庫本である。 「緑剥樹の下で」は『ブラックペアン1988』の渡海征一郎のその後が描かれる。テレビドラマ『ブラックペアン』で二宮和也が演じて話題になったキャラクターである。『モルフェウスの領域』で日比野涼子の回想シーンで渡海らしい人物が登場していたが、やはり渡海だったのだろう。 渡海は「医療が壊れたら住民は大変な思いをする。政治と医療を分離しなければ、民は滅びてしまう」(85頁)。これはスカラムーシュの医療庁構想にも重なる。政治が医療に横槍を入れることへの著者の憤懣が感じられる。 著者は後書きでも以下のように書いている。「いいものをいじり回してダメにしてしまうのは官僚の習い性だ。官僚の意識には、病で苦しむ患者を救おうという、一番大切な気持ちがすっぽり欠けているように思えてならない」(237頁) 「被災地の空へ」は『ジェネラル・ルージュの凱旋』の速水晃一が主人公である。傲岸不遜なイメージのある速水であったが、ここでは学ぶ人になっている。 「ランクA病院の愉悦」は医療格差が進む近未来の日本を描く。病院はランクA、ランクB、ランクCと料金によって分けられる。ランクC病院は人工知能による診断しかしない。この人工知能も近年話題の機械学習のレベルではなく、if文で実装する単純なレベルである。 低所得者は、このランクC病院しか事実上受診できない。格差社会のディストピアを描く作品と想像したが、良い意味で裏切られた。価格と品質が比例するというような浅ましい拝金主義への批判になっていた。ただ価格が高いだけのサービスには意味がない。 この作品では病院のランク制はTPPのようなグローバリゼーションによって起きたとされるが、その問題は競争が起きていないことにある。競争がないから低レベルのサービスになる。むしろ市場原理を活かすことが制度設計に大切であると感じた。 | ||||
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特に「ランクA病院の愉悦」が気に入ってます 近い将来このような形になるのかも知れないなぁと 妙にリアルなストーリーに納得したりして・・・ 医療問題も色々深刻だなと思いました | ||||
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ランクA病院の愉悦・・・は、近未来の医療を描いたようで 興味深い。 ますます医療の経済格差が広がって、持たざる者は ATMのような機械で診察を受け(画面を見て 症状のボタンを押していく。あと指示に従っていく。)最後に薬が機械から出てくる。 医師との接触はないが、一番安価な診療である。 一方、 高級な病院では、美男美女の医師がそろっており 患者は選ぶことが出来たり、美人なナースが痛みの緩和のために歌を綺麗な声で歌ってくれたり・・・医療プラス おもてなしサービスのような?そんなことが繰り広げられている。ただし支払う医療費はべらぼうに高い。 こんなことになっていったら嫌だな・・・と思う一方、人口知能の活躍もあり これに近い状況にじょじょにじょじょに近づいていくのではと、本当のところ心配だ。 | ||||
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