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(短編集)
ランクA病院の愉悦(ガンコロリン)
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ランクA病院の愉悦(ガンコロリン)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.89pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全27件 1~20 1/2ページ
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その後の渡海、東日本大震災時の速水が登場する。海堂作品では硬派なキャラが好きなので短編ではあるが再び彼らの動向が知れて嬉しい。 | ||||
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近未来の医療現場の短編集です。作者も自覚してるみたいだけど、表現が助長で回りくどく感じることはある。けど、「ガンコロリン」と「ランクA病院の愉悦」は考えさせられた。とくに、最後の「ランクA病院の愉悦」 医療現場の話だけど、メッセージは日本や資本主義の進む先への警告。それがオモシロおかしく描かれている。資本主義では経済的に成長し続けないといけないし、資本家のために「情報」は流れるし、「ルール」も作られる。どんな業界でもお金がある人のほうが選択肢は多い。そうやって進んで行く日本の医療現場フィクション。 作者曰く、「私は愛国者なので日本にワクチンを売っておきたいと考えている。」 | ||||
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海堂尊『ランクA病院の愉悦』(新潮文庫、2016年)は医療小説の短編集である。『ガンコロリン』を改題した文庫本である。 「緑剥樹の下で」は『ブラックペアン1988』の渡海征一郎のその後が描かれる。テレビドラマ『ブラックペアン』で二宮和也が演じて話題になったキャラクターである。『モルフェウスの領域』で日比野涼子の回想シーンで渡海らしい人物が登場していたが、やはり渡海だったのだろう。 渡海は「医療が壊れたら住民は大変な思いをする。政治と医療を分離しなければ、民は滅びてしまう」(85頁)。これはスカラムーシュの医療庁構想にも重なる。政治が医療に横槍を入れることへの著者の憤懣が感じられる。 著者は後書きでも以下のように書いている。「いいものをいじり回してダメにしてしまうのは官僚の習い性だ。官僚の意識には、病で苦しむ患者を救おうという、一番大切な気持ちがすっぽり欠けているように思えてならない」(237頁) 「被災地の空へ」は『ジェネラル・ルージュの凱旋』の速水晃一が主人公である。傲岸不遜なイメージのある速水であったが、ここでは学ぶ人になっている。 「ランクA病院の愉悦」は医療格差が進む近未来の日本を描く。病院はランクA、ランクB、ランクCと料金によって分けられる。ランクC病院は人工知能による診断しかしない。この人工知能も近年話題の機械学習のレベルではなく、if文で実装する単純なレベルである。 低所得者は、このランクC病院しか事実上受診できない。格差社会のディストピアを描く作品と想像したが、良い意味で裏切られた。価格と品質が比例するというような浅ましい拝金主義への批判になっていた。ただ価格が高いだけのサービスには意味がない。 この作品では病院のランク制はTPPのようなグローバリゼーションによって起きたとされるが、その問題は競争が起きていないことにある。競争がないから低レベルのサービスになる。むしろ市場原理を活かすことが制度設計に大切であると感じた。 | ||||
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特に「ランクA病院の愉悦」が気に入ってます 近い将来このような形になるのかも知れないなぁと 妙にリアルなストーリーに納得したりして・・・ 医療問題も色々深刻だなと思いました | ||||
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ランクA病院の愉悦・・・は、近未来の医療を描いたようで 興味深い。 ますます医療の経済格差が広がって、持たざる者は ATMのような機械で診察を受け(画面を見て 症状のボタンを押していく。あと指示に従っていく。)最後に薬が機械から出てくる。 医師との接触はないが、一番安価な診療である。 一方、 高級な病院では、美男美女の医師がそろっており 患者は選ぶことが出来たり、美人なナースが痛みの緩和のために歌を綺麗な声で歌ってくれたり・・・医療プラス おもてなしサービスのような?そんなことが繰り広げられている。ただし支払う医療費はべらぼうに高い。 こんなことになっていったら嫌だな・・・と思う一方、人口知能の活躍もあり これに近い状況にじょじょにじょじょに近づいていくのではと、本当のところ心配だ。 | ||||
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アガピとセイは嬉しかった。 少し書評とは違いますが、 海堂氏のあとがきにある、 『全作品をリンクさせるのにも飽きた』 との言葉は聞きたくなかった。 いま最高に盛り上がって、残りの全作品を網羅するつもりなのに、肝心の作者から、ハシゴをはずされた気分です。 つてゆうか、桜宮サーガはもう完結したのですか?既刊の作品すべて読み終えるまであと5冊くらいなのですが、どうなのでしょう? 飽きたってことは、永遠の未完のまま、終わったかどうかを、うやむやにさせているのですか? スカラムーシュでビシッと終わったのですか? どなたか教えてください。悲しい… | ||||
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医療に関する行政の取り組みについて 皮肉たっぷりに批判をこめた、軽い感じの短編が、 著者の馴染みの登場人物が出てこない2作品、殆んど出てこない1作品。 やや真面目な雰囲気の2作品にはジェネラルの現在と 『ブラック・ペアン』と『モルフェウスの領域』と『チーム・バチスタの栄光』 をつなぐ人物が描かれています。 軽い調子の話はまともに描いたら重くなり過ぎるから、 かもしれませんが、 もうちょっと話の練りようはあったように感じます。 真面目な二作品も以前の著者ならもうちょっと作り込んでくれたはず。 軽くどんどん読めてしまいます。 医療の裏側を垣間見るには悪くない著作集だとは思います。 今後の期待を込めてやや辛めの評価としました。 | ||||
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がんの予防・特効薬や医療格差などを描いた、医療に関する5つの短編集。 奇抜な発想でよく考えられていると思うが、全体的に冗長的で内容が薄くて物足りなかったのが残念だった。 個人的には「ガンコロリン」と「ランクA病院の愉悦」が印象的だった。 「ガンコロリン」は医学の進歩によりがんの予防・特効薬が開発される話。医療費の削減が期待でいる一方、外科手術の激減に伴う外科医の消失。医学がどんなに進歩しても人は必ず死ぬ。医療と病気の果てしない闘いは決して終わらないことを改めて感じた。 「ランクA病院の愉悦」は、お金の有無によって受けられる病院に格差が生じた世界の話。お金がない患者はランクC病院のATMのような機械で診断されただ薬を処方されるだけ。お金がある患者は高層ビルで受付嬢がいるランクA病院にて、美人の医師、看護師の診察が受けられる。しかし、ランクA病院には驚きの実態があった。この話は機器に頼ってのみ診察、処方を行う現代の医者に対する問題提起かなと思った。 | ||||
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がんころりんと一緒でした。もう少し慎重に買えばよかったです。 | ||||
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ランクABCという病院での医療格差妄想潜入取材ランクAがいいな看護師婦美人だよな病院も綺麗な施設さーーどちらかと問いますなんか今のご時勢を医療格差医療費の問題を考えさせられた | ||||
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厚生労働省の最上階レストラン「星・空・夜」を根城とする、あの人や、 ドクター・ミヒャエル、別宮葉子、浪速の菊間開業医、速水晃一、五條郁美、 満島などなど、見覚えのある人物が、それぞれの持ち場で、個性を発揮している。 コミカルに描きつつ、辛辣に、深刻に、現在から未来への日本の医療が描かれ、 笑いながらも、予想・予測される未来を変える手段を持っているのか、と、 回避策の想定を模索した。 おまけのあとがきに、著者の2016年4月の状況が描かれているので、ファンは必読か…。 2時間前後。 | ||||
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五編からなる短編集です。 それぞれの作品は「医療」をテーマにしていますが、ユーモアたっぷりに、ちょっと誇張しながら描かれています。 しかし、そうした可笑しさの中に、非常に深刻な問題が提起されている様に思えます。 五編ともそれぞれに味があっていいのですが、なかでも「ガンコロリン」「ランクA病院の愉悦」が気に入りました。 「ガンコロリン」は、ガンの特効薬が見つかる話なのですが、これによって外科医の仕事が減ってしまい、世の中から外科医がほとんどいなくなってしまいます。 最後には、地球がこの薬の耐性を持つガンを生み出し、外科医がいなくなった人間は対応ができなくなっているという「落ち」になっています。 「ランクA病院の愉悦」は、もっと「怖い」作品になっています。 病院が、ランクA・サンクB・ランクCと言う三ランクに分けられ、医療格差が大きく表面化した時代の話です。 ランクCの作家である主人公は、ロボット相手に問診を受け処方箋をもらいます。 次に、違いを取材するためにランクAの病院へ行きます。 こちらは、全く雲泥の差と言える素晴らしい対応で診療を受けます。 ところが、帰り際に後ろから覗くと、医者はランクCのロボットを使って診療していたという「落ち」です。 いずれの作品も、極端な誇張があるとは言うものの、医療のある一面をとらえているのではないでしょうか。 作品の素晴らしさと同時に、医療の抱える問題点を窺い知ることのできる作品だと思います。 | ||||
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海堂尊は全て読破してきましたが、期待が一番はずれ。 短編は苦手なのかな? | ||||
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未来の医療の姿を喜劇風に描いた短編3作品と、渡海や速水が登場するややシリアスなエピソード2作品が、 交互に配置され、とてもバランスがよく想像以上に楽しめました。 | ||||
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本の状態は、新品同様で充分期待に応えるものでした。 有り難う御座いました。 この状態の本でしたら、また頼みたいと思います。 | ||||
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表題の「ガンコロリン」他5篇の短編作品からなる一冊。いずれも2010年から2013年にかけて「小説新潮」や「小説現代」に掲載されたものをまとめたものだ。 切れ味のよい短編なればこそ、却って著者の「医」に対する基本姿勢や死生観、ひいては人生観や自然観に至る精神性が雑味を抜いた姿でくっきりと浮かび上がる。もとい、その奥深い真実を抽出せんがために敢えて短編のスタイルをとり、様々な前提条件を脇へ押しやったところで、あり得ると言えばあり得るが、しかし、すんでであり得ない仮想設定を広げて見せる。アイロニーとシニック、斜に構えて白目剥いて、笑えないほどに、ここまで笑かそうとする。 まあまあ、いいではないか、屁理屈こねず、口答えせず、馬鹿馬鹿しい展開に流されてみようではないか! 身を捨てて浮かぶ瀬もあると言う如く、怒涛のような「奇想」の中に、読むほどに浮き彫りに浮かび上がってくる毛色の違う一筋に目が引きつけられる。その色合いの違いの真実は思いの外ズシッと腑に落ちる。時として消化不良に悩むほどに。 件の馴染の登場人物の見慣れた後ろ姿がチラリ見えたりして「あ、知ってる、知ってる」など反応できる優越感も心地よい。 「ん? これ誰だっけ!?」に突き当ったら、後発の「カレイドスコープの箱庭」の巻末の「海堂作品一覧及び相関網羅総字引?」を引いてみるのも一興。「もしかして、これって次回作? 次々回作の予告か?」と閃いたりしたら、それこそ海堂作品の「おっかけ」にとっては本望本懐ではあろう。 なにはともあれ、海堂本筋「街道?」をゆく果てしもない旅路の、結構な茶店、あるいは宿場には違いない。ゆるりと休まれるがよかろう。 | ||||
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「ガンコロリン」とは変人教授が開発した癌の特効薬、内服するだけで進行癌が治るばかりか、その発生も完全に予防できるという夢が現実になる。それを巡って、厚生労働省、製薬会社、医師会、とりわけ手術が激減するため失職する外科医たちなどのドタバタぶりがが描き出される。他にスーパー厚生官僚が登場する「健康増進モデル事業」、内戦下のアフリカ小国での日本人医師を描く「緑剥樹の下で」、東日本大震災で災害救急におなじみの極北救命救急センターの速水らが活躍する「被災地の空へ」、TPPで日本の医療が米国保険業界というハゲタカどもに売り渡されてしまった後の哀しいまでの格差医療の実態を描いた「ランクA病院の愉悦」が収載されている。いずれも「小説新潮」や「小説現代」に掲載された短編で、それなりに楽しく読めるが、空想科学小説とはいえ、現在の医療の矛盾がさらに拡大して、近未来にそれに近いような状況が生じる可能性が皆無とは言えないことに恐ろしさを感じる。 | ||||
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おふざけ、ユーモア空想小説? この作家は『チームバチスタ』しか知りませんでしたが、こういう小説も書くんですね。 全く何の主張もない内容で私には時間の無駄でした。 | ||||
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海堂尊氏の短編5編を収めた本です。著者らしく、どの話も医療・医薬品に関連した話です。 (a) 5編のうち、やや硬派なタッチの話は「被災地の空へ」が挙げられます。災害時の救命救急医の姿を短編の中で描いています。 (b) 「緑剥樹の下で」も独特の味わいのある、いい作品です。ネタバレになるので内容は書きませんが、印象深い作品です。 (c) 「健康増進モデル事業」「ガンコロリン」「ランクA病院の愉悦」は、どこか星新一の作品を思わせるような近未来SF的なタッチの作品です。どれも表面的にはコミカルな色彩を帯びながらも、深いところでは「今の医療行政が続けばこんなふうになりますよ」的なシニカルな深い内容を蔵しています。 以上のとおり、多彩なタッチの作品が読める本です。 そして、スラスラ読める、けっこう楽しんで読める本なのに考えさせられるという、なかなか面白い本だと思います。 | ||||
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海堂尊氏による短編集 一般的には、長編小説の方に人気がある感じですが、短編は短編でまた魅力的です。 過去の短編には、次の長編に関する仕掛けがされている場合があるので、そういうところも気にして読むのもいいかもしれません。 個人的には、「緑剥樹の下で」医師 渡海のアフリカ奮闘記で、楽しめました。これが次の長編になればかなり楽しいかもと期待させられます。 「被災地の空へ」医師 速水の奮闘記 災害救助の難しさを医師の側から取り上げた作品。近年の自然災害で批判されることがある救助ですが、マニュアルだけではどうにもならないことをするどく描いています。 是非、お読みください。 | ||||
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