舞台はシチリア。

炎上するテントから運びだされる少女の死体。

ある晩、突然トビーを訪ねてきた娘は、事情も言わずに金を借りて去っていった。

クリスマス間近のピカックスで盗難事件が相次いだ。

バラクラヴァ農大が誇る酪農管理の第一人者で、“牛乳配達”と仇名される変わり者の教授が、友愛会の秘密の会合にでかけたきり、忽然と姿を消した。

老舗の高級デパート「コウリーズ」の社長夫人が化粧室で変死を遂げた。邸内に駐められた車にも男の射殺死体が…。

エジンバラの町は不気味な緊張に包まれていた。新興ギャングが町の覇権を手にしようと、何事かを画策している。

映画の中には魔物がいる―場末の映画館で彼の映画を観た時からジョナサンはその魔物に囚われてしまった。

大学の映画科教授となったジョナサンは幻の映画監督マックス・キャッスルの謎を追いつづける。

ハリウッドのスターダムに手が届かんとする演技派女優クリス。

KGB退役大佐ポポフには、なぜ世界的医薬企業ホライゾン社代表のブライトリングが、テロ事件の黒幕なのかわからなかった。

相次ぐテロに怯えるオーストラリア警察から、グローバル・セキュリティ社は、まんまとシドニー・オリンピックの保安管理契約を取り付ける。

親族会に出るため、図書館の館長ジョーダンは休暇をとることにした。だがその直後、彼の元に次々と脅迫状が。

“ファントム・オブ・リバティ”、アメリカ各地で自由の女神像を爆破した男。彼はなにに憑かれ、なにを壊そうとしたのか。

その年、ペテルブルグの夏は長く暑かった。大学もやめ、ぎりぎりの貧乏暮らしの青年に郷里の家族の期待と犠牲が重くのしかかる。

犯人はどこからきて、どこへ消えた？

『セントルイス・ニューズ』のエヴェレットは、事故で重傷を負った同僚の代わりに、その夜死刑になる男へのインタヴュー記事を担当するよう命じられた。

7年前の12月、ソンドラは生んだばかりの娘を教会に置去りにした。

ブリスリー村の旧家クウィリン家には、家督相続人のみが代々受け継ぐ秘密の儀式があった。

グロテスクな怪奇幻想をロマンチックに描き、幅広い層に根強い人気を持つブラッドベリ。

ジャーナリズム学科の女学生マギーが課題として選んだのは、過去の未解決事件三件の再調査レポート。

ひとつ頼みがある。力いっぱい俺を殴ってくれ―タイラーの一言がすべての始まりだった。

人間への愛と心の不思議さをあたたかな筆致で描きつづけ、世界中の人々を魅了する作家、ダニエル・キイス。

夏休みにシャドー牧場をおとずれたナンシー。

消えた宝くじ、老将軍の殺害事件、ぬすまれた青色ダイヤ。

毎週月曜と木曜、午後三時にスイスの巨大銀行USBの電話が鳴る。声の主は麻薬密輸王、目的はマネーローンダリング。

USBはかつてない危機に直面していた。犯罪の温床となった匿名口座は当局の査察を受け、更に他行による乗っ取りが始まった―。

ぼくは自殺しそうな気がする。守ってほしい…ランディーと名乗る若者はバークに訴えた。

32世紀、“連邦(ヘゲモニー)”の“崩壊(フォール)”から約300年後、人類星域はふたたびひとつにまとめられ、カトリック教会を主体とするパクスの支配下にあった。

冷戦終結後、国際テロに横断的に対処すべく、世界最強の多国籍特殊部隊「レインボー」が新設された!SASやデルタ・フォースの精鋭を集めた秘密組織の長は、元CIA工作指揮官のジョン・クラーク。

ニューニークで、何者かによりホームレスや若い女性が次々と誘拐された。

勤務先の病院が合併して思うような診療ができなくなり、心臓外科医キム・レッジスは、不満を覚えていた。

ヘンリー・スクラッグズ、四十二歳、渉外業務室職員。新たな出向先、スミソニアン博物館へとやってきて半年。

二日酔いの頭を抱えたモーリーンが目の端でとらえた鮮やかな赤色。

仕立屋の嘘はふくらみ、妻は怒り、大使館は揺れる。

1977年、オハイオ州で連続レイプ犯としてひとりの青年が逮捕された。彼の名はビリー・ミリガン、22歳。

記憶や人格などの情報をコンピュータに“ダウンロード”することが可能となった21世紀なかば、ソフトウェア化された意識、“コピー”になった富豪たちは、コンピュータが止まらないかぎり死なない存在として、世界を支配していた。

ソフトウェア・デザイナーのマリア・デルカは、思いもよらぬ申し出を受けた。

32歳になっても幼児の知能しかないパン屋の店員チャーリイ・ゴードン。そんな彼に、夢のような話が舞いこんだ。

茶色の目と髪、いつも地味な服を着ているサリー・ポーターは、ニューヨークで働くごく平凡なウエイトレス。

ブロンドで青い目をした楽天家デリー、長い黒髪の教養あふれる画家ノラ、赤毛で歌やダンスが得意な女優志望のベラ、すべての男を憎む乱暴者ジンクス。

「ミスター」と名乗る男。名無しでホームレス。

エボラ、コレラ、細菌兵器…いや、この島にはもっと恐しいなにかがある!「将軍の娘」のネルソン・デミル最新作。

少年ギャング団の縄張りで、14歳の少女とその赤ん坊が12発の銃弾を撃ち込まれて殺害された。

今日がその日だ―退院日の朝、精神病院のベッドで目覚めたエレンは純粋な喜びを感じていた。これで愛する夫のもとに帰れるのだ。

妻と息子と別れ、失意の日々を送るマーカス。

捜査中の事故でモンクがすべての記憶を失ってから四カ月がたった。だが、いまだ記憶は戻らない。

扉を通じて中間世界のローランドたちに合流したジェイク。

自殺を図り奇跡的に助かったらしい写真家の女性は、昏睡から目醒めたとき過去数日間の記憶をなくしていた。

クロックフォード―どこにでもありそうな平和で平凡な町。

名医として町の尊敬を集めるベンだが、今まで暗い記憶を胸に秘めてきた。

骨の折れる音に耳を澄ますボーン・コレクター。すぐには殺さない。

―紀元71年のローマ。

日本を代表するシャーロッキアンによる新訳全集第5回配本第6巻。

クリスマスを控えた町から、二人の少女が姿を消した。誘拐か?刑事ルージュの悪夢が蘇る。

拳銃使いローランドは、新しい二人の仲間、車椅子のスザンナと麻薬の運び屋だったエディとともに暗黒の塔への旅を続ける。

夫が肺癌で死んだのは、長年の喫煙が原因だ―未亡人はタバコ会社を相手どって訴訟を起こした。

熾烈な陪審員買収工作が水面下で進行するなか、被告側陪審コンサルタントの親玉フィッチに近づいた謎の美女マーリー。

ダイアナの父、辣腕で鳴らすチャーンウッドは、我々の企みをすべてお見通しだった。

1931年、豪華客船「女王陛下号」に乗りこんだ詐欺師コンビ、ガイとマックスの目にとまった絶世の美女ダイアナ。

1971年ワシントンDC。

ダニーとボブの狙撃ティーム“シエラ・ブラヴォー・フォー”は幾多の戦闘を勝ち抜く。

彼を殺したことを告白します…枕元にいた映画監督のトマスを神父と誤り、死の間際、老人はそう囁いた。

1958年のNY。元CIAの腕利き工作員ウォルターは、欧州から愛するマンハッタンに帰ってきた。

テキサスの若き経営者にふりかかった放火の容疑。

タナーの飲み友達のトムが、謎の自殺を遂げた。

真夜中に家に忍び込んできた強盗。不意に発砲され、家主のリチャード・デインは男を射殺してしまう。

アカデミー賞授賞式の夜、見事に監督賞を射止めたブルースは、意気揚々と帰宅する。だが栄光の夜は、思いもよらぬ展開を見せた。

ムーアたち特捜班は少年男娼斡旋所を監視下に置く一方、犯人割り出しに努めるが、犯人は捜査の網を潜り犯行を繰り返した。

ヴィクトリア朝のロンドンの貧民街で娼婦が絞殺された。

アリスがまだ魔女や妖精を信じる幼い少女だったころ、親友のエルシーが突然姿を消した。

パラダイン男爵家を脅かす怪現象の数々―ポルターガイスト、うろつく尼僧の亡霊、外から鍵をかけた部屋で夜ごとひとりでに曲を奏でるハープ。

強引な捜査が原因で警察を辞職したダイヤモンド。デパートの警備員として雇われたものの、再び失職してしまった。

楽しいはずの独立記念祭をひかえて、アニーの心は重かった。

2034年、地球の夜空から星々が消えた。正体不明の暗黒の球体が太陽系を包みこんだのだ。

あの図書館には何かがいる。不気味な貼り紙、冷酷な司書、期日に本を返さないと現れる図書館警察。

『カリブ諸島の手がかり』の名探偵ポジオリ教授が帰ってきた。

初の短篇作品である「強襲」、長篇も含めてグランド・ナショナルをあつかった唯一の作品である「敗者ばかりの日」、めずらしくも婦人誌むけに書かれた「春の憂鬱」などの傑作に、本書のために書き下ろされた五篇の作品を加えた全十三篇の輝きが、ディック・フランシスの魅力の

ロシアからは法も秩序も消えていた。当局の権威は失墜し、幾多のマフィア組織が無軌道に鎬を削っていた。

原子爆弾数十発に相当するとされる、240キロを超えるプルトニウム。

彼女は脱ぎ捨てられた服のように横たわっていた。

デニスと政治家の確執が続くうちに事件は急展開し、娘は他殺体で発見された。

娘を返してほしければ、第一面で第一子であることを認めよ―脅迫状を見たタブロイド紙の編集長デニスは、10歳の私生児の娘が誘拐されたことを知った。

マイロンにはいつもトラブルが降りかかる。

「これは殺人じゃないわ。処刑よ」リディアは宣言した。

ダンとキャリーはNYに着いた老女の遺体を教会の地下に安置した。

1996年、湾岸戦争のさなかにイラクのミサイルがイスラエルの砂漠に落ち、洞窟が現れた。

『アメリカ文学界の魔犬』と呼ばれるこの作家を育んだのは、ありきたりの文学修行ではない。

図書館警察―あの懐かしい薄闇には怖ろしいものが…。サン・ドッグ―異世界を写し出すポラロイド・カメラの怪。

2021年、世界中でなぜか子供が生まれなくなり四半世紀が過ぎた。

科学者ジョー・コリガンは見知らぬ場所で目を覚ました。

奇術師フーディーニは、ある貴族の屋敷を訪れた。知友のコナン・ドイル卿も招かれ、降霊会が催されるからだ。

亡き父の後を継いで考古学者となった聡明な女性ジリアンは、アマゾンの奥地へ旅立った―そこにかつて石の都が存在していたという父親の説を立証するために。

仕事に縛られない気楽な人生が最高さ―ディミトリにとって、親友のマーカスのように真面目に働くのは性分ではなかった。

人々が住む場所を失い、食物を求めて街をさまよう国、盗みや殺人がもはや犯罪ですらなくなった国、死以外にそこから逃れるすべのない国。

偉大な詩人エミリー・ディキンスンの没後百年シンポジウムは不穏な空気につつまれた。

七月は灼熱の昼下がり、幻覚にも似た静寂な光の中、一人の男がリスボンの街を彷徨い歩く。