ロンリー・ファイター
- ゴルフ (17)
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一二年前からの新人コーベン・ファンなので、新作の合間に古いマイロン・ボライター・シリーズを当たって読む。この作品もその一つ。だが、今回は少し趣が異なる。それは、二か月前に25年ぶりのシリーズ・スピンオフ『WIN』を読んだばかりだということ。その『WIN』は、マイロンの盟友である王子ウィンザー・ホーン・ロックウッド三世を主人公として25年後の2021年に刊行された準シリーズ作品。現在のウィンは40代となり、所有する不動産のマイロンの事務所であったオフィスは、秘書とスペースをウィンがそのまま別目的で使用しているが、ことあるごとにマイロンの不在を嘆いていること。間接的出演は果たすもののマイロンは顔を見せることはその作品では終始なかった。 だからまた、ここに来て四半世紀前に戻るぼくにとってはと、ウィンもボライターも25歳は若返っている世界にタイムトリップしてしまうのだ。本は、読み手が時間を自由に往来することのできる便利な手段なのである。 さて、久々の元祖マイロン・ボライター・シリーズ。本シリーズの特徴として、否、ハードボイルド全体のそれと言った方がよいだろう、独特の主人公とそれを取り巻くワールドが脳裏に残りやすく、異なる作品を開いても環境や人物背景がとても蘇りやすいと、そういう美味しさがある。毎度、舞台や出演者は変わっても、動かない独自の空気のようなもの、変わらないレギュラー・スターたちの顔があり、彼らの印象的な会話を、懐かしく親密に感じながら再スタートされてゆくのを楽しむことができるのだ。これはシリーズ作品の強みである。でもどのシリーズ作品でもそうか? と言われると、それは疑問。印象に残りやすいシリーズ・キャラなくして、それはあり得ない、とだけ言っておこう。 さて今回のテーマ・スポーツは、ゴルフである。本作の特徴は、主人公のマイロンがゴルフに全然、興味がないこと。知らないこと。それどころか、ゴルフのどこが面白いのかと無関心ですらあること。むしろゴルフの持つ上層階級意識みたいなものへの軽蔑すら匂わせる。しかしそれでも彼はプロであり、依頼人は彼を頼る。マイロンは、プロフェッショナル・スポーツ・エージェントなので、ゴルファー関係者から依頼が来たって、シリーズ・キャラとしては読者のためにどのようなサービスでも引き受けなければならない。と、きっと作者がマイロンに囁いている。 しかしハードボイルドとして考えれば、ゴルフをやる階層に漂う張りつめた空気の中に、下町の一匹狼が飛び込んでゆく物語なのだ、ある意味、伝統的な構図、まさに独壇場ではないか。そこへもってきて今回は相棒のウィンが依頼主と競合する立場になるために協力を得られない、と来た。珍しくもマイロンの単独捜査でほぼ全編を貫くことになる。シーズンとしては必要な変化球。 作品としては、結果的にここまでのシリーズで一番面白いのではないだろうか? キャラクターの個性も凄いが、ゴルフ界を取り巻くハイクラスの家族たち、スポンサー間競争、世界規模でマスコミに晒される注目度の中のワンストローク。ゴルフが好きな人にとって、特にゴルフのシーンが多いわけではないが、明暗を分けるクライマックスはチャンピオン争いにかかる注目や賞金額の巨大さに伴ったそれなりのクライマックスを用意してくれる。さすがのコーベン劇場、とう圧巻のプロットには再三ながら拍手を送らざるを得ない作品である。 暴力とセックスの嵐が大豪邸と虚飾と、すれ違う愛の夜を吹き抜ける、マイロン・ボライター、ソロ・プレイの一作に改めて乾杯。 こういうとき、ウィンならこうするだろうという、およそらしくないやり方で切り抜ける辺り、とてもつらそうで楽しかったよ。 でも一部の読者の方は、登場シーンの少なさに少々物足りなかったのでは。それもまた、作者の次作への仕込みの一つである気がする。でもウィンの過去の秘密暴露ネタが地雷のようにぶち込んであった。やるよね。 | ||||
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Winのお母さんの推薦でプロゴルファーの息子の誘拐事件を調べることになったのだが…… 今回の事件は、今まで以上に過去の出来事と複雑に絡み合った事件で、最後まで真相は分からず、また、相変わらず会話は理解が難しい部分があり、難解でした。 気楽に読むには少し疲れるように思いました。 | ||||
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Myron Bolitarシリーズの第4作。彼がエージェントを務める一流女子プロゴルファーLinda Coldrenの息子が突然行方不明になる。折りしも、二流のプロゴルファーである彼女の夫がUSオープンで優勝に向かって突き進んでおり、息子は彼の優勝を妨害するために誘拐されたように思えた。Myronが息子の行方を探るうちに、彼はLindaたち一家及び彼の親友Winの家族の過去の秘密に近づいて行く。行方不明の人間を探すというCoben得意のパターンであるが、家族の暗い過去の問題が現代の事件につながるというパターンは、Jonathan KellermanのAlex Delawareシリーズを思い起こさせ、Cobenの他の作品に比べ、より深みが感じられる。いずれにしろ、テンポの速い展開、複雑なストーリーは、いかにもCobenらしく、Myron Bolitarシリーズの中では最高クラスに位置すると言ってよいだろう。英語は平易で読みやすい。 | ||||
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今回のお話ではマイロンが1人で事件に立ち向かうって感じです。 いつもはアワワ・・・って言うときに影のように彼を助けてくれる ウィンが頑として動いてくれない。そこで Without Win You're hopeless って事でエスペランサがお助けウーマンになってくれる。 なあーんだ。マイロンって一人じゃ何もできないの?って少し ガッカリの巻でした。でもストーリー自体はいつも通りに意外な結末で 楽しめました。どの人も怪しかった。 マイロン君、早く心身ともに大人になってね・・・でした。 | ||||
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てゆーか(←読めばわかる)ウィンにも母親がいたんじゃん!な一冊。シリーズ4作目となる今回はウィンのゴルファーである従姉にまつわる事件です。ある意味ミスターパーフェクトであるウィンの調子が何処となく冴えません。君も感情のある人間だったのかウィン殿、と思える展開です。ウィンの従姉の息子が誘拐され、二十三年前に起きた全米オープンでのある出来事が関わっているのではないかという取っ掛かりで物語は進み、その事件に絡まるようにウィンの幼い頃の出来事についても語られていきます。ただ前作のマイロンに関する激しい展開からすれば少しおとなしめの印象を受けるかもしれませんが、そこのところはウィンの過去が覗けたという事で差し引きゼロにしてもいいかなーとは個人的に思います。前!!作と次作に挟まれたシリーズ中盤?の中休み的な作品や次作への橋渡し的作品と思って侮ってはなりません。影の(裏の?闇の?)ヒーロー、ウィンに関するお話なんですから読まないわけにはいきません。 | ||||
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