ボトムズ
- アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞 (2)
- ゴート・マン (1)
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まず、犯人に意外性がまったくない。ほとんどの読者が、読み始めてすぐに「こいつは怪しい」と思ったであろう人間が、やっぱり犯人である。そして、不要に長い。手がかりが次々と与えられて、少しずつ犯人がわかっていくという風でもない。最後の最後に犯人が分かるのだが、別に他の誰かでも物語的に矛盾がない。誰にもアリバイはないし、こういう動機なら他の誰でも犯人であり得るので、犯人がわかったときにスッキリさが読者に感じられない。こういうのを読むと、日本の作家さんの推理小説のほうがレベルが高いなあと改めて思わされる。 | ||||
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アメリカ人の少年冒険譚というのは、独特の魅力があります。特に、1930年代というのは、おそらくアメリカ人にとってもそうじゃないかと思います。あの「パーフェクト・ワールド」の舞台もそうだったし、題名は忘れたけど、グレゴリーペックが幼い兄弟の父で拘留された黒人を守る役の映画もそうではなかったか。 本作のハリーもたまらんね。自分より幼いトムを守るため、散弾銃を片手にとてつもない冒険を試みるそのけなげさが胸を打つ。すでに絶版だし、古書価が高騰しないうちに是非買うべし! | ||||
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本書には、アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長編賞が授与されている。 が。 冗漫で、後半は読み飛ばしてしまった。 その大きな一因は、父が息子に語る長弁舌にある。小さな街とはいえ、治安官を勤める父親がわずか11才の息子に、このように殺人事件の推理を聞かせたり、犯行現場に連れて行ったりするものだろか。なんとも不自然で、奇妙にすら感じられた。 また、1930年代のテキサス東部であっても、少年と妹が学校へ行かないのも不自然(やめた教師の替わりが見つからないというエキスキューズはあるが) 森の縁に孤立して建っている家であり、通学もしていないので、11才のハリーの遊び相手は9才になる妹のみで、この2人プラス突然引っ越してくるおばあちゃんが独自の捜査に挑むのだが、このおばあちゃんの存在がはたして必要なのだろうか? 根深い人種差別が父親の、ハリー達の捜査をはばむ。そのあたりは密に描かれていて、読み応えがある。 しかし、マキャモンの「少年時代」、キングの「スタンドバイミー」のような悪ガキの冒険が好きな自分としては、痛快さ、さわやかさという点でかなり物足りなかった。 推理小説としても、盛り上がりを欠く。 ランズデールの最高傑作と謳われているのが、わからない。 | ||||
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マキャモンの「少年時代」を彷彿させるような雰囲気の小説。とはいっても同じ土俵で比べることはできないが、共通するのは家族の絆と父と子の在り方ではないでしょうか。少年時代の「パパ」は息子を相棒と呼び、本書では成長していく息子への接し方で愛情を表現している。内容についての詳しい書評は先人のレビューに詳しくあるので避けるとして、本書に詰め込まれている物語は決して読者を飽きさせることはない。 ある日の夕刻、書斎の本棚傍に高く平積みされていた文庫本群の、一番天辺に積まれていた本書を何気なく手にしたあと気が付いたら夜になっていた。著者の「読ませる」技術力に驚いた。物語はだれることなく登場人物を介してテンポよく進展し、主人公の成長を克明に記録し、そしてあっけなく完結する。断っておくが、あっけなくというのはあくまで主観的な感想で、勿体ない位あっという間に読了してしまったという事である。「初年時代」と共通するのは、主人公が尊敬していた父親の挫折が物語の軸に大きく影響しているという事で、少年を成長させてる為の手法の一つ。ただ一つだけ微かな不満は、ある登場人物の解説で犯人が分かってしまった事くらい。物語至上主義の私としてはあまり気にならない程度だが。 「少年時代」は多少冗長にも感じられた場面もあったが、本書においてそれは感じなかった。全ての展開が次の展開へとスムーズに引継がれていくのだが、いずれも物語の着地点は素晴らしい。「少年時代」は不覚にもエピローグでは泣いたし、本書は非常に感慨深い後味が残った。本書は大恐慌時代に生きた家族の物語を基幹に、人種差別や男の成長を見事な筆致で表現しえた佳作といえる。願わくば、彼らとともに、彼らの食卓で、彼らの家庭料理を食べてみたいものである。 末筆になるが、何より一番のミステリーは、本書を購入した記憶がないという事だ。なぜ、私の書斎に本書が積まれていたのか・・・。それが本書を読んで最後に残った、唯一不満の残る、謎である。 | ||||
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1930年代 テキサスの夏。13歳のバリーは、妹のトムと、森の中で黒人女性の殺害された死体を発見する。バリーが伝説の山羊男のしわざと考えたこの事件は、連続殺人事件に発展していく ・・・ アル・サラントニオ編集のホラー・アンソロジー『999(ナイン・ナイン・ナイン)―狂犬の夏』に収録されていた短編を、長編化した作品。短編は、キング『スタンド・バイ・ミー』、マキャモン『少年時代』を彷彿するビルディングス・ストーリであったが、こちらは、背景として差別問題が色濃く描かれており、家族の再生が印象的な作品に仕上がっている。基本的にストーリは一緒で、短編も面白いのだが、長編で厚みが出た分、読み応えは増えているし、膨らまし方(?)が上手いので、結末はわかっていても楽しめる。が、お決まりの、登場人物たちは今どうなってる的な、エピローグは、もうちょっとハッピーなかんじにして欲しかった。 レナード&ハップ シリーズは最近、とんとお目にかかっていなけれど、ランズデールのこの手の作品もいいですねぇ。 | ||||
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