完璧な写実性で注目された画家の絵の中に見出される数々の不思議――手の指が六本ある少女、針の間違っている時計、開けられないドアなどは何を意味するのか？　さらに一夜にして忽然と消失した合掌造りの家、タクシーの後部座席に突然出現した死体……等々、ちょっとした不合

黒死館の当主降矢木算哲博士の自殺後、屋敷住人を血腥い連続殺人事件が襲う。

長身で二枚目、行動は些か心許ないが、虫や雲を撮ることにかけては右に出る者のない実力派カメラマン、亜愛一郎。

昭和29年の洞爺丸沈没事故で両親を失った蒼司・紅司兄弟、従弟の藍司らのいる氷沼家に、さらなる不幸が襲う。

昭和十年一月、書下し自費出版。狂人の書いた推理小説という異常な状況設定の中に著者の思想、知識を集大成する。

玩具会社部長の馬割朋浩は、降ってきた隕石に当たり命を落とす。

奇術ショウの仕掛けから出てくるはずの女性が姿を消し、マンションの自室で撲殺死体となって発見される。

突然の大地震で、ファーストフード店にいた6人が逃げ込んだ先は、人格を入れ替える実験施設だった。

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。

二百五十年の泰平を経て腑抜け同然となった御庭番に代わり、隠密方を拝命したよったりの雲見番―長裃がひたすら似合う俊足の男前、亜智一郎。

雪に閉ざされた山荘に、UFO研究家、スターウォッチャー、売れっ子女性作家、癖の強い面々が集められた。

都筑作品でも人気の“近藤・土方シリーズ”が遂に復活。贋札作りをめぐり巻き起こる奇想天外アクション小説。

1945年の東京。空襲のさなか、浜田少年は息絶えようとする隣人の「先生」から奇妙な頼まれごとをする。

夏の終わり、郊外の瀟洒な洋館に将来を約束された青年たちと美貌の娘たちが集まった。

芸能界に確固たる地位を築いた大歌手、橘百合子。

性欲絶倫の豪商・西門慶は絶世の美女、潘金蓮を始めとする8人の妻妾を侍らせ、酒池肉林の日々を送っていた。

昨日までの『きみ』はもう居ない。 恋人、友人、知人に否定された男の奇妙な自分探し の迷宮。

“私はこの事件の犯人であり、探偵であり、被害者…”一人三役というアクロバティックな設定が、主人公の手記を通して変奏されながら明らかになっていく華麗なる本格推理。

一九四二年一月、対馬要塞の重砲兵聯隊に補充兵役入隊兵百余名が到着した。陸軍二等兵・東堂太郎もその中の一人。

”原作者”と”盗作者”の緊迫する駆け引きに息を呑む。

その女は、小雨に洗われた京葉道路に横たわっ ていた──ひき逃げ現場に出くわしたチンピラ 四人と医者ひとり。

二代目教祖の継承問題で揺れる巨大な宗教団体“惟霊講会”。

探偵小説を愛し、戦争中は仲間と犯人当てゲームに興じた安吾。

ウェールズ地方の牧歌的な農園で勃発した、奇怪な事件。二転三転する謎に挑む、チャッキー警部。

英国ミステリ史上、ひときわ異彩を放つ重鎮ブランド。本書には、その独特の調理法にもとづく16の逸品を収めた。

『11枚のとらんぷ』を筆頭に、『乱れからくり』等数々の名作でわが国推理文壇に不動の地位を築いた泡坂妻夫が、この一作をもってデビューを飾った記念すべき作品―それが本書冒頭に収めた「DL2号機事件」である。

晩夏酷暑の或る日、郊外の風癲病院の門をひとりの青年がくぐる。

一月四日の夕刻、ジェームズ・アンズウェルは結婚の許しを乞うため恋人メアリの父親エイヴォリー・ヒュームを訪ね、書斎に通された。

富豪の一人娘が、別荘で不審な事故死を遂げる。

悪魔に見込まれた男の“取りひき”を描く表題作ほか、ミステリー、ホラー、時代小説、SFと幅広い活躍を続け、昨年、急逝した著者の数多い短篇の中から、最も魅力ある「恐怖短篇」の傑作を全3冊にまとめるシリーズ第一弾。

かつては硬骨の刑事、今や恍惚の境に入りかけた父親に、現職刑事の息子が捜査中の事件を語ると、父親はたちまち真相を引き出す。

ドートマンダーにとっては不愉快きわまりない仕事だった。

日本探偵作家クラブ賞受賞作!人間心理の綾を鋭くついた本格ミステリー集。

少年タイムス編集長・津田皓三の元に旧友の考古学者・曽根辞郎の訃報が届いた。

はじめまして。あたしの名はシルビア、勤め先は吉原のソープランド、〈仮面舞踏会〉。

推理小説マニアの大学生・曳間が、密室で殺害された。しかも仲間が書いている小説の予言通りに。

1957年、第3回江戸川乱歩賞を受賞した『猫は知っていた』がベストセラーに。

あの「灰色熊」のような男になりたい。香坂正次は胸に野心を秘め、海外進出日本企業の非合法活動を担うその男に近づいて行った。

大物詐欺師で富豪のハーヴェイ・メトカーフの策略により、北海油田の幽霊会社の株を買わされ、合計百万ドルを巻きあげられて無一文になった四人の男たち。

大手出版社に勤務する志賀子は、幾人もの一流作家を抱える敏腕編集者として忙しい日々を送っていた。

ふと目覚めると、麻田布満は北海道釧路市にある病院のベッドの上にいた。

ミステリーに殉じた作家を敬愛する4人による驚嘆のアンソロジー。巧緻に練られた万華鏡のごとき謎、また謎。

匿名の電話の警告を無視してフリーダは婚約者の実家へ向かうが、その夜のパーティで殺人事件が起こる。

ミステリマニアの仁木雄太郎、悦子兄妹の下宿に、ひとりの紳士が相談に訪れた。

トップ屋集団「メトロ取材グループ」の杉田兼助は、同僚の高森映子とともに銀座のキャバレーで取材をするが、協力した映子の友人のホステスが屍体となって発見された。

大正歌壇の寵児・苑田岳葉。二度の心中未遂事件で、二人の女を死に迫いやり、その情死行を歌に遺して自害した天才歌人。

「父さんのこと、殺す」痩せた少年の緑色の瞳は飢えたようだった……孤独な男と孤独な少年の出会いを痛切に描く「第四戒なし」、成功した作家が体験するサイケデリックな彷徨譚「パンキーとイェール大出の男たち」、閉ざされた空間に幽閉される恐怖を華麗な筆致で綴る「盲鳥よ

資産家が住まう洋館に届いた英文の脅迫状と、奇怪な密室殺人――迷宮入りとなった十数年前の事件に四人の男が推理を競う傑作短編「完全犯罪」。

おだやかに波のうちよせる入江の砂浜で、若い女の白骨死体が発見されたが、その胴回りは人間とは思えないほど細くくびれていた。

二十五年前、ぼくらは小学生だった。

テレビ画面のギャングが銃の引き金を引いた瞬間、現実の弾丸が老人の胸を撃ち抜いた!(「弾丸は飛び出した」)。

ヴィクトル・ユゴー街のアパルトマンの広間で、血の池の中央に外出用の服を着け、うつぶせに横たわっていた女の死体は、あるべき場所に首がなかった。

火曜日の深更、独り暮らしの娘を絞殺し屍体の一部を持ち去る。

第3回本格ミステリ大賞受賞作！ 嵐で孤立した島で起きた ギリシア神話をなぞるような 奇怪な連続殺人の真相とは？ 矢吹駆シリーズ中の白眉 謎の病に罹患したウイルス学者フランソワから預かった資料を、ナディア・モガールと矢吹駆は、フランソワの師マドック博士に

ぼくが招待されたのは、SNSの仮想空間「奇譚ルーム」。

滝口正雄が翻訳しているのは、“ニンジュツ”修行に励む外国人ヒーローや秘術を繰り出す“くノ一”軍団が登場する日本を舞台にしたスパイ小説。