バリ島に向かうため、木田健太は成田空港にいた。隣に目を瞠るほど美しい婚約者を伴って。

青年医師の望月慎介が心に秘める、父の新しい妻への想い。

二・二六事件前夜。置屋の密室で芸者が刺殺された。

「この三百万で、亜里紗を買いたいんだ」。自分を捨てた美しく高慢な妻。

東京・上野の片隅にある、あまり流行（はや）っていない「カフェー西行」。

十年前、洋食屋を営んでいた父親が通り魔に殺されて以来、母親も失踪、それぞれ別の親戚に引き取られ、不遇をかこつ日々を送っていた小林姉妹。

頼むから、出て行ってくれ――そう夫に切り出されてから約10年、女ひとりで必死に生きてきた。金のためには春も売った。

清楚な聖女？それとも妖艶な悪女？ 「ねぇねぇ、知ってる？」 「30年前に男の人と駆け落ちしたシスターがいたんだって！」 塗りつぶされた顔写真、毒のある花、一本足の男…… ばらまかれたピースを拾い集め、いくつもの顔を持つ女の謎を追いかけた、忘れられない七日間

本格推理ファンならずとも魅了する叙述トリックの名手の一品を復刊！ 新潟県・奥只見温泉郷の大湯ホテルは。

嵐山、念仏寺、鳥辺野… 異界の迷宮、古都の惨劇。

文政六年、男の死骸が新大橋の橋杭に引っかかった。

右翼系雑誌を扱う出版社が放火された。思想犯のテロと見て現場を訪れた公安の淡海は、作家兼業の刑事・毒島と出会う。

組織犯罪専門の捜査班を率いるニック・ヴァンコーの許には他部署が持て余したはみだしものばかりが集まっていた。

高校卒業から20年。記念の同期会が近づき、ハリーたちは準備に奔走中。

芸能界の暗部にも遠慮なく切り込み、驚異的な持久力で〝ターゲット〟を決して逃さない写真週刊誌の編集者・立浪慎吾。

彫刻の縮小模型、蔵に眠っていた屏風、デッドストックのアロハ…こいつは金になる―。

意味を見出すな。名付けるな。

近未来、急速に軍国主義化する日本。少女だけで構成される武装組織「プロメテウスの処女」があった。

新宿歌舞伎町のクラブホステス・中村愛が絞殺死体で発見された。容疑者として浮上したのは、新宿署生活安全課の高橋警部。

『デフ・ヴォイス~法廷の手話通訳士』で話題をさらった丸山正樹氏、初めての児童書。

ようこそいらっしゃいました。 ここは “意味がわかると怖い図書館”です。

剣持直樹は、警視庁が非公式に組織した極秘捜査班の主任だ。

第1回氷室冴子青春文学賞・大賞に輝いた傑作小説! いじめがきっかけで学校に行けなくなった、小学6年生の火村ほのか。

「この世界にアイは存在しません。」入学式の翌日、数学教師は言った。

怪しすぎる男はあたしのおじさんで探偵!? 「おまえら、困ったことがあるんだろ? 相談にのってやってもいいぜ」 みずきは小学五年生。

居心地のよさと、朝食のみならずディナーもおいしいと最近評判のナタリーの宿。

新宿副都心に開設された「EDS 緊急推理解決院」。

新宿歌舞伎町で雑居ビルが炎上。

老舗を救うのは革新の味か、伝統の味か――。

三十肩と鬱に悩まされている皮膚科学研究員の山幸彦は、ふたごの鍼灸師のすすめで祖先の地、椿宿に向かう。

時は7世紀。

ハメット、チャンドラーを継ぐハードボイルド派の巨匠ロス・マクドナルドの中、短編における才華を集めた。

勘兵衛の組仲間が、修馬も含めて十三人、忽然と姿を消した。

専業主婦の杉山莉緒(りお)(40)は、高校2年生の一人息子・聖将(きよまさ)からのカミングアウトをファミレスで聞き、衝撃を受けた。

北フランスの荒涼とした低地帯にある精神科病棟を舞台に、若き日本人精神科医とその仲間たちが繰り広げる魂の群像劇。

何度だって君を好きになる。 たとえ失うと分かっていても――。

稀代のストーリーテラー、赤川次郎が贈る人気人情時代劇、シリーズ第11弾 うかうか「盗み」もしちゃいられねえ! 大泥棒・鼠小僧次郎吉が出会った奇妙な事件たち。

何事も白黒つけたくない。自己主張して、周囲とギクシャクするのが嫌だから――。

物語の舞台は京都。

触るだけでどんな紙でも見分けられる男・渡部の紙鑑定事務所には今日も、紙にまつわる一風変わった依頼が舞い込む。

人気のサイエンスミステリーシリーズに東北編が登場。

人気のサイエンスミステリーシリーズに九州編が登場。

あの人にいま会えたら、何を伝えますか?子育て、離婚、定年、介護、家族、友達。人生には、どしゃぶりもあれば晴れ間もある。

騙され、喰われ、壊れていく。 次の餌食はお前だ。

黒木理沙は魔女である。三百年余りの人生で、得意になったことと言えばお料理と人助け。

人と“ヒトデナシ”と呼ばれる怪異が共存していた世界―。

「一人では何もできないが、一人でも始めなければいけない」 定年を迎え、悠々自適なセカンドライフを送るつもりだった郁子は、突如、夫の実家に戻ることになった……。

その男の絵は、怖くて、美しくて、すべてを暴く。 大きな料理屋「しの田」のひとり娘である真阿。

安房国で漁師をしていた見助は、京に遊学していたという僧侶と出会う。

第165回直木賞作家 異次元レベルの最新短編集 創造と破壊のエンタングルメント この面白さ、解除不能 「ミステリ×SF×怪物」が開くのは「世界」の扉 小説の最前線、ここから前人未到、読み逃し厳禁 きっとアナタも究中毒になる― 爆発物処理班の遭遇したス

探偵は、ニッポン大好き留学生! 精南大学の男子寮《獅子辰寮》の代表となった長瀬秀次は、四月から二回目の三年生。

クイズ研究会会長の高校２年生・成田頼伸（ライ）は、クラスで「じゃない方」と呼ばれている。

――生者と死者。彼の目はその繋がりを断つためにある。

ヤクザに追われ、アルバイト先も失った霊視の青年・安田怜は、 路上で眠っていたところ、サラリーマン風の男に声をかけられる。

平安鎌倉の世を襲う、疫病、地震、そして戦争。 壊れゆく都で、若き日の鴨長明が見た、虚無と無常。

閉塞感のあるこの世界を、変えてみせる。

転校した中学で、クラスメイトとは距離をおく多感な少女・七緒と出会った雪子。

ミステリ好きの医師フェニモア先生は、実物の屋敷を模し、一族の一人一人に似せた人形を収めたドールハウスで有名なパンコースト家を往診した。

バイオテクノロジーの最先端を突き進む科学者ダニエルの野望は、遺伝子組み換えによる治療技術の確立だった。

対スカム戦の最前線基地に向かっていた恒星船“ミヤリ”は、航行中救難信号を受信した。

自分と正反対の可愛い彼女がいる男に片想いする明。彼氏の浮気に気づいても、“一番”の座を手放せない沙夜。

悪を罰したい――その感情は正義か。

富む日本、惑う警察。 この国は、守る価値があるのか――。

架装したフォルクスワーゲン・タイプ2をねぐらに、フリーのカメラマンと探偵の二足の草鞋を履く辰巳翔一。

県警本部刑事部捜査一課の三星京香は、あることから刑事部長に拳を振り上げてしまい、十年の警察人生に終止符を打った。

事件を解かず、隠蔽せよ。

第14回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞受賞作家の、文庫書き下ろし最新作! 来る東京五輪の代表を目指す美人馬術選手、立花詩野。

バードン・レインはウィットに富み、窮地になってもシニカルなユーモアを忘れない魅力的な男だ。

夫婦と、息子ひとりの3人家族。どこにでもある、新興住宅地の平穏で幸福な一家だった。

自分に正直であること。それがいちばん正しい。

最大規模のバーベキュー・コンテストへ、ゲスト審査員として招かれた“デブ・ファイブ”の5人。

孤独な天才捜査官。初めての「壊れない」相棒は、ロボットだった。

「秘密」を知る前にはもう戻れない。

浅草の油屋・利根屋の娘お玉に、本所随一の大店の主人との縁談が持ち上がった。

夜の銀座で名をあげた子持ち出戻りの碧は、水商売での成功に飽き足らず、祖父の遺した謎の絵図を手がかりに、隠された黄金を求めて北海道の秘境へと旅立つ―。

学校もうまくいかず退屈な毎日を送っている亜弥は、夜の街を散歩している途中、酔っ払いにからまれてしまう。

仲良しのまま破局してしまった真琴と哲、メタボな針谷にちょっかいを出す美少女の一紗、誰にも言えない思いを抱きしめる瑛子。

医師ヴィクター・フランクは、代理母が自分の次男を出産するさまを不安に駆られて見守っていた。

現法相、医学界重鎮、帰国中の大リーガー… セレブを狙う連続爆殺事件。

きっかけは、携帯電話に送られてきた妻の浮気現場らしき画像。しかも発信元はなぜか妻自身の携帯電話だった―。

この出会いが私たちを変えたーラスト、タイトルの意味に涙！周りに合わせ、作り笑いばかり浮かべてしまう八枝は自分の笑顔が嫌いだった。

新人スパイのエマ。

事実を積み重ねることが、必ずしも真実に結びつくとは限らない。

墜落の原因は機体の不具合か、操縦ミスか。事故調査は暗礁に乗り上げる。

悪夢は再び始まりを告げる。ハロルドが向かう道は復讐か、それとも――。

亜未が通う学校には、超絶クールで色気たっぷりな美貌の御曹司・葉がいる。

この人を見つけて下さい。

コロナに震える歌舞伎町― パンドラの箱が開いた街を若き二人の巡査が駆け抜ける! 屋上の白骨死体、老朽ビル再開発騒動と暴力団の抗争、置き配窃盗、賭博に集う政財界の大物……。

現実生活はみじめなものだった。恋人も去り、大学も行かず、金はない。

今より濃い時間が、濃い情熱が、 あの日々にはあった――。

環境破壊と貧窮のうちにゆっくりと滅びつつある近未来の日本。老夫婦が辿りついた理想の“終の棲家”とは(表題作)。

「静かにしてください」とだけ書かれた匿名の手紙。

ステンドグラス職人の娘として、幼い頃から仕事に身を捧げてきたマリアンナ。