廻船問屋戸川屋から借金百二十七両の返済を求める書状が届いた。戸川屋のひとり娘は、元国家老園田頼母の妻女だ。

一風変わった家がある。戸口が見当たらず、あるのは格子の嵌った窓ばかりで無用の者の侵入を嫌っている。

フランク・ミナは、ぼくらの兄貴で、父で、恩人で、ボスだった。

貨物船船長の杉崎は、山陰沿いを走る列車の車窓から、あざみの群生地を見つけた。

日本推理作家協会賞(短編部門)受賞後第一作! 2001年、長らく手付かずだった戦前の名家・旧紫峰邸の敷地内から発見された二つの白骨死体。

はじめまして。あたしの名はシルビア、勤め先は吉原のソープランド、〈仮面舞踏会〉。

第17回ミステリーズ！新人賞受賞作ほか4編を収録 僕の姉は実話怪談作家だ。

レクスン荘の当主カリントンは、秘蔵のエメラルドの安全に不安を抱き、ヴァンスの助力を要請した。

東京五輪の陰で密かに進行していた――日本、壊滅の危機! 警視庁外事課が、北朝鮮浸透工作員の摘発に動き出す! 六年前、北朝鮮工作員と目され、公安のSでもあった男、古三沢が糸魚川市内で自死を装って殺された。

不敵に現れ、華麗に盗む淑女怪盗フォー・スクエア・ジェーンの活躍!知られざる中編ユーモア小説を初出誌の挿絵と共に併録!

死体好きのゴーマン女刑事にも、トラウマがあった。

あれは、ぼくがやったのか―?目を覚ました八雲の側にあった、血まみれの遺体。

捜査一課の浅野が美貌の新米刑事を伴って専門捜査支援班にやってきた。

車中の首なし遺体が発見されるや、次々に殺人事件が。

特殊能力を活かし、裏のコンサルタントとして生きる女・水原は、旧知の湯浅に堂上という男の調査を依頼される。

排水溝へ身を乗りだした男はあまりに無惨な光景を見て絶句した。

君を助けるため、僕はここに来た――。 南アルプス・北岳で発見された記憶喪失の男性。

作家生活三十五年。全く「賞」と無縁だった竜ヶ崎肇が、日本文豪大賞を受賞。

与惣次行きつけの居酒屋に忘れられた風呂敷包み。中には位牌と骨壼、それに十両もの金が。

戸山大学に入学した坂月蝶子は痩身の文学青年・神酒島先輩から声をかけられ、“スイ研”―酔理研究会に入ることに。

「山背」とは初夏の東北地方に吹く冷たい風のことをいう。その山背が渡る大地で様々な厳しい営みを続け、誇り高く生きる男たち。

行動心理分析特別捜査権利法―通称“特権法”に登録された民間人プロファイラー、犬飼。

原田は、首都圏で《家庭教師のシーザー》を運営する会社で働いている。

目の前に犯人がいるのに逮捕できない――大胆不敵な新警察小説、誕生 三年前のバイク事故で右眼を失明した警察官の尾崎冴子は、訪れた事故現場でその一部始終を目撃する。

全篇新作書き下ろし! ! 最強のアンソロジーシリーズ復活第三弾! ホラーとミステリーを愛するすべての人に―― 平山夢明、澤村伊智、織守きょうや、斜線堂有紀、皆川博子…… 超ベテランから期待の新鋭まで、短編の名手16人が競演! 秘密の隠れ家で語られる極上の

安曇野市の国道で見つかった男性の遺体。轢き逃げかと思われたが、刺し傷から殺人の疑惑が浮上する。

安土桃山時代に茶の湯という総合芸術を創出した千利休。

似非健康商品を売りつける「ご長寿研究所」の店長が殺された。

『線路上の殺意―鉄道ミステリ傑作選〈昭和国鉄編〉ー』に続く昭和の時代を舞台にした鉄道ミステリの秀作を集めたアンソロジー第二弾。

シャーロック・ホームズと同じ時代にいた、負けず嫌いで勇敢な女性探偵。

『カリブ諸島の手がかり』の名探偵ポジオリ教授が帰ってきた。

老人相手の詐欺犯が三島市内の隠れ家で刺殺された。男の足どりを辿ると、前夜一緒だった女の存在が浮かび上がる。

「地下鉄の電車に乗っている人間、ホームにたたずんでいる人間の何人かは、必ず死んだ人間なんだそうですよ…」地下鉄職員の同僚岡田に話しかけられた島崎は、ホームの端にありえないものを見てしまう。

お隣同士で家族同然の幼なじみ──漫画家を夢みるトキオを応援していたナツメ。

ここは青い夜露に濡れた甘い匂いの土の国ー狂気の恋に落ちた女子高生、奇妙な絵の修復を依頼された女、不治の病に侵された男、謎のケモノと少年、死んだ人間が見える女…都市の真ん中の城山の周辺で不可解な悲劇に見舞われる人々。

新城朝子は、同じ敷地に住む有光社出版の雑誌編集部長・赤間静世から、社内旅行の誘いをうけた。

愛知県・小牧基地にある航空機動衛生隊。

人気漫画家・花扇美代子の周りで怪事件が頻発し始めた。

島根県松江市のホテルで、画壇の巨匠・月原龍生が失踪。同じころ、出雲大社内で男の肉体の一部が発見される。

4人の少年とともに自由な旅暮らしを営む綱渡り芸人ドロテは、莫大な財宝の伝説を共通してもつ人びとに出会い、〈イン・ロボール・フォルチュナ〉の銘が刻まれた金メダルの存在を知る。

「クイーン逮捕」をかけた、探偵卿ネアとの三本勝負。

大学付属病院に勤務する外科医・草加部景子と、警視庁のエリート刑事・百沢兆児は、バイクで秩父ツーリングを計画していたが、出発する早朝、凶報が景子の家に入った。

山城国淀藩松平家の当主・貞之が、先君の後室・お八重様に執心しているのを利用して、藩の実権を握ろうとたくらむ、側用人・北上主馬の陰謀の手をのがれた、お美也の命がけの依頼で、大川忠介は、お八重様救出にのりだす。

護送中の殺人犯が刑事を射殺して逃亡し、修道院に身を潜めた。同じ町で起きた、謎だらけの銀行たてこもり事件。

東京から来た教科書会社の営業マンが、吹雪の中、崖から転落死した。

敏腕編集者・牛河原勘治の働く丸栄社には、本の出版を夢見る人間が集まってくる。

旅で出会ったあの人、この味、甘口、辛口に冴える著者の眼差し大人のお洒落がここにはあります。エッセイ+小説。

“これから”の働きかたの物語 大学院を卒業後、新卒で入社した会社を春指みなとは九ヶ月で辞めた。

バッグに詰めこまれた政治資金五億円―。政財界の大物が集う超高級クラブで働く児島卓は、偶然その金を見つけ着服した。

六月の緑の森の、白い花の咲く木の下でぼくは君と出会った。人の姿をした美しい一角獣と。

新作映画「吸血鬼vs狼男」のプレミアに招待されたクロロックとエリカ一行。

毒殺の恐れがある中、将軍が城を出て、寛永寺で昼食をとる日がやってきた。不測の事態が起きれば味見方の魚之進は切腹必至だ。

わたしは生きたい 皇帝殺しの無実の罪で死刑を宣告された 変わり者の皇女アルスルの闘いと成長の物語 特別な才能もなく人づきあいも苦手な皇帝の末娘アルスルは、いつも皆にがっかりされていた。

黒髪の佳人、佐竹千鶴は椙田探偵事務所を訪れて、こう切り出した。「私の兄を捜していただきたいのです」。

「あなたの過去を帳消しにします」。全国の腕利き贋作師に届いた、謎のツアー招待状。

愛知・岐阜県境の奥矢作湖に他殺体が浮かんだ。身元はインテリア会社会長・瀬戸一弘と判明。

ミステリ好きの集まり“素人探偵会”が35年ぶりに再会を期した途端、メンバーのひとりである老人が不審な死を遂げた。

ヤメ検弁護士の一坊寺陽子のもとに、同期で同じ福岡で開業している桐生晴仁から依頼が届く。

まともに取りあう気はなかった。人殺しがしたいので手伝ってくれ、などという依頼は聞いたことがない。

「アヴトゥール航空とガンベッタ航空貨物から目を離すな」ロンドンの同業の友人から電話があったあと、トロントの航空ジャーナリストの身辺に奇怪な事件があいつぐ。

警視庁捜査一課の箕島朗は、小菅の東京拘置所に向かった。 面会相手は死刑囚・明石陽一郎。

交際を始めて二カ月が経ったある日、彼が海で亡くなった。彼は生前、「誰かが命を狙っている」と漏らしていた。

おみくじを引いたら大凶ばかり、墓からは死人が化けて出るし檀家は落ち目になる一方という深川の題経寺。

JOPQラジオ東邦でございます。十時半になります。

レインボーテレビに監禁された嶺藤を救出するため駆けつけた日向の前に立ちはだかる最凶の敵・クリムゾン。

名探偵は小学生! ? 天才探偵少女とヘタレ三十男の迷コンビが難事件に挑む! 東川篤哉、最新ユーモア・ミステリ! 就職先のスーパーを誤発注した大量のオイルサーディーンとともにクビになり、 地元で「なんでも屋タチバナ」を始めた、俺、橘良太。

北野天満宮で舞妓の豆千代が殺されて以来、京都西大路通りの由緒ある神社仏閣で次々と発生する殺人事件。

父の国の大空襲が、 母の国の都を焼き尽くす。

戦国時代、朝廷から金掘り御免の認可を得ていた三島家は石見銀山から莫大な収益をあげていたが、近隣勢力によって家を滅ぼされる。

テネシー州の小さな町で、元新聞記者の老婦人ヘンリー・Oは思わぬ事件に巻き込まれた。

完璧のはずだった。

パリ警視庁特別医務室に勤務する精神科医のラセーグは、犯罪者や保護された者を診断する毎日。

新婚旅行先で妻が暴力団にレイプされた。どうにも助けることができなかった夫に妻は卑怯者の印として白い羽根をつきつける。

鎖の音がする。高校受験やら恋愛だかで辛苦を味わっている奴らを縛る、鎖の音。

そろそろ跡取りとしての仕事を始めたいんだ!そのためには、この妙薬を飲むしかー。

“シュール”かつ“泥沼”のような状況を乾いた“ユーモア”とともにお届けする、異才の作家・平山夢明“最悪劇場”全四話。

ホストのコウは焦っていた。ナンバーワンは引き抜かれ、オーナーは病に倒れ…。

この仕事、ブラック過ぎて腹が減る――敵はヤクザ、刑事、そして国家権力。

伯母と犯罪学と切手蒐集から成る人生に安住していたチタウィック氏が、たまさか訪れた午後のホテルで毒殺の現場に遭遇する。

売れないカメラマンの仁はある日、窓辺に立つ美しい少女・陽を偶然撮影する。

砂浜にそびえる岩の上で探偵作家ハリエット・ヴェインが見つけた男は、無惨に喉を掻き切られていた。手元にはひと振りの剃刀。

チームワーク抜群の真田たちを一発の銃弾が引き裂いた―驚愕の展開に目が離せないシリーズ第四弾。

浜名湖を臨む静かな無人駅。そこにあるベンチには、不思議な伝説があった。

ナポリ近郊の墓地で、惨殺死体が発見された。犠牲者はカモッラ・ファミリーのボス。

尾張藩主徳川宗春は八代将軍吉宗に隠居慎みを命じられる。

眼の壁に囲まれた密室―。衆人環視の中での殺人事件は、両国N大講堂で開催された全日本学生剣道大会の決勝戦で発生した。

聖少女でもあり、聖少年でもある無道徳な明るさと空しさを持つ少年少女を生き生きと描いて、直木賞を受賞した「聖少女」と、「背後の影」「汚れた天使」「鋳匠」の四短篇

ウィンザー城で若い男の遺体がクロゼットから発見される。晩餐会に呼ばれたロシア人ピアニストで、遺体はあられもない姿だった。

都内各地で首がさかさになった奇

「貴様の里を焼き払ろうてくれる」そう言い残し消えた巌道。