水木しげ子さんと結ばれました2
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美少女でありながらおどろおどろしい趣味と思考を持った少女・水木しげ子と、語り部であり、彼女と将来互いのどちらかを 殺すことを暗喩する赤い糸で結ばれた楠見朝生の周囲で起こる、赤い糸にまつわる奇々怪々な出来事や事件を描いた第二弾。 焼身自殺を予告し、失敗した少女とその母親との関係。アスリートとしてだけではなくそれ以上の因縁を持つ、 ベテランのボクシング世界王者と若い挑戦者。行方知らずとなった那花虹子の友人はどこへ消えたのか、 そしてしげ子の兄の水木楽は昏睡状態にあってもなお、如何にして自身の影をしげ子と楠見にちらつかせているのか等々、 連作短編でありながらこれらの話を完全に独立させず、すべての話がしっかりと繋がっている構成に相変わらず驚かされると同時に、 これが中堅以上の作家の一般文芸作品としてではなく、新人作家の第二作かつライトノベルレーベルであることに 思わず身震いを感じる。 また、一見突拍子も意味も無いように見えるしげ子の一挙手一投足にはすべてに意味があり、 それをすべて回収し切っているのは流石。 天城苗は進学校に通い、もっと上のランクの高校を狙える筈であるにもかかわらずどうして「ごくごく平凡な」飾梨高校を受験するのか。 『ラブレッド日記』とは何なのかなどといった、小さな謎や伏線を蓄積した先にある真実に驚愕すると同時に、 『聖火ランナー、聖火で放火する』という、思わず吹き出してしまうフレーズを埋め込むのは良い意味で汚いやり方である。 あと、那花虹子が可愛らしい美少女として描かれているが、よくよくちゃんと読んでいくと、口の中に綿を詰め込んで マーロン・ブランドの物真似をしたり、ペルソナ・ノン・グラータ相手に天然が入った質問を繰り返したりする様子も描かれており、 実はしげ子にも負けず劣らない破天荒な人物ではあるのだが、可愛いから許されてしまうという、『見た目が9割』的な不条理さを 織り込んでいる部分も注目すべきところであろう。 | ||||
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