この雑誌の歴史は即ち日本探偵小説の歴史である―江戸川乱歩がこう言い切ったのは、一九二〇年創刊の「新青年」だ。

新春早々、水城聡四郎は、新井白石から大奥年寄絵島の起こした騒動について調べよと命ぜられた。

欠落した記憶を抱えた青年と心を閉ざした孤独な少女。彼らが出会った場所は無数の学生たちがすれ違う巨大な進学塾。

物語は、鷹と仔犬を連れた浪人と、男装の少女の出会いで始まる。

高級老後施設で理由なき殺人が起きた。冤罪を叫んでアイドルになった女看護師。

由利子、旭子、香子、花園学園高校二年生トリオに由利子の妹・真由子を加えた一行は、ドイツで巻き込まれた事件を解決し旅を続けた。

忍びこみ専門の泥棒・八島第二郎は、宝石商の事務所に盗みに入る。

美貌の歴史学者・早乙女静香が、沖縄研究旅行中に遭遇した殺人事件。

真っ赤な文字で“殺”と書かれた車が発見され、トランクから女性の死体が―。殺されたのは女優の矢野礼子。

夜の顔を持つ美人作詞家が、新宿のホテルで、薬物による死体となって発見された。

―あいつこんど会ったら殺してやる。まだまだぼくは怒りを憶えつづけなれけばならない。

イラストレーター森泉風子は、不思議な会員制喫茶店への特別招待券を手に入れた。

今回のテーマは“ショートショート”。

九十歳にして書下ろした最後の長編『人形が死んだ夜』、六十年前に書かれた処女長編『天狗の面』。

ある雨の午後、温泉地に旅行に来ていた小学生・俊が写生の最中に轢き逃げされて死亡した。

九十歳にして書下ろした最後の長編『人形が死んだ夜』、六十年前に書かれた処女長編『天狗の面』。

私=中島道警刑事=の恋人小出智子̆

舞田歳三は浜倉中央署の刑事だ。

記憶を一部喪失した雨村槇介は、自分が死亡事故を起こした過去を知らされる。なぜ、そんな重要なことを忘れてしまったのだろう。

華々しい経歴を持ちながら、訳あって自分の絵筆がとれない洋画家の本庄敦史は、師の勧めにより知的障害者更生施設「ユーカリ園」でアートワークグループの指導をすることになった。

広告代理店営業部長の佐伯は、齢五十にして若年性アルツハイマーと診断された。

両親の留守をいいことに、トラベルライター・瓜生慎の息子・竜は、ガールフレンドのうずらとデートを楽しんでいた。

暗い過去を持つ元刑事の私立探偵に、失踪人の捜索依頼があった。二人組の男女が会社の金を持ち逃げしたというのだ。

収賄事件で有罪宣告を受けた元老院議員が死んだ。どうやら自殺だったらしい。

その夜わたしは人を殺しに車を走らせていた。突然、停電のため暗闇が街を襲う。

ふと目覚めると、麻田布満は北海道釧路市にある病院のベッドの上にいた。

電車の中で麻田布満は「秋山君」と声をかけられた。

北海道から、成功を夢みて上京した青年・本田剛。

東京・調布に自動車整備工場を構えた大道寺勉がテレビの中に見つけたのは、二十三年前、アメリカのサバイバルキャンプ時代に初めて愛を交わした女、マリアン・ドレイパーだった。

長野県豊科署管内で発見された男の轢殺死体。そこには、たんなる轢き逃げ事件ではない、明確な殺意の存在が窺われた。

画壇の若き寵児が突然、不可解な焼身自殺を遂げた。その死に秘められた驚くべき秘密とは?(「仮面の遺書」)。

石岡和己、犬坊里美、そして加納通子―。雪に閉ざされた龍臥亭に、八年前のあの事件の関係者が、再び集まった。

「この頭部、足部を森孝の具足中に葬れ」―血溜まりに浮かぶ生首と切断された片足。

能登半島にあるホテルの一室で、観光ツアーで訪れた主婦の死体が発見された。死因はシアン化合物による服毒死。

人気デザイナー・橘修伍の元に、怪しげな男が訪ねて来た。芝居の舞台美術を依頼したいと言うのだ。

高二の誕生日に一家惨殺事件に遭遇、ひとり生き残った英貴は、惨劇の記憶を封印したまま、万華鏡の幻想世界に引きこもる。

王冠のダイヤモンドが盗まれ、首相みずからがホームズのもとを訪ねる「マザリンの宝石」、赤ん坊の血を吸う(?)母親を相手にする「サセックスの吸血鬼」、若い女性に恋をした老教授の不思議な行動に端を発する「這う男」など12編。

大学病院の医師・相川は、激務の疲れから、薬剤の投与量の計算を間違えてしまう。患者である少女は片手を失い…。

小学校六年生の玉城聖子は、十一年前に沖縄で起こったハイジャック事件の人質だった。

平凡ながらも幸福な生活を送っていた住宅内装品メーカー社員の石坂隆一は、ある日、迷い込んで来た野良猫から人生の歯車が大きく狂いはじめる。

昭和二年秋、帝都・東京―。シベリア出兵で殲滅された部隊から、命からがらただ一人生還した陸軍少尉・天城誠。

「生きるという、ただそれだけのことが何故にこうも不自由なのかと、思うことがございます」江戸の町で、女郎が次々と殺されていく。

爽香は無断欠勤している部下・宮本の自宅を訪ねた。玄関の前に立つと、娘の怜が飛び出して駆けていった。

カメラと盗聴器で監視された別荘で、初対面の女性と少女と、仲睦まじい「家族」を演じる。

臨場―警察組織では、事件現場に臨み、初動捜査に当たることをいう。

理由なき自殺願望者が集うロンドンの夜。

僕のもとにある日届き始めた一通の手紙。そこに書かれた指示に従うことで、僕の人生は驚くほど順調だった。

家族の物語を虫の視点で描いた「変身」。もっともカフカ的な「掟の前で」。

昭和三十二年から三十五年、江戸川乱歩編集の雑誌「宝石」からよりすぐった傑作二十五編を二分冊で贈る完結編。

昭和三十二年から三十五年、江戸川乱歩編集の雑誌「宝石」からよりすぐった傑作二十五編を二分冊で贈る完結編。

ホラー作家・鹿角南のもとに、旧友からメールが届く。ある廃墟で「肝試し」をしてから、奇妙な事が続いているというのだ。

名古屋地検の検事・千鳥朱子は、秘めた関係にある服飾MD・郷原の誘いを断れず、飛騨へ旅に出かけた。

十津川警部の名刺を持った女性の刺殺死体が、井の頭公園で発見された!何者かの罠であることを予感しながら、十津川は、被害者が行く予定だった会津から越後へまわる旅に出た。

吏塚高校の屋上で発見された、在校生の墜落死体。同じ頃、校内では名高い「吏塚の名探偵」が受けた、奇妙な依頼。

広告代理店に勤務する薫と乃梨子は、同期入社。仲はよいが相手と自分を比べずにいられない微妙な関係。

安曇野署管内の運送会社社長宅で、社長・福沢正澄の死体が発見された!正澄は妻子と別居中で、認知症気味の実父・寛文と二人暮らし。

霧舎巧、新本格の名作を「もどく」!記憶喪失の吉田さんはミステリマニアの店主が作るカレーを食べるたびに、新本格ファンなら思わずニヤリのあの探偵、この探偵になりきってしまう。

少年が大人へと成長する過程で経験する様々な心象風景―村祭りの一夜。祖母の入院。

あっちもこっちも謎だらけだけど、私、思うのよ。これら全部がすべてきれいにつながる瞬間があるんじゃないかって。

井の頭公園で女子高生が絞殺死体で発見された。

彼女は正しい立派な恋愛をしなければならない。しかし、その相手はおれで有り得ようか。

第一次世界大戦の北イタリア戦線。

傷が癒え、再び前線へと戻るフレデリック。しかし戦況は厳しく、イタリア軍は敗走を余儀なくされる。

新宿区下落合のアパートの一室で

11月初め。フョードル殺害犯として逮捕されたミーチャのまわりで、さまざまな人々が動きだす。

「エピローグ」では、主人公たちのその後が描かれる。彼らそれぞれに、どんな未来が待ち受けているのか…。

1988年夏、札幌。伝説的な奇術師・吝一郎の復帰公演が事件の発端だった。

成功と失敗。人生の光と影。

「ぼうず、おかえり…」12歳の少年・棟像貢太郎は、近所の老人が呟く言葉に不吉な予感を覚えていた。

「ナポレオンが三歳の時の頭蓋骨!?」。欧州行きの豪華客船の中で、若き富豪が大枚をはたいた宝物が姿を消した。

急死したサー・チャールズ・バスカヴィルの死体のそばには、巨大な犬の足跡があった。

徳川御三家筆頭尾張家当主・吉通が急死。江戸入りしていた紀州家当主・吉宗も動く。

浅見光彦は軽井沢のセンセから、一通の手紙を託された。

八尋由花は、恵まれた境遇にありながら、育児疲れとストレスから、わが子を窒息死させてしまう。

ロミ・品川とケン・十河が配属された、遊園地の地下にある新しい部署には、真新しい二体のロボットがあった。

時価六十億円とも言われる北条氏の埋蔵金。その所在を記した古地図が、詐欺まがいの手口で売られているという。

深夜、探偵・賢成天志朗が出会った少女は、かつて不老不死の霊薬を求めて日本に上陸した徐福の血をひく、己貴一族の末裔だった!彼女・神奈備みもりが暮らす結界の村では、分家の長老衆と呼ばれる四人がクーデターを画策し、父である現宗主・竜仁が窮地に追い込まれているとい

『独白するユニバーサル横メルカトル』の衝撃と興奮、よみがえる!日本推理作家協会賞受賞。「このミステリーがすごい!」1位。

戦時、満洲で莫大な資産を築いた牧良介。いまは山奥で隠居生活を送る彼の還暦祝いに、親族や客人は集まっていた。

流星観測に出かけたはずの高校生・西野優子が、深夜の学校で殺害された!美人で頭もよく、生徒たちの憧れの対象だった彼女が、なぜ、誰に殺されなければならなかったのか?優子の妹・船津遙は、姉の死に打ちひしがれるが、やがて彼女の死の謎を追い始める。

怜悧な頭脳とシャープな風貌。そして、毒を含んだ皮肉な発言。

東京・杉並区の善福寺公園で、崖から落ちそうな少年を助けた中年の男は、その朝発生した金融業者殺しの犯人なのか?夫の出張中、愛する男と密会の帰途、偶然二人を目撃した桂木麻子は、その後、少年の身が狙われていることを知るが、名乗り出ることもできない。

女子高生・浅倉ひとみの母・しのぶは元女優。これまで女手ひとつで、ひとみを育ててくれた。

諮問探偵業を引退後、ワトスンとともに、ニューヨークで静養中のホームズに、世界的な大事件が降りかかった!なんと高名な歴史学者であるニューヨーク大学の教授が「賢者の石」を発見し、ドイツ軍がその強奪を目論んでいるというのだ。

時は明治末期。政府重鎮の妻君・但馬夕とその家の書生・御萩慎之介との情死事件は起きた。

ブリタニアの王宮建設に絡む殺人罪でガリアへ追放されたはずの王の元側近が、ロンディニウム(現ロンドン)の場末で殺された。

烏賊川市警の失態で持ち逃げされた拳銃が、次々と事件を引き起こす。

元大手外資系証券会社アナリストの七森恵子は、ある事件をきっかけにフリーの金融探偵に転身した。

3.3分に1組が、4.5組に1組が離婚。いま

三年前に不慮の死を遂げた水族館職員の命日に、事件は起きた。

宮崎一晃は、ゆっくりと全身が麻痺していく難病に冒された、少壮の画家。しかし、彼にはもう一つ、ウラの顔があった。

信濃の闇に、殺意が蠢く。

ここは「森へ抜ける道」という名の日本酒バー。

探偵事務所を開いている「俺」のもとを訪れるのは、やくざと、やくざよりタチの悪い悪徳刑事ばかり。

晩秋のパリ郊外。時ならぬ嵐で雷鳴が轟き、バルビゾン村の古びた小さなホテルで停電となった。

十和田への帰郷を楽しみにしていた奥田は、なぜ殺されたのか?彼を慕うスナックのママ・明子は、奥田が乗るはずだった「はやて13号」で、青森に向かった。