(短編集)

ゴーレムの檻



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←非ミステリ

ミステリ→

↑現実的

↓幻想的

初公開日(参考)2005年03月
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短編集

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ゴーレムの檻―三月宇佐見のお茶の会 (光文社文庫)

2008年03月12日 ゴーレムの檻―三月宇佐見のお茶の会 (光文社文庫)

宇佐見護博士は、サンフランシスコ近郊の研究所に勤める博物学者。紅茶を飲みながら思索を巡らし、ときに幻想の旅に出る。M・C・エッシャーの絵画が現実化した街へ。シュレディンガーの猫の生死の境へ。未だ書かれぬ空白の物語の中へ。そして、神に見捨てられた牢獄へ。「世界」という名のこの檻の謎に迫る、孤高かつ挑戦的な「本格」論理の美しさを見よ。 (「BOOK」データベースより)




書評・レビュー点数毎のグラフです平均点6.33pt

ゴーレムの檻の総合評価:7.64/10点レビュー 14件。Bランク


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全3件 1~3 1/1ページ
No.3:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(5pt)

ゴーレムの檻の感想

何やらシリーズの2作目のようです。短篇集です。
主人公の探偵役が、例えばエッシャーの絵画が現実化された世界といった異世界に迷い込んだり、或いは過去のある人物に憑依(?)したりして、そこで起こる事件を解決するといったかなり特殊な設定になっています。
シリーズ1作目を読んでいない私にとっては最初何が起こっているのか理解するのに苦労させられる事になりました。

一見西澤保彦氏的なノリなのですが、読みやすさという点では惨敗です。
絵画や特殊な構造をした建物を扱っている割に、その描写の殆どが文章のみなのではっきり言って解りにくいのです。
読み手にトリックを気付かれないようにするため意図的に解りにくくしているのではないかと勘ぐりたくなるほどに解りにくいです。
読み切るのに気合と時間を要する作品です。マニア向けと言えるかもしれません。

考えついたトリックを成立させるために何よりも先に物語の背景となる特殊な舞台を構築させる。それが最優先。
そしてその部分に傾倒しすぎるがために、肝心の物語の方に必然性というかドラマ性が欠けてしまっているように思えてなりません。
理詰めで堅苦しすぎるんですかね。
オチの方も、眉間にしわを寄せながら読んだ割にがっかりするものが多かったです。
こういう評価は多分に、この読みづらさ、どこかストレスを感じながら読んでいた事が影響しているように思います。
読了後改めて考えてみるとそこまでがっかりするような内容でもなかったですから。

梁山泊
MTNH2G0O
No.2:2人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(6pt)

ゴーレムの檻の感想

絵画の世界や過去の世界の住人に精神が乗り移り、その世界で事件に遭遇する。
不思議な世界の短編集です。
なんともいえない特殊な設定を、硬質に感じる文章で描かれていて少し苦手でした。
ただ、序盤を乗り越え、作風に慣れた頃に挟まれた表題の「ゴーレムの檻」。
これは面白かったです。

檻の内側と外側の空間を反転させると謎の言葉を残して消失した
密室トリックとその動機が斬新でした。
短編集最後に収録された、現代版「ゴーレムの檻」の太陽殿のイシスも
物語の作りが巧い。

序盤、慣れが必要でしたが独特の雰囲気が面白い作品でした。

egut
T4OQ1KM0
No.1:
(8pt)

ゴーレムの檻の感想

受けた衝撃度は大満足。
表題のゴーレムの檻を筆頭に異世界における不思議な謎が魅力的でした。
思考が固めで読解に時間を要してページの進みが重かったのが難点。

jom
GUZPXBJJ
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.11:
(4pt)

アリア系銀河鉄道の続編

講談社ノベルスから出た柄刀氏の傑作異色本格ミステリー短編集のカッパノベルスに変えての続編。
今回も前回の登場人物が特異な世界での特殊状況の事件に巻き込まれるが、前回のような特殊性はやや影を薄めて、後半などはいわゆる柄刀氏ではお馴染みの密室ものである。
ライトタッチなのにトリックやプロットは本格を極めており、前作にはトータルでは及ばない印象があるものの、読み応えがある。
ゴーレムの檻 (カッパノベルス)Amazon書評・レビュー:ゴーレムの檻 (カッパノベルス)より
4334076068
No.10:
(3pt)

不可能状況に破綻のない説明がついてくれたらそれでよし、という方以外には・・・・

出版社を替えて再開の、三月宇佐見のお茶の会シリーズ第二作品集であります。
超時空遭遇体質は相変わらずの宇佐見博士なのですが、今回、論理を駆使して解明される真相の数々というのが・・・揃いも揃って地味なんです。とほほと脱力するような結論ばかりです。捨て推理の方がわくわくできるものまであったりして。
不可能状況に破綻のない説明がついてくれたらそれでよし、という方以外にはちょっとお勧めしかねます。
そんな中、巻末の「太陽殿のイシス」は密室状況からの脱出劇で、超常現象抜きの内容ながら出色のクオリティ。「見えない人、宇佐見風」も、オチの小ネタに思わずにやり。
ゴーレムの檻 (カッパノベルス)Amazon書評・レビュー:ゴーレムの檻 (カッパノベルス)より
4334076068
No.9:
(3pt)

本格とは言い難い

かなり特殊な感覚?をもつ宇佐美博士が直面する不可思議な事件の数々を描く。なんというか、柄刀らしい意欲的な作品といえよう。見方をかえればトンデモ系である。

文庫カバーには本格推理小説などと書かれているが、これは決して本格ではないだろう。確かにミステリ的な舞台とか、本格に近い謎解きもかかれてはいるが、基本的に描かれている舞台は宇佐美博士の超常的意識に依存する話の展開がメインなので、ちょっと本格とは言い難い。

さてさて、超難攻不落の密室ものともいえる表題作は、なかなか衝撃の結末を迎える。密室ものとしてこの結末で良いのか、という議論は当然起きるだろう。もっとも柄刀はこの作品の他にもかなりエキセントリックは密室ものを書いているので、これもその流れの中、ともいえるかもしれない。

結局、本作品を楽しめるかどうかは、この不可思議な設定自体を楽しめるかどうかにかかっているのではないか。先行する作品群があるようだが、個人的には手が伸びない気がしている。

ゴーレムの檻―三月宇佐見のお茶の会 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:ゴーレムの檻―三月宇佐見のお茶の会 (光文社文庫)より
4334743943
No.8:
(3pt)

不審な密室

2005年にカッパノベルスとして出たものの文庫化。
 「三月宇佐見のお茶の会」シリーズの第2作。
 5編の中短編が収められている。
 前作と同じく、不可思議で可変的な世界を舞台に、得体の知れない密室殺人が続発する。その不可能っぷりは実に魅力的。しかし、トリックや結末には不満が残る。謎そのものに比べて、ちょっと拍子抜けというか。

ゴーレムの檻―三月宇佐見のお茶の会 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:ゴーレムの檻―三月宇佐見のお茶の会 (光文社文庫)より
4334743943
No.7:
(5pt)

かなり上質のミステリと言えるのでは…

表題作が密室ミステリとして優れていると言う評判を聞いて、手に取った本書ですが、その独特の作品世界に強く惹かれました。
サンフランシスコ郊外の研究所に勤める宇佐見博士が探偵役の本格ミステリ短篇集ですが、美術や科学などの学問的な分野がモチーフとなっているのが、特徴です。

以下、収録の5編について、1.はモチーフ、2.は提示される謎です。
(いずれも、題名又は冒頭で示される事柄です)
【エッシャー世界】
1.美術(騙し絵)
2.殺人事件の犯人を指摘していると言う絵画の謎
【シュレディンガーDOOR】
1.量子力学
2.爆弾魔の予告する事件をどうやって未然に防ぐか
【見えない人、宇佐見風】
1.古代ギリシアの哲学者ディオゲネスの思想
2.どこまでも追ってくる声の謎
【ゴーレムの檻】
1.生命科学(人工受精)
2.監獄からの囚人の消失
【太陽殿のイシス】
1.古代エジプト神話(太陽信仰)
2.密閉された神殿からの脱出

2.の謎が解き明かされる中で、1.のモチーフがうまく事件と融合していくところが、本書の素晴らしい点で、その巧妙さに感心させられました。

個別の作品の評価ですが、やはり【ゴーレムの檻】が出色の出来。密室トリックの面白さもさることながら、その作品を成立させるための、「動機」も巧く描かれています。

次に、(巻末解説では作品名が明かされていますが)ある作品には、お遊びと言ってもいいような、本の装丁に関する仕掛けが隠されています。私は、かなり楽しむことができました。

非常に質の高い作品群であり、第一短篇集の「アリア系銀河鉄道」も読んでみたいという印象を持ちました。
ゴーレムの檻―三月宇佐見のお茶の会 (光文社文庫)Amazon書評・レビュー:ゴーレムの檻―三月宇佐見のお茶の会 (光文社文庫)より
4334743943



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