ペガサスと一角獣薬局
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点7.33pt |
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ペガサスも一角獣も、柄刀一の手にかかれば、幻獣であろうと現実の謎として、欠片の違和感もなく虚構へと回帰される。温かくも、時に冷たい痛みを見せつける物語を、探偵役の南美希風が優しく包み込む。 | ||||
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白骨のしまい方とか、時間跳躍のトリックとか、面白いことは面白いのですが、全体的な雰囲気が自分に合わない感じでした。 | ||||
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柄刀一は、奇跡を演出する作家である。本作「ペガサスと一角獣薬局」では、到底有り得ない神話上の生き物である龍、ユニコーン、ペガサスなどをさも実在する存在であるように読者に魅せてくれる。さらに生命を甦らせ人を若返らせる存在しえない館すら柄刀の手によればお手のものなのである。勿論、その裏に隠されているのは本格ミステリとしての論理的で魅力的な解決だ。そして、最後の一行に仕組まれる鮮やかな企みにも読者は幻惑されるに違いない。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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2008年に出た単行本の文庫化。 4本の短編+αが収められている。いずれも超常現象のような奇怪な事件を扱ったもの。 南美希風シリーズの一冊。 竜やペガサスといった幻獣の正体を探ったり、タイムトラベルしてしまった男の謎を解いたり、密室の中の白骨死体が出てきたり。 テーマというか、素材はとてもおもしろいと思う。実に魅力的な謎が描かれているのだ。しかし、解決はちょっと拍子抜け。残念。 | ||||
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解説の山田正紀さんが、「犯人はどうしてこれほど大掛かりな偽装をほどこす必要があったのか、その疑問が十全に解消されることはない。」と書いています。 現代の読者は龍の実在などは絶対に信じないし、龍の殺人に偽装する、犯人の意図は不明です。 けれどもこの作品は非常に魅力的なものである、とも山田さんは書いています。 「先の本格ミステリーの定義は、この作品の魅力を解明するためには、謎の解決は合理的であるよりも魅力的であることが優先される、と、書き改めなければならないだろう。」と述べていて、 ああ、そう、その通りだよ山田さん、とおもわず心のなかで賛同しました。 この本はそういう意味でとてもおもしろいのです。 山田さんは、「龍の淵」「チェスター街の日」の謎と謎の解決には、あるベテラン作家に先行する作品がある、この本歌取りの手法は作者の意識的なものである、とも書いています。 (そのうえで、柄刀さんがオリジナルの魅力的な解決をつくりあげていることに意味があるのだとも書いています。) 「龍の淵」は、あれかな、と思うものがありますが、「チェスター街」のほうはわかりませんでした。 (「光る棺の中の白骨」はあれに似てる気もします。…) この本の探偵は、心臓移植手術をうけた青年、南美希風です。これはうがち過ぎな考えかもしれませんが、美希風のキャラクターは、もともとの 本人の性格のほかに、もとの心臓の持ち主の青年の個性も、受け継がれているような気がしていて、私の好きなシリーズです。 | ||||
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◆「光る棺の中の白骨」 北極圏の街、ノルウェーのアルタ。 撮影に来ていた南美希風と、友人でガイド役の高部は、奇妙な事件にあう。 五年前に扉を溶接し、出入りが不可能な状態となっていた 元燻製小屋から、頭を割られた白骨死体が発見されたのだ。 関係者の証言によると、扉を溶接する際、屋内に人は おらず、現在に至るまで、中に誰も入った形跡はない。 しかも、死体が、高部の元カノの彩乃である可能性が高く なってくるのだが、三年前までは彼女は確実に生きていた。 果たして白骨死体は、いつから小屋の中にあったのか? 事件についてのディスカッションの中で、さまざまな密室形成の 方法の可能性が、丹念に検討されていく展開がうれしいです。 そこを読むだけで〈密室トリック〉の基本原理に触れることができます。 本作の密室トリックは、従来のパターンを応用したものなのですが、 何といっても、密室にする必然性、つまり犯人の動機が素晴らしい。 冷徹で即物的な物理トリックと、犯人の切実な願望が渾然一体に 溶け合い、ミステリでしかありえない美しい情景を現出させます。 | ||||
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